2016/07/12(火) - 17:07
7月2日、フランス北西部にて開幕したツール・ド・フランス2016年大会。22チーム/全198人の選ばれし選手達が、4枚のリーダージャージやステージ優勝の栄冠を争いながら、今年もシャンゼリゼを目指している。今年もプロトンの中でも大きな存在感を見せるシマノのコンポーネント「DURA-ACE」やPROなどにフォーカスを当て、サポート選手の活躍と共にその特徴を紹介していきたい。
21日間を戦う選手たちの最大の武器となるのは、厳しいトレーニングを積み重ね、鍛え上げてきた己の身体。だが最高峰の選手が集まるツール・ド・フランスでは、機材が選手の命運を分けてしまうことさえある。だからこそ、機材には最高の性能と揺るぎない信頼性が求められる。
今年のツール・ド・フランスは、9つの平坦ステージと山岳ステージ、1つの丘陵ステージ、2つの個人タイムトライアルステージで構成される。栄光のパリ・シャンゼリゼに到達するまでの総距離は3,519km。2年連続で登場したパヴェステージは除かれたが、第18ステージの個人山岳TTなど、機材の差が如実に現れるステージも少なくない。
過酷な世界最高峰のステージレースで、選手やメカニックから厚い信頼を獲得している機材の1つがシマノの「DURA-ACE」。ものづくり大国日本が世界に誇る、ロード用コンポーネントの最高峰である。
1970年代にヨーロッパレースに投入されて以降、シマノ製品はプロトン内で「信頼」の代名詞になっていると言っても過言ではない。今年ツールに参加する全22チームのうち15チームがデュラエースを使っており、その内チームスカイ、ジャイアント・アルペシン、ロットNLユンボ、オリカ・バイクエクスチェンジ、FDJ.fr、BMCレーシング、トレック・セガフレードの7チームのレースサポートをしている。
また、そのうち6チームがDURA-ACEホイールを使用するほか、熱成形で選手個人の足にフィットさせるカスタムフィットシューズや、幅広いバリエーションを誇るPRO製品も広く選手たちからの支持を得ているのだ。ここに紹介した写真だけでも、それが事実であることはお分かり頂けるだろう。
なお、ツール開幕前にはDURA-ACE R9100シリーズが発表されたが、慣れていない製品を即投入することはシビアなプロレース、ましてやツールにおいてあり得ないこと。新DURA-ACE R9100シリーズを駆る選手たちの姿を見るのはもう少し後になりそうだが、さらに進化したDURA-ACEの活躍ぶりに期待したいところだ。
それはツール出場チームにおいて最も高いシェアを占めることからも明らかであるし、各フレームやパーツメーカーがシマノの規格に合わせた設計を行なっていることからもお分かりだろう。
中でも選手から圧倒的な支持を集めるのが、電動変速を採用するDi2コンポーネントだ。確実な変速動作、圧倒的ストレスフリーを実現した軽い操作感、雨や泥をものともしない堅牢性に加え、優れたメンテナンス性と、過酷なプロレースの現場で求められる性能を全て備えたコンポーネントは、7970世代で初登場するや否や、一気にプロトンに浸透。今年も大多数の選手がツールでDi2を愛用中だ。
オプションで設定されている「スプリンタースイッチ」や「サテライトスイッチ」「TTスイッチ」などはDi2コンポーネントの大きな魅力。下ハンドルを持ってスプリントしながら、もしくは深いTTポジションを取りながらの変速を可能としたDi2は、レースの戦略を変えたと言っても過言ではない。ストレスフリーの変速性能はトップライダーのみならず、ホビーライダーにとっても間違いなくアドバンテージになる。
また、Di2に肉薄する高性能を実現した機械式コンポーネントが用意されていることも、DURA-ACEの大きなメリットだ。少なからず存在する機械式ファンにとって、DURA-ACE9000シリーズの優れた変速性能は憧れの存在であり、世界最高のTTスペシャリストであるファビアン・カンチェラーラが好んで使用していることはあまりにも有名だ。
全世界が注目するツール・ド・フランスを走る、シマノ最高峰のコンポーネントDURA-ACE。常に時代の先を走り続け、いつの時代も選手たちが求める最高の性能を実現しているDURA-ACEは、今年のツールではどのような活躍を見せてくれるのだろうか。是非とも注目して見守っていきたい。
中央山塊に達した第5ステージで逃げ切り勝利を果たしたグレッグ・ファンアフェルマート(BMCレーシング)。狙い通りの走りによってステージ優勝だけではなく、マイヨジョーヌまで手に入れたことで、翌日からは黄色にペイントされたスペシャルバイクに乗ることに。アップダウンが続くこのステージでファンアフェルマートが選んだホイールは、空力と軽量性を両立した35mmハイトのWH-9000-C35-TUであった。
