2011/11/17(木) - 18:42
2010年に京都の石清水八幡宮で国内初開催されたレッドブル・ホーリライド。神社の参道でダウンヒルを、しかも勝ち抜きトーナメント戦という前代未聞のレースイベントだった。石段を飛ぶように走るダウンヒラーの姿と選手同士の競り合いに映像や写真で日本のみならず世界に配信した記念すべき大会だった。その熱狂のイベントが再び日本に帰ってきた。
11月12日に行われた2011年大会は、場所を愛媛県の石鎚神社に移して再び熱い戦いが繰り広げられた。今回は招聘選手としてレッドブルがサポートするフィリップ・ポルク(Filip Polc)選手が来日してのレースとなった。
石鎚神社にて行われたダウンヒル・勝ち抜きトーナメント
会場となった愛媛県西条市石鎚神社は、西日本一の高峰(標高1982m)霊峰石鎚山を神体山とする、かつては弘法大師も石鎚山で修行したと伝えられ桓武天皇、文徳天皇、戦国武将の源頼朝、河野家一族、豊臣家一族からも信仰が厚く石鎚信仰とよばれる霊験のある神社だ。
この神社の参道にてダウンヒルコースが設定され、最大斜度33°の238段の石段を全長約500mの距離で疾走する。スタートの本殿からいきなり崖のような階段を落ち、すぐの直角コーナーから再び階段を飛びクランクコーナーを抜けてスロープのついたドロップオフを飛ぶ。石の参道は滑りやすくコーナーでは転倒しやすい。またトーナメント戦になれば選手同士でもつれる事必死のエキサイティングなコースだ。
レース進行は個人タイムアタックの予選上位者32人から4人対戦の一人勝ち抜き戦を行い、2回戦は2ヒートから二人づつ、そして二人対決の準決勝〜3位決定戦と決勝戦という形で行われた。
エントリーは12歳から56歳の男女95人。地元四国や関西地方のみならず、東京や長野からも選手たちが集まった。JCF・DHIで活躍する選手も多く参加し昨年優勝の青木卓也(TEAM GIANT)・2位の井手川直樹(Devinci/SUNSPI.com)・小山航(BANSHEE)や引退した昨年3位の安達靖(Team Ikuzawa)・向原健司・内嶋亮といったライダーも集まり、女子では末政実緒(FUNFANCY/INTENSE)も参加した。そして、レッドブルから招聘選手としてスロバキア2006-08年ダウンヒルチャンプのフィリップ・ポルク(Filip Polc)を交えての戦いとなった。
石鎚神社本殿で安全と必勝祈願のお祓いを受けてから予選がスタート。トップはフィッリップ選手が33.629のタイムで通過、後は井手川(34.398)・小山(34.497)・安達(34.584)と続く。前回優勝の青木は転倒でバイクを壊し67位となったもののシード権があるので決勝へ進む。石の道で滑りやすく落差の激しい石段をフィリップ選手で53.52km/hと凄まじい速さで走る。
決勝1回戦からレースは激しいせめぎ合いで転倒も多く会場もヒートアップ!階段を飛ぶように走る選手達の姿に観客からは盛大な歓声が上がった。決勝2回戦となると第一ヒートでフィリップ・青木・内嶋亮・黒沢大介(Team GT/FUST)、第2ヒートで井手川・安達・永田隼也(A&F/ROCKY MOUNTAIN)・末政と技術のある選手同士のレベルの高い戦いとなり、セミファイナルになるとフィリップと井手川・安達・青木と前回の上位者が勝ち残った。3位決定戦は青木対安達で青木が、決勝はフィリップ対井手川でフィリップが第2回レッドブル・ホーリーライド優勝の栄冠を勝ち取った。
来場者数が2000人となった今大会は、再び日本でのMTBシーンを世界に知らしめた素晴らしい大会となった。
出場選手たちのコメント
1 位、フィリップ・ポルク
「震災に関して、色々なニュースを聞いていたけど、実際に日本に来てみて驚いた。みんな本当に元気に過ごしていて、負けない気持ちを感じることができた。レースではみんな勝ちたいと思っている。
もちろん僕も勝ちたい気持ちは誰にも負けない。決勝のレースは、本当に接戦だったけど優勝することが出来で最高の一日だったよ。こんなに多くのみなさんが来てくれて本当に有り難う。本当に楽しかった。また日本で開催されるならぜひ来たいね」
2位、井出川直樹
「大会開催に協力いただいた石鎚神社、そしてここまで来てくれたみなさん、本当に有り難うございます。すごく良い大会だと思います。第1回目2位で、今回も2位、次も出るしかないので、ぜひ来年も続けていただきたいと思っています」
3位、青木卓也
「皆さん、有り難うございました。去年は優勝させてもらったんですけども、そのディフェンディング・チャンピオンということで、結構プレッシャーもありました。予選で大転倒して、自分でも追い込まれたと思ってんですが、周りの人の声援でここまでできたと思います。レース開催本当に有り難うございました。こういったイベントを通してMTB シーンを活性化して、どんどんMTB を盛り上げていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします」
