2018/11/26(月) - 12:22
多くのブランドが集まったサイクルモード2018だが、なかでも勢いを増していたのはスポーツタイプの電動アシストバイク、「E-BIKE」を取り扱うブースと試乗車の数だろう。今回はそんなE-BIKEを中心に紹介していこう。
国内E-BIKE市場をリードするシマノ STEPS搭載バイクを多数展示
多くのSTEPS採用モデルが展示された
E-MTBにも注目が集まった
多くの荷物を積むツーリング車としてもピッタリだ
E-BIKEをE-BIKEたらしめるめる重要なパーツであり、心臓部ともいえるのがパワーユニットだ。今回のサイクルモードにも、国内外から主要なパワーユニットメーカーが顔を揃えた。
世界一の規模を誇る自転車コンポーネントメーカーであるシマノ。日本企業であることも手伝い、今の国内のE-BIKE市場において最も大きな存在感を見せているユニットブランドでもある。
もちろん今年発表されたXTRや105といった最新のコンポーネントの展示もされていたが、最も大きな面積を割かれていたのは、シマノが展開するE-BIKEコンポーネント・STEPSの展示エリアだった。
Seraphの試乗車がたくさん用意されていた
メリダやミヤタ、ミズタニ、深谷産業といった既に国内で販売が開始されているE-BIKEに加えて、今後発売が予定されているSTEPS搭載バイクがずらりと並べられ、力の入れようが窺がえる展示エリアに。その数なんと8ブランド13モデル。シマノの隣に出展するミズタニ自転車ブースでは、STEPS搭載のハイエンドクロスバイク、セラフE-01Sの試乗車が大量に用意され、E-BIKEの魅力を味わう来場者も多数。
インテグレートバッテリーデザイン×フルサスバイク 最も先進的なE-MTBを発表したBESV
E-BIKE専業ブランド、BESV
STEPS搭載車の中でもひと際注目を浴びていたのが、E-BIKE専業ブランド、BESV(ベスビー)が発表した2つのE-MTBだろう。既に、カーボンフレームにSTEPSを搭載したハイエンドなXCバイク"TRS1"を展開する同社だが、今回は更に一歩踏み込んだバイクを発表した。
ブース前面に押し出されていたTRS2 AMは、STEPSに対応するオリジナルのバッテリーをダウンチューブにインテグレートしたフルサスE-MTB。E-BIKEとは思えない洗練されたルックスを武器に、国内ではまだどのブランドも本格的な展開を行っていないフルサスE-MTBというカテゴリーに先陣を切って送り込まれた意欲作だ。更にハードテールのTRS2 XCも用意され、予算や仕様シチュエーションに応じて選択できるモデル展開を行う。
ベスビーの新型フルサスE-MTB TRS-2
TRS2シリーズはダウンチューブ下側からバッテリを装着
カーボンフレームだったTRS1に対し、TRS2シリーズはアルミフレームを採用する。とはいえ、スマートにインテグレートされたバッテリー周辺のデザインやスムースウェルディングの採用によって、まるでカーボンバイクのような美しいルックスを持ったバイクに仕上がっている。
オリジナルバッテリーの容量は36V×14Ahと、純正のシマノバッテリー"BT-E8010”と同等のスペックを持っており、航続距離に不安を感じることは少ないだろう。ダウンチューブ下方にマウントする方式を採用するが、振動試験などもしっかりと行っており、ライド中にバッテリーが脱落する心配もないという。
人気のE-ロードバイクJR1の上位グレード JR1PROが登場
栗村氏や今中氏らが出演するPVのお披露目イベントも行われた
E-BIKEの魅力を語る栗村氏
MTBだけでなくオンロードモデルにも新モデルが登場した。インホイールモーターとダウンチューブ一体型バッテリーによって軽さとルックスの統一感を手に入れたロードバイクタイプのE-BIKE、JR1をさらにブラッシュアップ。搭載コンポーネントをアルテグラへと変更した上位モデルJR1 PROを追加し、E-BIKEながら15kgを切る重量を実現することに成功している。
また、ブースではサイクルモードに合わせて製作されたPVも初お披露目。今中大介さんや栗村修さん、宮澤崇史さん、福田萌子さんといった自転車界の著名人たちが山梨でBESVのE-BIKEを楽しみ、その世界を語り合う内容で、E-BIKEの魅力を知るきっかけとなりそうだ。PVはこちらの特設サイトから視聴可能。プレゼントキャンペーンも実施中だ。
ハイエンドなユニットで一歩先行くパナソニック フルサスE-MTBのプロトも展示
