2016/04/09(土) - 09:04
3月12日に開催されたTOKYOエンデューロ2016 in 彩湖に集まった皆さんの中から、こだわりの自転車とオーナーさんをピックアップして紹介します。
横井さん(クロチェリスタ)のダコルディ MITICO
青梅駅前の自転車ショップ「クロチェリスタ」の店主である横井さんの愛車は学生時代から憧れていたというダコルディ。自分のお店を出す前の年に「一生に一台」くらいの決意でカラーオーダーして作ったという思い入れのある一台です。ただ、当時憧れていたサンソーネというモデルは、ちょうど廃盤になってしまい、代わりに最新モデルの「ミティコ」を同じ価格で作ってくれるということになり、即決したという。ちなみに、ミティコは国内第1号なんだとか。
そんな思い入れのあるバイクなだけに、乗り味もとても気に入っているという横井さん。「とっても硬い弓の様で、溜めた力を開放してくれるようなフレームです」とのことでした。ハンドルやピラーはステラアズーラ、角度をつけたかったというステムはフィジーク。ペダルはなんとミケ(!)とかなりのこだわりっぷり。
ホイールも珍しい存在となってしまったグラファイトデザインのカーボンホイール。「このホイールもタメがある乗り味なので、ヒルクライムよりは今日のような平坦なコースに向いていますね」とのことで、かなりエンスーな仕様ながら、走りにも妥協しない、店長らしい自転車に仕上がっていました。
吉田さん(ちゃりつく)のスペシャライズド Venge ViAS
去年、Tarmacから乗り換えたという吉田さんのVenge ViAS。まだまだ珍しい、スーパーバイクのVenge ViASですが、その中でも珍しい鮮烈なカラーリングの1台がとても注目を集めていました。「やっぱりスピードの伸びはいいです!今日のレースはピッタリのバイクでした!」と吉田さん。
パイオニアのパワーメーターがイエローのキャップなのは、以前のTarmacがティンコフサクソカラーだったからだとか。純正のステムやハンドルへパイオニアのサイクルコンピューターをマウントするために、台座を加工しているのもこだわりポイント。
遂に届いたというロヴァールのディープホイールもフレームに最高にマッチしていて、どんどんスピードが伸びる感覚は「もう最高です!」ということでした。このバイクは、TOKYOエンデューロがデビュー戦だったとのことで、今後はこのバイクと一緒に活躍したいと語っていただきました。
金子さん(チーム走り組)のトレック Madone9
小学校からの同級生と組んだチーム「走り組」でTOKYOエンデューロに参加されたという金子さん。2016年のエアロバイク戦線で大きな存在感を示すMadone9を選んだのは、ショップに俳優の鶴見辰吾さんが居合わせたことがきっかけだったんだとか。
「乗っていて、すごく楽しいんですが、エンジンがまだ見合っていなくて笑」なんて韜晦されていた金子さんですが、カスタマイズのセンスはピカイチ。ホワイトのバーテープにライトブルーのブラケットフードが組み合わせられているところも、おしゃれなポイント。
トータル設計されているMadone9は他にいじる箇所がなさそうですが、ISOスピードのカバーや、トップチューブ下へカッティングシートによるアクセントを加えてみたり、フロントブレーキのエアロカバー下にはチームのシールを貼っていたりと、遊び心が詰まった一台でした。
ホイールは連光寺坂上にある「HILLTOP」さんのオリジナルモデル。リーズナブルな価格に対してとても軽くて走りが良いので、かなり満足しています、とのことでした。
江口さん(チームSNEL)のデローサ PROTOS
まるで海外選手の実車のような雰囲気を醸し出す、大き目サイズのデローサ PROTOSを駆るのはチームSNELの江口さん。PROTOSの最初のロット、そして組み合わせているスーパーレコードEPSも初期のものということで、デローサとカンパへの愛情が伺いしれる一台。
「できるだけバイクのシルエットを崩したくないので、ライトは目立たない位置につけています」と語る横井さん。その通り、アウトフロントマウントの下部にライトが取り付けられており、非常にスマートな印象を受けました。
ステムやハンドルなどもPROTOS純正パッケージのままで、まるでカタログから飛び出してきたかのような一台ですが、「ちょうど、自分のポジションがそのままでしっくりきたんですよ」ということで、まさに運命的な1台と言えるのではないでしょうか。
池田さん(チームS.C.C)のカサーティ
神田にあるヴィンテージバイクのレストアの塾に集まった仲間たちが結成したという「佐久間町カスタム倶楽部」のメンバーが、「自転車も同じ2輪だし楽しそうだよね?」ということで、自転車にも乗り始めたというチーム「S.C.C」のボスがこちらの池田さん。
