2013/12/05(木) - 12:14
今年ツール・ド・フランスで総合ポイント賞(マイヨヴェール)を獲得したペーター・サガン(スロバキア)やジロ・デ・イタリア総合2勝を誇るイヴァン・バッソ(イタリア)を擁するキャノンデール・プロサイクリング。今回のスペシャルコンテンツでは、イタリアの名門ブランドFSAが手がけ、彼らの走りを支えたVISION(ヴィジョン)ホイールにフォーカスを当てていく。
ヴィジョンの強みはやはり、風洞実験やCFD解析を徹底的に行うことで得たエアロダイナミクス。そしてFSAブランドが培ってきたカーボンやアルミの加工技術を組み合わせ、高品質かつ高性能なパーツをラインナップしてきた。
そんなヴィジョンが新しい取り組みとして、チャレンジしているのがホイールラインナップだ。従来FSA社内では高品質なホイールをリーズナブルな価格で生産したいという思いがあったという。
「我々はまず市場にある強豪他社のホイールを集め、風洞なども使い徹底的な性能評価を行いました。そして気づいたのは、エアロダイナミクスと価格、そしてその他様々な性能をバランス良くクリアした製品が無いこと。そこから我々のプロジェクトは始まったのです。」と語るのは、サイクルモードの為に来日したFSAのマウリツィオ・べッリン氏。以降、ヴィジョンのホイールは着実にそのバリエーションを増やしつつ、確実にヨーロッパでのシェアを広げていくこととなる。
ヴィジョンホイールの大きな特徴の一つは、全ての製品をイタリア国内でハンドメイド生産しているということ。アッセンブルは熟練した職人が担当しており、全ての行程が目の届く範囲で行われている。一方でコストを抑えるためハブやリムの生産は台湾で行うが、工場では最先端マシンを運用していることが自慢だという。スポークは品質に定評のあるサピム製だ。
そんなヴィジョンのホイールは2013年シーズンより、UCIプロツアーチームであるキャノンデール・プロサイクリングと、UCIプロコンチネンタルチームのコロンビアが採用。特にFSAとの協力体制を築くキャノンデールチームは従来からFSAブランドのパーツを使い、昨2012年シーズンはヴィジョンのTTハンドルなどを愛用していた。その深い関係性は、イヴァン・バッソがFSAの広告塔を務めるあたりからも明らかであろう。そしてヴィジョンホイールを使った2013年、サガンやバッソ、モレノ・モゼールらの活躍は周知の通りだ。
メトロン55とメトロン40は、共にCFD解析や風洞実験を繰り返した結果生まれた、最高峰ラインナップにあたるピュアレーシングモデル。リムは横風にも対応する形状とされ、同ハイトのライバル製品に対し良好なコントロール性能と速度維持性能が特徴だ。特にメトロン40はペア重量1320gと軽量で、イヴァン・バッソが山岳ステージでも使用するというストーリーを有している。いずれもニップルはメンテナンスが容易な外出しとされ、チューブラー、クリンチャーモデルが用意されているため使用目的に合わせてチョイスできる。他、同様の構成でリムハイト81mmのメトロン81や、メトロン40のディスクブレーキ対応モデルもあり。
イタリアの名門FSAがプロデュース エアロダイナミクスに注力するVISION
ホイールについての解説を始める前に、まだ国内で馴染みの薄いヴィジョンブランドについて説明をしたい。設立からおよそ20年を数えるヴィジョンは、ハンドルやシートポストなどのパーツで高い評価を得るFSA社がプロデュースするブランドだ。特にエアロダイナミクスを活かした製品の研究開発に力を入れており、TTハンドルやエアロクランクなど、既にトライアスロンの世界では非常にポピュラーな存在となっている。ヴィジョンの強みはやはり、風洞実験やCFD解析を徹底的に行うことで得たエアロダイナミクス。そしてFSAブランドが培ってきたカーボンやアルミの加工技術を組み合わせ、高品質かつ高性能なパーツをラインナップしてきた。
そんなヴィジョンが新しい取り組みとして、チャレンジしているのがホイールラインナップだ。従来FSA社内では高品質なホイールをリーズナブルな価格で生産したいという思いがあったという。
