フェルトの新型エアロロード「NEXAR(ネクサー)」が、静かに、しかし確実に話題を呼んでいる。スペイン・バルセロナを舞台に実績あるエンジニアリング集団による完全独立体制のもと、「プロダクト至上主義」と「高級ブランドへの回帰」を掲げて再始動した新生フェルトが、その象徴として放ったファーストプロダクトだ。
我々シクロワイアードは、メディアとして世界で唯一、発表に合わせてバルセロナ本社への独占取材を敢行した。現地で目撃したブランド変革の真実、そしてNEXARに込められた思いや、その走りとは?その深層をどこよりも深く掘り下げていきたいと思う。

フェルトからデビューした新型エアロロード、NEXAR(ネクサー)。空力、軽さ、そして乗りやすいジオメトリー、新生フェルトを代表する意欲作だ photo:So Isobe
今回我々取材班が訪ねたのは、スペインはバルセロナにあるフェルト新社屋。「なぜフェルトがスペインに?」「今のフェルトってちゃんと機能してる?」と疑問に思う方も多いだろう。その実、筆者自身も渡欧前に現在のフェルトについて話を聞いていたものの、本社でスタッフと話をするまでは、正直あまりそのイメージが掴めずにいた。先に述べた疑問は、私自身が訪問前に抱いていた思いそのものでもある。しかし本社を訪ね、言葉を交わすごとにその疑問は良いイメージに上書きされていくのだった。
1991年、ジム・フェルトがカリフォルニアのガレージで1台のトライアスロンバイクを組み上げた時から、フェルトのDNAには常に「レース至上主義」が刻まれてきた。ホンダのモトクロスチームでメカニックとして活躍し、イーストンの自転車部門の立ち上げに関わったノウハウを活かした彼のバイクはトライアスロン界を席巻し、1994年にフェルトブランド立ち上げに至った。勢いそのままにロードレースをも席巻し、カーボン普及を追い風に急成長。スリップストリームとのタッグによってエアロロードの先駆けとなる「AR」を2008年のツール・ド・フランスでデビューさせて以降、アルゴス・シマノとのパートナーシップによって華々しい黄金期を築き上げるとともに、多くのファンを魅了してきた。

フェルトの創業者であるジム・フェルト氏。彼が作ったトライアスロンバイクが全ての始まりとなった photo:So Isobe 
2007年からはスリップストリームをサポート。2010年にはダニエル・マーティン(アイルランド)がジャパンカップを制した photo:Kei Tsuji

アルゴス・シマノとのタッグはフェルトのイメージアップに大きく貢献。キッテルやデゲンコルプを支えた (c)Makoto.AYANO
ところが近年、フェルトは巨大資本の荒波の中でその輝きを失いかけていたことは事実。2017年にスキー企業のロシニョール傘下となり、2021年にはKTMの親会社であるオーストリアのピエラー・モビリティ傘下に移行したが、フェルト氏と共同創業者、ビル・ドーリング氏の離脱や、開発規模の縮小、さらにトップチームへのサポート停止などトーンダウンは否めなかった。
しかし、かつてMTBのダウンヒルレーサーとして名を挙げ、MTBブランド「Unno Bicycles(ウノバイシクルズ:そのカンパニーチームには北林力も所属している)」の創設者であり、精鋭エンジニアリング企業「CERO Design」のオーナーを務めるセサル・ロホ氏と、KTMとピエラーグループで25年以上ビジネスに携わってきたをフロリアン・ブルゲ氏と共同経営者に迎え、2025年11月に完全独立。本拠地をKTMグループ時代のオーストリアから、2人の地元であるスペイン、バルセロナへと移管し、新体制のもと、フェルトの出自である少数精鋭によるハイパフォーマンスブランドへの回帰を具現化しているのだ。

セサル・ロホ氏と共にフェルトを運営するフロリアン・ブルゲ氏。KTMとピエラーグループで25年以上ビジネスに携わってきた実績をもつ photo:So Isobe 
フェルトの新規株主となったセサル・ロホ氏。MTBブランド「Unno Bicycles」やエンジニアリング企業「CERO Design」のオーナーも務める (c)FELT