オートバイのほうは、トライアンフやBSAといったブリティシュバイクがメインだそうですが、自転車のほうはカサーティやチネリなどのイタリアンブランドに心惹かれるんだとか。自転車に関しては、基本は時代考証とデザイン優先で選んでいるということでした。
そのうえで、今回はレースということでフリクションタイプのレバーではなく、最初期のエルゴレバーを組み込んできたとのこと。チームジャージも、メリノウールのジャージを輸入して、国内の刺繍を施してくれる工房でロゴを入れてもらうというこだわりの1着。エロイカにも出場した経験があるとのことで、待機エリアでもひときわ目立っていたチームでした。
鈴木さん(なるしまフレンド)のコルナゴ
MAAPのキャップとPOCのアイウェアがお似合いの鈴木さん。さわやかなブルーが可愛くてお気に入りという愛車は、コルナゴの女性モデル「CLD」。最近、カンパニョーロのボーラワンを購入したという鈴木さんですが、軽すぎて進ませづらいので今日はユーラスできました!とのこと。
コンポ―ネントも電動アルテに変更されており、ハンドルくらいしかもともとのパーツは残っていないというこのバイク、3年間をともにすごした自慢の相棒だ。シートピラーの高さをマーキングするドット柄のシールも、ワンアクセントとして可愛らしさにつながっている。
「今年はヒルクライムにも挑戦していきたいんです!」とのことで、既にエントリー済みのツール・ド・八ヶ岳のほか、富士ヒルライムや乗鞍にも参戦したいと、抱負を語っていただきました。
NONOちゃん(パンダーニ)のAMANDA
こちらの可愛い自転車はサイクルウエアブランド「パンダーニ」のNONOちゃんの愛車。クロモリバイクファンであれば、ハンドメイドバイシクル展のアマンダブースで見かけた覚えがあるかもしれません。このバイクにはアマンダらしいアイディアがいたるところに詰め込まれています。
成長に合わせてトップチューブが伸びてサイズが大きくなる他、シートステーが後付けで補強出来たり、前後輪ともに片持ちだったり、木製のバトンホイールがついていたりと、こんな手の込んだキッズバイクは世界で一台しかないでしょう。
変速も前後用意されていますが、今のところは後輪しか使えないとのことで、フロントはチェーンガードがかぶせられています。でも、使えるようになった時にはもちろん直ぐに動かせるようになっています。そんな、乗り手とともに成長するという、素敵な一台でした。
text&photo:Naoki,YASUOKA
横井さん(クロチェリスタ)のダコルディ MITICO
青梅駅前の自転車ショップ「クロチェリスタ」の店主である横井さんの愛車は学生時代から憧れていたというダコルディ。自分のお店を出す前の年に「一生に一台」くらいの決意でカラーオーダーして作ったという思い入れのある一台です。ただ、当時憧れていたサンソーネというモデルは、ちょうど廃盤になってしまい、代わりに最新モデルの「ミティコ」を同じ価格で作ってくれるということになり、即決したという。ちなみに、ミティコは国内第1号なんだとか。
そんな思い入れのあるバイクなだけに、乗り味もとても気に入っているという横井さん。「とっても硬い弓の様で、溜めた力を開放してくれるようなフレームです」とのことでした。ハンドルやピラーはステラアズーラ、角度をつけたかったというステムはフィジーク。ペダルはなんとミケ(!)とかなりのこだわりっぷり。
ホイールも珍しい存在となってしまったグラファイトデザインのカーボンホイール。「このホイールもタメがある乗り味なので、ヒルクライムよりは今日のような平坦なコースに向いていますね」とのことで、かなりエンスーな仕様ながら、走りにも妥協しない、店長らしい自転車に仕上がっていました。
吉田さん(ちゃりつく)のスペシャライズド Venge ViAS
去年、Tarmacから乗り換えたという吉田さんのVenge ViAS。まだまだ珍しい、スーパーバイクのVenge ViASですが、その中でも珍しい鮮烈なカラーリングの1台がとても注目を集めていました。「やっぱりスピードの伸びはいいです!今日のレースはピッタリのバイクでした!」と吉田さん。
パイオニアのパワーメーターがイエローのキャップなのは、以前のTarmacがティンコフサクソカラーだったからだとか。純正のステムやハンドルへパイオニアのサイクルコンピューターをマウントするために、台座を加工しているのもこだわりポイント。
遂に届いたというロヴァールのディープホイールもフレームに最高にマッチしていて、どんどんスピードが伸びる感覚は「もう最高です!」ということでした。このバイクは、TOKYOエンデューロがデビュー戦だったとのことで、今後はこのバイクと一緒に活躍したいと語っていただきました。
金子さん(チーム走り組)のトレック Madone9