text&photo:Akihiro.NAKAO
11月12日に行われた2011年大会は、場所を愛媛県の石鎚神社に移して再び熱い戦いが繰り広げられた。今回は招聘選手としてレッドブルがサポートするフィリップ・ポルク(Filip Polc)選手が来日してのレースとなった。
石鎚神社にて行われたダウンヒル・勝ち抜きトーナメント
会場となった愛媛県西条市石鎚神社は、西日本一の高峰(標高1982m)霊峰石鎚山を神体山とする、かつては弘法大師も石鎚山で修行したと伝えられ桓武天皇、文徳天皇、戦国武将の源頼朝、河野家一族、豊臣家一族からも信仰が厚く石鎚信仰とよばれる霊験のある神社だ。
この神社の参道にてダウンヒルコースが設定され、最大斜度33°の238段の石段を全長約500mの距離で疾走する。スタートの本殿からいきなり崖のような階段を落ち、すぐの直角コーナーから再び階段を飛びクランクコーナーを抜けてスロープのついたドロップオフを飛ぶ。石の参道は滑りやすくコーナーでは転倒しやすい。またトーナメント戦になれば選手同士でもつれる事必死のエキサイティングなコースだ。
レース進行は個人タイムアタックの予選上位者32人から4人対戦の一人勝ち抜き戦を行い、2回戦は2ヒートから二人づつ、そして二人対決の準決勝〜3位決定戦と決勝戦という形で行われた。
エントリーは12歳から56歳の男女95人。地元四国や関西地方のみならず、東京や長野からも選手たちが集まった。JCF・DHIで活躍する選手も多く参加し昨年優勝の青木卓也(TEAM GIANT)・2位の井手川直樹(Devinci/SUNSPI.com)・小山航(BANSHEE)や引退した昨年3位の安達靖(Team Ikuzawa)・向原健司・内嶋亮といったライダーも集まり、女子では末政実緒(FUNFANCY/INTENSE)も参加した。そして、レッドブルから招聘選手としてスロバキア2006-08年ダウンヒルチャンプのフィリップ・ポルク(Filip Polc)を交えての戦いとなった。
石鎚神社本殿で安全と必勝祈願のお祓いを受けてから予選がスタート。トップはフィッリップ選手が33.629のタイムで通過、後は井手川(34.398)・小山(34.497)・安達(34.584)と続く。前回優勝の青木は転倒でバイクを壊し67位となったもののシード権があるので決勝へ進む。石の道で滑りやすく落差の激しい石段をフィリップ選手で53.52km/hと凄まじい速さで走る。
決勝1回戦からレースは激しいせめぎ合いで転倒も多く会場もヒートアップ!階段を飛ぶように走る選手達の姿に観客からは盛大な歓声が上がった。決勝2回戦となると第一ヒートでフィリップ・青木・内嶋亮・黒沢大介(Team GT/FUST)、第2ヒートで井手川・安達・永田隼也(A&F/ROCKY MOUNTAIN)・末政と技術のある選手同士のレベルの高い戦いとなり、セミファイナルになるとフィリップと井手川・安達・青木と前回の上位者が勝ち残った。3位決定戦は青木対安達で青木が、決勝はフィリップ対井手川でフィリップが第2回レッドブル・ホーリーライド優勝の栄冠を勝ち取った。
来場者数が2000人となった今大会は、再び日本でのMTBシーンを世界に知らしめた素晴らしい大会となった。
出場選手たちのコメント
1 位、フィリップ・ポルク
「震災に関して、色々なニュースを聞いていたけど、実際に日本に来てみて驚いた。みんな本当に元気に過ごしていて、負けない気持ちを感じることができた。レースではみんな勝ちたいと思っている。
もちろん僕も勝ちたい気持ちは誰にも負けない。決勝のレースは、本当に接戦だったけど優勝することが出来で最高の一日だったよ。こんなに多くのみなさんが来てくれて本当に有り難う。本当に楽しかった。また日本で開催されるならぜひ来たいね」
2位、井出川直樹
「大会開催に協力いただいた石鎚神社、そしてここまで来てくれたみなさん、本当に有り難うございます。すごく良い大会だと思います。第1回目2位で、今回も2位、次も出るしかないので、ぜひ来年も続けていただきたいと思っています」
3位、青木卓也
「皆さん、有り難うございました。去年は優勝させてもらったんですけども、そのディフェンディング・チャンピオンということで、結構プレッシャーもありました。予選で大転倒して、自分でも追い込まれたと思ってんですが、周りの人の声援でここまでできたと思います。レース開催本当に有り難うございました。こういったイベントを通してMTB シーンを活性化して、どんどんMTB を盛り上げていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします」
text&photo:Akihiro.NAKAO
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