2014/03/13(木) - 12:58
2014年度のツール・ド・台湾(UCI2.1)で最後の山岳登場ステージである4日目。終盤の山岳で抜け出した元エウスカルテルのギリシャチャンピオン、イオアニス・タモウリディス(SPテーブルウェア)が後続を振り切って勝利。総合はレミ・ディグレゴリオ(フランス、ラポムマルセイユ)が4秒差で守っている。
伝統舞踊の歓迎を受けつつ走る第4ステージ photo:tourdetw/Sonoko.Tanaka
スタート前に並ぶ各賞ジャージ。左はアジアンリーダーの内間康平(日本ナショナルチーム) photo:tourdetw/Sonoko.Tanaka台北から南下を続けてきたプロトンは台南へと到達。最終日を控えた第4ステージの舞台は、台南市の市庁舎前をスタートし、ジグザグに進路を北へと取りつつ山間部の4つ星ホテル、山芙蓉渡假大酒店(ハイビスカスリゾート)へとゴールする167.9km。
序盤は平坦基調だが、ステージ後半からは山間部に分け入り、128.7km地点の2級山岳(標高336m)をクリアしてからは標高を下げつつも細やかなアップダウンが続くパンチャー向きのコースだ。
台湾のランドマークの一つ、林默娘公園を走るプロトン photo:tourdetw/Sonoko.Tanaka個人総合の座はレミ・ディグレゴリオ(フランス、ラポムマルセイユ)がキープしているものの、スタート前時点で14位までのタイム差が30秒以内に収まっているという僅差。71km地点の中間スプリントポイントやゴールにはボーナスタイムが掛けられているため、これを争う総合争いが加速した。
落ち着いて走るメイン集団 photo:tourdetw/Sonoko.Tanaka
山岳ポイントを獲るフェン・チュンカイ(台湾、チームガスト)。この動きで山岳リーダーに立つ photo:tourdetw/Sonoko.Tanakaこの日エスケープグループを構成したのは、前日にゴール寸前まで逃げたアルド・イレシック(スロベニア、ユナイテッドヘルスケア)やグリシャ・ヤノルシュケ(ドイツ、ヴォーラルベルグ)ら。メイン集団が追走の動きを見せるまで、最大4分半の差を稼ぎ出した。
リーダージャージのラポムマルセイユらがペースを整えるメイン集団は、徐々に加速しながら逃げグループを山岳区間で吸収。激しいペースアップの末に集団が分断し、最終的に20名弱の有力グル−プが形成される。ここにはディグレゴリオの他、日本ナショナルチームの宮澤崇史、アジアンリーダージャージを着る内間康平、中根英登が入った。
アップダウンを経る毎に先頭グループからはアタックが掛かり、ディグレゴリオやダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール)が積極的に動く中、キャメロン・ウルフ(オーストラリア、キャノンデール)とイオアニス・タモウリディス(ギリシャ、SPテーブルウェア)を含む3名のグループが飛び出した。
そしてその3名の中から抜け出したタモウリディスが、迫りくる後続グループを2秒引き離して勝利。大きなガッツポーズでゴールに飛び込んだ。ステージ11位に入った内間は総合順位を9位に上げることに成功している。
優勝したタモウリディスは、昨年エウスカルテル・エウスカディに所属したギリシャのナショナルチャンピオン。それまで長らく所属していた古巣に戻った今年、ナショナルジャージを着てキャリア最大の勝利を飾った。また、ボーナスタイムを得たことで、総合はディグレゴリオから4秒遅れの2位にジャンプアップした。
独走勝利を飾ったイオアニス・タモウリディス(ギリシャ、SPテーブルウェア) photo:tourdetw/Sonoko.Tanaka
各賞表彰。内間康平(日本ナショナルチーム)もアジアンリーダーを守った photo:tourdetw/Sonoko.Tanaka「勝利できてとても嬉しい!アタックしてからゴールまでの距離がとても長くて難しかった。ギリシャのナショナルチャンピオンジャージを着て勝利できたことは、我が国の世界に向けたアピールになったと思う。僕らのチームにとっても、僕にとってもUCI2.1クラスのレースで勝利したのは初めてだからとても誇りになる。この数日間、僕のために協力してくれたチームメイトに感謝したい。今シーズン、ギリシャ人だけのチームは過去最高の体制になっている。今僕は総合2位に上がったから、明日(最終日)の目標は総合表彰台の頂点に立つこと。それを目指して全力を尽くす。」
以下は内間康平のコメント。
「(登りでパンクしてから)宮澤さんが最高のタイミングで最高のポジションまで運んでくれた。そこからは自分の力次第。かなり厳しかったが、メイングループで登りを耐えた。そこからの下りはテクニカルで落車があったが、バイクのおかげで気にせず下れた。最終的に18人にまで絞られたトップグループから3人が飛び出し、1人が逃げ切り優勝。僕はステージ11位。個人総合は9位に上がり、アジアンリーダーも守りました。サポートしてくれるチームメイトに感謝です。明日が最終日。皆で頑張ります。」
ツール・ド・台湾2014第4ステージ結果
1位 イオアニス・タモウリディス(ギリシャ、SPテーブルウェア) 3h48'27"
2位 ブライアン・ブルギャク(オランダ、パークホテル・ファルケンブルグ) +02"
3位 マルコ・ザノッティ(イタリア、パークホテル・ファルケンブルグ)
4位 ウェズリー・サルツバーシャー(オーストラリア、ドラパックサイクリング)
5位 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール)
6位 マークス・アイベッガー(オーストリア、シナジーバクサイクリング)
7位 マールテン・デヨンゲ(オランダ、トレンガヌサイクリング)
8位 キャメロン・ウルフ(オーストラリア、キャノンデール)
9位 レミ・ディグレゴリオ(フランス、ラポムマルセイユ)
10位 クロムステン・アンデルセン(デンマーク、ビアンキ)
個人総合成績
