2013/08/28(水) - 13:23
最大斜度29%の3級山岳ミラドール・デ・エサロが登場したブエルタ・ア・エスパーニャ2013第4ステージ。ゴールを制したダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ)はポイント賞も獲得。総合1位はニーバリ(イタリア、アスタナ)が再び獲得。山岳賞・複合賞はロッシュ(アイルランド、サクソ・ティンコフ)がキープした。
ステージ優勝・ポイント賞のダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ)
今年は昨シーズンに比べて運がなかっただけに、本当にハッピーだ。あと4~5年はプロの選手として活躍したい。まずは今日の勝利を祝うつもりだ。それから、毎日のブエルタでの疲れを取りたいと思う。最終日まではまだまだ長い。バルデペーニャス・デ・ハエンがゴールの第9ステージには、かなり期待している。ガリシア州での4日間はチームにとって厳しかった。ずっとハードなレースが続いていた。
(最後のアタックに関してチームからの許可は?)ぼくたちのチームは家族のようなものだ。一緒に楽しみ、一緒にトレインを組み、一緒にレースをする。プリト(ホアキン・ロドリゲス(スペイン))も一緒だ。チーム内では、いつも彼向きのゴールか、ぼく向きのゴールかについて話し合っていて、そのときの状況に応じて目的を定めている。今回はルーカ・パオリーニ(イタリア)のアシストのおかげで、完璧な位置取りができた。チームが見事に機能して、ぼくのアタックを誰も追走できなかった。
(オフシーズンのトレーニング場所について)コルドバやアルゼンチンでトレーニングする。寒い冬の時期は好きじゃないので、こういったところに行く。妻の出身地でもある。
この勝利をとてもうれしく思う。昨日、チームメイトたちには明日はステージ優勝を狙うつもりだと言っていた。今日のステージは本当に自分向きだからだ。チームメイト全員に感謝を捧げたい。とくにルーカ・パオリーニ(イタリア)は、ぼくが最高の位置取りでアタックできるように、最終区間で本当に多く助けてくれた。それからプリトにも感謝したい。
こういったステージは、誰よりもプリトに向いていることはチーム全員がよく知っている。彼はリーダーでもあるし、チーム全員が彼のために働くものだ。だけど、今日に限っては、ぼくは自分自身のためにチャンスを掴まなければならなかった。
ぼくたちは得られる最大限のチャンスを利用して真剣にチームの目的を果たさねばならない。ブエルタはまだまだ先が長いから、他にもチャンスがあるだろう。今日のように本当に厳しいステージでの優勝は大きな価値がある。
総合1位のヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)
クリス・ホーナー(アメリカ、レディオシャック・レオパード)のチームは、マイヨロホをキープするつもりだったようだから、ぼくの手元に戻ってきて驚いている。どこかで差が開いたのかもしれない……でも、取り立ててアタックしたつもりはない。
今日のステージはマキシム・イグリンスキー(カザフスタン)で狙うつもりだった。でも、こういった速いスプリントに対応できる位置に彼を送り込むのは難しかった。
残り30kmから、この「地の果て(ゴール地点のフィニステーラの愛称)」に至るまではずっとピリピリした展開のステージだった。明日のステージは穏やかに走りたい。
これまでのステージについて語るにしても、ブエルタはまだまだ始まったばかりだ。前にも話した通り、主なライバルと見なしているのはアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)とホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)だ。
彼らは山岳でのボーナスタイムも獲得している。だけど、まだ今回のブエルタでの真の山岳ステージには至っていない。そのときは、これまで以上にピリピリとした雰囲気になるだろう。
チームメイトたちは、ぼくが集団前方にいられるようにして、大きな差が付かないように努力してくれている。
山岳賞・複合賞・総合3位のニコラス・ロッシュ(アイルランド、サクソ・ティンコフ)
ミラドール・デ・エサロでは、たしかに自分の目の前にあるポイントをかき集めた。(目の前にあれば)取らないわけには行かないからだ。でも、山岳賞争いに参加するつもりはない。ポイント賞争いについてもそうだ。
敢闘賞のニコラ・エデ(フランス、コフィディス)
今回のブエルタでの最初3日間の成績に失望していた。昨日は落車して、身体の調子が良かったのだけど大きくタイムを失ってしまった。だから、今日はがんばってみようと思った。ミラドール・デ・エサロを越えた後でのカウンターアタックのときは、動くタイミングとしてはベストかもしれないと思った。でも、すぐ後ろにオメガファーマ・クイックステップの選手たちが迫っていた。脚の調子は良いので、また逃げにトライしたい。
ステージ5位のバウク・モレマ(オランダ、ベルキンプロサイクリング)
チームメイトの誰かがずっと前にいてくれたのが良かった。(チームメイトの)ルイスレオン・サンチェス(スペイン)が先行して、集団をチェックしていくれていた。今日のようなゴールは好きだ。こういう短い登坂だと高速で登れる。
