2018/10/11(木) - 12:26
サイクルイベントにて出会ったライダーとバイクを紹介する企画「あなたの自転車を見せてください」。今回は、8月に鈴鹿サーキットにて開催されたシマノ鈴鹿ロードで出会った7名のバイクをピックアップ。まずは男性ライダー編から。
鬼頭宏太さん(NIKO bike factory) ウィリエール Zero.7
愛知県名古屋市の自転車ショップ、ニコー製作所のチームに所属する鬼頭さんの愛車はウィリエールの軽量レーシングモデル「Zero.7(ゼロセッテ)」。一世代前のモデルではあるが、なんとこのカラーは日本に数本しか入っていない激レアフレーム。当時のプロコンチネンタルチーム「コロンビア」が使う予備フレームとしてウィリエール本社に置かれていたものを、現地を訪れたニコー製作所の吉田店長が特別に売ってもらったものなんだとか。
「たまたまショップの置いてあってサイズもピッタリだったので購入しました。漕ぎ出しがすごい軽くてめちゃめちゃ良いバイクですよ。加速だけならチーム員のどのバイクにも負けませんね」と自身のバイクを評価する。3周の部を走り終えた直後だったが「落車で集団が分断され追いつくのに体力を使ってしまった」と残念そうにレースを振り返る。
バイクのセッティングで特徴的なのは、逆向きにつけたシートポストによって限界まで前出しにしたサドル位置。シマノやスペシャライズドのフィッティングを受けポジションを煮詰めていくと、小柄な体格や腰から膝までの長さの関係でどうしても前乗りが必須になったのだと言う。これによってペダリングがしやすくなったそうで、以前よりもスピードも上がったと効果を実感している模様。
クラシックなハンドル形状がお気に入りという鬼頭さんは3TのROTUNDOハンドルをチョイス。ステムとシートポストをリッチーで揃え見た目の統一感もバッチリだ。その他カーボンレールのROMIN proサドルや、カンパニョーロのハイエンドアルミホイール、シャマルミレを装備したバイクの重量は7kgを切る軽量な仕上がりだという。
浅井勝也さん(Team-DADDY) ピナレロ DOGMA F8
チームジャージとマッチした珍しいカラーリングのバイクが目を引いた浅井さんの愛車は、2016年モデルの特別カラーとしてラインアップされたスカイオレンジのピナレロ「DOGMA F8」。所属するTeam-DADDYは、岐阜県瑞浪市のサイクルショップDADDYのショップチームで、レース経験豊富な鈴木店長の存在もあり練習会やイベント参加などを積極的に行っている様子。
「フレームは店長にオススメされて購入したものです。3台目のバイクですがピナレロばっかりですね。ハイエンドモデルらしく下りのスピード感が素晴らしい。もう3年ほど乗ってきたのでF10が欲しい気持ちもありますが、まだまだコイツで頑張れます」と語ってくれた。毎年ツール・ド・おきなわに焦点を合わせトレーニングを積んでいるというレース派の浅井さん。ここシマノ鈴鹿では4年連続表彰台という結果を残してきたと言うが、今回は年代別カテゴリーで惜しくも5位と悔しさを滲ませた。
パーツのチョイスなども基本的に店長オススメ仕様。BORA ONE 50ホイールやULTEGRA Di2コンポーネント、ローターのクランク+Q-RINGSなどが、いかにもレーサーバイクという雰囲気を醸し出し格好良く決まっている。細かなカラーパーツもフレームに合わせたブルーやオレンジを使い美しさにも妥協はない。ハンドルやトップチューブには自身を鼓舞する一言を添えるとともに、国道58号ステッカーからも目標とするツール・ド・おきなわへの想いが伝わってくる1台に仕上がっていた。
浦田昂希さん(zeke CYCLING TEAM) アンカー RS8
車好きの仲間が集まり昨年結成したばかりだというzeke CYCLING TEAM。シマノ鈴鹿出場2回目となる今年は、昨年よりもさらに上の成績を目指しトレーニングを積んできたとのこと。レースに向けて意気込む浦田さんの愛車はアンカーのレーシングモデル「RS8」だ。自身の誕生日に合わせて今年の6月に納車したばかりだといい、純白のフレームはまだまだ真新しい輝きを放つ。
「シンプルなデザインが良くて、かつ赤色が好きなのでカラーオーダーできるアンカーに決めました。今まで赤黒のフレームだったので今回イメチェンしてみました」とカラーのこだわりを語る。「セカンドモデルという価格の割によく走るんです。フロントフォークの剛性も良くて、下りやコーナリングもキレよく攻められるようになりましたね」とその性能にも太鼓判を押す。
