2013/08/06(火) - 14:32
連載でお届けするプロバイクレポート。今回はツール・ド・フランス第100回記念大会を走ったバイクを特集する第5弾。激しいスプリント争いで今大会を賑わせたオメガファーマ・クイックステップ、オリカ・グリーンエッジ、ロット・ベリソルのバイクをピックアップしてお届けする。
オメガファーマ・クイックステップ < スペシャライズド S-Works Tarmac SL4、S-Works Venge >
マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ)のスペシャライズド S-Works Venge photo:Makoto.AYANO
SRAM RED22ハイドローリックを使用。ハンドルとステムは剛性を重視してカーボン製をチョイス photo:Makoto.AYANO
油圧式のキャリパーブレーキ photo:Makoto.AYANO
スプリントやTT、逃げ切りなどマルチな活躍でステージ4勝を上げたオメガファーマ・クイックステップは、スペシャライズドのスタンダードモデルであるS-Works Tarmac SL4とエアロロードのS-Works Vengeを選手によって使い分けた。そして、今ツールではマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)とシルヴァン・シャヴァネル(フランス)に特別カラーのバイクが供給された。
カヴェンディッシュはマイヨ・ヴェールを意識したグリーンのピンストライプがあしらわれたプロ通算100勝記念のS-Works Vengeを使用。コンポーネントはSRAM REDで、序盤の数ステージでは油圧式のキャリパーブレーキが装着されていた。第1ステージのスプリント勝利とマイヨジョーヌ獲得で新製品RED 22の絶大なPR効果を狙ったが、達成できず。
ホイールやハンドル、ステムはジップで統一。多くの選手がアルミ製のハンドルとステムを使用する中、カヴェンディッシュはスプリンターらしく、より高い剛性を求めてカーボン製の「SLC2 Bars」と「SL 145 Stem」の組み合わせを選択した。
トニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ)のスペシャライズド S-Works Tarmac SL4 photo:Makoto.AYANO
一方、クロノマンのトニ・マルティン(ドイツ)は終盤の数ステージでRED 22の油圧式のキャリパーブレーキを使用。一般的なブレーキとは逆側に設けられたケーブルホースの接続口や、フレーム内の通し方など興味深い点が多くみられた。また、表皮の一部が張り替えられたサドルも特徴的だ。これはおそらく滑り止め効果を狙ってのものだろう。
油圧式キャリパーブレーキのワイヤリング photo:Makoto.AYANO
先端から中央にかけて表皮が変えられたマルティンのサドル photo:Makoto.AYANO
シルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファーマ・クイックステップ)のスペシャライズド S-Works Tarmac SL4 photo:Makoto.AYANO
トップチューブには自転車のパーツのイラストが描かれる photo:Makoto.AYANO
オリカ・グリーンエッジ < スコット Foil、Addict >
サイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)のスコット Foil photo:Makoto.AYANO
オーストラリアの国旗模様のパーツが装着されたチームカラーのサドル photo:Makoto.AYANO
ステムにステージポイントを書いたメモを張る選手も photo:Makoto.AYANO
チームTT優勝やマイヨジョーヌ着用、新作ミュージックビデオの公開など、ツールの序盤を盛り上げたオリカ・グリーンエッジ。チーム創設当初からバイクを供給するスコットは、超軽量ロードバイクとして名を馳せた「Addict」の新型モデルを今大会に投入。エアロロードの「Foil」と共に選手によって使い分けられた。
マイヨ・ジョーヌを着用したサイモン・ゲランス(オーストラリア)はFoilをチョイス。コンポーネントとホイールは9070/9000系シマノデュラエース、ステムとハンドルはPROの製品とオーソドックスなアッセンブルになっている。ただし、カーボンホイールのグラフィックが製品版のものではなく、昨年より登場した「SHIMANO」のロゴのみが張られたプロトタイプを使い続けている点が興味深い。
サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)のスコット Addict photo:Makoto.AYANO
根元から二股に分かれるシートステー photo:Makoto.AYANO
Foilに似たアウターケーブル受けやエレクトリックワイヤーの入口 photo:Makoto.AYANO
昨年のブエルタ・エスパーニャで山岳賞を獲得し、今大会でも山岳賞に絡む走りを見せたサイモン・クラーク(オーストラリア)は新型Addictをチョイス。剛性が高かった旧型Addictとは異なり、快適性を重視したバイクとのことだ。こちらもオーソドックスなパーツアッセンブルながらシートポストのみ旧型のVibeカーボンを使用。恐らくカーボン製のサドルレールと現行のシートポストの相性が合わないためと考えられる。
ロット・ベリソル < リドレー Noah FAST、Helium SL >
アンドレ・グライペル(ドイツ)のリドレー Noah FAST photo:Makoto.AYANO
ヘッドチューブに描かれた愛称の「ゴリラ」のイラスト photo:Makoto.AYANO
ユルゲン・ルーランズ(ベルギー)のリドレー Noah FAST photo:Makoto.AYANO
アンドレ・グライペル(ドイツ)がステージ優勝を挙げたベルギーチームのロット・ベリソルは、同郷のバイクブランド、リドレーからのサポートを受ける。グライペルらスプリンターはブレーキをフレームに組み込んだエアロバイク「Noah FAST」、ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー)ら総合狙いの選手は超軽量フレームのHelium SLを主に使用した。チーム内ではアダム・ハンセンが幅400mm以下の狭めのハンドルを選択しているのがブームだが、今大会では特にスピードマンを中心に同様のアッセンブルが見受けられた。
グライペルはニックネームの「ゴリラ」をヘッドチューブに描いた特別仕様のバイクを使用。コンポーネントは電動式のカンパニョーロ レコードEPSに、クランクにはカンパニョーロのクランクアームを使用したSRMを組み合わせる。ハンドルとステムは35mm径のトレンタチンクエを引き続きチョイスしていた。
ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー)のリドレー Helium SL photo:Makoto.AYANO
2つのバンドによってシートポストを固定する photo:Makoto.AYANO
エレクトリックワイヤーは専用の小物によってスマートにフレームの中へ通される photo:Makoto.AYANO
昨年同様に不運に見舞われ、今大会でも序番にリタイアしてしまったファンデンブロックはHelium SLをチョイス。アッセンブルされるパーツはチーム供給品の中から選択され、デダ・エレメンティのアルミ製のハンドルとステムなど比較的信頼性が高いパーツを使用。クライマーながら軽さには執着していないとも受け取れるが、フレームが軽すぎるためUCIの最低車両重量6.8kgを満たすためのチョイスだろう。
text:Yuya Yamamoto
photo:Makoto Ayano
オメガファーマ・クイックステップ < スペシャライズド S-Works Tarmac SL4、S-Works Venge >