この日、ファンアフェルマートは「単独となってからは落車しないことだけを考えた。アスファルトが溶けていたし、非常にテクニカルなコースだった。落車さえしなければマイヨジョーヌ獲得のチャンスがあったので、大きなリードを得た状態でも集中力を絶やさないように走り続けた」とコメント。このような難しいコンディションでは特に、「信頼できる機材」は欠かせない存在だ。ゴールへと続くトリッキーな下りでも、制動力に定評のあるDURA-ACEのブレーキはファンアフェルマートの集中力を助けたに違いない。
そして、ピレネー3連戦の2日目となる第8ステージで総合争いが動く。この日最後の峠を越える直前にアタックしたクリス・フルーム(イギリス)が、そのままライバル勢を下りで突き放しステージ優勝とマイヨジョーヌを獲得。
3度目のツール総合優勝を狙う前回大会覇者は第8ステージでシマノ史上最軽量を誇るWH-9000-C24-TUをフロントに、空力と軽量性を兼ね備えるWH-9000-C35-TUをリアにセット。登りの軽さと、ダウンヒルの安定性をバランスさせた組み合わせは非常に興味深い。また、フルームのバイクには新型DURA-ACEペダルのPD-R9100が装着されているという情報も入ってきた。
翌日の第9ステージでは、トム・ドゥムラン(ジャイアント・アルペシン)が、強力な逃げ集団から飛び出し、自身初となるツールステージ優勝を飾る。ドゥムランと共に逃げたティボー・ピノ(FDJ)は、山岳賞争いでトップに踊り出た。
その後方では、総合上位勢による壮絶なアタック合戦が繰り広げられ、DURA-ACE使用ライダーが躍進。フルームはマイヨジョーヌを、アダム・イェーツ(オリカ・バイクエクスチェンジ)はマイヨブランをそれぞれキープし、リッチー・ポート(BMCレーシング)は総合順位を4つ上げることに成功。ラスト5kmからフィニッシュに掛けて降り続けた大雨の中でも、確実に動作し続けるDURA-ACE Di2の高い信頼性が、ライダーたちを強力に後押しした。
次回も引き続き選手の活躍をレポートしつつ、最新機材についての情報が入り次第、紹介する予定だ。
世界最高峰の選手たちから信頼を集めるDURA-ACE
「西洋の驚異」ことモンサンミシェルでグランデパールを迎えた第103回ツール・ド・フランス。全世界を魅了してやまない世界最高峰の自転車レースの火蓋が今年も切って落とされた。21日間を戦う選手たちの最大の武器となるのは、厳しいトレーニングを積み重ね、鍛え上げてきた己の身体。だが最高峰の選手が集まるツール・ド・フランスでは、機材が選手の命運を分けてしまうことさえある。だからこそ、機材には最高の性能と揺るぎない信頼性が求められる。
今年のツール・ド・フランスは、9つの平坦ステージと山岳ステージ、1つの丘陵ステージ、2つの個人タイムトライアルステージで構成される。栄光のパリ・シャンゼリゼに到達するまでの総距離は3,519km。2年連続で登場したパヴェステージは除かれたが、第18ステージの個人山岳TTなど、機材の差が如実に現れるステージも少なくない。
過酷な世界最高峰のステージレースで、選手やメカニックから厚い信頼を獲得している機材の1つがシマノの「DURA-ACE」。ものづくり大国日本が世界に誇る、ロード用コンポーネントの最高峰である。
1970年代にヨーロッパレースに投入されて以降、シマノ製品はプロトン内で「信頼」の代名詞になっていると言っても過言ではない。今年ツールに参加する全22チームのうち15チームがデュラエースを使っており、その内チームスカイ、ジャイアント・アルペシン、ロットNLユンボ、オリカ・バイクエクスチェンジ、FDJ.fr、BMCレーシング、トレック・セガフレードの7チームのレースサポートをしている。
また、そのうち6チームがDURA-ACEホイールを使用するほか、熱成形で選手個人の足にフィットさせるカスタムフィットシューズや、幅広いバリエーションを誇るPRO製品も広く選手たちからの支持を得ているのだ。ここに紹介した写真だけでも、それが事実であることはお分かり頂けるだろう。
なお、ツール開幕前にはDURA-ACE R9100シリーズが発表されたが、慣れていない製品を即投入することはシビアなプロレース、ましてやツールにおいてあり得ないこと。新DURA-ACE R9100シリーズを駆る選手たちの姿を見るのはもう少し後になりそうだが、さらに進化したDURA-ACEの活躍ぶりに期待したいところだ。
シマノの最高峰DURA-ACE 選手を支える高性能・信頼性
新規ブランドの参入によってヒートアップするコンポーネントの開発競争。しかしそれでもなお、DURA-ACEは最高峰コンポーネントとしての位置を揺るぎないものとしている。それはツール出場チームにおいて最も高いシェアを占めることからも明らかであるし、各フレームやパーツメーカーがシマノの規格に合わせた設計を行なっていることからもお分かりだろう。
