2016/01/05(火) - 08:43
フランス・パリの自転車インフラの中でも大きな位置を占めるレンタサイクルシステム「ヴェリブ」。レンタル方法をお伝えした前回のレポートに続く、目黒誠子さんによるヴェリブレポートの第2弾をお届けしましょう。
さて、前回のレポートでみなさんもヴェリブのレンタル方法はバッチリ分かっていただけたでしょうか? 続く2回目のこのレポートでは、いよいよパリの街へと繰り出します!
と、その前に忘れてならないのが交通ルール。自転車は「車両」扱いとなり、クルマと同じ交通法規が適用されるのはフランスも日本も同じです。ただ、日本では場合によっては歩道の走行も可能ですが、パリでは必ず車道を通らなければなりません。パリ市民の車の運転は荒いですので、十分注意しながら安全にサイクリングを楽しみたいですね。
色々なルールがありますが、まず最も大きな違いは走行区分。日本と逆の右側走行なので、自転車は車道の右側を走ります。右折と左折の感覚も逆なので、最初は少し戸惑うかもしれないですね。そして、歩道は走行禁止。でも、歩道と共有されている走行レーンがあれば標識で示されています。
自転車専用レーンが整備されている割合も多いので、専用レーンがあればそこを走りましょう。バスレーンと併用されている場合もありますので、その場合はバスに注意してくださいね。一方通行や進入禁止の道路が通行できないのは日本と一緒。でも“Sauf Cyclistes”の表示がある場合はOK。「Sauf」は除く、の意味です。
また、最近日本にも導入された、「ランドアバウト」(ロンポワン=円形交差点)も慣れるまでは要注意。凱旋門前、コンコルド広場、バスティーユ広場など、大きな交差点はランドアバウトが採用されていますが、基本ルールは「左から来る車が優先」ということ。このことを頭に入れて、慌てず慎重に。無理なようだったら自転車から降りて、歩行者と一緒に交差点を渡るのが無難です。
さてルールも頭に入ったら、いざ走りだします! 今回、パリでヴェリブのお供をしてくれたのは、一緒にツール・ド・フランスを回った坂バカで知られるハシケン(橋本謙司)氏。リヨン駅近くのステーションでヴェリブを借りて、私たちがまず目指したのはパリ東部に広がるヴァンセンヌの森。自転車に乗っていると、歩くのとも、クルマとも違う目線でパリを眺めることができます。
普段ロードバイクに乗っていると、このヴェリブはとても重たく感じます。実際、重量も重く頑丈。そしてあちらこちらが丸いカバーで覆われていて、メカやパーツがむき出しになっていないんです。ハンドルがその代表で、ワイヤーやチェーンが丸くかわいいグレーのカバーで覆われています。サドルも、引き抜いて盗まれないようになっているのだとか。
部品が簡単に取れるようだと、盗難が多いパリの街ではあっという間になくなってしまうのでしょう。盗難防止の意味もあって、このように部品の細部まで工夫がなされています。重量が重いのも、簡単に盗まれないための意味もあるのですね。
それに、普通にある石畳やゴツゴツした荒い道路状況は、日本とはだいぶ異なるもの。このくらい重量も重く頑丈でないとすぐに壊れてしまいそうです。(調査では最初の1年で3000台が盗難、故障にあったとか...)最初は重く感じたヴェリブも、ゴツゴツとした道路を走るうちに、それが心地よく感じられるほどに、すっかり慣れていきました。
そして何と言ってもデザインがかわいいので、乗っていても良い気分に♪。 グレーの配色が石畳やアスファルトとカラーコーディネート。デザインは、ミシュラン三ツ星レストランとして世界的に有名な「アラン・デュカス」の内装も手掛けたパトリック・ジュアン氏によるもの。さすがフランスですね~!。
さてさて、次回は最終回。2014年にリニューアルオープンした「パリ動物公園」(Parc Zoologique de Paris)を抜け、その隣に「パリ・花公園」(Parc Floral de Paris)、そしてバガテル公園までのサイクリングの様子とヴェリブのメンテナンスの様子をご紹介します!
text:Seiko.Meguro
photo:Kenji Hashimoto
さて、前回のレポートでみなさんもヴェリブのレンタル方法はバッチリ分かっていただけたでしょうか? 続く2回目のこのレポートでは、いよいよパリの街へと繰り出します!
