2015/08/10(月) - 09:04
8月2日、埼玉県の大宮競輪場で「2015TRY the Track(トライ・ザ・トラック)大宮」が開催された。ピストバイクを持っている人はもちろん、ロードバイクでも参加できる体験型イベントだ。
埼玉県自転車競技連盟(以下埼玉車連)が主催するこのイベントは、毎年8月に開催されている。どうしても敷居が高く感じてしまうトラック走行を、ロードバイクで気軽に楽しんで欲しいというのが大会の趣旨。また、ピストバイクで参加する人にとっては、トラック走行を気楽に楽しめる機会でもある。
ピストバイクでもロードバイクでも参加出来るとは言え、競技の安全性と公平性を確保するため混走することはない。また、トラック内ではロードバイクもピストバイクと同じように扱う事が義務となり、ブレーキの使用とブレーキブラケットを持つ事、ギアチェンジなどは禁止事項となる。
会場となった大宮競輪場は1周500m。競輪場としては1周の距離は最長の部類に入るが、直線が長く、コーナーのバンク角もそれほど急でないことから、初めてでも走りやすい。ちなみに、この大宮競輪場は元々陸上競技場として建設され、陸上の400mトラックの外側に走路を追加したので500mという長さになったという経緯を持つ、東日本競輪発祥の地でもある。
この日行われた種目は、スプリント、ケイリン、スクラッチ、500mTT(女子)、1kmTT(男子)、3kmTT、チームスプリント。このうち、ロードバイクで出場出来るのは、スクラッチとTT種目になる。1人で複数種目に出場する事が出来るので、この日参加した人のほとんどが2種目ないし3種目に出場した。
また、小学生以下の子供向けのイベント「ちびっこトライ・ザ・トラック」が併催。参加した子供達は、コーナーのバンクの急角度を歩いて体感し、自転車に乗って体験走行。最後はトラック半周のタイムトライアルに挑んだ。今回は募集期間が直前で短かったことから参加者数は40人足らずだった。そのうちロードバイクでの参加者は6人。参加者たちの中から、トラックを初めて走った方からリピーターさんまで、3組の方々にお話をうかがった。
「ロードバイクで走ったら、ピストが欲しくなった」江川樹一郎さん、佐藤秀和さん
ロードバイクで参加されたお2人。江川さんは今回が3回目のトラック走行。一方、佐藤さんは初めてのトラックだそう。江川さんは「今回はトラックを走ってみたいと言う佐藤さんに誘われて参加しました。普通の道と違って路面がきれいで走りやすいのがトラック走行の魅力ですね」と語ってくれた。
一方、初めてのトラック走行で2種目を走り終えた佐藤さんは「トラックでの先頭交代を初めて経験しました。バンクを上がって降りてくる感覚が気持ちいいですね。ピストバイクが欲しくなりました」と、早くもトラック走行にハマってしまったようだ。
「親子でピストを楽しむ」 小沼美由紀さん、良太郎君
親子で参加した小沼美由紀さんと、長男の良太郎君。ReadyGoJapanの選手でもある小沼さんはマスターズ2km追い抜きの全日本チャンピオンでもある。「いろいろ経験させてあげたいなと思って誘ってみたら、イヤがらなかったので一緒に参加しました(笑)」と小沼さん。トラックの練習走行を一緒にする事も多いそうで、良太郎君のピストバイクの扱いは慣れたもの。
「息子は中学2年生で、学校の部活は剣道をやっているんですけど、自転車はまた違った面白さを感じてるようです。高校生になったら自転車を部活としてやるのかはまだ分からないんですけど、生涯スポーツとして長く続けてくれたら嬉しいですね」と、良太郎君のこれからに期待する。
「一度走っただけでトラックの面白さにハマった」齋藤邦彦さん、弘子さん
ご夫婦で参加した齋藤さん。トラック走行歴は2年。「トラック好きの知り合いが増えて、あちこちでやってる走行会やイベントに参加してます」と言うほど、夫婦揃ってトラック好き。元々ご夫婦でスキューバダイビングをやっていたそうで、その合間にMTBを始めたのが自転車に乗るようになったキッカケだ。
「トラックは一度走ってみてその面白さにハマりました。最初は借り物のピストバイクで走ってたんです。けれど思い切り走るにはやはり自分の物が欲しいと思うようになって、じゃぁ2人分ピストを造ってしまおうということになりました」と、なんとまぁ、うらやましいお話。9月には、石川県で開催される日本マスターズに出場されるそうだ。
ほかの方にもお話を聞いてみると「一度走ってみてハマった」という方が多い。一般道を走っていては得られないトラック独特な感覚は、走ってみた人にだけわかるもの。この大会の他にも、トラックを走るイベントは各地で開催されている。「ピストバイクが無いから...」と尻込みされている方も、こうしたイベントを探して一度トラックを走ってみてはいかがだろうか。もしかしたら、自転車レースの世界観が変わるかもしれない。