スプリントやTT、逃げ切りなどマルチな活躍でステージ4勝を上げたオメガファーマ・クイックステップは、スペシャライズドのスタンダードモデルであるS-Works Tarmac SL4とエアロロードのS-Works Vengeを選手によって使い分けた。そして、今ツールではマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)とシルヴァン・シャヴァネル(フランス)に特別カラーのバイクが供給された。
カヴェンディッシュはマイヨ・ヴェールを意識したグリーンのピンストライプがあしらわれたプロ通算100勝記念のS-Works Vengeを使用。コンポーネントはSRAM REDで、序盤の数ステージでは油圧式のキャリパーブレーキが装着されていた。第1ステージのスプリント勝利とマイヨジョーヌ獲得で新製品RED 22の絶大なPR効果を狙ったが、達成できず。
ホイールやハンドル、ステムはジップで統一。多くの選手がアルミ製のハンドルとステムを使用する中、カヴェンディッシュはスプリンターらしく、より高い剛性を求めてカーボン製の「SLC2 Bars」と「SL 145 Stem」の組み合わせを選択した。

一方、クロノマンのトニ・マルティン(ドイツ)は終盤の数ステージでRED 22の油圧式のキャリパーブレーキを使用。一般的なブレーキとは逆側に設けられたケーブルホースの接続口や、フレーム内の通し方など興味深い点が多くみられた。また、表皮の一部が張り替えられたサドルも特徴的だ。これはおそらく滑り止め効果を狙ってのものだろう。




オリカ・グリーンエッジ < スコット Foil、Addict >



チームTT優勝やマイヨジョーヌ着用、新作ミュージックビデオの公開など、ツールの序盤を盛り上げたオリカ・グリーンエッジ。チーム創設当初からバイクを供給するスコットは、超軽量ロードバイクとして名を馳せた「Addict」の新型モデルを今大会に投入。エアロロードの「Foil」と共に選手によって使い分けられた。
マイヨ・ジョーヌを着用したサイモン・ゲランス(オーストラリア)はFoilをチョイス。コンポーネントとホイールは9070/9000系シマノデュラエース、ステムとハンドルはPROの製品とオーソドックスなアッセンブルになっている。ただし、カーボンホイールのグラフィックが製品版のものではなく、昨年より登場した「SHIMANO」のロゴのみが張られたプロトタイプを使い続けている点が興味深い。



昨年のブエルタ・エスパーニャで山岳賞を獲得し、今大会でも山岳賞に絡む走りを見せたサイモン・クラーク(オーストラリア)は新型Addictをチョイス。剛性が高かった旧型Addictとは異なり、快適性を重視したバイクとのことだ。こちらもオーソドックスなパーツアッセンブルながらシートポストのみ旧型のVibeカーボンを使用。恐らくカーボン製のサドルレールと現行のシートポストの相性が合わないためと考えられる。
ロット・ベリソル < リドレー Noah FAST、Helium SL >



アンドレ・グライペル(ドイツ)がステージ優勝を挙げたベルギーチームのロット・ベリソルは、同郷のバイクブランド、リドレーからのサポートを受ける。グライペルらスプリンターはブレーキをフレームに組み込んだエアロバイク「Noah FAST」、ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー)ら総合狙いの選手は超軽量フレームのHelium SLを主に使用した。チーム内ではアダム・ハンセンが幅400mm以下の狭めのハンドルを選択しているのがブームだが、今大会では特にスピードマンを中心に同様のアッセンブルが見受けられた。
グライペルはニックネームの「ゴリラ」をヘッドチューブに描いた特別仕様のバイクを使用。コンポーネントは電動式のカンパニョーロ レコードEPSに、クランクにはカンパニョーロのクランクアームを使用したSRMを組み合わせる。ハンドルとステムは35mm径のトレンタチンクエを引き続きチョイスしていた。



昨年同様に不運に見舞われ、今大会でも序番にリタイアしてしまったファンデンブロックはHelium SLをチョイス。アッセンブルされるパーツはチーム供給品の中から選択され、デダ・エレメンティのアルミ製のハンドルとステムなど比較的信頼性が高いパーツを使用。クライマーながら軽さには執着していないとも受け取れるが、フレームが軽すぎるためUCIの最低車両重量6.8kgを満たすためのチョイスだろう。
text:Yuya Yamamoto
photo:Makoto Ayano
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