と、その前に忘れてならないのが交通ルール。自転車は「車両」扱いとなり、クルマと同じ交通法規が適用されるのはフランスも日本も同じです。ただ、日本では場合によっては歩道の走行も可能ですが、パリでは必ず車道を通らなければなりません。パリ市民の車の運転は荒いですので、十分注意しながら安全にサイクリングを楽しみたいですね。
色々なルールがありますが、まず最も大きな違いは走行区分。日本と逆の右側走行なので、自転車は車道の右側を走ります。右折と左折の感覚も逆なので、最初は少し戸惑うかもしれないですね。そして、歩道は走行禁止。でも、歩道と共有されている走行レーンがあれば標識で示されています。
自転車専用レーンが整備されている割合も多いので、専用レーンがあればそこを走りましょう。バスレーンと併用されている場合もありますので、その場合はバスに注意してくださいね。一方通行や進入禁止の道路が通行できないのは日本と一緒。でも“Sauf Cyclistes”の表示がある場合はOK。「Sauf」は除く、の意味です。
また、最近日本にも導入された、「ランドアバウト」(ロンポワン=円形交差点)も慣れるまでは要注意。凱旋門前、コンコルド広場、バスティーユ広場など、大きな交差点はランドアバウトが採用されていますが、基本ルールは「左から来る車が優先」ということ。このことを頭に入れて、慌てず慎重に。無理なようだったら自転車から降りて、歩行者と一緒に交差点を渡るのが無難です。
さてルールも頭に入ったら、いざ走りだします! 今回、パリでヴェリブのお供をしてくれたのは、一緒にツール・ド・フランスを回った坂バカで知られるハシケン(橋本謙司)氏。リヨン駅近くのステーションでヴェリブを借りて、私たちがまず目指したのはパリ東部に広がるヴァンセンヌの森。自転車に乗っていると、歩くのとも、クルマとも違う目線でパリを眺めることができます。
普段ロードバイクに乗っていると、このヴェリブはとても重たく感じます。実際、重量も重く頑丈。そしてあちらこちらが丸いカバーで覆われていて、メカやパーツがむき出しになっていないんです。ハンドルがその代表で、ワイヤーやチェーンが丸くかわいいグレーのカバーで覆われています。サドルも、引き抜いて盗まれないようになっているのだとか。
部品が簡単に取れるようだと、盗難が多いパリの街ではあっという間になくなってしまうのでしょう。盗難防止の意味もあって、このように部品の細部まで工夫がなされています。重量が重いのも、簡単に盗まれないための意味もあるのですね。
それに、普通にある石畳やゴツゴツした荒い道路状況は、日本とはだいぶ異なるもの。このくらい重量も重く頑丈でないとすぐに壊れてしまいそうです。(調査では最初の1年で3000台が盗難、故障にあったとか...)最初は重く感じたヴェリブも、ゴツゴツとした道路を走るうちに、それが心地よく感じられるほどに、すっかり慣れていきました。
そして何と言ってもデザインがかわいいので、乗っていても良い気分に♪。 グレーの配色が石畳やアスファルトとカラーコーディネート。デザインは、ミシュラン三ツ星レストランとして世界的に有名な「アラン・デュカス」の内装も手掛けたパトリック・ジュアン氏によるもの。さすがフランスですね~!。
さてさて、次回は最終回。2014年にリニューアルオープンした「パリ動物公園」(Parc Zoologique de Paris)を抜け、その隣に「パリ・花公園」(Parc Floral de Paris)、そしてバガテル公園までのサイクリングの様子とヴェリブのメンテナンスの様子をご紹介します!
text:Seiko.Meguro
photo:Kenji Hashimoto
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