photo&text:Satoru.Kato
埼玉県自転車競技連盟(以下埼玉車連)が主催するこのイベントは、毎年8月に開催されている。どうしても敷居が高く感じてしまうトラック走行を、ロードバイクで気軽に楽しんで欲しいというのが大会の趣旨。また、ピストバイクで参加する人にとっては、トラック走行を気楽に楽しめる機会でもある。
ピストバイクでもロードバイクでも参加出来るとは言え、競技の安全性と公平性を確保するため混走することはない。また、トラック内ではロードバイクもピストバイクと同じように扱う事が義務となり、ブレーキの使用とブレーキブラケットを持つ事、ギアチェンジなどは禁止事項となる。
会場となった大宮競輪場は1周500m。競輪場としては1周の距離は最長の部類に入るが、直線が長く、コーナーのバンク角もそれほど急でないことから、初めてでも走りやすい。ちなみに、この大宮競輪場は元々陸上競技場として建設され、陸上の400mトラックの外側に走路を追加したので500mという長さになったという経緯を持つ、東日本競輪発祥の地でもある。
この日行われた種目は、スプリント、ケイリン、スクラッチ、500mTT(女子)、1kmTT(男子)、3kmTT、チームスプリント。このうち、ロードバイクで出場出来るのは、スクラッチとTT種目になる。1人で複数種目に出場する事が出来るので、この日参加した人のほとんどが2種目ないし3種目に出場した。
また、小学生以下の子供向けのイベント「ちびっこトライ・ザ・トラック」が併催。参加した子供達は、コーナーのバンクの急角度を歩いて体感し、自転車に乗って体験走行。最後はトラック半周のタイムトライアルに挑んだ。今回は募集期間が直前で短かったことから参加者数は40人足らずだった。そのうちロードバイクでの参加者は6人。参加者たちの中から、トラックを初めて走った方からリピーターさんまで、3組の方々にお話をうかがった。
「ロードバイクで走ったら、ピストが欲しくなった」江川樹一郎さん、佐藤秀和さん
ロードバイクで参加されたお2人。江川さんは今回が3回目のトラック走行。一方、佐藤さんは初めてのトラックだそう。江川さんは「今回はトラックを走ってみたいと言う佐藤さんに誘われて参加しました。普通の道と違って路面がきれいで走りやすいのがトラック走行の魅力ですね」と語ってくれた。
一方、初めてのトラック走行で2種目を走り終えた佐藤さんは「トラックでの先頭交代を初めて経験しました。バンクを上がって降りてくる感覚が気持ちいいですね。ピストバイクが欲しくなりました」と、早くもトラック走行にハマってしまったようだ。
「親子でピストを楽しむ」 小沼美由紀さん、良太郎君
親子で参加した小沼美由紀さんと、長男の良太郎君。ReadyGoJapanの選手でもある小沼さんはマスターズ2km追い抜きの全日本チャンピオンでもある。「いろいろ経験させてあげたいなと思って誘ってみたら、イヤがらなかったので一緒に参加しました(笑)」と小沼さん。トラックの練習走行を一緒にする事も多いそうで、良太郎君のピストバイクの扱いは慣れたもの。
「息子は中学2年生で、学校の部活は剣道をやっているんですけど、自転車はまた違った面白さを感じてるようです。高校生になったら自転車を部活としてやるのかはまだ分からないんですけど、生涯スポーツとして長く続けてくれたら嬉しいですね」と、良太郎君のこれからに期待する。
「一度走っただけでトラックの面白さにハマった」齋藤邦彦さん、弘子さん
ご夫婦で参加した齋藤さん。トラック走行歴は2年。「トラック好きの知り合いが増えて、あちこちでやってる走行会やイベントに参加してます」と言うほど、夫婦揃ってトラック好き。元々ご夫婦でスキューバダイビングをやっていたそうで、その合間にMTBを始めたのが自転車に乗るようになったキッカケだ。
「トラックは一度走ってみてその面白さにハマりました。最初は借り物のピストバイクで走ってたんです。けれど思い切り走るにはやはり自分の物が欲しいと思うようになって、じゃぁ2人分ピストを造ってしまおうということになりました」と、なんとまぁ、うらやましいお話。9月には、石川県で開催される日本マスターズに出場されるそうだ。
ほかの方にもお話を聞いてみると「一度走ってみてハマった」という方が多い。一般道を走っていては得られないトラック独特な感覚は、走ってみた人にだけわかるもの。この大会の他にも、トラックを走るイベントは各地で開催されている。「ピストバイクが無いから...」と尻込みされている方も、こうしたイベントを探して一度トラックを走ってみてはいかがだろうか。もしかしたら、自転車レースの世界観が変わるかもしれない。
photo&text:Satoru.Kato
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