2009年2月10日、チャレンジ・マヨルカ第3戦トロフェオ・ポレンサ(UCI1.1)が行なわれ、落車が発生する危険なスプリントをダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、リクイガス)が制した。アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケースデパーニュ)は落車に巻き込まれたが、大事には至っていない。

ロハスのために集団をコントロールするケースデパーニュロハスのために集団をコントロールするケースデパーニュ photo:CorVosレース3日目のトロフェオ・インカは、マヨルカ島内陸部の都市インカを中心にした182.6kmで行なわれた。前日までは平坦コースだったが、この日からは本格的な山岳が登場。コース後半にかけて2級山岳が2つと3級山岳1つが登場する。ラスト30kmはほぼ平坦だ。

この日は60km地点で誕生した3名のエスケープが、最大10分のリードを稼ぎ出すことに成功する。ロマン・ヴィラ(フランス、コフィディス)ら3名が逃げる一方で、メイン集団はケースデパーニュがコントロール。後半の山岳地帯に入るとメイン集団のスピードは上がり、タイム差は縮小を続けた。

2級山岳ソレール峠を登るメイン集団2級山岳ソレール峠を登るメイン集団 photo:CorVos逃げる3名は最後の2級山岳サンコスタ峠で吸収され、その後もケースデパーニュがハイペースを刻んで進んでいく。サンコスタ峠の頂上通過時点で、メイン集団は60名ほどに縮小。その中に前日の優勝者ロビー・マキュアン(オーストラリア、カチューシャ)の姿は無かった。

ゴールまでの平坦区間でハビエル・ラミレス(スペイン、アンダルシア・カハスール)が単独アタックを試みるも、ケースデパーニュが牽引メイン集団によってラスト3kmで吸収される。ケースデパーニュ主導のスプリントが予想されたが、最終コーナーで落車が発生し、ロハスの発射台バルベルデがこれに巻き込まれた。

両手を広げてゴールするダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、リクイガス)両手を広げてゴールするダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、リクイガス) photo:CorVos落車を避け、早めに仕掛けたのは昨年のジロ・デ・イタリアでマリアチクラミーノ(ポイント賞ジャージ)を獲得したベンナーティだ。追いすがるトム・リーザー(オランダ、ラボバンク)やジェローム・ピノー(フランス、クイックステップ)を振り切り、ベンナーティが両手を広げてゴール。

後続を1秒引き離すことに成功したベンナーティは、今シーズン初勝利を飾るとともに、チャレンジ・マヨルカ総合トップに立った。

ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、リクイガス)
今シーズン初勝利なので非常に満足している。でも総合成績が目的ではないから、リーダージャージを守るために明日出走するかは分からない。

アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケースデパーニュ)
目の前でクインツァートが落車したとき、避けきれなかった。幸い僕も彼も大事には至らなかったけど、もっと悪い事態も起こり得たんだ。とにかくゴール前はデンジャラスだったよ。このマヨルカはトレーニングのために参戦しているんだけど、予想以上にいい走りができている。調子はとてもいいよ。

レース公式サイトより

トロフェオ・インカ結果
1位 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、リクイガス)4h27'47"
2位 トム・リーザー(オランダ、ラボバンク)+01"
3位 ジェローム・ピノー(フランス、クイックステップ)
4位 ホセホアキン・ロハス(スペイン、ケースデパーニュ)
5位 ゲラルド・チオレック(ドイツ、ミルラム)
6位 セルゲイ・イワノフ(ロシア、カチューシャ)
7位 マシュー・ハイマン(オーストラリア、ラボバンク)
8位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア)
9位 ハビエル・ベニテス(スペイン、コンテントポリス)
10位 アントニオ・コロム(スペイン、カチューシャ)

チャレンジ・マヨルカ個人総合成績
1位 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、リクイガス)11h12'31"
2位 ホセホアキン・ロハス(スペイン、ケースデパーニュ)+01"
3位 トム・リーザー(オランダ、ラボバンク)
4位 ジェローム・ピノー(フランス、クイックステップ)
5位 ゲラルド・チオレック(ドイツ、ミルラム)
6位 アリエン・デバート(オランダ、ヴァンヴリエEBH)
7位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア)
8位 レオナルド・ドゥケ(コロンビア、コフィディス)
9位 フランシスコ・ペレス(スペイン、ケースデパーニュ)
10位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、コフィディス)

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