2011/03/22(火) - 08:59
ブリヂストンサイクルがリリースする街乗りバイク HELMZ(ヘルムズ)に、ブルホーンハンドルを採用したH1Xと、10万円を切る手頃な価格のH10が新モデルとして追加される。青山で開催されたプレゼンテーションから紹介しよう。
ブリヂストンサイクルが2009年12月に発表したHELMZ。「スピードクルーザー」というコンセプトのスタイリッシュな街乗りバイクは、アパレルブランドのnari/furi(ナリフリ)のコラボレーションにより生まれた前衛的なデザインで大きな話題となった。デビューから約1年3ヶ月、そのHELMZに2つの新モデルが追加された。
H1Xは、ブルホーンハンドルを標準装備したもうひとつのフラッグシップになる。国産ハンドルメーカーのNITTOに製作を依頼した専用ハンドル、同じく国産のミカシマ製ペダルを採用。フレームカラーとコーディネイトしたブラックカラーのシマノ105の10スピードディレイラーや、XEROのホイールを採用した。基本モデルのフラットハンドルバー仕様のH1(税込¥170,000)を9千円上回る¥179,000(税込)となる。
17万円台という価格の高いH1とH1Xに対し、HELMZのエントリーモデルとも言えるのがもうひとつの新モデル「H10」だ。パーツのグレードを下げることで¥99,800(税込)という価格を実現。巧みなコストダウンにより、ルックスの低下は防いでいる。「HELMZはカッコいいが高くて手が出せない」と躊躇していた層の支持を得そうだ。
H1XとH10のそれぞれの特徴を、ブリヂストンサイクルの企画担当、瀬戸慶太さんに紹介してもらった。
H1X 街乗りバイクのひとつの理想型
「2010年に生まれたHELMZ H1ですが、さらにワンランク上のカッコ良さを身につけさせるべく、ブルホーンバーを搭載させた H1Xを投入します。 ブルホーンバーはブリヂストンが設計し、NITTOに製造を委託した新開発のデザインです。幅410mm、有機的な曲線ラインにより、多彩なハンドルポジションを実現することができ、大人の余裕を感じさせてくれます。
合わせてSHIMANO 105 リアディレーラーを採用し、10SPEEDに対応しました。より高速な街乗り巡航が可能です。
ペダルはMIKASHIMA製COMPACT PEDALを新たに採用しました。アルミCNC、軽量&極薄のフォルムにブラックアルマイトを施した上質な街乗りペダルです」。
三次元かつ有機的、大人のブルホーン
「ブルホーンバーは、マルチなハンドルポジションで街乗りを快適にし、イカツサと悪っぽさを演出する新開発デザインです。NITTOならではの複雑な3次元の曲げ加工により、適度な引きと落とし、両サイドの"角"の絶妙なカーブワークを実現。 幅410mmのサイズと共に程よく手になじみ、大人の余裕を感じさせてくれます。HELMZはカッコイイ生き方をしている、ちょっと大人の方に乗ってもらいたいという願いを込めています。ですので、ブルホーンはハヤリの狭い形状でなく、やや幅をもたせたゆったり握れる形状です(※展示モデルのハンドルは最終形状ではなく、現在デザインを煮詰めている)」。
BLACK & 10 SPEED DERAILLEUR
「車体カラーとの統一感をより高めるため、ブラックカラーのディレイラーを採用しました。合わせて10スピードに対応。ブルホーンバーとの組み合わせにより、高速な街乗り巡航が可能です。シマノ105の10SPEEDサムシフターは、オリジナルのブラックキャップ仕上げです」。
前後で質感と高さが異なる斬新なリム
「デザイン性と機能性で高い評価を得ているXERO社のホイールをHELMZオリジナル仕様に仕上げました。前輪は金属感を重視したシルバーアルマイトで高さ 25mm、後輪は重厚感を重視したブラックアルマイトで高さ38mm。ハイハイトで軽量かつ高剛性を実現、レースでも戦える戦闘的なホイールです」。
三ヶ島ペタル製 COMPACT PEDAL
