eeサイクルワークスeeブレーキ　超軽量かつ安心のストッピングパワー -

2009/08/11(火) - 20:25

有限要素法(FEA)を用いて最適化された設計により、パッドを含んだ前後セットが200gを切る超軽量のロードバイク用ブレーキキャリパーがeeサイクルワークスの“eeブレーキ”だ。

アメリカのVelo news誌が行ったパニックブレーキでのテストでも好評価を得ている

通常の軽量ブレーキキャリパーは、肝心のストッピング性能が犠牲になることが多い。しかしこのeeブレーキのスゴイところは、シマノ・デュラエース並に強力にブレーキが効くと謳われている点だ。そして特徴的なケーブルルーティング(Cross Cable Path)により、アーチ全体がフレームに隠れるようなスムーズな収まりを実現。これが空気抵抗削減に貢献している。その他にも様々な機能が盛りこまれているので、ひとつひとつ紹介していこう。

クイックリリースシステム

レバーを外すだけという非常に簡単な操作により、ホイール交換時の作業性を確保している。28㎜の太いタイヤにも対応するので、いろいろなマシンに装着可能だ。

ブレーキパッドの交換方法

工具などを必要とせず、簡単且つ確実にブレーキパッドを交換することが可能だ。シマノ製品との互換性を持ったブレーキパッドが使用できる。

eeブレーキ（フロント） photo:Makoto.AYANO

エキセントリック(偏芯)ブレーキマウントボルトによる大きな調整幅

ブレーキアーチ取付時に、エキセントリックシャフトによりセンターを簡単に調整することが可能だ。この機構により、上下への調整幅を十分確保している。またコニカルワッシャーをブレーキパッドホルダー取付部分に採用することで、トーイン調整も簡単にできる。同じくこの機構により、ホイールセンターが出ていない場合などでもブレーキセンターを合わせることにより確実なブレーキ性能を確保している。

ケーブルアジャスター

ロングアジャスターにより、ホイールが振れたときの許容範囲を大きく確保している。また、ブレーキ操作時のケーブルの動作を最適化することにより、優れた操作性を実現している。

eeブレーキ（リア） photo:Makoto.AYANO
アーチの素材には、7075-T6アルミニウム、6/4チタニウム、300シリーズステンレススチールを採用。軸受けには、自己注油ブッシングを採用したことで、メンテナンスフリーを実現している。

価格は前後セットで￥69,300と、「お手頃価格」とはいえないが、ここまで軽量に作られていて、細部までよく構造が考えられたブレーキキャリパーは今までなかなかお目にかかれなかった一品といえるだろう。試してみる価値は十分にありそうだ。