2010/03/09(火) - 12:02
「新生TEAM NIPPO 2010 始動!」
昨年末の「EQA・梅丹本舗・グラファイトデザインチームUCI登録断念」というショッキングなニュース。しかしその反動とも言うべき選手の大移動でTEAM NIPPOが大きく、そしてより強くなった。生まれ変わったチームの想いと決意をエースの一人である井上が語る。
TEAM NIPPOは、コンチネンタルチームという立場ですが、主にヨーロッパを中心としたプロレースに参加し、そこで結果を出してアピールすることによってヨーロッパプロチームへの道が開ける可能性のある環境です。
今年のチームは平均年齢が低く、皆、結果を出してさらなるステップアップをしようと集まってきたメンバーばかりで、私もこの年齢にあって最後のチャンスを与えられたことに感謝しています。

通常ヨーロッパでは毎年のようにチームが再編され、スタッフや選手がチーム間を動きます。
これは、金銭面、環境面で少しでもいい条件を求めてのことですが、あらゆるスポーツのチーム競技の中でそれは入れ替わりの激しい部類に入ることは間違いないでしょう。
選手、スタッフが毎年当然のように移籍して、いきなりシーズン当初からレースを戦っていけるのは、それぞれのチーム間で規模(資金や人材)に差はあれど、シーズンの流れやレースに対しての取り組み、レース中の動きなど、チームの動きそのものに関しては大差がないからです。
実際私がTEAM NIPPOに移籍した2008年は、イタリア人監督、スタッフ、選手に囲まれて過ごし、レースに対する意識から、レース会場、ホテルでの振る舞いなど、イタリア人が持つ独特な感性に入り込めました。 そういった感性に染まる必要はないとも思いますが、ヨーロッパのチームが持つ”空気”を自分の中に取り込むことができなければ、レースに対して万全の体制で臨むこともできないはずです。
小さな振る舞いや意思疎通の違いでも、ヨーロッパ文化になじまないことをすれば、こちらの選手、スタッフ、ファンにとっては奇妙な人間に映ります。こうした小さな行き違いで自分が損をすることは非常にもったいないことだと思います。
ここは規模こそ小さいですが、イタリア人監督のアルベルト・エッリを中心とした、こちらのプロチームを経験したスタッフによるサポートのもと、次のステップアップを目指す選手たちが揃うチームです。

なので、こういった経験を知っているスタッフと選手が揃うTEAM NIPPOで1シーズンを戦うということは、ヨーロッパにおいて次のステップアップを目指す選手にとってはなくてはならないものだと思いますし、この経験を20代前半のうちにすべきだと思います。
「日々の小さな積み重ねが、最終的に自分の大きな利益になる」
2010年のTEAM NIPPOは、2月6日のGPコスタ・デッリ・エトルスキ(ITA 1.1)で開幕戦を迎えました。2〜4月はイタリア、フランス、スペイン、スイス、クロアチアなどと、ヨーロッパ各地の1,2クラスのレースに参戦し、5月に帰国します。日本国内では、5月にツアー・オブ・ジャパン、ツール・ド・熊野、6月はJツアー、そして全日本選手権に参戦します。

これらのレースでは、TEAM NIPPOおよび選手一人一人を集団内で認知させ、しっかりと居場所を作ることが大切になってきます。それと同時に、チーム内でも各自が責任を持って仕事をし、アピールをして認めてもらい、自分の居場所を作らなければいけません。

日々の小さな積み重ねが、最終的に自分の大きな利益になる、自分のために頑張るんだということを、いち早く自覚することが大事なのだと思います。
私がロードレースに目覚めたきっかけは、漫画「シャカリキ!」でしたが、その後すぐにヨーロッパのロードレースに魅了されました。
それはやはりロードレースの本場はヨーロッパであり、純粋に本場のレースを走ってみたいと思ったからです。そしてこうして今年もそのチャンスを与えられた以上は、責任を持って挑戦していく覚悟でいます。
しかし、時には自分の望まない状況に陥ることだってあるはずです。そのときに自分の逆境をただ悲観し、努力を怠ることはもったいないことだと思います。物事がうまくいっていようが、逆境であろうが、それは自分に与えられた道ですし、現状を素直に見つめて一歩ずつ前に進んでいけば、そこから学べることも必ずあるはずです。
今年のチームには、力のあるいい選手がそろっていると思います。そして、チームの力が結集したときには、必ずいくつもの勝利をつかみ取れるはずですし、それを自分の手でつかみ取りたいと思います。
2010年、新生TEAM NIPPOに是非注目してください!
プロフィール

■Panaracerサポートチーム情報
パナレーサー2010レーシングサポート体制発表
「ロードレース」
・TEAM NIPPO
・宇都宮BLITZEN
・マトリックス パワータグ
・かぶちゃん農園・ボンシャンス飯田
・TACURINO・KSマテリアル
・ナカガワ AS・Kデザイン
・鹿屋体育大学 自転車競技部(ロードレース)
・TEAM NIPPO
・宇都宮BLITZEN
・マトリックス パワータグ
・かぶちゃん農園・ボンシャンス飯田
・TACURINO・KSマテリアル
・ナカガワ AS・Kデザイン
・鹿屋体育大学 自転車競技部(ロードレース)
「トライアスロン」
・細田 雄一 選手(稲毛インター)
・平野 司 選手
・谷 新吾 選手
・今泉 奈緒美 選手
・シラトタロウ 氏
・Team SUNNY FISH
・細田 雄一 選手(稲毛インター)
・平野 司 選手
・谷 新吾 選手
・今泉 奈緒美 選手
・シラトタロウ 氏
・Team SUNNY FISH
「車イスマラソン&トラック」
・副島 正純 選手(C's Athlete)
・廣道 純 選手(TDKラムダ)
・副島 正純 選手(C's Athlete)
・廣道 純 選手(TDKラムダ)
・土田 和歌子 選手(サノフィ アベンティス)
東京マラソン2010 女子車イスの部 優勝(3連覇)
関連ニュース:TEAM NIPPO 2010体制 宮澤、増田、中島、菊池が加入。再びコンチネンタル登録へ
提供:パナソニック ポリテクノロジー株式会社