小学校からの同級生と組んだチーム「走り組」でTOKYOエンデューロに参加されたという金子さん。2016年のエアロバイク戦線で大きな存在感を示すMadone9を選んだのは、ショップに俳優の鶴見辰吾さんが居合わせたことがきっかけだったんだとか。
「乗っていて、すごく楽しいんですが、エンジンがまだ見合っていなくて笑」なんて韜晦されていた金子さんですが、カスタマイズのセンスはピカイチ。ホワイトのバーテープにライトブルーのブラケットフードが組み合わせられているところも、おしゃれなポイント。
トータル設計されているMadone9は他にいじる箇所がなさそうですが、ISOスピードのカバーや、トップチューブ下へカッティングシートによるアクセントを加えてみたり、フロントブレーキのエアロカバー下にはチームのシールを貼っていたりと、遊び心が詰まった一台でした。
ホイールは連光寺坂上にある「HILLTOP」さんのオリジナルモデル。リーズナブルな価格に対してとても軽くて走りが良いので、かなり満足しています、とのことでした。
江口さん(チームSNEL)のデローサ PROTOS
まるで海外選手の実車のような雰囲気を醸し出す、大き目サイズのデローサ PROTOSを駆るのはチームSNELの江口さん。PROTOSの最初のロット、そして組み合わせているスーパーレコードEPSも初期のものということで、デローサとカンパへの愛情が伺いしれる一台。
「できるだけバイクのシルエットを崩したくないので、ライトは目立たない位置につけています」と語る横井さん。その通り、アウトフロントマウントの下部にライトが取り付けられており、非常にスマートな印象を受けました。
ステムやハンドルなどもPROTOS純正パッケージのままで、まるでカタログから飛び出してきたかのような一台ですが、「ちょうど、自分のポジションがそのままでしっくりきたんですよ」ということで、まさに運命的な1台と言えるのではないでしょうか。
池田さん(チームS.C.C)のカサーティ
神田にあるヴィンテージバイクのレストアの塾に集まった仲間たちが結成したという「佐久間町カスタム倶楽部」のメンバーが、「自転車も同じ2輪だし楽しそうだよね?」ということで、自転車にも乗り始めたというチーム「S.C.C」のボスがこちらの池田さん。
オートバイのほうは、トライアンフやBSAといったブリティシュバイクがメインだそうですが、自転車のほうはカサーティやチネリなどのイタリアンブランドに心惹かれるんだとか。自転車に関しては、基本は時代考証とデザイン優先で選んでいるということでした。
そのうえで、今回はレースということでフリクションタイプのレバーではなく、最初期のエルゴレバーを組み込んできたとのこと。チームジャージも、メリノウールのジャージを輸入して、国内の刺繍を施してくれる工房でロゴを入れてもらうというこだわりの1着。エロイカにも出場した経験があるとのことで、待機エリアでもひときわ目立っていたチームでした。
鈴木さん(なるしまフレンド)のコルナゴ
MAAPのキャップとPOCのアイウェアがお似合いの鈴木さん。さわやかなブルーが可愛くてお気に入りという愛車は、コルナゴの女性モデル「CLD」。最近、カンパニョーロのボーラワンを購入したという鈴木さんですが、軽すぎて進ませづらいので今日はユーラスできました!とのこと。
コンポ―ネントも電動アルテに変更されており、ハンドルくらいしかもともとのパーツは残っていないというこのバイク、3年間をともにすごした自慢の相棒だ。シートピラーの高さをマーキングするドット柄のシールも、ワンアクセントとして可愛らしさにつながっている。
「今年はヒルクライムにも挑戦していきたいんです!」とのことで、既にエントリー済みのツール・ド・八ヶ岳のほか、富士ヒルライムや乗鞍にも参戦したいと、抱負を語っていただきました。
NONOちゃん(パンダーニ)のAMANDA
こちらの可愛い自転車はサイクルウエアブランド「パンダーニ」のNONOちゃんの愛車。クロモリバイクファンであれば、ハンドメイドバイシクル展のアマンダブースで見かけた覚えがあるかもしれません。このバイクにはアマンダらしいアイディアがいたるところに詰め込まれています。
成長に合わせてトップチューブが伸びてサイズが大きくなる他、シートステーが後付けで補強出来たり、前後輪ともに片持ちだったり、木製のバトンホイールがついていたりと、こんな手の込んだキッズバイクは世界で一台しかないでしょう。
変速も前後用意されていますが、今のところは後輪しか使えないとのことで、フロントはチェーンガードがかぶせられています。でも、使えるようになった時にはもちろん直ぐに動かせるようになっています。そんな、乗り手とともに成長するという、素敵な一台でした。
text&photo:Naoki,YASUOKA
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