スペイン、バルセロナ郊外にあるフェルトのオフィス。3Dプリンターやプロトタイプが並び、最先端エンジニアリングカンパニーのイメージそのもの photo:So Isobe
フェルト本社があるのは、バルセロナ五輪の際にリノベーションされたという古い工業団地の一角だ。レンガ造りの古い建屋にはカフェやブティックが入居していて、奥の3階スペースにその開発拠点はある。オフィス内は極めてスタイリッシュで、数々のプロトタイプや、塗装サンプル、小さな3Dプリンターなどが並ぶその様は、最先端エンジニアリングカンパニーのイメージそのものだ。扉を隔てた向こうにあるCERO Designのオフィスには開発に携わるKTMやハスクバーナのモーターバイクのパーツが並び、さらに外部委託として開発を請け負う他ブランドのスポーツバイクの姿も(詳しくは明かせないものの、日本のとあるスーパーバイクの開発にもCERO Designは携わっている。情報漏洩を防ぐためにフェルトスタッフは普段立ち入らないという)。完全新体制となった今のフェルトの背後には、すでに世界の自転車業界内で認められている技術者集団の姿があるのだ。

おもむろに置かれていたNEXARのプロトモデル。3Dプリンタで出力したパーツを組み合わせて塗装まで施したものだという photo:So Isobe 
かつての名作もコレクションされていた。こちらは世界を驚かせた左クランクの「TA FRD」。今に至るトラックバイクの急進的なデザイン革新はここから始まったと言っていい photo:So Isobe

オフィス内にはNEXARをはじめ、これからデビューする新モデルの姿もあった photo:So Isobe
新生フェルトの戦略は極めて明快だ。インタビューに答えてくれたブルゲ氏は、これからフェルトが進む道を「高性能を極めたバイクを中心に据えたハイパフォーマンスブランド」と断言する。「少人数の会社ですから、本当にいいものを作るために、ミドルからエントリーモデルの開発は現状行いません。まずはフェルトのオリジンである、ジム・フェルトが作った当初のコンセプトに回帰し、自分たちにしか作れない究極の機材だけを世に送り出します」。
彼らが選んだのは、全方位をカバーする総合ブランドの道ではなく、競技の頂点を目指す「選ばれし者のためのブランド」としての復活だ。NEXARを皮切りに、今後はロード、グラベル、そしてフェルトのアイデンティティであるトライアスロンの3カテゴリーに全リソースを集中させ、ラインナップを一新していく。「競技のためのモノづくり」を頂点に据えた、極めて純度の高い再始動である。

新生フェルトの記念すべき第1作目となるのNEXER。詳しい開発インタビューは次章にて photo:So Isobe
大変前置きが長くなったが、そんな新生フェルトの記念すべき第1作目となるのがこのNEXERだ。開発において、ARは既に一定以上の空力性能と剛性値に達していたため、最低限同様レベルを確保しつつ、フレーム、フォーク、シートポスト、ハンドルバーなどを含めて、先代ARよりも10〜15%ほど重量を削減することを目標にしたという。
「しかし単に数値を削ればいいわけではありません。ある程度の重量は剛性や安定感を担保するために必要だからです。どこにセンターを置くか、非常に頭を悩ませた部分です」と、ヘッドエンジニアを務めるギエム・ロペス氏は言う。結果的にフレーム単体重量は最上位グレードのFRDで800g(サイズ54)、デュラエース仕様のトップモデルでは6.5kg(ペダル、ケージ抜き)をマークし、実質的に6.8kg切りを現実のものとしている。

