山梨県の中央を流れる富士川流域を舞台に今年も「南アルプスロングライド」が行われる。2日間で191kmを走り、紅葉に色づく甲府盆地の秋の景色と味覚を楽しめるサイクリングイベントを紹介しよう。



富士山を背景に走る南アルプスロングライド富士山を背景に走る南アルプスロングライド
山梨県の甲府盆地、太平洋に注ぐ富士川の中流域に広がる一帯を舞台として開催されるロングライドイベントが「南アルプスロングライド」だ。中部横断自動車道の開通による都心からのアクセスも良さと、コースの走りやすさも相まって、着々と人気を伸ばしてきたイベントだ。

ロングライドイベントとしては、全国的に見ても珍しい2日間開催となるのが南アルプスロングライドの大きな特徴。2日ともに充実したライドが用意され、通して参加すれば最長で191km、獲得標高2,900mとなる、まるでステージレースのようなロングライドイベントなのだ。

初日となる11月18日はアップダウンが少なく、高速巡航を楽しめるコースが用意される一方、2日目となる11月19日は山岳ロングライドとしても名高かった「ツール・ド・富士川」のコースを走ることとなる。メイン会場となるのは、道の駅富士川。中部横断道の増穂ICを降りてすぐ目の前、都内からでも2時間弱というアクセスの良さが嬉しい会場だ。

南アルプスロングライド、スタート!南アルプスロングライド、スタート! 美しく色づいた楓美しく色づいた楓

身延山の山門の前を走り抜ける身延山の山門の前を走り抜ける スリップ防止のために赤色の舗装がストライプの様に入る激坂スリップ防止のために赤色の舗装がストライプの様に入る激坂 登り切った先は久遠寺の境内。ここは全員が押して歩きます登り切った先は久遠寺の境内。ここは全員が押して歩きます


2日間で3つのコースが用意される南アルプスロングライド。初日に開催されるのは、道の駅富士川から北へと走っていく中上級者向けの「白州・韮崎ステージ」と初級者向けの「プチ・南アルプスステージ」の二つ。脚力や自転車の楽しみ方に合わせてどちらかを選ぶことができる。

「白州・韮崎ステージ」は「北風に乗る高速巡航ステージ」と銘打たれた距離約81km、獲得標高約1,000mのコースとなる。道の駅富士川をスタートし、北岳、鳳凰三山、甲斐駒ケ岳の左手に見ながら、武田家ゆかりの地、韮崎を経由しウィスキーで有名な白州方面へ。水のきれいなこの地域では、「武川米」の棚田が広がるとともに、ゴールに向けて雪景色の富士山を左手前に眺めながらの快適なライドを満喫できる。

もっとゆっくりと楽しみたいという方や、あまり長距離は不安だという方におすすめなのだが「プチ・南アルプスステージ」だ。距離約35kmと短めのコースの中に地元のグルメやスイーツ、そして絶景がギュッと詰め込まれた、眼も舌も楽しませてくれる贅沢ポタリングとなっており、そのコンセプトは「走ったあとより体重を増やすこと」なんだとか。

2日目に行われる「ツール・ド・富士川ステージ」は距離約108km、獲得標高1,800mという健脚派にとってはたまらない山岳ロングライド。山間地帯を流れる富士川に沿ったルートの中に、2つの峠や日蓮宗総本山「身延山」へ向かう20%越えの激坂等、大小のいくつものヒルクライム区間がスパイスとして加えられ、ロードバイクに乗りなれた中・上級者にこそふさわしい走りごたえのあるコースに仕上がっている。

途中、雲が散らされて、こんな素敵な景色が味わえる場面も途中、雲が散らされて、こんな素敵な景色が味わえる場面も
コース中でも厳しいのが、「ヒルクライムチャレンジ」区間として計測も行われる平林峠。最終のエイドとなる「みさき耕舎」へ至る、平均勾配8.7%、距離5.5㎞の峠がこの大会最大の難所である。とはいえ、このヒルクライムチャレンジ区間への参加は自由へとなっており、体力的に厳しいと感じる方はショートカットすることも出来るので、安心できる。