「我々はまず市場にある強豪他社のホイールを集め、風洞なども使い徹底的な性能評価を行いました。そして気づいたのは、エアロダイナミクスと価格、そしてその他様々な性能をバランス良くクリアした製品が無いこと。そこから我々のプロジェクトは始まったのです。」と語るのは、サイクルモードの為に来日したFSAのマウリツィオ・べッリン氏。以降、ヴィジョンのホイールは着実にそのバリエーションを増やしつつ、確実にヨーロッパでのシェアを広げていくこととなる。
全てのホイールはイタリアでのハンドビルド 高品質を追求する
ヴィジョンホイールの大きな特徴の一つは、全ての製品をイタリア国内でハンドメイド生産しているということ。アッセンブルは熟練した職人が担当しており、全ての行程が目の届く範囲で行われている。一方でコストを抑えるためハブやリムの生産は台湾で行うが、工場では最先端マシンを運用していることが自慢だという。スポークは品質に定評のあるサピム製だ。
そんなヴィジョンのホイールは2013年シーズンより、UCIプロツアーチームであるキャノンデール・プロサイクリングと、UCIプロコンチネンタルチームのコロンビアが採用。特にFSAとの協力体制を築くキャノンデールチームは従来からFSAブランドのパーツを使い、昨2012年シーズンはヴィジョンのTTハンドルなどを愛用していた。その深い関係性は、イヴァン・バッソがFSAの広告塔を務めるあたりからも明らかであろう。そしてヴィジョンホイールを使った2013年、サガンやバッソ、モレノ・モゼールらの活躍は周知の通りだ。
VISIONホイール 注目モデルピックアップ
ホイールやハンドルも含め、ハイエンドからMETRON(メトロン)、TRIMAX CARBON、TRIMAX、TEAMと4種類のカテゴリーに分類されるヴィジョン製品。オールラウンドに使えるレーシングモデル「METRON40」ほか、注目のモデルをピックアップしてお伝えする。METRON 55、METRON 40
メトロン55とメトロン40は、共にCFD解析や風洞実験を繰り返した結果生まれた、最高峰ラインナップにあたるピュアレーシングモデル。リムは横風にも対応する形状とされ、同ハイトのライバル製品に対し良好なコントロール性能と速度維持性能が特徴だ。特にメトロン40はペア重量1320gと軽量で、イヴァン・バッソが山岳ステージでも使用するというストーリーを有している。いずれもニップルはメンテナンスが容易な外出しとされ、チューブラー、クリンチャーモデルが用意されているため使用目的に合わせてチョイスできる。他、同様の構成でリムハイト81mmのメトロン81や、メトロン40のディスクブレーキ対応モデルもあり。
METRON 55 | METRON 40 | |
リムハイト | 55mm | 40mm |
重量 | 1595g | 1320g |
スポーク数 | F18H/R21H | |
対応カセット | シマノ9-11s、カンパ10-11s | |
価格 | 216,000円(チューブラー) 232,000円(クリンチャー) | 205,800円(チューブラー) 221,300円(クリンチャー) |
TC24
セカンドグレードのTRIMAX CARBONラインナップに属するフルカーボンチューブラーホイール「TC24」は、1280gと数あるヴィジョンホイールの中で最軽量をマークする。24mmのリムハイトに対してリム幅は23mmとされ、高い剛性を得ることに成功している。スポーク数は前20H、後ろ24H。ローハイトながら徹底的に空力性能が追求されており、アップダウンのあるコースやヒルクライムで活躍してくれそうだ。リムハイト | 24mm |
重量 | 1280g |
スポーク数 | F20H/R24H |
対応カセット | シマノ10-11s、カンパ10-11s |
価格 | 213,600円 |
T30
T30は、リムハイト30mmのアルミ製クリンチャーホイール。重量は1570gながら非常に剛性に富み、最高峰のメトロンシリーズと同様のハブを使用するなど、サポートするチームの選手がトレーニング用や雨の日のレースでも愛用するコンペティティブな製品だ。ブレーキ当たり面は凹凸の少ないCNC加工が施されており、安定した制動力が確保されている。リムハイト | 30mm |
重量 | 1570g |
スポーク数 | F20H/R24H |
対応カセット | シマノ9-11s、カンパ10-11s |
価格 | 62,000円(レッドカラー) 68,300円(ブラックカラー) |
提供:インターマックス text:シクロワイアード編集部