FRDのフレームは54サイズで800gを達成。エアロロードとして非常に軽く仕上げられている photo:So Isobe

シートチューブは75度に設定。ゼロセットバックのシートポストと、ショートクランクとの組み合わせを前提にする photo:So Isobe 
初代ARやTRを彷彿とさせる、非常に薄いフレームデザインがNEXARの特徴だ photo:So Isobe
この軽さを達成するため、先代において過剰とも言えた剛性値を、実戦で必要なレベルまであえて落として軽さと走行感のバランスを最適化。空力性能でも現代エアロロードとしては異例なほど薄いフレームワークや、大幅なアップデートを遂げたコックピット周りも含めてARから5%のドラッグ削減に成功した。サイクリングニュースが昨年末に行った風洞実験において、時速40km走行時に最速バイクとの差をわずか4ワット以内にまで詰め寄っている。
注目すべきは、NEXARの空力データが45mmハイトのホイール(ヴィジョン Metron 45 RS)をベースに算出されている点。一般的には60mm程度のホイールで算出するケースが多いが、あくまでNEXARは"オールラウンドバイク"が根幹にあることを意味している。

エアロロードとしては長く仕立てられたヘッドチューブ。スタックは52サイズで537mm photo:So Isobe

全てのフレームセットと完成車に付属する一体型ハンドルバー。ショートステムを前提とする photo:So Isobe 
ヘッドチューブは砂時計型。全体的に非常に薄く作られている photo:So Isobe
最も特徴的な部分はジオメトリーの刷新だ。一般的にエアロロードと言えばハンドル位置が「低く遠い」ポジションをイメージするが、一方でNEXARのライドポジションは「近くて高い」。スタックはトップチューブ長524mmの52サイズで537mm、リーチは370mm。さらにショートクランクを前提に、シートチューブを75度と垂直に近い角度に立て、0mmセットバックのシートポストで前乗りを実現する。いわばエンデュランスロードに、最新のライドポジションを組み合わせたような一風変わったジオメトリーを採用している。
「各社のエアロロードを見てください。コラムスペーサーを積まず、設計者の意図通りに乗れるライダーがどれだけいるか。誰もがポガチャルではないんです。コラムを山のように積んだバイクは美しくないし、空力も剛性も損なわれる。なら、最初からヘッドを伸ばした方が合理的でしょう。最初からヘッドチューブを伸ばせばポジションも楽になり、空力も向上し、ヘッド剛性も高まるのです。私自身、このNEXARならスペーサーなしで乗れる。見た目もいいし、ポジションも楽。これこそが、リアルワールドでの速さです」とロペス氏は熱を込めて語る。

FRDグレードのフレームにアルテグラを装備した「NEXAR PRO Ultegra Di2 Power Meter」完成車 photo:So Isobe

クリアレッドにカーボン目地が映える。美しさはNEXERのラインナップ中随一だ photo:So Isobe 
BB下部には空気を受け流すフィンを追加 photo:So Isobe
新型NEXARのフレームバリエーションは2種類。フェルトの代名詞でもあるテキストリームカーボンを奢る最上級の「FRD」と、スタンダードグレードの2グレード展開であり、スタンダードモデルはハイモジュラスカーボン多用するFRDよりもUDカーボンを多くしてコストパフォーマンスを向上させているという。2グレード間の重量差は平均して300gほどとのことで、スタンダードグレードはフレーム重量1100gほどだという。
世界共通で完成車合計4モデルと、FRDのフレームセットという合計5つのパッケージで発売され、その全てに300g切りを達成するエアロデザインの専用一体ハンドルが付属する。ステム長も他社のエアロロードと比較して各フレームサイズ毎に短めの設定であり、ここでも乗りやすいポジションが優先されている。
フェルト本社で見て触ったNEXARは、ヘッドチューブやボトムブラケットも含め、ガーミン・スリップストリーム時代に供給された初代ARを彷彿とさせるほど「薄く鋭利」なフレームデザインが最大の特徴。「これは速そうだ」と思わせる、機能美あふれるルックスも新生フェルトがこだわったひとつだという。

NEXAR FRD Dura-Ace Di2 (c)Felt Bikes

NEXAR FRD フレームセット (c)Felt Bikes

NEXAR PRO Ultegra Di2 Power Meter (c)Felt Bikes

NEXAR EXPERT Ultegra Di2 (c)Felt Bikes

NEXAR RACE 105 Di2 (c)Felt Bikes
我々シクロワイアードは、メディアとして世界で唯一、発表に合わせてバルセロナ本社への独占取材を敢行した。現地で目撃したブランド変革の真実、そしてNEXARに込められた思いや、その走りとは?その深層をどこよりも深く掘り下げていきたいと思う。
スペイン、バルセロナにあるフェルト本社を訪ねる