ハイエンドなユニットで一歩先行くパナソニック
電動アシスト自転車・アルフィットシリーズを手掛けてきたパナソニック。国内では一般車を中心に展開してきたが、海外ではスポーツバイク向けのアシストユニットを供給してきた実績を持つ、ユニットメーカーでもある。
昨年に本格的なE-MTB・XM1を発表、更に今年にアシストユニットに内装2段変速を組み込んだ新ユニット「マルチスピードドライブユニット」を搭載したXM2と矢継ぎ早に新モデルを投入し、E-MTBに並々ならぬ情熱を見せている。
パナソニック初の本格的E-MTBとして昨年デビューしたXM1
XM1をベースに内装2段変速を搭載した高性能ユニットを積むXM2
XM2と同様のユニットを搭載しつつ、フレームをフルサスとした試作品
マルチスピードドライブユニットは41Tと29Tに相当するギアレシオを与えられており、その幅広いギアレシオと高トルクのアシストによって、トレイルの激坂も難なくこなしていける高性能なユニットとなっている。
個人的に一度XM2でショートツーリングに参加した経験からすると、内装2段変速は非常に楽かつスムーズ。E-BIKEはアシストのおかげでトルクを調整するための細やかな変速動作を怠りがち。なので、重いギアのまま停車したり、坂へ差し掛かってしまうこともしばしば。内装変速であれば不快なショックやチャラつきも無く、停車していても変速でき、より快適にライド出来るうえ、バッテリーの消費効率も向上させてくれる。
パナソニックが展示した試作品のフルサスE-MTB トップチューブとシートステーが繋がるような流行のデザインだ
そんな新ユニットを搭載したXM2が全面に押し出されたブース展開かと思いきや、最も目立つ場所に展示されていたのは真っ白なフルサスE-MTB。シートステーとトップチューブが繋がるようなデザインのホルストリンクを採用したアルミフレームは、そのままパナソニックロゴが入れられてもおかしくない仕上がり。
重量が気にならないE-MTBにとって、フルサスというカテゴリーはまさにシナジーの塊。より効率的にトラクションを伝え、下りの安心感と楽しさを増してくれるフルサスE-MTBを待ち望んでいる人も多いはずだ。
美しい塗装に仕上がるPOSシリーズ
なお、E-BIKEとは少し話がそれるものの、パナソニックはPOS(パナソニックオーダーシステム)にも注力中。今年より加わった新たな"ミラー"カラーに塗りあげられたチタンやスチールバイクは唯一無二の存在感を見せていた。そして、もしかするとそれらの塗装がXMシリーズにもたらされる日も近いかもしれない。そう思わせるだけのE-BIKEへの注力ぶりが窺えるブースとなっていた。
E-BIKEのあるライフスタイルを提案するヤマハ
大きく展開するヤマハブース
2015年、ボッシュやシマノの国内展開に先じてYPJシリーズを世に問い、E-BIKEという存在を日本国内で一般的なものへと浸透させたヤマハ。長年電動アシスト自転車、PASシリーズを製造し、国内のアシスト規制について知り尽くしているのが同社の強みだ。
そんなヤマハは2018モデルとして発表したYPJシリーズの4車種を含む全ラインアップを一挙に展示。トレイルライドで助けとなる高トルクなアシストを実現した「PW-X」を搭載したトップモデルとなるE-MTB、YPJ-XCを筆頭に、ロードバイクタイプのYPJ-ER、クロスバイクタイプのYPJ-ECとYPJ-TCという新車種が一堂に会した。
キャンプツーリングにYPJを活用する提案も
YPJシリーズは全車種が展示された
YPJはどこまで行けるのか
より実際の使用フィールドを彷彿とさせる展示に
ただ新車種を並べるだけでなく、実際のライドシチュエーションを想起させるような展示方法も。キャンプやトレイルライディングで、YPJシリーズを活用するイメージを沸き立たせるディスプレイはE-BIKEが日本に根付く未来を見せてくれた。
さらに、YPJシリーズをレンタルできる「YPJレンタルサイクリング」についての展示も。現在国内11のエリアでYPJシリーズのレンタルが可能となっているのだとか。旅先での行動範囲を広げてくれる新たなアクティビティとして、E-BIKEが注目されるきっかけとなりそうだ。
ボッシュは新たにインテグレートデザインバッテリーを展開
世界的なE-BIKE市場で大きな存在感を示しているボッシュ
ボッシュのユニットを搭載した近未来的なフォルムのクロスバイク
フォールディングバイクにも搭載できる
コラテックのボッシュユニット搭載E-MTB
