キャノンデールのエーススプリンターを務めるエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア)が、3月29日に行なわれたコッピ・エ・バルタリ(UCI2.1)第3ステージで勝利。ヴィーニファンティーニNIPPOの宮澤崇史は落車に伴うホイールトラブルで勝負に絡めなかった。



メイン集団を牽引するヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チームスカイ)メイン集団を牽引するヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チームスカイ) photo:Riccardo Scanferlaコッピ・エ・バルタリ第3ステージは13.2kmの平坦な周回コースを12周する158.4km。翌日の最終ステージが個人タイムトライアルのため、この日がスプリンターにとって最後のチャンスとなる。

ネーリソットリやキャノンデールがコントロールするメイン集団ネーリソットリやキャノンデールがコントロールするメイン集団 photo:Riccardo Scanferla序盤に18名の大きな逃げグループが形成されたため、レースは序盤からハイスピードな展開を見せた。リーダージャージ擁するチームスカイが集団を牽引し、ここにキャノンデールやクリスティーナウォッチズも合流。フィニッシュまで2周を残して逃げは吸収される。

中切れによる集団分裂の結果、勝負は100名弱のゴールスプリントに。先頭でスプリントをスタートさせたのは、ポイント賞ジャージを着る第1ステージ優勝者のベン・スウィフト(イギリス、チームスカイ)だった。

ここまでステージ3連勝を飾って波に乗るチームスカイだったが、スウィフトの後ろからヴィヴィアーニが上がってくる。低い体勢で加速を続けたヴィヴィアーニがスウィフトを抜き去った。

今シーズン初勝利を飾ったヴィヴィアーニは「カルーゾとサバティーニが完璧なリードアウトを見せてくれた。彼らのおかげで、チャレンジングなチームスカイ相手のスプリントで勝てたんだ」とレースを振り返っている。



ゴールスプリントを制したエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、キャノンデール)ゴールスプリントを制したエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、キャノンデール) photo:Riccardo Scanferla


久々の勝利を手にしたエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、キャノンデール)久々の勝利を手にしたエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、キャノンデール) photo:Riccardo Scanferla「正直言って、シーズン序盤にもっと活躍出来ると予想していた。特にトラック世界選手権で結果を残せると思っていたんだ。だから数週間ずっと悩み続けていた。この勝利はスランプを脱するための最高の解決方法になる。ジロ・デ・イタリアに向けて自信に繋がるよ」とコメントする。ヴィヴィアーニはツアー・ダウンアンダーに続いてツアー・オブ・カタールを走り、トラック世界選手権(団体追い抜きとマディソン)に出場。しかし思うような結果を残せず、20日間の休養を経てレースに復帰したばかりだった。

宮澤と石橋学は10分27秒遅れの集団でフィニッシュ。宮澤は「残り60kmで起きた落車に巻き込まれホイールが割れてしまい、大きく遅れてしまった。今日は狙っていただけにアンラッキーなステージになってしまい残念だった」と悔やむ。この日、チームメイトのエドワード・グロス(ルーマニア)がステージ6位に入っている。

選手コメントはチーム公式サイトより。



コッピ・エ・バルタリ2014第3ステージ
1位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、キャノンデール)
2位 ベン・スウィフト(イギリス、チームスカイ)
3位 リーノ・ガスパリーニ(イタリア、MGクヴィストレヴィジャーニ)
4位 ルーカ・ワッケルマン(イタリア、ランプレ・メリダ)
5位 マヌエル・ベレッティ(イタリア、アンドローニジョカトリ)
6位 エドワード・グロス(ルーマニア、ヴィーニファンティーニNIPPO)
7位 リアム・ベルタッツォ(イタリア、MGクヴィストレヴィジャーニ)
8位 アンドレア・パスクアロン(イタリア、アレアゼロ)
9位 マッティア・ガヴァッツィ(イタリア、クリスティーナウォッチズ)
10位 ミカエル・ファンスタイエン(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)
150位 石橋学(日本、ヴィーニファンティーニNIPPO)
158位 宮澤崇史(日本、ヴィーニファンティーニNIPPO)
3h15'19"









+10'27"


個人総合成績
1位 ピーター・ケノー(イギリス、チームスカイ)
2位 フランチェスコ・ボンジョルノ(イタリア、バルディアーニCSF)
3位 ダリオ・カタルド(イタリア、チームスカイ)
4位 マッテーオ・ラボッティーニ(イタリア、ネーリソットリ)
5位 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、キャノンデール)
6位 セルゲイ・フィルサノフ(ロシア、ルスヴェロ)
7位 フランコ・ペッリツォッティ(イタリア、アンドローニジョカトリ)
8位 ラファエル・バルス(スペイン、ランプレ・メリダ)
9位 ヤルリンソン・パンタノ(コロンビア、コロンビア)
10位 ディエゴ・ローザ(イタリア、アンドローニジョカトリ)
10h13'24"
+42"
+1'00"
+1'15"
+1'24"
+1'28"
+1'30"
+1'42"
+1'46"
+2'24"


ポイント賞
ベン・スウィフト(イギリス、チームスカイ)

ヤングライダー賞
シモーネ・ペティッリ(イタリア、アレアゼロ)

text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla

最新ニュース(全ジャンル)