2014/06/04(水) - 08:52
5月25日(日)、北アルプスの山々を望みながら、自然豊かな安曇野を走りぬけた「アルプスあづみのセンチュリーライド」。今年で第6回目となる同大会に集まったサイクリストの愛車の中から目立っていたバイクを紹介しよう。大会の様子はこちらのレポートよりご覧下さい。
井上寿さん(ストラーダバイシクル)のスペシャライズド S-WORKS VENGE
ストラーダバイシクルの代表を務める井上寿さん。井上さんが駆るのはスペシャライズドのエアロロード、S-WORKS VENGE。コンポーネントにはカンパニョーロのスーパーレコードがアッセンブルされ、ホイールにはマヴィックの40mmハイトのCC40Cを採用している。
それよりもなによりも、目を引くのはフレームに施されたスペシャルペイント。石川県のカツリーズサイクルにて金属的な質感を持つシルバーにペイントされたフレームは、リベット留めの様な文様が施される。翼断面形状をもつエアロフレームと、スペシャルペイントが相まって、戦闘機のような雰囲気を持つS-WORKS VENGE。
ワンポイントのアクセントとしてあしらわれる、イエローのヘッドキャップがホイールのデカールのイエローと統一感を演出している。ブレーキにはコントロール性に定評のあるマヴィックのSSCブレーキが採用され、自転車に対する強いこだわりが感じられる。
山田 祐詩さん(メイドさん学科自転車部) のマキノ
千葉県我孫子市のフレームビルダー、エム、マキノサイクルファクトリーのブランド、マキノを駆る山田さん。ロングライダースカラーにペイントされたクロモリモデルは最近受注が始まったばかり。普段からかなりの長距離をこなすという山田さん。なんと、浜松から新潟まで423kmを一日で走りきるツーリングをされていたりとかなりの筋金入りのロングライダー。
夜を徹して走り続けるハードなツーリングに対応すべく、ライトを2つ装備し、GPSナビも搭載している。サドルももちろん体にフィットしている必要があり、デッドストックのプロロゴを探し出して装着しているとのこと。以前乗っていた自転車では、下りの安定性に不安があったが、マキノに乗り換えてからは高い直進安定性に助けられ、不安を感じることはなくなったという。
超長距離仕様として、ボトルケージ台座が3つ用意されていることが大きな特徴。ボトル二つにツール缶という構成。財布やウェアなどの軽いものはサドルバックに、工具などの重いものはツール缶にと重心を考慮した使い分けをされているとのこと。
12歳で2年連続160kmを走った稲川槙志くんのアンカーRA5
昨年もレポートで触れた稲川槙志(まきし)君が、今年も160kmのセンチュリーコースにチャレンジした。昨2013年は11歳で160kmを完走して皆を驚かせたが、12歳になった今年も再びセンチュリーコースに挑戦した。(ちなみに昨年の勇姿はこちら)
身長が伸びてたくましくなったまきし君。バイクも少しグレードアップしてコンポは電動になった。SMPのジュニアサドルや軽量ブレーキ、マヴィックのR-RYSホイールにガーミンEdge500など大人顔負けの装備。「子供が進んで走りたいっていうんです。けっして無理して長距離走らせる児童虐待じゃありません(笑)。親としてできるだけサポートしてあげたいと思って大人並のバイクにしています。確かにお金はかかりますけど、電動コンポはサイクルショップDADDYの鈴木雅彦店長がサポートしてくださいました」。
立川 知さん(TEAMBICYCLECOFEE)のCielo
きれいなブルーが印象的なCieloのスチールバイクに乗っていた立川さん。高い信頼性を誇るヘッドパーツで有名なクリスキングのフレームブランドであるCieloに、スラムをはじめとしたアメリカンブランドのパーツがアッセンブルされている。
コンポーネントはスラムのフォースとライバルのミックス。ブレーキにはエイヴィッドを採用。ハブやヘッドパーツ、ボトムブラケットにはもちろん、クリスキングを使用している。ハンドルはジップ、ステムやシートピラーはトムソン、ボトルケージにはキングケージとアメリカンブランドへの並々ならぬこだわりが感じられる一台だ。