レーシーながらコストパフォーマンスの高いアセンブルを考えたというバイクは、ULTEGRA Di2コンポーネントで組み上げ、パーツ類はデダのSUPERZEROシリーズで統一する。ハンドルは硬さを優先しアルミ製を選択。テストサドルのつもりで使ってみたというファブリックのサドルは、思った以上に乗り心地が良かったとあり今ではお気に入りなんだとか。
またオールブラックのマットリムにレッドスポークを合わせた日本限定カラーのFFWDホイールは、自身でクリア塗装を施したといいやや艶のある光沢を纏う。フレームオーダーとともに選択できるネームシールには”since 2018”と納車年を刻み、10年後も乗っていたいとコメントしてくれた。
川滝昌利さん(JPスポーツグループ) リドレー FENIX SL
リドレーやスピードプレイ、FFWD(ファストフォワード)などの国内代理店を務めるジェイピースポーツグループも今回会社のチームで2時間エンデュランスの種目に参加。そんな中お声がけさせていただいた川滝社長が駆るのは、”ゴリラ”の愛称で知られるアンドレ・グライペルモデルの「FENIX SL」だ。展示品として特別に取り寄せたこのリムブレーキモデルは日本に1本しかないフレームなんだとか(同デザインのディスクブレーキモデルは2019モデルとして限定数発売される)。
今季限りで古巣ロット・スーダルからの移籍を発表しているグライペルを称えるデザインとして、トップチューブサイドにはお馴染みのゴリライラストをあしらい、またベルギーのナショナルカラーである黒黄赤の3色をカモ柄のグラフィックで差し込む。フレームカラーに合わせた赤白のスピードプレイペダルや、ボトル、ボトルケージもバイクの一体感を高めている。
「エンデュランスモデルであるFENIXは振動吸収性が非常に高いんです。まるで絨毯の上を走っているかのようにスーッと滑らかに走るフィーリングが特徴ですね。長距離のエンデューロやロングライドでは体も疲れにくくオススメ。より硬くレーシーなバイクが好みならNOAHやHELIUMを選んで欲しいと思います」と実際に使用する中の人目線のコメントをいただけた。
ホイールは数あるFFWDラインアップの中でF3Rクリンチャーを選択。ハイスピードなサーキットレースではよりハイトの高いF4Rが合うというが、川滝さんは登りを軽くするため今回はこのチョイスなんだとか。またスピードプレイについては、「好みのフローティング角度に調整でき膝に優しいため、体に故障なく長きに渡って自転車を楽しめます」と言う。その他自社取り扱いのALEウェアやHJCのヘルメット、シディのスピードプレイ専用SHOTを投入しレースを楽しんだ様子だった。
大城忠大さん(Speranza) ピナレロ PRINCE
ショップ企画のイベントとして、毎年大所帯でシマノ鈴鹿に参加しているフォーチュンバイクのチームに所属する大城さん。ロードバイクを購入した6年前から欠かさずシマノ鈴鹿には出場しているとのことで、毎年この大会を楽しみに練習を積んでいるという。そんな大城さんの愛車はDOGMA 65.1の形状を引き継いだレーシングモデル、ピナレロの「PRINCE」である。
「ピナレロに憧れがあって、見た目の格好良さからこのバイクを選びました。レースバイクらしい剛性の高さがあって、踏み込んだ時の反応性が良く気持ちよく進んでくれますね」とコメント。完成車の状態からコンポーネントはULTEGRA Di2に、パワーを受け止めるクランクはDURA-ACEに、ホイールはオールラウンド性を重視したカンパニョーロのBORA ONE 35に変更しており、レース仕様のパーツ構成に仕上げる。
「電動変速はタッチが軽くてレース中も楽ですね、もうワイヤー式には戻れません笑。ホイールは山も平地もと考えて35mmハイトを選びました。転がりが軽いのでとても気に入っています。錦織店長オススメのマキシスのタイヤもグリップ力が高いのによく転がる、なかなかの代物ですよ」とそれぞれお気に入りポイントを語ってくれた。
高村拓也さん(E-WORKS Pinky) スペシャライズド S-Works Roubaix
ド派手なピンクメッキ塗装を施したバイクに思わずお声がけさせていただいた高村さん。愛車の「S-Works Roubaix」は、ヴィンチェンツォ・ニバリ(当時アスタナ)が2016年にジロ・デ・イタリアを制した際に用意されたスペシャルバイクにそっくりの仕上がりだ。とにかく目立ちたいという思いと、ピンク好きが高じてフレーム塗装に至ったのだという。