今回我々取材班が訪ねたのは、スペインはバルセロナにあるフェルト新社屋。「なぜフェルトがスペインに?」「今のフェルトってちゃんと機能してる?」と疑問に思う方も多いだろう。その実、筆者自身も渡欧前に現在のフェルトについて話を聞いていたものの、本社でスタッフと話をするまでは、正直あまりそのイメージが掴めずにいた。先に述べた疑問は、私自身が訪問前に抱いていた思いそのものでもある。しかし本社を訪ね、言葉を交わすごとにその疑問は良いイメージに上書きされていくのだった。
1991年、ジム・フェルトがカリフォルニアのガレージで1台のトライアスロンバイクを組み上げた時から、フェルトのDNAには常に「レース至上主義」が刻まれてきた。ホンダのモトクロスチームでメカニックとして活躍し、イーストンの自転車部門の立ち上げに関わったノウハウを活かした彼のバイクはトライアスロン界を席巻し、1994年にフェルトブランド立ち上げに至った。勢いそのままにロードレースをも席巻し、カーボン普及を追い風に急成長。スリップストリームとのタッグによってエアロロードの先駆けとなる「AR」を2008年のツール・ド・フランスでデビューさせて以降、アルゴス・シマノとのパートナーシップによって華々しい黄金期を築き上げるとともに、多くのファンを魅了してきた。



ところが近年、フェルトは巨大資本の荒波の中でその輝きを失いかけていたことは事実。2017年にスキー企業のロシニョール傘下となり、2021年にはKTMの親会社であるオーストリアのピエラー・モビリティ傘下に移行したが、フェルト氏と共同創業者、ビル・ドーリング氏の離脱や、開発規模の縮小、さらにトップチームへのサポート停止などトーンダウンは否めなかった。
しかし、かつてMTBのダウンヒルレーサーとして名を挙げ、MTBブランド「Unno Bicycles(ウノバイシクルズ:そのカンパニーチームには北林力も所属している)」の創設者であり、精鋭エンジニアリング企業「CERO Design」のオーナーを務めるセサル・ロホ氏と、KTMとピエラーグループで25年以上ビジネスに携わってきたをフロリアン・ブルゲ氏と共同経営者に迎え、2025年11月に完全独立。本拠地をKTMグループ時代のオーストリアから、2人の地元であるスペイン、バルセロナへと移管し、新体制のもと、フェルトの出自である少数精鋭によるハイパフォーマンスブランドへの回帰を具現化しているのだ。



フェルト本社があるのは、バルセロナ五輪の際にリノベーションされたという古い工業団地の一角だ。レンガ造りの古い建屋にはカフェやブティックが入居していて、奥の3階スペースにその開発拠点はある。オフィス内は極めてスタイリッシュで、数々のプロトタイプや、塗装サンプル、小さな3Dプリンターなどが並ぶその様は、最先端エンジニアリングカンパニーのイメージそのものだ。扉を隔てた向こうにあるCERO Designのオフィスには開発に携わるKTMやハスクバーナのモーターバイクのパーツが並び、さらに外部委託として開発を請け負う他ブランドのスポーツバイクの姿も(詳しくは明かせないものの、日本のとあるスーパーバイクの開発にもCERO Designは携わっている。情報漏洩を防ぐためにフェルトスタッフは普段立ち入らないという)。完全新体制となった今のフェルトの背後には、すでに世界の自転車業界内で認められている技術者集団の姿があるのだ。