田島 直哉さん(アカギサイクルステーション)のカザーティ Hinox t99
田島さんの自転車はイタリアのハンドメイドフレームブランド、カサーティのステンレスフレーム、Inox T99。世界でも珍しい、カンパニョーロの電子コンポーネントEPS対応の特別仕様のモデル。実は2013年モデルに2012年モデルのカラーを塗っているそうで、この仕様は世界でも1台とのこと。
フレームにもこだわりがあるが、組み合わされるパーツも上質な物が選ばれている。コンポーネントには、カンパニョーロ スーパーレコードEPS、ホイールにはマヴィックの最高峰、コスミックカーボンアルティメイトを組み合わせ、隙のないアッセンブル。
チネリで統一されるハンドル周りには、マヴィックのサイクルコンピューター、ウィンテックアルティメイトが取り付けられる。ちなみに、もう補修部品も手に入らないとのことで、大切に使われている。サドルはセライタリア SLRの限定カラーで、水面のような模様が綺麗だ。
鈴木雷太さん(BIKE RANCH)のスペシャライズド S-WORKS tarmac
アルプスあづみのセンチュリーライドのプロデューサー鈴木雷太さんが今回使ったのは、スペシャライズドの2015年モデル、ニューTarmac。今年初めて製作されたAACRオリジナルジャージを着ての出走。エリートのボトルケージとシマノのコンポーネント以外は、全てスペシャライズドのパーツで固められている。
特に目を引くのは、スペシャライズド傘下のブランド、ロヴァールのカーボンホイールと、スペシャライズドのレーシングタイヤ、S-WORS TURBO。大会参加者の中でも、S組の出走者に配られるこのタイヤを鈴木さんも実際に使って、その性能に太鼓判を押す。新Tarmacもお気に入りだ。
「新Tarmacは初めて乗ったけど、これすごくイイね!乗り味が自然でスムーズになった。驚きました」と雷太さん。
中村 智美さん(チームSaico)のTREK Madone
ホワイトベースのフレームにワインレッドのグラデーションとアーガイルチェックの模様が可愛らしいトレックに乗っていたのは、チームSaicoの中村さん。フレームだけでも、とってもお洒落に仕上がっていましたが、このカラーに合わせて、ステムやガーミンもオリジナルで塗装されてしまうほど。
もっとこまやかなところまでカラーコーディネートに気を配っており、ノコンのブレーキアウターに赤とピンクのチップが配置され、グラデーション感を演出している。カラーコーディネートだけでなく、性能面でも妥協はない。コンポーネントは電動アルテグラを使用し、疲れた時でも容易にシフトチェンジができる。また、フレームが少し固いため、スピナジーのホイールで乗り心地を良くしているとのこと。サドルもアステュートのSKYLINE VTを使用するなど、快適性の追求には余念がない。
吉富 雄紀さんのPAX PROJECT RR-DISC
福島県のサイクルショップ、PAX PROJECTのオリジナルフレーム、PAX PROJECT RR-DISCに乗っていた吉富 雄紀さん。まだ珍しい、ディスクブレーキ対応のロードバイクだ。深いブルーのフレームに合わせて、PAXPROJECTのカーボンホイールのデカールもブルー仕様。
普段からロングライドを楽しんでおられる吉富さんは、いずれはブルベなどにも挑戦したいとのこと。キャットアイの高輝度ライトVOLT300を2本使用し、夜道でも安全に走行を楽しめそう。リアライトも2つ装備しており、ぬかりのない装備になっている。
ボトルケージもロングライド仕様で3つ付けられている。そこに加えて、サドルバックとトップチューブバックを装備しており、万全の体制を構築。荒天にも強く、安定した制動力が得られるディスクブレーキと相まって、どこまでも遠くへ出かけていけそうな自転車だ。
次回の愛車自慢は、少し毛色を変えた自転車を紹介する予定です。お楽しみに。