中でも選手から圧倒的な支持を集めるのが、電動変速を採用するDi2コンポーネントだ。確実な変速動作、圧倒的ストレスフリーを実現した軽い操作感、雨や泥をものともしない堅牢性に加え、優れたメンテナンス性と、過酷なプロレースの現場で求められる性能を全て備えたコンポーネントは、7970世代で初登場するや否や、一気にプロトンに浸透。今年も大多数の選手がツールでDi2を愛用中だ。
オプションで設定されている「スプリンタースイッチ」や「サテライトスイッチ」「TTスイッチ」などはDi2コンポーネントの大きな魅力。下ハンドルを持ってスプリントしながら、もしくは深いTTポジションを取りながらの変速を可能としたDi2は、レースの戦略を変えたと言っても過言ではない。ストレスフリーの変速性能はトップライダーのみならず、ホビーライダーにとっても間違いなくアドバンテージになる。
また、Di2に肉薄する高性能を実現した機械式コンポーネントが用意されていることも、DURA-ACEの大きなメリットだ。少なからず存在する機械式ファンにとって、DURA-ACE9000シリーズの優れた変速性能は憧れの存在であり、世界最高のTTスペシャリストであるファビアン・カンチェラーラが好んで使用していることはあまりにも有名だ。
全世界が注目するツール・ド・フランスを走る、シマノ最高峰のコンポーネントDURA-ACE。常に時代の先を走り続け、いつの時代も選手たちが求める最高の性能を実現しているDURA-ACEは、今年のツールではどのような活躍を見せてくれるのだろうか。是非とも注目して見守っていきたい。
開幕から優勝を重ねるDURA-ACE マイヨジョーヌも手中に収める
さて、ここからはシマノがサポートするチームや選手の活躍に的を絞って紹介していきたい。今年はプロローグではなく、マスドステージから開幕したツール・ド・フランス。第1週は前半にフラットコース、後半に山岳コースという組み合わせになっているが、ここまでは全てステージ優勝とマイヨジョーヌはDURA-ACE使用選手が席巻中だ。中央山塊に達した第5ステージで逃げ切り勝利を果たしたグレッグ・ファンアフェルマート(BMCレーシング)。狙い通りの走りによってステージ優勝だけではなく、マイヨジョーヌまで手に入れたことで、翌日からは黄色にペイントされたスペシャルバイクに乗ることに。アップダウンが続くこのステージでファンアフェルマートが選んだホイールは、空力と軽量性を両立した35mmハイトのWH-9000-C35-TUであった。
この日、ファンアフェルマートは「単独となってからは落車しないことだけを考えた。アスファルトが溶けていたし、非常にテクニカルなコースだった。落車さえしなければマイヨジョーヌ獲得のチャンスがあったので、大きなリードを得た状態でも集中力を絶やさないように走り続けた」とコメント。このような難しいコンディションでは特に、「信頼できる機材」は欠かせない存在だ。ゴールへと続くトリッキーな下りでも、制動力に定評のあるDURA-ACEのブレーキはファンアフェルマートの集中力を助けたに違いない。
そして、ピレネー3連戦の2日目となる第8ステージで総合争いが動く。この日最後の峠を越える直前にアタックしたクリス・フルーム(イギリス)が、そのままライバル勢を下りで突き放しステージ優勝とマイヨジョーヌを獲得。
3度目のツール総合優勝を狙う前回大会覇者は第8ステージでシマノ史上最軽量を誇るWH-9000-C24-TUをフロントに、空力と軽量性を兼ね備えるWH-9000-C35-TUをリアにセット。登りの軽さと、ダウンヒルの安定性をバランスさせた組み合わせは非常に興味深い。また、フルームのバイクには新型DURA-ACEペダルのPD-R9100が装着されているという情報も入ってきた。
翌日の第9ステージでは、トム・ドゥムラン(ジャイアント・アルペシン)が、強力な逃げ集団から飛び出し、自身初となるツールステージ優勝を飾る。ドゥムランと共に逃げたティボー・ピノ(FDJ)は、山岳賞争いでトップに踊り出た。
その後方では、総合上位勢による壮絶なアタック合戦が繰り広げられ、DURA-ACE使用ライダーが躍進。フルームはマイヨジョーヌを、アダム・イェーツ(オリカ・バイクエクスチェンジ)はマイヨブランをそれぞれキープし、リッチー・ポート(BMCレーシング)は総合順位を4つ上げることに成功。ラスト5kmからフィニッシュに掛けて降り続けた大雨の中でも、確実に動作し続けるDURA-ACE Di2の高い信頼性が、ライダーたちを強力に後押しした。
次回も引き続き選手の活躍をレポートしつつ、最新機材についての情報が入り次第、紹介する予定だ。
提供:シマノ 制作:シクロワイアード編集部