総合2位のクリストファー・ホーナー(アメリカ、レディオシャック・レオパード)
わずか数秒差でマイヨロホを失っただけだから、そこまで悪い事態じゃない。さらに良いことは、ぼくたちがマイヨロホを取り戻す予定の山岳ステージになるまでのあいだ、もうインタビューされなくて済むことだ。スポンサーに向けて毎日マイヨロホを着てみせたほうがいいのはわかるけど、自分としては失ったほうが良かったと思う。脚の調子も良い。チームメイトたちが出来るだけサポートしてくれるならファンタスティックなブエルタを披露できると思う。
惜しくも届かずにステージ2位のファビアン・カンチェラーラ(スイス、レディオシャック・レオパード)
55kgのモレーノのアタックと85kgの僕のアタックとで、大きな差がついた。ゴールのことを簡単に説明すると、ぼくが遅すぎた。今日のチームは素晴らしかった。クリス(クリストファー・ホーナー(アメリカ))のためにも、そして今日のステージを狙うぼくのためにも、しっかり走ってくれた。残り20kmでは、アタックすべきかどうかの決断に迫られていた。そこで負けたくないという気持ちに気づいた。だから、一仕事になるだろうけどトライしてみた。今日の(ステージ2位の)成績は上出来だし、満足している。
ステージ3位のマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
ぼくがアタックしたときに、集団は少しペースが落ちた。集団にちょっとショックを与えられたのだと思う。優勝はできなかったけど、今日のスプリントには満足している。チームメイトたちがアシストしてくれたことも感謝している。いまは集団スプリントでも良い勝負ができるくらい調子が良くなってきている。
ステージ4位のジャンニ・メールスマン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
ミラドール・デ・エサロの登りのせいもあって、今日はハードなステージだった。本当にきつかった! 登りで脱落して、下りで追いついた。その後はずっと全力で走って付いていった。残り500~600mでのモレーノ(スペイン、カチューシャ)のアタックは強力過ぎて付いていけなかった。その後、エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、スカイプロサイクリング)の真後ろに付いて、残り200mで彼をかわした。スプリンターたちとの勝負という意味では、マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)だけに負けてしまった。惜しいチャンスだった。
※ソースはレース公式リリース、チーム公式ウェブサイト、選手個人のウェブサイトおよびTwitter、Facebookなど。
translation & text: Seiya.YAMASAKI
ステージ優勝・ポイント賞のダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ)
今年は昨シーズンに比べて運がなかっただけに、本当にハッピーだ。あと4~5年はプロの選手として活躍したい。まずは今日の勝利を祝うつもりだ。それから、毎日のブエルタでの疲れを取りたいと思う。最終日まではまだまだ長い。バルデペーニャス・デ・ハエンがゴールの第9ステージには、かなり期待している。ガリシア州での4日間はチームにとって厳しかった。ずっとハードなレースが続いていた。
(最後のアタックに関してチームからの許可は?)ぼくたちのチームは家族のようなものだ。一緒に楽しみ、一緒にトレインを組み、一緒にレースをする。プリト(ホアキン・ロドリゲス(スペイン))も一緒だ。チーム内では、いつも彼向きのゴールか、ぼく向きのゴールかについて話し合っていて、そのときの状況に応じて目的を定めている。今回はルーカ・パオリーニ(イタリア)のアシストのおかげで、完璧な位置取りができた。チームが見事に機能して、ぼくのアタックを誰も追走できなかった。
(オフシーズンのトレーニング場所について)コルドバやアルゼンチンでトレーニングする。寒い冬の時期は好きじゃないので、こういったところに行く。妻の出身地でもある。
この勝利をとてもうれしく思う。昨日、チームメイトたちには明日はステージ優勝を狙うつもりだと言っていた。今日のステージは本当に自分向きだからだ。チームメイト全員に感謝を捧げたい。とくにルーカ・パオリーニ(イタリア)は、ぼくが最高の位置取りでアタックできるように、最終区間で本当に多く助けてくれた。それからプリトにも感謝したい。
こういったステージは、誰よりもプリトに向いていることはチーム全員がよく知っている。彼はリーダーでもあるし、チーム全員が彼のために働くものだ。だけど、今日に限っては、ぼくは自分自身のためにチャンスを掴まなければならなかった。
ぼくたちは得られる最大限のチャンスを利用して真剣にチームの目的を果たさねばならない。ブエルタはまだまだ先が長いから、他にもチャンスがあるだろう。今日のように本当に厳しいステージでの優勝は大きな価値がある。
総合1位のヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)
クリス・ホーナー(アメリカ、レディオシャック・レオパード)のチームは、マイヨロホをキープするつもりだったようだから、ぼくの手元に戻ってきて驚いている。どこかで差が開いたのかもしれない……でも、取り立ててアタックしたつもりはない。