text:Naoki,YASUOKA
photo:Makoto,AYANO Naoki,YASUOKA
井上寿さん(ストラーダバイシクル)のスペシャライズド S-WORKS VENGE
ストラーダバイシクルの代表を務める井上寿さん。井上さんが駆るのはスペシャライズドのエアロロード、S-WORKS VENGE。コンポーネントにはカンパニョーロのスーパーレコードがアッセンブルされ、ホイールにはマヴィックの40mmハイトのCC40Cを採用している。
それよりもなによりも、目を引くのはフレームに施されたスペシャルペイント。石川県のカツリーズサイクルにて金属的な質感を持つシルバーにペイントされたフレームは、リベット留めの様な文様が施される。翼断面形状をもつエアロフレームと、スペシャルペイントが相まって、戦闘機のような雰囲気を持つS-WORKS VENGE。
ワンポイントのアクセントとしてあしらわれる、イエローのヘッドキャップがホイールのデカールのイエローと統一感を演出している。ブレーキにはコントロール性に定評のあるマヴィックのSSCブレーキが採用され、自転車に対する強いこだわりが感じられる。
山田 祐詩さん(メイドさん学科自転車部) のマキノ
千葉県我孫子市のフレームビルダー、エム、マキノサイクルファクトリーのブランド、マキノを駆る山田さん。ロングライダースカラーにペイントされたクロモリモデルは最近受注が始まったばかり。普段からかなりの長距離をこなすという山田さん。なんと、浜松から新潟まで423kmを一日で走りきるツーリングをされていたりとかなりの筋金入りのロングライダー。
夜を徹して走り続けるハードなツーリングに対応すべく、ライトを2つ装備し、GPSナビも搭載している。サドルももちろん体にフィットしている必要があり、デッドストックのプロロゴを探し出して装着しているとのこと。以前乗っていた自転車では、下りの安定性に不安があったが、マキノに乗り換えてからは高い直進安定性に助けられ、不安を感じることはなくなったという。
超長距離仕様として、ボトルケージ台座が3つ用意されていることが大きな特徴。ボトル二つにツール缶という構成。財布やウェアなどの軽いものはサドルバックに、工具などの重いものはツール缶にと重心を考慮した使い分けをされているとのこと。
12歳で2年連続160kmを走った稲川槙志くんのアンカーRA5
昨年もレポートで触れた稲川槙志(まきし)君が、今年も160kmのセンチュリーコースにチャレンジした。昨2013年は11歳で160kmを完走して皆を驚かせたが、12歳になった今年も再びセンチュリーコースに挑戦した。(ちなみに昨年の勇姿はこちら)
身長が伸びてたくましくなったまきし君。バイクも少しグレードアップしてコンポは電動になった。SMPのジュニアサドルや軽量ブレーキ、マヴィックのR-RYSホイールにガーミンEdge500など大人顔負けの装備。「子供が進んで走りたいっていうんです。けっして無理して長距離走らせる児童虐待じゃありません(笑)。親としてできるだけサポートしてあげたいと思って大人並のバイクにしています。確かにお金はかかりますけど、電動コンポはサイクルショップDADDYの鈴木雅彦店長がサポートしてくださいました」。
立川 知さん(TEAMBICYCLECOFEE)のCielo
きれいなブルーが印象的なCieloのスチールバイクに乗っていた立川さん。高い信頼性を誇るヘッドパーツで有名なクリスキングのフレームブランドであるCieloに、スラムをはじめとしたアメリカンブランドのパーツがアッセンブルされている。
コンポーネントはスラムのフォースとライバルのミックス。ブレーキにはエイヴィッドを採用。ハブやヘッドパーツ、ボトムブラケットにはもちろん、クリスキングを使用している。ハンドルはジップ、ステムやシートピラーはトムソン、ボトルケージにはキングケージとアメリカンブランドへの並々ならぬこだわりが感じられる一台だ。
田島 直哉さん(アカギサイクルステーション)のカザーティ Hinox t99
