2014/09/15(月) - 09:51
1日目が豪雨に見舞われた影響で、中止判断となったシマノ鈴鹿ロードレース。2日目はどうなるのか。国内最大規模の出展ブース、初めてのカメラモト搭乗、盛り上がる競技。1日目ではお伝えできなかった鈴鹿の様子をお届けしよう。
2日目を迎えたシマノ鈴鹿ロードレース
シケインの最終コーナーに飛び込んでいく
最終周のダンロップコーナーは位置取り争いが激しい さて、雷雨の影響で午後から中止となったシマノ鈴鹿1日目。取材予定は大幅に狂ってしまったが、なんとか取り戻せる範囲だろう。宿に帰り、2日目の取材計画をフジワラと共に練り直す。
まずは、出展ブース回り。日頃お世話になっているメーカーや代理店の方に挨拶し、ブース紹介のネタになってもらうという、1粒で2つおいしい取材だ。新製品が並べられているブースもあるので、これは絶対に外せない。しかし、30以上の出展ブースの9割以上が残っている。
そして、ウィーラースクールや走り方講座といった各種セミナー。そして、もちろんレース自体の取材。しかも、国際レースの時間はカメラモトに乗って写真を撮らないといけない。この時間帯は他の動きは出来ない。以上のことを考慮に入れて、2人で出来るだけ多くの種目を取材出来るように計画を練る。
この取材が所謂ワンオペで無かったことに感謝しつつも、そもそも新人二人では荷が重かったのでは?とふと疑問に思ってみたり。しかし、なんとか取材計画も目処がたち新人コンビでもなんとかできるところを見せてやる、という気概で2日目に臨んだ。
そして迎えた大会2日目
マスターズ60+の勝者はトークリップ(!) (c)Masanao TOMITA
マスターズ30+はバルバが勝利 (c)Masanao TOMITA
そして迎えた大会2日目。気になる天気予報は曇りのち雨ということで、手早く取材をすすめていく。まず行われたのは、マスターズのレース。そして、1時間サイクルマラソンが行われる。サイクルマラソンが行われている間に、ブースの取材を進めていく。
前日の中止の影響もあってか、出展ブースにはより多くの人が押し寄せていて、非常ににぎわっていた。イベント限定でのセールを行っているブースもあり、お買い得な商品には黒山の人だかりができている。担当者の方に挨拶をし、ブース紹介用の写真を撮影していく。ブース紹介は後日公開予定なので乞うご期待。
実際にフィッティングをする流れを通して説明してくれる。手前にあるのはモーションキャプチャー用のカメラ
シマノスタッフがバイクフィッティングシステムの詳細を説明してくれた
ペダリング効率について解説してくれた野寺監督
ブース周りを終えたら、手分けして講習会やセミナーの取材と、レース取材を進めていく。中でも、注目度が高かったのは、シマノによるバイクフィッティングデモ。昨年のサイクルモードでも注目を浴びたこのシステムは、短時間でベストなポジションを出すことができるほか、ペダリングのパワー、そして出力方向を算出することができるという優れモノ。
先行して、いくつかの店舗でサービスが開始されているのに合わせ、実際どのようにシステムが動くのかの説明が行なわれた。システムの仕組みを紹介してくれるシマノスタッフと共に、シマノレーシングチームの選手が全身にセンサーを付けたモデル役として登場。このシステムをわかりやすく解説してくれた。また、開催回によっては、ジロ・デ・イタリアを完走した経験を持つ野寺監督も参加し、フィッティングの重要性を語ってくれた。
たくさんの人が集まった初心者講習会
ローラーを使って実践的な攻略法を教えてくれる今中氏
初心者向けクラスである「ビギナー」クラス出場者に出席が義務付けられている、「初心者セミナー」では、バルセロナオリンピック代表で、現シマノ広報を務める江原さんによる鈴鹿サーキットの安全な走り方、集団での振るまい方といった座学が行われた。
年々参加者が増えていくシマノ鈴鹿は、やはりいろいろなレベルのサイクリストが同時に出走することもあり、落車も多いのもまた事実。完全に落車をなくすということはできないものだが、少しでもリスクを減らすために、主催者であるシマノは多くの努力をしているのだ。
参加者の安全を守ってくれたバイクマーシャル。鈴鹿ではみなホンダのバイクです。
バイクマーシャルは厚着なので、涼をとる必要があるのです。
ステップに体重をかけると足が動いて前に進むという画期的な馬シーン(マシーン)
バンビーノのレースはタフなコンディションの中行われた。
この初心者講習ももちろんその一つ。そして、講習会の中でも触れられているのだが、過去の落車発生ポイントを集計し、危険な個所に対策を施してもいる。一昨年には、第2コーナーの入り口にカラーコーンを設置し、コースを狭めることで集団を絞り、ゴールスプリントの混乱を低下させることに成功。今年はこれまでオーバーランするサイクリストが多かったデグナーコーナーの入り口にかけてコースを絞り、スピードダウンを促すことでアクシデントを減らそうと試みていた。
他にも、今中大介氏による鈴鹿サーキット攻略法(1日目のみ)や絹代さんによる女子自転車講座には、それぞれ多くの参加者が集まっており、用意された席は各回ともほとんど埋まってしまうほどの人気ぶりを見せていた。その盛況ぶりに、レースだけではない、まさに自転車のお祭りとしてのシマノ鈴鹿ロードの魅力の秘密を垣間見た。
スタートピストルは予想以上に煩かったようです
タナバシさん、まわせました?