「市場にある中でなるべく薄い、カッコイイペダルを探しました。どこかHELMZの"H"に見える、CNC仕上げアルミボディの三ヶ島ペタル製極薄ペダルを採用しました。ペダル外側をシールドベアリング、内側をBushベアリングとし、ペダル軸径を小さくすることで、薄型化を実現。新たにブラックアルマイトで仕上げた上質な質感はHELMZフラッグシップにふさわしい仕上がりです。モデル重量も233gと超軽量です」。
H10 HELMZを手が出る価格に
「H1で好評いただいているエアロフォルムフレーム、フロントギアガード、サムシフターなど基本要素はそのままに、お求めやすい新グレードとして登場させるのがH10です。H1XやH1がHELMZが考えるカスタム仕様の理想とするならば、H10はその原石です。カスタマイズすることで、時間と共にオリジナリティを高めていただけるモデルです」。
カラーはグロスカラー 小サイズをラインナップ
「迫力のあるエアロフレームとグロスカラーの組み合わせは、艶やかさと力強さを合わせ持つ新鮮な印象を与えます。 また身長の低い方にもお求めやすいよう、新たに510mmモデルを開発。シートポストも低めに下がりやすいノーマル仕様としました。
ホイールはハイト30mmのHELMZオリジナルアルミリムを前後輪で採用。組み上げは上尾工場にて行い、JISやENの規格を余裕でクリアする高耐久ホイールです。ブラックアルマイトとポリッシュ仕様。タイヤはH1Xと同様、ブリヂストンオリジナルのセミブロックタイヤ。サイドリフレクターやパンクプロテクターを備え、シクロクロスを彷彿させる太めの街乗り仕様です。
「理想型のH1と手軽なH10。大人に選んでほしいデザインバイク」瀬戸慶太さん
ハイエンドの初代H1と今回出すH1Xは、ある意味僕らが考える理想形ですね。デザイン重視で使いたいこだわりのパーツを選んでいますから、どうしても価格が高くなってしまう。それに対してH10は、HELMZのルックスを保ちつつコストダウンを重視しました。10万円を下回る価格で手軽に購入していただいて、ユーザーさんが手を入れることでいじっていけるバイクという考えです。
HELMZは、20代の若者はもちろんですが、30~40代の生き方がカッコイイ大人に選んでもらいたい自転車ですね。形状的には非常にこだわっていますので、HELMZを駆って街中をカッコ良く走る人が普通に増えるといいなと思います。
初代H1を発表したときに非常に反響が大きかったのですが、当然アンチ的な反応もありました。しかし「ピストバイクの次を考えていこう」ということでスタートしています。今、その流れは間違っていなかったと思います。
初代モデルをつくるときもフラットバーにするのかブルホーンにするのかの議論はあったんですが、やはり万人に使いやすいのはフラットバーだろうということでH1 をデビューさせています。そして今回2モデルを出すことで、ブルホーンという選選択肢ができました。
ブルホーンバーは曲げ形状にこだわると台湾メーカーでは対応できないので、日本の日東に製作を依頼しています。
ひとつのウリとしてフレームカラーにミラーシルバーという、ハイライトが入り陰影が強く出る、ザラザラのマットをかけたラメの入ったカラーがあるんですが、色味的にブラックパーツを合わせたいということで、シマノ105ブラックを選びました。そうなると(ティアグラにブラックはないため)結果的に10速になったということです(笑)。
そういうこだわりを重ねると、初代H1も「値段が高い」と言われていたんですが、9000円高くなります。そのぶん、H10を手頃な価格に抑えたので、価格を重視する方にはH10を選んでいただければと思います。
H10に採用したZEROのホイールは、見た目を重視してハイトの高いモデルを採用していたんですが、コストも高くなってしまうので、H10 はコストを下げつつも強度や堅牢性を保てるように上尾工場で組んでいます。ですのでEN規格を満たしてコストダウンしています。見た目を落とさないように、コストを下げることに苦心しました。
HELMZ プロモーションムービー
HELMZ 標準販売価格
H1X ¥179,000(税込み)
H10 ¥99,800(税込み)
発売は4月下旬を予定している。
text&photo Makoto.AYANO