フレームと同色の塗装をパイオニアのペダリングモニターカバーとステムのトップキャップにも施すとともに、ピンクのボトルケージやシューズ・ジャージも揃え統一感のあるルックスに仕立てる。このバイクは自身3台目といい、ロングライドやツーリングなどに行くためのバイクとしてRoubaixを選択したのだとか。
「いろんなところから視線を感じるほど非常に目立つ見た目で満足しています。このバイクはこれで完成形ですね」とコメント。スペシャライズドバイクらしくホイールはROVAL CLX40を、サドルは廃番となってしまったCHICANEのカーボンレールモデルを、さらにS-Worksのカーボンハンドルバーを合わせ、DURA-ACEコンポーネントで組み上げるなど見た目だけでない走りの性能にも気を配った1台に仕上がっていた。
斉藤玄さん(E-WORKS Pinky) フジ SL1.1
上記高村さんと同じくピンク好き仲間である斉藤さんも、メッキ塗装でド派手に決めたフジの軽量モデル「SL1.1」を駆る。なんでも2人一緒に塗装屋さんにフレームを預け、先にこのフジが出来上がったそうで、ピンキーバイク第1号だと胸を張る。目立つこと以外にも色気のあるエロさも目指すところであり、eroticism(エロティシズム)の頭文字Eをチーム名に掲げる。
「塗装の順番待ちもあり半年ほど待ちましたね。それなりのお金もかかりましたが、大満足の仕上がりです。ロードバイクって趣味のものなので所有感が満たされる感じが良いですよね」と語る。カラーで遊びつつもヒルクライムなど真剣にレースも楽しむため、ハイエンドなパーツ類を組み合わせ性能と軽さを追求する。
信頼性を重視しDURA-ACEコンポーネントを選択し、使い勝手が良いと言うROVAL CLX32ホイールをチョイス。シートポストとステムはデダの最上級品Supereggeroを合わせている。これだけなら超軽量バイクに仕上がりそうだが、「メッキ塗装の分フレームが少し重くなったんですよね笑」とのこと。
「目立つのでイベント会場で声をかけてもらえたり、写真をSNSに上げてもらえるのが嬉しいですね。ピンクメッキのバイクはまだ2人だけなので、仲間を増やしたいと思っています。ゆくゆくはこのピンキーバイクを4台揃えてシマノ鈴鹿のチームTTを走ってみたいですね」と野望を燃やすコメントを聞かせてくれた。
text&photo:Yuto.Murata
鬼頭宏太さん(NIKO bike factory) ウィリエール Zero.7
愛知県名古屋市の自転車ショップ、ニコー製作所のチームに所属する鬼頭さんの愛車はウィリエールの軽量レーシングモデル「Zero.7(ゼロセッテ)」。一世代前のモデルではあるが、なんとこのカラーは日本に数本しか入っていない激レアフレーム。当時のプロコンチネンタルチーム「コロンビア」が使う予備フレームとしてウィリエール本社に置かれていたものを、現地を訪れたニコー製作所の吉田店長が特別に売ってもらったものなんだとか。
「たまたまショップの置いてあってサイズもピッタリだったので購入しました。漕ぎ出しがすごい軽くてめちゃめちゃ良いバイクですよ。加速だけならチーム員のどのバイクにも負けませんね」と自身のバイクを評価する。3周の部を走り終えた直後だったが「落車で集団が分断され追いつくのに体力を使ってしまった」と残念そうにレースを振り返る。
バイクのセッティングで特徴的なのは、逆向きにつけたシートポストによって限界まで前出しにしたサドル位置。シマノやスペシャライズドのフィッティングを受けポジションを煮詰めていくと、小柄な体格や腰から膝までの長さの関係でどうしても前乗りが必須になったのだと言う。これによってペダリングがしやすくなったそうで、以前よりもスピードも上がったと効果を実感している模様。
クラシックなハンドル形状がお気に入りという鬼頭さんは3TのROTUNDOハンドルをチョイス。ステムとシートポストをリッチーで揃え見た目の統一感もバッチリだ。その他カーボンレールのROMIN proサドルや、カンパニョーロのハイエンドアルミホイール、シャマルミレを装備したバイクの重量は7kgを切る軽量な仕上がりだという。
浅井勝也さん(Team-DADDY) ピナレロ DOGMA F8
チームジャージとマッチした珍しいカラーリングのバイクが目を引いた浅井さんの愛車は、2016年モデルの特別カラーとしてラインアップされたスカイオレンジのピナレロ「DOGMA F8」。所属するTeam-DADDYは、岐阜県瑞浪市のサイクルショップDADDYのショップチームで、レース経験豊富な鈴木店長の存在もあり練習会やイベント参加などを積極的に行っている様子。