チアガールがいるチームもあった。羨ましい。
とはいえ、やはりメインはロードレースというのもまた事実。そちらの取材の成果は、国際ロードのレポートや、レースレポートを見ていただければと思う。どの種目でも真剣に競いあう参加者たちの表情ほど、どれだけこのシマノ鈴鹿が楽しいかを表しているものは無かっただろう。
土曜日が中止になったことで、より一層の盛り上がりを見せたようにも思われるシマノ鈴鹿ロード。この大会の人気を支えているのは、主催者であるシマノの安全に対する誠実な取り組みと、ロードレース初心者を育てようとする姿勢が土台にあることは間違いない。
本格的なロードレースデビューにも、普段の練習の成果を発揮する晴れ舞台としてもぴったりなシマノ鈴鹿ロードレース。大会テーマでもある「心揺さぶる感動」はきっと来年も日本中のサイクリストを待っているに違いない。
text&photo:Naoki.YASUOKA
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まずは、出展ブース回り。日頃お世話になっているメーカーや代理店の方に挨拶し、ブース紹介のネタになってもらうという、1粒で2つおいしい取材だ。新製品が並べられているブースもあるので、これは絶対に外せない。しかし、30以上の出展ブースの9割以上が残っている。
そして、ウィーラースクールや走り方講座といった各種セミナー。そして、もちろんレース自体の取材。しかも、国際レースの時間はカメラモトに乗って写真を撮らないといけない。この時間帯は他の動きは出来ない。以上のことを考慮に入れて、2人で出来るだけ多くの種目を取材出来るように計画を練る。
この取材が所謂ワンオペで無かったことに感謝しつつも、そもそも新人二人では荷が重かったのでは?とふと疑問に思ってみたり。しかし、なんとか取材計画も目処がたち新人コンビでもなんとかできるところを見せてやる、という気概で2日目に臨んだ。
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前日の中止の影響もあってか、出展ブースにはより多くの人が押し寄せていて、非常ににぎわっていた。イベント限定でのセールを行っているブースもあり、お買い得な商品には黒山の人だかりができている。担当者の方に挨拶をし、ブース紹介用の写真を撮影していく。ブース紹介は後日公開予定なので乞うご期待。
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先行して、いくつかの店舗でサービスが開始されているのに合わせ、実際どのようにシステムが動くのかの説明が行なわれた。システムの仕組みを紹介してくれるシマノスタッフと共に、シマノレーシングチームの選手が全身にセンサーを付けたモデル役として登場。このシステムをわかりやすく解説してくれた。また、開催回によっては、ジロ・デ・イタリアを完走した経験を持つ野寺監督も参加し、フィッティングの重要性を語ってくれた。
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年々参加者が増えていくシマノ鈴鹿は、やはりいろいろなレベルのサイクリストが同時に出走することもあり、落車も多いのもまた事実。完全に落車をなくすということはできないものだが、少しでもリスクを減らすために、主催者であるシマノは多くの努力をしているのだ。
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この初心者講習ももちろんその一つ。そして、講習会の中でも触れられているのだが、過去の落車発生ポイントを集計し、危険な個所に対策を施してもいる。一昨年には、第2コーナーの入り口にカラーコーンを設置し、コースを狭めることで集団を絞り、ゴールスプリントの混乱を低下させることに成功。今年はこれまでオーバーランするサイクリストが多かったデグナーコーナーの入り口にかけてコースを絞り、スピードダウンを促すことでアクシデントを減らそうと試みていた。
他にも、今中大介氏による鈴鹿サーキット攻略法(1日目のみ)や絹代さんによる女子自転車講座には、それぞれ多くの参加者が集まっており、用意された席は各回ともほとんど埋まってしまうほどの人気ぶりを見せていた。その盛況ぶりに、レースだけではない、まさに自転車のお祭りとしてのシマノ鈴鹿ロードの魅力の秘密を垣間見た。
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土曜日が中止になったことで、より一層の盛り上がりを見せたようにも思われるシマノ鈴鹿ロード。この大会の人気を支えているのは、主催者であるシマノの安全に対する誠実な取り組みと、ロードレース初心者を育てようとする姿勢が土台にあることは間違いない。
本格的なロードレースデビューにも、普段の練習の成果を発揮する晴れ舞台としてもぴったりなシマノ鈴鹿ロードレース。大会テーマでもある「心揺さぶる感動」はきっと来年も日本中のサイクリストを待っているに違いない。
text&photo:Naoki.YASUOKA
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