今日のステージはマキシム・イグリンスキー(カザフスタン)で狙うつもりだった。でも、こういった速いスプリントに対応できる位置に彼を送り込むのは難しかった。
残り30kmから、この「地の果て(ゴール地点のフィニステーラの愛称)」に至るまではずっとピリピリした展開のステージだった。明日のステージは穏やかに走りたい。
これまでのステージについて語るにしても、ブエルタはまだまだ始まったばかりだ。前にも話した通り、主なライバルと見なしているのはアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)とホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)だ。
彼らは山岳でのボーナスタイムも獲得している。だけど、まだ今回のブエルタでの真の山岳ステージには至っていない。そのときは、これまで以上にピリピリとした雰囲気になるだろう。
チームメイトたちは、ぼくが集団前方にいられるようにして、大きな差が付かないように努力してくれている。
山岳賞・複合賞・総合3位のニコラス・ロッシュ(アイルランド、サクソ・ティンコフ)
ミラドール・デ・エサロでは、たしかに自分の目の前にあるポイントをかき集めた。(目の前にあれば)取らないわけには行かないからだ。でも、山岳賞争いに参加するつもりはない。ポイント賞争いについてもそうだ。
敢闘賞のニコラ・エデ(フランス、コフィディス)
今回のブエルタでの最初3日間の成績に失望していた。昨日は落車して、身体の調子が良かったのだけど大きくタイムを失ってしまった。だから、今日はがんばってみようと思った。ミラドール・デ・エサロを越えた後でのカウンターアタックのときは、動くタイミングとしてはベストかもしれないと思った。でも、すぐ後ろにオメガファーマ・クイックステップの選手たちが迫っていた。脚の調子は良いので、また逃げにトライしたい。
ステージ5位のバウク・モレマ(オランダ、ベルキンプロサイクリング)
チームメイトの誰かがずっと前にいてくれたのが良かった。(チームメイトの)ルイスレオン・サンチェス(スペイン)が先行して、集団をチェックしていくれていた。今日のようなゴールは好きだ。こういう短い登坂だと高速で登れる。
総合2位のクリストファー・ホーナー(アメリカ、レディオシャック・レオパード)
わずか数秒差でマイヨロホを失っただけだから、そこまで悪い事態じゃない。さらに良いことは、ぼくたちがマイヨロホを取り戻す予定の山岳ステージになるまでのあいだ、もうインタビューされなくて済むことだ。スポンサーに向けて毎日マイヨロホを着てみせたほうがいいのはわかるけど、自分としては失ったほうが良かったと思う。脚の調子も良い。チームメイトたちが出来るだけサポートしてくれるならファンタスティックなブエルタを披露できると思う。
惜しくも届かずにステージ2位のファビアン・カンチェラーラ(スイス、レディオシャック・レオパード)
55kgのモレーノのアタックと85kgの僕のアタックとで、大きな差がついた。ゴールのことを簡単に説明すると、ぼくが遅すぎた。今日のチームは素晴らしかった。クリス(クリストファー・ホーナー(アメリカ))のためにも、そして今日のステージを狙うぼくのためにも、しっかり走ってくれた。残り20kmでは、アタックすべきかどうかの決断に迫られていた。そこで負けたくないという気持ちに気づいた。だから、一仕事になるだろうけどトライしてみた。今日の(ステージ2位の)成績は上出来だし、満足している。
ステージ3位のマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
ぼくがアタックしたときに、集団は少しペースが落ちた。集団にちょっとショックを与えられたのだと思う。優勝はできなかったけど、今日のスプリントには満足している。チームメイトたちがアシストしてくれたことも感謝している。いまは集団スプリントでも良い勝負ができるくらい調子が良くなってきている。
ステージ4位のジャンニ・メールスマン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
ミラドール・デ・エサロの登りのせいもあって、今日はハードなステージだった。本当にきつかった! 登りで脱落して、下りで追いついた。その後はずっと全力で走って付いていった。残り500~600mでのモレーノ(スペイン、カチューシャ)のアタックは強力過ぎて付いていけなかった。その後、エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、スカイプロサイクリング)の真後ろに付いて、残り200mで彼をかわした。スプリンターたちとの勝負という意味では、マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)だけに負けてしまった。惜しいチャンスだった。
※ソースはレース公式リリース、チーム公式ウェブサイト、選手個人のウェブサイトおよびTwitter、Facebookなど。
translation & text: Seiya.YAMASAKI
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