さて、魅力的な3つのコースが待ち受ける南アルプスロングライドだが、その中で提供される地元の味覚もまた、このイベントのエッセンスである。「白州・韮崎ステージ」では5つ、「プチ・南アルプスステージ」では3つ、「ツール・ド・富士川ステージ」では6つのエイドステーションが用意され、それぞれのエイドで地元のグルメを堪能できる。

サツキマスのフライが入った五十バーガーサツキマスのフライが入った五十バーガー 無農薬野菜をたっぷり使ったヘルシーなこしべんと無農薬野菜をたっぷり使ったヘルシーなこしべんと


安納芋の炊き込みご飯に地鶏をメインにしたこしべんと安納芋の炊き込みご飯に地鶏をメインにしたこしべんと 高級キウイのレインボーレッド高級キウイのレインボーレッド

イタリアンロールやマドレーヌ、どら焼きと盛りだくさんのスイーツが待つプチ・南アルプスステージイタリアンロールやマドレーヌ、どら焼きと盛りだくさんのスイーツが待つプチ・南アルプスステージ mountain*mountainのお弁当はこちらmountain*mountainのお弁当はこちら


特に「プチ・南アルプスステージ」はロールケーキで有名な地元の老舗「清月」が第1エイドとなっていたり、第2エイドのほたるみ館でも地元のおばちゃんたちの手作りスイーツが味わえたり、ゴール地点では郷土料理の「みみ」が味わえたりと、「これでもか!」と言わんばかりのおもてなしが味わえる。

「ツール・ド・富士川ステージ」では昼食に地元食材をふんだんに使った「こしべんと」が用意されている。「田舎料理は旅をしない」をモットーに地元産の食材のみで作られる3種類のお弁当が振舞われ、好きなものを選ぶことが出来るのだ。ボリュームたっぷりながらも、身体に優しい味のお弁当はロングライドのおともにぴったり。土曜日の「白州・韮崎ステージ」でも、地元のお店が腕によりをかけた特製お弁当3種類が振舞われるので、そちらも期待大だ。

身延山の総門を越えるエース栗原さん身延山の総門を越えるエース栗原さん 地元グルメに今中さんもにっこり地元グルメに今中さんもにっこり


また、豪華なゲスト陣が来場し、大会を盛り上げてくれる。昨年に引き続きゲストとして参加してくれる今中大介さんに加えて、NHKの自転車情報番組「チャリダー」に出演する佐藤綾衣さんも来場し、共に走ってくれるという。プチ・南アルプスステージゴール後には佐藤綾衣さんによる1時間程度のトークイベントも行われる。こちらは2日目のみの方も参加できるので、会場に訪れてみては。さらに、トライアスリートのエース栗原さんが「スペシャルサポーター」として参加者の皆さんを応援しながら走ってくれるということだ。

現在参加者募集中! 申込は10月31日まで

さて、そんな魅力一杯の南アルプスロングライドは現在参加者を募集中だ。申込はインターネットのみとなっており、スポーツエントリーから申し込むことができる。2日連続で出るもよし、土日のどちらかのみで出るもよし。ただ、2日間とも参加される方には割引も適用されるので、秋の山梨を目いっぱい楽しむ週末を過ごしてみてはいかがだろうか?




南アルプスロングライド2017
開催期間:11月18~19日
開催場所:山梨県南巨摩郡富士川町青柳町1655-3 道の駅富士川
申込期間:2017年7月28日(金) 12:00 ~2017年10月31日(火)
開催種目:白州・韮崎ステージ、プチ・南アルプスステージ、ツール・ド・富士川ステージ
参加費:白州・韮崎ステージ 7,000円
    プチ・南アルプスステージ 4,000円
    ツール・ド・富士川ステージ 8,000円
    白州・韮崎ステージとツール・ド・富士川ステージ同時参加は-1,000円
    プチ・南アルプスステージとツール・ド・富士川ステージ同時参加は-500円の割引が適用される


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