登録者表彰台に上ったジュニアの橋詰丈と石上優大、ユースの渡辺歩と蠣崎優仁はEQADS所属。女子は驚異の新人・梶原悠未が制し、アンダーはレースを主導した日本大勢から近谷涼が優勝。エリートは急変した天候のため中止に。

A-Jクラス 橋詰丈(昭和第一学園高)が優勝A-Jクラス 橋詰丈(昭和第一学園高)が優勝 photo:Hideaki TAKAGI
今シーズンの国内ロードレースはすでに開催されているが、やはり修善寺のチャレンジロードが本格的なシーズンインのレースに変わりはない。今年で39回目のチャレンジサイクルロードレースが4月6日(日)、静岡県伊豆市の日本サイクルスポーツセンター5kmサーキットコースで行われた。すべてのクラスで左回り、管理棟前スタートの秀峰亭上りきりがゴールに。

カテゴリーA部門のレポートをお届けしよう。A部門はJCF登録競技者で、いっぽうB部門は本大会のみの臨時登録および2013年度以降登録者となっている。以前はBクラスは未登録者だったが、これですべての本大会出場者は登録競技者となる。

A-Jクラス

A-Jクラス 3周目A-Jクラス 3周目 photo:Hideaki TAKAGIA-Jクラス 5周目A-Jクラス 5周目 photo:Hideaki TAKAGIA-Jクラス 表彰A-Jクラス 表彰 photo:Hideaki TAKAGI1996年、97年生まれの男子が走るジュニアクラスは39kmのレース。高校2年、3年そして早生まれの大学1年生など全レースで最多の178人が出走。優勝候補が最前列に並びスタート前から緊張感が漂う。2周目には橋詰丈(昭和第一学園高)、安田開(北桑田高)、近祐汰(栄北高)が逃げる。それを石上優大(横浜高)、野本空(松山工業高)、中本優司(奈良北高)、小山貴大(前橋育英高)らが追い吸収。

4周目に橋詰と草場啓吾(北桑田高)が逃げるがこれも吸収。その後も小さなアタックは続くが決定的な逃げにならない。7周目に中村圭佑(昭和第一学園高)と石上がアタックし2人で逃げる。最終周回にメイン集団から単独抜け出した橋詰が先頭2人を捕らえ、秀峰亭への上りで抜け出して優勝。

橋詰は2週間前の高校選抜ロードから2連勝。「途中で動いたが決まらず、最終周回にメイン集団から一人で抜け出すことができた」と振り返る橋詰。以前から強さを見せていた橋詰がようやく実力に見合った結果を出してきている。「自分から動くことを目標に走った。優勝できなかったことは悔しいが力は出せた」と語るのは2位の石上。前日までユースオリンピック選抜のための合宿中だった。この橋詰と石上は浅田監督率いるEQADS所属選手でもある。

1位 橋詰丈(昭和第一学園高)1時間05分34秒
2位 石上優大(横浜高)+04秒
3位 渡辺将太(白河実業高)+05秒
4位 草場啓吾(北桑田高)+06秒
5位 小野廉太郎(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)
6位 中本優司(奈良北高)
7位 古田潤(昭和第一学園高)
8位 野本空(松山工業高)+08秒
9位 孫崎大樹(北桑田高)+11秒
10位 大浦尭(日本大)+13秒

A-Mクラス

1979年以前生まれ男子のマスタークラスは39kmのレース。序盤は集団で進むがジュニアクラスの集団をかわすうちに7人の先頭集団が4周目にできる。齋藤敦士(DOKYUレーシングチーム)、鶴田和弘(チーム大永山)、早川祐司(TOKYO VENTOS)、山下博人(TEAM YOU CAN)、奥森正浩(竹芝サイクルレーシング)、江見之広(チームオーベスト)、斉藤英代(竹芝サイクルレーシング)だ。5周目でここから江見が単独で2周回逃げるが吸収。ゴール前の登坂勝負を山下が制した。

A-Mクラス 2周目A-Mクラス 2周目 photo:Hideaki TAKAGIA-Mクラス 表彰A-Mクラス 表彰 photo:Hideaki TAKAGI

1位 山下博人(TEAM YOU CAN)1時間08分28秒
2位 齋藤敦士(DOKYUレーシングチーム)+02秒
3位 鶴田和弘(チーム大永山)+12秒
4位 早川祐司(TOKYO VENTOS)+16秒
5位 奥森正浩(竹芝サイクルレーシング)+24秒
6位 江見之広(チームオーベスト)+26秒