「フレームは店長にオススメされて購入したものです。3台目のバイクですがピナレロばっかりですね。ハイエンドモデルらしく下りのスピード感が素晴らしい。もう3年ほど乗ってきたのでF10が欲しい気持ちもありますが、まだまだコイツで頑張れます」と語ってくれた。毎年ツール・ド・おきなわに焦点を合わせトレーニングを積んでいるというレース派の浅井さん。ここシマノ鈴鹿では4年連続表彰台という結果を残してきたと言うが、今回は年代別カテゴリーで惜しくも5位と悔しさを滲ませた。
パーツのチョイスなども基本的に店長オススメ仕様。BORA ONE 50ホイールやULTEGRA Di2コンポーネント、ローターのクランク+Q-RINGSなどが、いかにもレーサーバイクという雰囲気を醸し出し格好良く決まっている。細かなカラーパーツもフレームに合わせたブルーやオレンジを使い美しさにも妥協はない。ハンドルやトップチューブには自身を鼓舞する一言を添えるとともに、国道58号ステッカーからも目標とするツール・ド・おきなわへの想いが伝わってくる1台に仕上がっていた。
浦田昂希さん(zeke CYCLING TEAM) アンカー RS8
車好きの仲間が集まり昨年結成したばかりだというzeke CYCLING TEAM。シマノ鈴鹿出場2回目となる今年は、昨年よりもさらに上の成績を目指しトレーニングを積んできたとのこと。レースに向けて意気込む浦田さんの愛車はアンカーのレーシングモデル「RS8」だ。自身の誕生日に合わせて今年の6月に納車したばかりだといい、純白のフレームはまだまだ真新しい輝きを放つ。
「シンプルなデザインが良くて、かつ赤色が好きなのでカラーオーダーできるアンカーに決めました。今まで赤黒のフレームだったので今回イメチェンしてみました」とカラーのこだわりを語る。「セカンドモデルという価格の割によく走るんです。フロントフォークの剛性も良くて、下りやコーナリングもキレよく攻められるようになりましたね」とその性能にも太鼓判を押す。
レーシーながらコストパフォーマンスの高いアセンブルを考えたというバイクは、ULTEGRA Di2コンポーネントで組み上げ、パーツ類はデダのSUPERZEROシリーズで統一する。ハンドルは硬さを優先しアルミ製を選択。テストサドルのつもりで使ってみたというファブリックのサドルは、思った以上に乗り心地が良かったとあり今ではお気に入りなんだとか。
またオールブラックのマットリムにレッドスポークを合わせた日本限定カラーのFFWDホイールは、自身でクリア塗装を施したといいやや艶のある光沢を纏う。フレームオーダーとともに選択できるネームシールには”since 2018”と納車年を刻み、10年後も乗っていたいとコメントしてくれた。
川滝昌利さん(JPスポーツグループ) リドレー FENIX SL
リドレーやスピードプレイ、FFWD(ファストフォワード)などの国内代理店を務めるジェイピースポーツグループも今回会社のチームで2時間エンデュランスの種目に参加。そんな中お声がけさせていただいた川滝社長が駆るのは、”ゴリラ”の愛称で知られるアンドレ・グライペルモデルの「FENIX SL」だ。展示品として特別に取り寄せたこのリムブレーキモデルは日本に1本しかないフレームなんだとか(同デザインのディスクブレーキモデルは2019モデルとして限定数発売される)。
今季限りで古巣ロット・スーダルからの移籍を発表しているグライペルを称えるデザインとして、トップチューブサイドにはお馴染みのゴリライラストをあしらい、またベルギーのナショナルカラーである黒黄赤の3色をカモ柄のグラフィックで差し込む。フレームカラーに合わせた赤白のスピードプレイペダルや、ボトル、ボトルケージもバイクの一体感を高めている。
「エンデュランスモデルであるFENIXは振動吸収性が非常に高いんです。まるで絨毯の上を走っているかのようにスーッと滑らかに走るフィーリングが特徴ですね。長距離のエンデューロやロングライドでは体も疲れにくくオススメ。より硬くレーシーなバイクが好みならNOAHやHELIUMを選んで欲しいと思います」と実際に使用する中の人目線のコメントをいただけた。
ホイールは数あるFFWDラインアップの中でF3Rクリンチャーを選択。ハイスピードなサーキットレースではよりハイトの高いF4Rが合うというが、川滝さんは登りを軽くするため今回はこのチョイスなんだとか。またスピードプレイについては、「好みのフローティング角度に調整でき膝に優しいため、体に故障なく長きに渡って自転車を楽しめます」と言う。その他自社取り扱いのALEウェアやHJCのヘルメット、シディのスピードプレイ専用SHOTを投入しレースを楽しんだ様子だった。
