サイレンス・ロットのチームウェブサイトが伝えたところによると、2007年12月に採取されたトーマス・デッケル(オランダ)の尿サンプルからEPO陽性反応が検出。チームはデッケルを暫定的に活動停止状態にし、3日後にモナコで開幕するツール・ド・フランスのメンバーから外した。

トーマス・デッケル(オランダ、サイレンス・ロット)トーマス・デッケル(オランダ、サイレンス・ロット) photo:Cor Vos今回、禁止薬物EPO(エリスロポエチン)の陽性反応が検出されたのは、2007年12月24日に行なわれたレース外ドーピング検査でデッケルから採取された尿サンプル。当時の検査結果は陰性だったが、WADA(世界アンチドーピング機関)が新技術を投入して再検査を行なった結果、今回のEPO陽性が見つかった。

デッケルは昨年、シーズン中盤、8月にラボバンクを離脱し、現在のサイレンス・ロットと契約を結んでいる。当時、ラボバンクはデッケルを放出した理由として、ツール・ド・スイス期間中の「変則的な血液値」を挙げていた。

サイレンス・ロットのマルク・セルジャン監督はチームウェブサイトの中で「非常に残念な気持ちだ。だがデッケルがラボバンクに所属していた時のドーピング陽性であることを忘れてはならない。いずれにしても残念なニュースに変わりはない」と語っている。

ツール開幕直前に出場メンバーを離脱することになったデッケル。抜けた穴はシャールズ・ウェゲリュース(イギリス)が埋める。悲願のマイヨジョーヌ獲得を目指すカデル・エヴァンス(オーストラリア)は、貴重な山岳アシストを一人失った。

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