A-Yクラス

1998年以前生まれ男子のユースクラスは29kmのレース。序盤からペースを上げるのは渡辺歩(学法石川高)や蠣崎優仁(EQADS)ら。この動きで3周目に先頭は渡辺慶太(浦和工高)、中川涼(ARAI・MURACA)を加えた4人に。この4人での上り勝負を制したのは渡辺歩。優勝した渡辺はEQADS所属でもあり、EQADSは2つのクラスでワン・ツーフィニッシュを達成。

A-Yクラス 3周目A-Yクラス 3周目 photo:Hideaki TAKAGIA-Yクラス 渡辺歩(学法石川高)が優勝A-Yクラス 渡辺歩(学法石川高)が優勝 photo:Hideaki TAKAGI

1位 渡辺歩(学法石川高)51分05秒
2位 蠣崎優仁(EQADS)+03秒
3位 渡辺慶太(浦和工高)+09秒
4位 中川涼(ARAI・MURACA)+41秒
5位 江越海玖也(Team VAPOR)+2分16秒
6位 橘田和樹(立教新座高)+2分17秒

A-Uクラス

A-Uクラス 4周目A-Uクラス 4周目 photo:Hideaki TAKAGIA-Uクラス 近谷涼(日本大)が優勝A-Uクラス 近谷涼(日本大)が優勝 photo:Hideaki TAKAGI1992年から95年生まれ男子のアンダークラスは39kmのレース。序盤からペースが速く、片桐善也(日本大)、岡本隼(日本大)、近谷涼(日本大)らが動く。序盤は7分台のラップタイムを連続し、先にスタートしたA-Eクラスを抜き去る。中盤には25人ほどの先頭集団になるが、この中に日本大は8人が入りレースを主導する。この集団での上りゴール勝負となり近谷が優勝、2位には新1年生の岡本が入った。8月のインカレはこの5kmサーキットで同じレイアウトが予定されており、レースはさながらインカレの前哨戦のように。

1位 近谷涼(日本大)1時間03分21秒
2位 岡本隼(日本大)+09秒
3位 秋田拓磨(朝日大)+11秒
4位 吉田悠人(日本大)+12秒
5位 中井路雅(京都産業大)
6位 鈴木龍(SEKIYA)+14秒
7位 片桐善也(日本大)+15秒
8位 逢坂尚也(朝日大)+16秒
9位 佐々木勇輔(早稲田大)
10位 大浦恭史(日本大)

A-Fクラス

中学生以上の女子で競われる19kmのレース。序盤から梶原悠未(筑波大坂戸高)と坂口聖香(日本体育大)の一騎打ちに。2人は均等にローテーションを回す。後続は小島蓉子、齋藤望、谷伊央里の日本体育大勢と大谷杏奈(桜丘高)の4人が20秒ほどの差で続く。この差はゴールまで保たれゴールの登坂勝負を梶原が制し優勝。梶原は2週間前の高校選抜大会でトラック2勝とロード優勝で3冠を達成した、競技歴1年強の新2年生。エリート年代と走り、いきなり結果を出した。2位の坂口は12月の鎖骨骨折からの回復を感じさせる走り。

A-Fクラス 序盤から逃げる梶原悠未(筑波大坂戸高)と坂口聖香(日本体育大)A-Fクラス 序盤から逃げる梶原悠未(筑波大坂戸高)と坂口聖香(日本体育大) photo:Hideaki TAKAGIA-Fクラス 梶原悠未(筑波大坂戸高)が優勝A-Fクラス 梶原悠未(筑波大坂戸高)が優勝 photo:Hideaki TAKAGI

1位 梶原悠未(筑波大坂戸高)36分57秒
2位 坂口聖香(日本体育大)+09秒
3位 齋藤望(日本体育大)+24秒
4位 小島蓉子(日本体育大)+29秒
5位 大谷杏奈(桜丘高)+35秒
6位 谷伊央里(日本体育大)+43秒

A-Eクラス

1980年から91年生まれの男子エリートクラスは59kmのレース。序盤から中根英登(愛三工業レーシングチーム)が逃げる展開となりスローダウンしたメイン集団にA-Uクラスの先頭が追いつく。中根も吸収されてA-E集団はA-Uの先頭を先に行かせる。A-Uがゴール後に仕切りなおしのレースをするところが、この時点で天候が急変。3周短縮の決定をしていたが強いみぞれ、突風に加えて雷鳴も轟き6周目で中断、そのまま中止となった。

A-Eクラス 2周目、逃げる中根英登(愛三工業レーシングチーム)A-Eクラス 2周目、逃げる中根英登(愛三工業レーシングチーム) photo:Hideaki TAKAGI秀峰亭に避難する選手たち。こののちにA-Eクラスレースは中止に秀峰亭に避難する選手たち。こののちにA-Eクラスレースは中止に photo:Hideaki TAKAGI

photo&text:高木秀彰

最新ニュース(全ジャンル)