世界的なE-BIKE市場で大きな存在感を示しているのがドイツの電動工具メーカー・ボッシュだ。多くのブランドのE-BIKEに採用されており、日本国内でもコラテックやトレック、ターンといった有名ブランドのバイクにパワーユニットとして採用されている。
本格的な展開を初めて2年目となる今年は、新たにインテグレートデザインのバッテリーを発表。さっそくそのバッテリーを採用したのがトレックだ。ボッシュ搭載モデルのデビューモデルとしてVerbe+を発表した同社だが、今回はさらにスポーティな位置づけのハイエンドクロスバイクとして新たなバッテリーを搭載したDual Sport+を発表。会場では展示・試乗を行うことが出来た。スリムな見た目もあり、注目を集めていたようだ。
POWERTUBE500を搭載したトレックの新しいE-BIKE DUALSPORTS+
インターナルバッテリ― POWERTUBE500を発表
ダウンチューブには充電用の端子が
本格展開を始めるバーファン 用途に合わせたドライブユニット展開が武器
本格的な展開を始めたバーファン
台湾のドライブユニットブランド・バーファンが日本に本格的な上陸を開始。サイクルモードのオフィシャルスポンサーにも名乗りを上げるとともに、大規模なブースを展開。その本気ぶりが窺えた。
いち早くバーファンのユニットを使用し、国内で展開していたベネリやBESVとの提携をきっかけに手に入れた日本独自の規制に対応するプログラムを武器に、更に搭載モデルを拡大することになった。
コンパクトなバーファンのM800ユニット
コンパクトなバーファンのM800ユニットを採用するロードバイク
95nmの高トルクを持つM500ユニット
高トルクを発揮するM500を装備したフルサスE-MTB
高い出力/トルクを持つMTB用のユニットに加え、よりコンパクトなボディと抑えめの出力で、軽さと扱いやすさを重要視したE-ロードバイク用のアシストユニットを展示。大阪のアサヒサイクルがそれらを搭載したモデルを今年から本格的に展開を始めるという。
欧州でも多くのバイクブランドが採用する実績を持つバーファン。シマノに次ぐ地の利もあり、これからの国内展開から目が離せなさそうだ。
E-BIKE協会が設立されシンポジウムも開かれた
多くのE-BIKE関連ブランドが集結し、かつてない盛り上がりを見せたサイクルモード2018のE-BIKEエリア。2年前には想像もつかなかった勢いで日本においてもE-BIKEの波が来ている。
試乗コースにおいてもE-BIKEの比率は多く、決して業界関係者だけの盛り上がりでもないとも感じる。試乗した方からも、「楽しかった」というポジティブな声が多く、これなら自分でももっと遠くまで行けそうだ、という感想も。サイクリングという楽しみの間口を広げてくれる新たなツールとして、E-BIKEの未来は明るそうだ。
text&photo:Naoki.YASUOKA
国内E-BIKE市場をリードするシマノ STEPS搭載バイクを多数展示
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E-BIKEをE-BIKEたらしめるめる重要なパーツであり、心臓部ともいえるのがパワーユニットだ。今回のサイクルモードにも、国内外から主要なパワーユニットメーカーが顔を揃えた。
世界一の規模を誇る自転車コンポーネントメーカーであるシマノ。日本企業であることも手伝い、今の国内のE-BIKE市場において最も大きな存在感を見せているユニットブランドでもある。
もちろん今年発表されたXTRや105といった最新のコンポーネントの展示もされていたが、最も大きな面積を割かれていたのは、シマノが展開するE-BIKEコンポーネント・STEPSの展示エリアだった。
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メリダやミヤタ、ミズタニ、深谷産業といった既に国内で販売が開始されているE-BIKEに加えて、今後発売が予定されているSTEPS搭載バイクがずらりと並べられ、力の入れようが窺がえる展示エリアに。その数なんと8ブランド13モデル。シマノの隣に出展するミズタニ自転車ブースでは、STEPS搭載のハイエンドクロスバイク、セラフE-01Sの試乗車が大量に用意され、E-BIKEの魅力を味わう来場者も多数。
インテグレートバッテリーデザイン×フルサスバイク 最も先進的なE-MTBを発表したBESV