新生フェルトの戦略は極めて明快だ。インタビューに答えてくれたブルゲ氏は、これからフェルトが進む道を「高性能を極めたバイクを中心に据えたハイパフォーマンスブランド」と断言する。「少人数の会社ですから、本当にいいものを作るために、ミドルからエントリーモデルの開発は現状行いません。まずはフェルトのオリジンである、ジム・フェルトが作った当初のコンセプトに回帰し、自分たちにしか作れない究極の機材だけを世に送り出します」。
彼らが選んだのは、全方位をカバーする総合ブランドの道ではなく、競技の頂点を目指す「選ばれし者のためのブランド」としての復活だ。NEXARを皮切りに、今後はロード、グラベル、そしてフェルトのアイデンティティであるトライアスロンの3カテゴリーに全リソースを集中させ、ラインナップを一新していく。「競技のためのモノづくり」を頂点に据えた、極めて純度の高い再始動である。
NEXARはフェルトブランド復権の狼煙

大変前置きが長くなったが、そんな新生フェルトの記念すべき第1作目となるのがこのNEXERだ。開発において、ARは既に一定以上の空力性能と剛性値に達していたため、最低限同様レベルを確保しつつ、フレーム、フォーク、シートポスト、ハンドルバーなどを含めて、先代ARよりも10〜15%ほど重量を削減することを目標にしたという。
「しかし単に数値を削ればいいわけではありません。ある程度の重量は剛性や安定感を担保するために必要だからです。どこにセンターを置くか、非常に頭を悩ませた部分です」と、ヘッドエンジニアを務めるギエム・ロペス氏は言う。結果的にフレーム単体重量は最上位グレードのFRDで800g(サイズ54)、デュラエース仕様のトップモデルでは6.5kg(ペダル、ケージ抜き)をマークし、実質的に6.8kg切りを現実のものとしている。



この軽さを達成するため、先代において過剰とも言えた剛性値を、実戦で必要なレベルまであえて落として軽さと走行感のバランスを最適化。空力性能でも現代エアロロードとしては異例なほど薄いフレームワークや、大幅なアップデートを遂げたコックピット周りも含めてARから5%のドラッグ削減に成功した。サイクリングニュースが昨年末に行った風洞実験において、時速40km走行時に最速バイクとの差をわずか4ワット以内にまで詰め寄っている。
注目すべきは、NEXARの空力データが45mmハイトのホイール(ヴィジョン Metron 45 RS)をベースに算出されている点。一般的には60mm程度のホイールで算出するケースが多いが、あくまでNEXARは"オールラウンドバイク"が根幹にあることを意味している。
99%のライダーを速くする「誠実なジオメトリー」



最も特徴的な部分はジオメトリーの刷新だ。一般的にエアロロードと言えばハンドル位置が「低く遠い」ポジションをイメージするが、一方でNEXARのライドポジションは「近くて高い」。スタックはトップチューブ長524mmの52サイズで537mm、リーチは370mm。さらにショートクランクを前提に、シートチューブを75度と垂直に近い角度に立て、0mmセットバックのシートポストで前乗りを実現する。いわばエンデュランスロードに、最新のライドポジションを組み合わせたような一風変わったジオメトリーを採用している。
「各社のエアロロードを見てください。コラムスペーサーを積まず、設計者の意図通りに乗れるライダーがどれだけいるか。誰もがポガチャルではないんです。コラムを山のように積んだバイクは美しくないし、空力も剛性も損なわれる。なら、最初からヘッドを伸ばした方が合理的でしょう。最初からヘッドチューブを伸ばせばポジションも楽になり、空力も向上し、ヘッド剛性も高まるのです。私自身、このNEXARならスペーサーなしで乗れる。見た目もいいし、ポジションも楽。これこそが、リアルワールドでの速さです」とロペス氏は熱を込めて語る。



新型NEXARのフレームバリエーションは2種類。フェルトの代名詞でもあるテキストリームカーボンを奢る最上級の「FRD」と、スタンダードグレードの2グレード展開であり、スタンダードモデルはハイモジュラスカーボン多用するFRDよりもUDカーボンを多くしてコストパフォーマンスを向上させているという。2グレード間の重量差は平均して300gほどとのことで、スタンダードグレードはフレーム重量1100gほどだという。
世界共通で完成車合計4モデルと、FRDのフレームセットという合計5つのパッケージで発売され、その全てに300g切りを達成するエアロデザインの専用一体ハンドルが付属する。ステム長も他社のエアロロードと比較して各フレームサイズ毎に短めの設定であり、ここでも乗りやすいポジションが優先されている。
フェルト本社で見て触ったNEXARは、ヘッドチューブやボトムブラケットも含め、ガーミン・スリップストリーム時代に供給された初代ARを彷彿とさせるほど「薄く鋭利」なフレームデザインが最大の特徴。「これは速そうだ」と思わせる、機能美あふれるルックスも新生フェルトがこだわったひとつだという。
NEXAR FRD Dura-Ace Di2