ブリヂストンサイクルが2009年12月に発表したHELMZ。「スピードクルーザー」というコンセプトのスタイリッシュな街乗りバイクは、アパレルブランドのnari/furi(ナリフリ)のコラボレーションにより生まれた前衛的なデザインで大きな話題となった。デビューから約1年3ヶ月、そのHELMZに2つの新モデルが追加された。
H1Xは、ブルホーンハンドルを標準装備したもうひとつのフラッグシップになる。国産ハンドルメーカーのNITTOに製作を依頼した専用ハンドル、同じく国産のミカシマ製ペダルを採用。フレームカラーとコーディネイトしたブラックカラーのシマノ105の10スピードディレイラーや、XEROのホイールを採用した。基本モデルのフラットハンドルバー仕様のH1(税込¥170,000)を9千円上回る¥179,000(税込)となる。
17万円台という価格の高いH1とH1Xに対し、HELMZのエントリーモデルとも言えるのがもうひとつの新モデル「H10」だ。パーツのグレードを下げることで¥99,800(税込)という価格を実現。巧みなコストダウンにより、ルックスの低下は防いでいる。「HELMZはカッコいいが高くて手が出せない」と躊躇していた層の支持を得そうだ。
H1XとH10のそれぞれの特徴を、ブリヂストンサイクルの企画担当、瀬戸慶太さんに紹介してもらった。
H1X 街乗りバイクのひとつの理想型
「2010年に生まれたHELMZ H1ですが、さらにワンランク上のカッコ良さを身につけさせるべく、ブルホーンバーを搭載させた H1Xを投入します。 ブルホーンバーはブリヂストンが設計し、NITTOに製造を委託した新開発のデザインです。幅410mm、有機的な曲線ラインにより、多彩なハンドルポジションを実現することができ、大人の余裕を感じさせてくれます。
合わせてSHIMANO 105 リアディレーラーを採用し、10SPEEDに対応しました。より高速な街乗り巡航が可能です。
ペダルはMIKASHIMA製COMPACT PEDALを新たに採用しました。アルミCNC、軽量&極薄のフォルムにブラックアルマイトを施した上質な街乗りペダルです」。
三次元かつ有機的、大人のブルホーン
「ブルホーンバーは、マルチなハンドルポジションで街乗りを快適にし、イカツサと悪っぽさを演出する新開発デザインです。NITTOならではの複雑な3次元の曲げ加工により、適度な引きと落とし、両サイドの"角"の絶妙なカーブワークを実現。 幅410mmのサイズと共に程よく手になじみ、大人の余裕を感じさせてくれます。HELMZはカッコイイ生き方をしている、ちょっと大人の方に乗ってもらいたいという願いを込めています。ですので、ブルホーンはハヤリの狭い形状でなく、やや幅をもたせたゆったり握れる形状です(※展示モデルのハンドルは最終形状ではなく、現在デザインを煮詰めている)」。
BLACK & 10 SPEED DERAILLEUR
「車体カラーとの統一感をより高めるため、ブラックカラーのディレイラーを採用しました。合わせて10スピードに対応。ブルホーンバーとの組み合わせにより、高速な街乗り巡航が可能です。シマノ105の10SPEEDサムシフターは、オリジナルのブラックキャップ仕上げです」。
前後で質感と高さが異なる斬新なリム
「デザイン性と機能性で高い評価を得ているXERO社のホイールをHELMZオリジナル仕様に仕上げました。前輪は金属感を重視したシルバーアルマイトで高さ 25mm、後輪は重厚感を重視したブラックアルマイトで高さ38mm。ハイハイトで軽量かつ高剛性を実現、レースでも戦える戦闘的なホイールです」。
三ヶ島ペタル製 COMPACT PEDAL
「市場にある中でなるべく薄い、カッコイイペダルを探しました。どこかHELMZの"H"に見える、CNC仕上げアルミボディの三ヶ島ペタル製極薄ペダルを採用しました。ペダル外側をシールドベアリング、内側をBushベアリングとし、ペダル軸径を小さくすることで、薄型化を実現。新たにブラックアルマイトで仕上げた上質な質感はHELMZフラッグシップにふさわしい仕上がりです。モデル重量も233gと超軽量です」。
H10 HELMZを手が出る価格に