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STEPS搭載車の中でもひと際注目を浴びていたのが、E-BIKE専業ブランド、BESV(ベスビー)が発表した2つのE-MTBだろう。既に、カーボンフレームにSTEPSを搭載したハイエンドなXCバイク"TRS1"を展開する同社だが、今回は更に一歩踏み込んだバイクを発表した。
ブース前面に押し出されていたTRS2 AMは、STEPSに対応するオリジナルのバッテリーをダウンチューブにインテグレートしたフルサスE-MTB。E-BIKEとは思えない洗練されたルックスを武器に、国内ではまだどのブランドも本格的な展開を行っていないフルサスE-MTBというカテゴリーに先陣を切って送り込まれた意欲作だ。更にハードテールのTRS2 XCも用意され、予算や仕様シチュエーションに応じて選択できるモデル展開を行う。
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カーボンフレームだったTRS1に対し、TRS2シリーズはアルミフレームを採用する。とはいえ、スマートにインテグレートされたバッテリー周辺のデザインやスムースウェルディングの採用によって、まるでカーボンバイクのような美しいルックスを持ったバイクに仕上がっている。
オリジナルバッテリーの容量は36V×14Ahと、純正のシマノバッテリー"BT-E8010”と同等のスペックを持っており、航続距離に不安を感じることは少ないだろう。ダウンチューブ下方にマウントする方式を採用するが、振動試験などもしっかりと行っており、ライド中にバッテリーが脱落する心配もないという。
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MTBだけでなくオンロードモデルにも新モデルが登場した。インホイールモーターとダウンチューブ一体型バッテリーによって軽さとルックスの統一感を手に入れたロードバイクタイプのE-BIKE、JR1をさらにブラッシュアップ。搭載コンポーネントをアルテグラへと変更した上位モデルJR1 PROを追加し、E-BIKEながら15kgを切る重量を実現することに成功している。
また、ブースではサイクルモードに合わせて製作されたPVも初お披露目。今中大介さんや栗村修さん、宮澤崇史さん、福田萌子さんといった自転車界の著名人たちが山梨でBESVのE-BIKEを楽しみ、その世界を語り合う内容で、E-BIKEの魅力を知るきっかけとなりそうだ。PVはこちらの特設サイトから視聴可能。プレゼントキャンペーンも実施中だ。
ハイエンドなユニットで一歩先行くパナソニック フルサスE-MTBのプロトも展示
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電動アシスト自転車・アルフィットシリーズを手掛けてきたパナソニック。国内では一般車を中心に展開してきたが、海外ではスポーツバイク向けのアシストユニットを供給してきた実績を持つ、ユニットメーカーでもある。
昨年に本格的なE-MTB・XM1を発表、更に今年にアシストユニットに内装2段変速を組み込んだ新ユニット「マルチスピードドライブユニット」を搭載したXM2と矢継ぎ早に新モデルを投入し、E-MTBに並々ならぬ情熱を見せている。
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マルチスピードドライブユニットは41Tと29Tに相当するギアレシオを与えられており、その幅広いギアレシオと高トルクのアシストによって、トレイルの激坂も難なくこなしていける高性能なユニットとなっている。
個人的に一度XM2でショートツーリングに参加した経験からすると、内装2段変速は非常に楽かつスムーズ。E-BIKEはアシストのおかげでトルクを調整するための細やかな変速動作を怠りがち。なので、重いギアのまま停車したり、坂へ差し掛かってしまうこともしばしば。内装変速であれば不快なショックやチャラつきも無く、停車していても変速でき、より快適にライド出来るうえ、バッテリーの消費効率も向上させてくれる。
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そんな新ユニットを搭載したXM2が全面に押し出されたブース展開かと思いきや、最も目立つ場所に展示されていたのは真っ白なフルサスE-MTB。シートステーとトップチューブが繋がるようなデザインのホルストリンクを採用したアルミフレームは、そのままパナソニックロゴが入れられてもおかしくない仕上がり。