1位 レミ・ディグレゴリオ(フランス、ラポムマルセイユ)
2位 イオアニス・タモウリディス(ギリシャ、SPテーブルウェア)
3位 マルコ・ザノッティ(イタリア、パークホテル・ファルケンブルグ)
4位 ヤン・ディエテレン(ドイツ、チームストルティング)
5位 ブライアン・ブルギャク(オランダ、パークホテル・ファルケンブルグ)
6位 マークス・アイベッガー(オーストリア、シナジーバクサイクリング)
7位 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール)
8位 キャメロン・ウルフ(オーストラリア、キャノンデール)
9位 内間康平(日本ナショナルチーム)
10位 ウェズリー・サルツバーシャー(オーストラリア、ドラパックサイクリング)
11h28'26"
+04"
+08"
+10"
+11"
+12"
+15"
+16"
ポイント賞
マルコ・ザノッティ(イタリア、パークホテル・ファルケンブルグ)
山岳賞
フェン・チュンカイ(台湾、チームガスト)
チーム総合成績
パークホテル・ファルケンブルグ
text:So.Isobe
photo:tourdetw/Sonoko.Tanaka
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序盤は平坦基調だが、ステージ後半からは山間部に分け入り、128.7km地点の2級山岳(標高336m)をクリアしてからは標高を下げつつも細やかなアップダウンが続くパンチャー向きのコースだ。
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リーダージャージのラポムマルセイユらがペースを整えるメイン集団は、徐々に加速しながら逃げグループを山岳区間で吸収。激しいペースアップの末に集団が分断し、最終的に20名弱の有力グル−プが形成される。ここにはディグレゴリオの他、日本ナショナルチームの宮澤崇史、アジアンリーダージャージを着る内間康平、中根英登が入った。
アップダウンを経る毎に先頭グループからはアタックが掛かり、ディグレゴリオやダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール)が積極的に動く中、キャメロン・ウルフ(オーストラリア、キャノンデール)とイオアニス・タモウリディス(ギリシャ、SPテーブルウェア)を含む3名のグループが飛び出した。
そしてその3名の中から抜け出したタモウリディスが、迫りくる後続グループを2秒引き離して勝利。大きなガッツポーズでゴールに飛び込んだ。ステージ11位に入った内間は総合順位を9位に上げることに成功している。
優勝したタモウリディスは、昨年エウスカルテル・エウスカディに所属したギリシャのナショナルチャンピオン。それまで長らく所属していた古巣に戻った今年、ナショナルジャージを着てキャリア最大の勝利を飾った。また、ボーナスタイムを得たことで、総合はディグレゴリオから4秒遅れの2位にジャンプアップした。
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以下は内間康平のコメント。
「(登りでパンクしてから)宮澤さんが最高のタイミングで最高のポジションまで運んでくれた。そこからは自分の力次第。かなり厳しかったが、メイングループで登りを耐えた。そこからの下りはテクニカルで落車があったが、バイクのおかげで気にせず下れた。最終的に18人にまで絞られたトップグループから3人が飛び出し、1人が逃げ切り優勝。僕はステージ11位。個人総合は9位に上がり、アジアンリーダーも守りました。サポートしてくれるチームメイトに感謝です。明日が最終日。皆で頑張ります。」
ツール・ド・台湾2014第4ステージ結果
1位 イオアニス・タモウリディス(ギリシャ、SPテーブルウェア) 3h48'27"
2位 ブライアン・ブルギャク(オランダ、パークホテル・ファルケンブルグ) +02"
3位 マルコ・ザノッティ(イタリア、パークホテル・ファルケンブルグ)
4位 ウェズリー・サルツバーシャー(オーストラリア、ドラパックサイクリング)
5位 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール)
6位 マークス・アイベッガー(オーストリア、シナジーバクサイクリング)
7位 マールテン・デヨンゲ(オランダ、トレンガヌサイクリング)
8位 キャメロン・ウルフ(オーストラリア、キャノンデール)
9位 レミ・ディグレゴリオ(フランス、ラポムマルセイユ)
10位 クロムステン・アンデルセン(デンマーク、ビアンキ)
個人総合成績
1位 レミ・ディグレゴリオ(フランス、ラポムマルセイユ)
2位 イオアニス・タモウリディス(ギリシャ、SPテーブルウェア)
3位 マルコ・ザノッティ(イタリア、パークホテル・ファルケンブルグ)
4位 ヤン・ディエテレン(ドイツ、チームストルティング)
5位 ブライアン・ブルギャク(オランダ、パークホテル・ファルケンブルグ)
6位 マークス・アイベッガー(オーストリア、シナジーバクサイクリング)
7位 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール)
8位 キャメロン・ウルフ(オーストラリア、キャノンデール)
9位 内間康平(日本ナショナルチーム)
10位 ウェズリー・サルツバーシャー(オーストラリア、ドラパックサイクリング)
11h28'26"
+04"
+08"
+10"
+11"
+12"
+15"
+16"
ポイント賞
マルコ・ザノッティ(イタリア、パークホテル・ファルケンブルグ)
山岳賞
フェン・チュンカイ(台湾、チームガスト)
チーム総合成績
パークホテル・ファルケンブルグ
text:So.Isobe
photo:tourdetw/Sonoko.Tanaka
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