「H1で好評いただいているエアロフォルムフレーム、フロントギアガード、サムシフターなど基本要素はそのままに、お求めやすい新グレードとして登場させるのがH10です。H1XやH1がHELMZが考えるカスタム仕様の理想とするならば、H10はその原石です。カスタマイズすることで、時間と共にオリジナリティを高めていただけるモデルです」。
カラーはグロスカラー 小サイズをラインナップ
「迫力のあるエアロフレームとグロスカラーの組み合わせは、艶やかさと力強さを合わせ持つ新鮮な印象を与えます。 また身長の低い方にもお求めやすいよう、新たに510mmモデルを開発。シートポストも低めに下がりやすいノーマル仕様としました。
ホイールはハイト30mmのHELMZオリジナルアルミリムを前後輪で採用。組み上げは上尾工場にて行い、JISやENの規格を余裕でクリアする高耐久ホイールです。ブラックアルマイトとポリッシュ仕様。タイヤはH1Xと同様、ブリヂストンオリジナルのセミブロックタイヤ。サイドリフレクターやパンクプロテクターを備え、シクロクロスを彷彿させる太めの街乗り仕様です。
「理想型のH1と手軽なH10。大人に選んでほしいデザインバイク」瀬戸慶太さん
ハイエンドの初代H1と今回出すH1Xは、ある意味僕らが考える理想形ですね。デザイン重視で使いたいこだわりのパーツを選んでいますから、どうしても価格が高くなってしまう。それに対してH10は、HELMZのルックスを保ちつつコストダウンを重視しました。10万円を下回る価格で手軽に購入していただいて、ユーザーさんが手を入れることでいじっていけるバイクという考えです。
HELMZは、20代の若者はもちろんですが、30~40代の生き方がカッコイイ大人に選んでもらいたい自転車ですね。形状的には非常にこだわっていますので、HELMZを駆って街中をカッコ良く走る人が普通に増えるといいなと思います。
初代H1を発表したときに非常に反響が大きかったのですが、当然アンチ的な反応もありました。しかし「ピストバイクの次を考えていこう」ということでスタートしています。今、その流れは間違っていなかったと思います。
初代モデルをつくるときもフラットバーにするのかブルホーンにするのかの議論はあったんですが、やはり万人に使いやすいのはフラットバーだろうということでH1 をデビューさせています。そして今回2モデルを出すことで、ブルホーンという選選択肢ができました。
ブルホーンバーは曲げ形状にこだわると台湾メーカーでは対応できないので、日本の日東に製作を依頼しています。
ひとつのウリとしてフレームカラーにミラーシルバーという、ハイライトが入り陰影が強く出る、ザラザラのマットをかけたラメの入ったカラーがあるんですが、色味的にブラックパーツを合わせたいということで、シマノ105ブラックを選びました。そうなると(ティアグラにブラックはないため)結果的に10速になったということです(笑)。
そういうこだわりを重ねると、初代H1も「値段が高い」と言われていたんですが、9000円高くなります。そのぶん、H10を手頃な価格に抑えたので、価格を重視する方にはH10を選んでいただければと思います。
H10に採用したZEROのホイールは、見た目を重視してハイトの高いモデルを採用していたんですが、コストも高くなってしまうので、H10 はコストを下げつつも強度や堅牢性を保てるように上尾工場で組んでいます。ですのでEN規格を満たしてコストダウンしています。見た目を落とさないように、コストを下げることに苦心しました。
HELMZ プロモーションムービー
HELMZ 標準販売価格
H1X ¥179,000(税込み)
H10 ¥99,800(税込み)
発売は4月下旬を予定している。
text&photo Makoto.AYANO
フォトギャラリー
Amazon.co.jp
HELMZ(ヘルムズ) ピストバイク 530mm
HELMZ(ヘルムズ)
HELMZ(ヘルムズ) ピストバイク 550mm
HELMZ(ヘルムズ)
BRIDGESTONE(ブリヂストン) サイクルコンピューター emeters ホワイト CC-EMTS
ブリヂストン(BRIDGESTONE)