アウトウェット HLP 特殊素材ドライアンが快適なライディングをサポート

2009/07/07(火) - 23:13

高性能アンダーウェアを作り続けるアウトウェット。従来のモデルに新たに心拍計のセンサーを直接取り付けることが出来るハートビートシステムを追加したモデルが発売された。

ノンスリーブタイプの着用イメージ

新機能ハートビートシステム

ハートビートシステムとは、POLARの心拍トランスミッターをアンダーウェア本体に取り付けることによって、従来のバンド式トランスミッターにある強い締め付け感を緩和している。また、アウトウェットの適度な加圧性を生かし、運動中のトランスミッターのズレをなくし、快適な運動を可能にしている。

運動に最適な素材ドライアン

アウトウェットのウェアに使われている特殊素材ドライアン。
激しい運動の際に使用される身体エネルギーは全体の1/3程度で、残りの2/3は体温の調節に使われていることに着目し、このドライアンは体温調節に使われるエネルギーの削減により、さらなる高い運動パフォーマンスを可能にしている。ドライアンの成分比率は、ポリプロピレン90％にエラスタン10％の成分比率となっており、従来の素材より優れた機能である水分排除能力、最軽量・保温機能、耐久性を持っている。

水分排除能力

背部もピッタリとしてしていてダボつきを感じない 汗をすばやく蒸発させることより、身体表面を常にドライに快適に保つことが可能になった。また、その排除率はポリエステルの約8倍、コットンの約160倍となっている。この水分排除能力は、ポリプロピレン特有の超耐水機能によるもので、運動中の無駄なエネルギーを削減し、身体を快適な状態を保ち続けることができる。

最軽量・保温機能

現存する繊維の中でもっとも軽い素材で、その重量は水よりも軽い。
また断熱・保温性は天然のウールよりも優れ、その上高い伸縮機能が快適かつ自由な動きを可能にしている。

耐久性等

ポリプロピレンの超耐水機能によって、湿気はすばやく蒸発させてしまうので、最近の増殖による悪臭や繊維の変色、崩壊を防いでいる。また静電気にも強く、化学繊維の中でも特に衣類アレルギーを引き起こしにくい素材なので、医療の現場などデリケートな環境にも採用され、耐久性や安全性はまったく問題ない。

インプレッション

まず驚かされるのが、特殊な網目のデザイン。
インナーウェアならではの透けたデザインで、外見的にいかにも涼しそうな夏用ウェアだと判断できる。

着る前のアンダーウェア　かなり小さく見える
実際に着てみると、外見の涼しそうなデザインでは考えられない保温能力を感じた。保温能力と聞くと、冬用のインナーウェアに必要な能力だと感じるが、このウェアの保温能力はあくまで体温を一定に保ち続けるというもので、決して暑く感じることはなかった。むしろ、サラリーマンの人がスーツの下に着れば、夏の外気の暑さと会社でのエアコン地獄に対応できるのではないかと感じる。

腕を上げた状態。アンダーウェアによるツッパリ感はない ウェアに加圧性があると聞いたので、腕や肩周りの動きに制限が発生するかと思ったが、着てみたらまったく感じなかった。むしろちょうど良い締め付けがあり、ダボつきがまったく感じられないので、まったく服を着ていないような感覚だった。

実際にインプレでこのウェアを着て長距離を走ってみた。ちょうど良いことに、気温は6月には珍しい28℃まで上がっていた。

腕や足のアンダーウェアの届かない範囲はとても暑いが、アンダーウェアを着ている胴回りはまったく出発前と変わらない快適な感じだった。また汗をしっかりとかいた後に下り区間が続いても、寒さを感じることもなく、いつもならウインドブレーカーを使うのだが、今回は使わなかった。
アンダーウェアとしては、これからの時期に最適であると思う。

ただ、気になる点はやはり値段。
定価が1万円を越える為、毎日ロードレーサーに乗るライダーが複数枚所有するには少し財布に厳しいかもしれない。とは言え、この価格に見合うだけの機能性は十二分に持ち合わせている商品なだけに、財布に余裕のあるライダーには強くオススメしたい一品である。

次に、ハートビート機能だが、パンツにビブタイプを選ばないと接触不良を起こしやすいと感じる。腰周りのゴムでとめるパンツでは、少々固定力に乏しい。
また、心拍トランスミッター自体の重さがあるため、自転車に乗るときの前傾姿勢だと、トランスミッターの重さでセンサー部分が肌から離れ、接触不良を起こすことがあった。ビブタイプのパンツをはけば、この機能は充分に発揮する上に、バンドタイプにありがちな圧迫感がないので、このウェアを使うときは必ずビブタイプのパンツを使用することを勧めたい。