大城忠大さん(Speranza) ピナレロ PRINCE
ショップ企画のイベントとして、毎年大所帯でシマノ鈴鹿に参加しているフォーチュンバイクのチームに所属する大城さん。ロードバイクを購入した6年前から欠かさずシマノ鈴鹿には出場しているとのことで、毎年この大会を楽しみに練習を積んでいるという。そんな大城さんの愛車はDOGMA 65.1の形状を引き継いだレーシングモデル、ピナレロの「PRINCE」である。
「ピナレロに憧れがあって、見た目の格好良さからこのバイクを選びました。レースバイクらしい剛性の高さがあって、踏み込んだ時の反応性が良く気持ちよく進んでくれますね」とコメント。完成車の状態からコンポーネントはULTEGRA Di2に、パワーを受け止めるクランクはDURA-ACEに、ホイールはオールラウンド性を重視したカンパニョーロのBORA ONE 35に変更しており、レース仕様のパーツ構成に仕上げる。
「電動変速はタッチが軽くてレース中も楽ですね、もうワイヤー式には戻れません笑。ホイールは山も平地もと考えて35mmハイトを選びました。転がりが軽いのでとても気に入っています。錦織店長オススメのマキシスのタイヤもグリップ力が高いのによく転がる、なかなかの代物ですよ」とそれぞれお気に入りポイントを語ってくれた。
高村拓也さん(E-WORKS Pinky) スペシャライズド S-Works Roubaix
ド派手なピンクメッキ塗装を施したバイクに思わずお声がけさせていただいた高村さん。愛車の「S-Works Roubaix」は、ヴィンチェンツォ・ニバリ(当時アスタナ)が2016年にジロ・デ・イタリアを制した際に用意されたスペシャルバイクにそっくりの仕上がりだ。とにかく目立ちたいという思いと、ピンク好きが高じてフレーム塗装に至ったのだという。
フレームと同色の塗装をパイオニアのペダリングモニターカバーとステムのトップキャップにも施すとともに、ピンクのボトルケージやシューズ・ジャージも揃え統一感のあるルックスに仕立てる。このバイクは自身3台目といい、ロングライドやツーリングなどに行くためのバイクとしてRoubaixを選択したのだとか。
「いろんなところから視線を感じるほど非常に目立つ見た目で満足しています。このバイクはこれで完成形ですね」とコメント。スペシャライズドバイクらしくホイールはROVAL CLX40を、サドルは廃番となってしまったCHICANEのカーボンレールモデルを、さらにS-Worksのカーボンハンドルバーを合わせ、DURA-ACEコンポーネントで組み上げるなど見た目だけでない走りの性能にも気を配った1台に仕上がっていた。
斉藤玄さん(E-WORKS Pinky) フジ SL1.1
上記高村さんと同じくピンク好き仲間である斉藤さんも、メッキ塗装でド派手に決めたフジの軽量モデル「SL1.1」を駆る。なんでも2人一緒に塗装屋さんにフレームを預け、先にこのフジが出来上がったそうで、ピンキーバイク第1号だと胸を張る。目立つこと以外にも色気のあるエロさも目指すところであり、eroticism(エロティシズム)の頭文字Eをチーム名に掲げる。
「塗装の順番待ちもあり半年ほど待ちましたね。それなりのお金もかかりましたが、大満足の仕上がりです。ロードバイクって趣味のものなので所有感が満たされる感じが良いですよね」と語る。カラーで遊びつつもヒルクライムなど真剣にレースも楽しむため、ハイエンドなパーツ類を組み合わせ性能と軽さを追求する。
信頼性を重視しDURA-ACEコンポーネントを選択し、使い勝手が良いと言うROVAL CLX32ホイールをチョイス。シートポストとステムはデダの最上級品Supereggeroを合わせている。これだけなら超軽量バイクに仕上がりそうだが、「メッキ塗装の分フレームが少し重くなったんですよね笑」とのこと。
「目立つのでイベント会場で声をかけてもらえたり、写真をSNSに上げてもらえるのが嬉しいですね。ピンクメッキのバイクはまだ2人だけなので、仲間を増やしたいと思っています。ゆくゆくはこのピンキーバイクを4台揃えてシマノ鈴鹿のチームTTを走ってみたいですね」と野望を燃やすコメントを聞かせてくれた。
text&photo:Yuto.Murata
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