| フレーム | FELT NEXAR FRD 12K カーボンライトフレーム |
| コクピット | FELT 一体型インテグレーテッドカーボンコクピット |
| シートポスト | FELT NEXAR 専用カーボンシートポスト |
| コンポーネント | SHIMANO DURA-ACE |
| パワーメーター | 4iiii デュアルサイドパワーメーター |
| ホイールセット | VISION METRON 45 RS |
| サドル | PROLOGO NAGO R4 PAS NACK 137 |
| タイヤ | CONTINENTAL GRAND PRIX 5000 S TR(28-622) |
| 重量 | 6.480kg |
| カラー | ブラック |
| サイズ | 480 / 510 / 540 / 560 / 580 / 610 mm |
| 価格 | 1,980,000円(税込) |
NEXAR FRD フレーム

| フレーム | FELT NEXAR FRD 12K カーボンライトフレーム |
| コクピット | FELT 一体型インテグレーテッドカーボンコクピット |
| シートポスト | FELT NEXAR 専用カーボンシートポスト |
| 重量 | 800g |
| カラー | ブラック |
| サイズ | 480 / 510 / 540 / 560 mm |
| 価格 | 792,000円(税込) |
NEXAR PRO Ultegra Di2 Power Meter

| フレーム | FELT NEXAR FRD 12K カーボンライトフレーム |
| コクピット | FELT 一体型インテグレーテッドカーボンコクピット |
| シートポスト | FELT NEXAR 専用カーボンシートポスト |
| コンポーネント | SHIMANO ULTEGRA |
| パワーメーター | 4iiii 左側パワーメーター |
| ホイールセット | VISION METRON 45 SL |
| サドル | PROLOGO NAGO R4 PAS T2.0 137 |
| タイヤ | CONTINENTAL GRAND PRIX 5000 S TR(28-622) |
| 重量 | 7.037kg |
| カラー | バーガンディ |
| サイズ | 480 / 510 / 540 / 560 / 580 / 610 mm |
| 価格 | 1,430,000円(税込) |
NEXAR EXPERT Ultegra Di2

| フレーム | FELT NEXAR UD カーボン STD フレーム |
| コクピット | FELT 一体型インテグレーテッドカーボンコクピット |
| シートポスト | FELT NEXAR 専用カーボンシートポスト |
| コンポーネント | SHIMANO ULTEGR |
| ホイールセット | VISION METRON SC45 i23 |
| サドル | PROLOGO NAGO R4 PAS T2.0(137 / 147) |
| タイヤ | CONTINENTAL GRAND PRIX 5000 S TR(28-622) |
| 重量 | 7.525kg |
| カラー | ステルスグレー |
| サイズ | 480 / 510 / 540 / 560 / 580 / 610 mm |
| 価格 | 1,100,000円(税込) |
NEXAR RACE 105 Di2

| フレーム | FELT NEXAR UD カーボン STD フレーム |
| コクピット | FELT 一体型インテグレーテッドカーボンコクピット |
| シートポスト | FELT NEXAR 専用カーボンシートポスト |
| コンポーネント | SHIMANO 105 DI2 |
| ホイールセット | VISION METRON SC45 i23 |
| サドル | PROLOGO NAGO R4 PAS STEEL 137 |
| タイヤ | CONTINENTAL GRAND PRIX TR(28-622) |
| 重量 | 7.963kg |
| カラー | ブラック |
| サイズ | 480 / 510 / 540 / 560 / 580 / 610 mm |
| 価格 | 935,000円(税込) |
提供:ライトウェイプロダクツジャパン | text&photo:So Isobe