田島さんの自転車はイタリアのハンドメイドフレームブランド、カサーティのステンレスフレーム、Inox T99。世界でも珍しい、カンパニョーロの電子コンポーネントEPS対応の特別仕様のモデル。実は2013年モデルに2012年モデルのカラーを塗っているそうで、この仕様は世界でも1台とのこと。
フレームにもこだわりがあるが、組み合わされるパーツも上質な物が選ばれている。コンポーネントには、カンパニョーロ スーパーレコードEPS、ホイールにはマヴィックの最高峰、コスミックカーボンアルティメイトを組み合わせ、隙のないアッセンブル。
チネリで統一されるハンドル周りには、マヴィックのサイクルコンピューター、ウィンテックアルティメイトが取り付けられる。ちなみに、もう補修部品も手に入らないとのことで、大切に使われている。サドルはセライタリア SLRの限定カラーで、水面のような模様が綺麗だ。
鈴木雷太さん(BIKE RANCH)のスペシャライズド S-WORKS tarmac
アルプスあづみのセンチュリーライドのプロデューサー鈴木雷太さんが今回使ったのは、スペシャライズドの2015年モデル、ニューTarmac。今年初めて製作されたAACRオリジナルジャージを着ての出走。エリートのボトルケージとシマノのコンポーネント以外は、全てスペシャライズドのパーツで固められている。
特に目を引くのは、スペシャライズド傘下のブランド、ロヴァールのカーボンホイールと、スペシャライズドのレーシングタイヤ、S-WORS TURBO。大会参加者の中でも、S組の出走者に配られるこのタイヤを鈴木さんも実際に使って、その性能に太鼓判を押す。新Tarmacもお気に入りだ。
「新Tarmacは初めて乗ったけど、これすごくイイね!乗り味が自然でスムーズになった。驚きました」と雷太さん。
中村 智美さん(チームSaico)のTREK Madone
ホワイトベースのフレームにワインレッドのグラデーションとアーガイルチェックの模様が可愛らしいトレックに乗っていたのは、チームSaicoの中村さん。フレームだけでも、とってもお洒落に仕上がっていましたが、このカラーに合わせて、ステムやガーミンもオリジナルで塗装されてしまうほど。
もっとこまやかなところまでカラーコーディネートに気を配っており、ノコンのブレーキアウターに赤とピンクのチップが配置され、グラデーション感を演出している。カラーコーディネートだけでなく、性能面でも妥協はない。コンポーネントは電動アルテグラを使用し、疲れた時でも容易にシフトチェンジができる。また、フレームが少し固いため、スピナジーのホイールで乗り心地を良くしているとのこと。サドルもアステュートのSKYLINE VTを使用するなど、快適性の追求には余念がない。
吉富 雄紀さんのPAX PROJECT RR-DISC
福島県のサイクルショップ、PAX PROJECTのオリジナルフレーム、PAX PROJECT RR-DISCに乗っていた吉富 雄紀さん。まだ珍しい、ディスクブレーキ対応のロードバイクだ。深いブルーのフレームに合わせて、PAXPROJECTのカーボンホイールのデカールもブルー仕様。
普段からロングライドを楽しんでおられる吉富さんは、いずれはブルベなどにも挑戦したいとのこと。キャットアイの高輝度ライトVOLT300を2本使用し、夜道でも安全に走行を楽しめそう。リアライトも2つ装備しており、ぬかりのない装備になっている。
ボトルケージもロングライド仕様で3つ付けられている。そこに加えて、サドルバックとトップチューブバックを装備しており、万全の体制を構築。荒天にも強く、安定した制動力が得られるディスクブレーキと相まって、どこまでも遠くへ出かけていけそうな自転車だ。
次回の愛車自慢は、少し毛色を変えた自転車を紹介する予定です。お楽しみに。
text:Naoki,YASUOKA
photo:Makoto,AYANO Naoki,YASUOKA
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