重量が気にならないE-MTBにとって、フルサスというカテゴリーはまさにシナジーの塊。より効率的にトラクションを伝え、下りの安心感と楽しさを増してくれるフルサスE-MTBを待ち望んでいる人も多いはずだ。
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E-BIKEのあるライフスタイルを提案するヤマハ
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2015年、ボッシュやシマノの国内展開に先じてYPJシリーズを世に問い、E-BIKEという存在を日本国内で一般的なものへと浸透させたヤマハ。長年電動アシスト自転車、PASシリーズを製造し、国内のアシスト規制について知り尽くしているのが同社の強みだ。
そんなヤマハは2018モデルとして発表したYPJシリーズの4車種を含む全ラインアップを一挙に展示。トレイルライドで助けとなる高トルクなアシストを実現した「PW-X」を搭載したトップモデルとなるE-MTB、YPJ-XCを筆頭に、ロードバイクタイプのYPJ-ER、クロスバイクタイプのYPJ-ECとYPJ-TCという新車種が一堂に会した。
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ボッシュは新たにインテグレートデザインバッテリーを展開
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世界的なE-BIKE市場で大きな存在感を示しているのがドイツの電動工具メーカー・ボッシュだ。多くのブランドのE-BIKEに採用されており、日本国内でもコラテックやトレック、ターンといった有名ブランドのバイクにパワーユニットとして採用されている。
本格的な展開を初めて2年目となる今年は、新たにインテグレートデザインのバッテリーを発表。さっそくそのバッテリーを採用したのがトレックだ。ボッシュ搭載モデルのデビューモデルとしてVerbe+を発表した同社だが、今回はさらにスポーティな位置づけのハイエンドクロスバイクとして新たなバッテリーを搭載したDual Sport+を発表。会場では展示・試乗を行うことが出来た。スリムな見た目もあり、注目を集めていたようだ。
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本格展開を始めるバーファン 用途に合わせたドライブユニット展開が武器
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台湾のドライブユニットブランド・バーファンが日本に本格的な上陸を開始。サイクルモードのオフィシャルスポンサーにも名乗りを上げるとともに、大規模なブースを展開。その本気ぶりが窺えた。
いち早くバーファンのユニットを使用し、国内で展開していたベネリやBESVとの提携をきっかけに手に入れた日本独自の規制に対応するプログラムを武器に、更に搭載モデルを拡大することになった。
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高い出力/トルクを持つMTB用のユニットに加え、よりコンパクトなボディと抑えめの出力で、軽さと扱いやすさを重要視したE-ロードバイク用のアシストユニットを展示。大阪のアサヒサイクルがそれらを搭載したモデルを今年から本格的に展開を始めるという。
欧州でも多くのバイクブランドが採用する実績を持つバーファン。シマノに次ぐ地の利もあり、これからの国内展開から目が離せなさそうだ。
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多くのE-BIKE関連ブランドが集結し、かつてない盛り上がりを見せたサイクルモード2018のE-BIKEエリア。2年前には想像もつかなかった勢いで日本においてもE-BIKEの波が来ている。
試乗コースにおいてもE-BIKEの比率は多く、決して業界関係者だけの盛り上がりでもないとも感じる。試乗した方からも、「楽しかった」というポジティブな声が多く、これなら自分でももっと遠くまで行けそうだ、という感想も。サイクリングという楽しみの間口を広げてくれる新たなツールとして、E-BIKEの未来は明るそうだ。
text&photo:Naoki.YASUOKA