2013/01/07(月) - 21:12
氷点下5度まで冷え込んだ北神戸田園スポーツ公園。冷え込みによってカチンコチンに凍った路面が時間とともに泥に変わり、粘土質の土壌が露出する。バイクを担がざるを得ないキャンバーを含むタフコースで、1ヶ月ぶりにレースに出場した竹之内悠(コルバ・スペラーノハム)が優勝した。
凍結コースで行なわれたCL1・CM1・C2
レースの舞台は神戸市北部の山間に位置する北神戸田園スポーツ公園。スタジアムや体育館、球技場のある複合施設で、見渡しの良いコースは非常にテクニカル。前日にシクロクロススクールを開いている三船雅彦氏いわく「今季もっともテクニカルで面白いキングオブ関西クロス!」だ。
グラウンドと一段高い球技場を繋ぐ坂セクションは勾配があり、しかもテクニカルなコーナーが連続。足元をすくわれる滑りやすいキャンバーや逆バンクのコーナー、バイク乗車ではクリア出来ない幅1m弱の溝など、見た目以上に難易度は高く、一瞬たりとも気が抜けない。
しかも、朝方にかけて気温が氷点下5度まで下がったため、コースは完全に凍結。前日の試走で形成されたタイヤの轍がそのまま凍り、霜が凍り付いた表土はさながらスケートリンク。朝方にコースを試走した選手の多くは凍結コーナーの餌食に。あまりの滑りやすさから、トップカテゴリーのC1を除き、危険なキャンバーの下りをコースから外した。
まだコースが解けきらぬうちにスタートしたCL1は、今シーズンReady Go Japanを離れた坂口聖香が前半からリードを奪う。キャンバーも乗車でこなす走りを見せた坂口は、チェーントラブルを抱えた福本千佳(同志社大学)やテクニカルコースに苦しむ宮内佐季子(CLUBviento)を引き離したが、レース中盤のピット通過直後にチェーン切れ。ここで先頭を奪った福本が第5戦から3連勝を飾っている。
CL1と時間差スタートのCM1は、前半から丸畑明彦(PCサイクルクラブ松本)と船岡洋(tacurino.net)がマッチレースを繰り広げる。船岡の失速によって独走態勢に入った丸畑が、吉中和彦(ユーロワークス)と佐野光宏(ストラーダR)の追い上げを振り切って勝利した。
同じく午前中に行なわれたC2は、丸山由起夫(ML OPEN/Crifford)や岩田祐樹(ZIPANG)、石山幸風(エスキーナレーシング)が先頭争いを展開。他選手が転倒やメカトラに苦しむ中、トラブル無く走り切った石山が優勝し、2位の岩田とともにC1への昇格を決めた。
また、今回から京都府自転車競技連盟は貸し出し用のストライダーを5台用意。エントリー無しで参加可能な未就学児向けのクラスを新設し、キッズレースの後方からスタートする試みも行なっている。
泥コースで竹之内悠が他を圧倒する
すっかり氷が解け、コースが泥地に変貌した昼過ぎにC1がスタート。40分制限での出走となるジュニアチャンピオンの横山航太(篠ノ井高校)が先頭に立ち、竹之内悠(コルバ・スペラーノハム)が続く。
1月25日〜29日に沖縄で行なわれるアジア選手権ロード代表候補選考合宿に参加するため、シクロクロス世界選手権を欠場する横山。竹之内と先頭でレースを進めたが、しばらくしてパンクにより後退してしまう。
レースの進行とともに路面は掘り起こされ、滑りやすい粘土質の土壌が露出。平坦区間も重馬場となり、平均スピードは上がらない。
先頭を走る竹之内は、シクロクロス全日本選手権以来、実に1ヶ月ぶりのレース出場。「全日本の後にロードで膝を痛めてしまい、思うように乗れていませんでした。先週と今週ようやくしっかりと乗り込みができたので、今日は予想よりも乗れた。それでもやはり脚が回らず、後半にラップタイムを落としてしまった」。そう話しながらも後続とのタイム差は広がっていく。
後方では沢田時(ブリヂストンアンカー)と中井路雅(岩井商会レーシング)がそれぞれ単独で走行し、その後方に松本哲(グランデパール播磨)と大渕宏紀(Team-NR/錦ロイヤル)が続く。
最後までタイム差は広がり続け、竹之内が3分44秒リードでゴール。沢田と中井の順でゴールした。
「シューズにピンを付けるのを忘れていたので、1周目(のキャンバー)は笑えるぐらい滑りました。バイクコントロールの感覚を取り戻したかったので、バイクを降りた方が速いと思いながらも、あえて乗ったまま泥の登り返しをクリア。久しぶりのシクロクロスを楽しみました」と竹之内。1ヶ月後に迫った世界選手権を見据える。
レースの模様はフォトギャラリーにて!
関西シクロクロス2012-2013第7戦北神戸田園スポーツ公園
C1(8周回)
1位 竹之内悠(コルバ・スペラーノハム) 1h01'24"
2位 沢田時(ブリヂストンアンカー) +3'44"
3位 中井路雅(岩井商会レーシング) +5'43"
4位 松本哲(グランデパール播磨) +7'52"
5位 大渕宏紀(Team-NR/錦ロイヤル) +8'04"
6位 伊澤優大(岩井商会レーシング) +8'18"
7位 伊澤広大(Bee Club 138) +8'21"
8位 木村吉秀(瀬田工業高校) +9'09"
9位 澤田雄一(チームサイクルマインド) -1Lap
10位 福田透(ナカガワAS.Kデザイン)
CJ(4周回)
1位 横山航太(篠ノ井高校) 34'06"
2位 八木悠太(Salata bianca kobe) +4'26"
3位 三好正純(大阪産大附属高校) +12'43"
CL1(5周回)
1位 福本千佳(同志社大学) 38'13"
2位 坂口聖香 +1'43"
3位 西口悦子(Sakatani Racing) +1'56"
4位 宮内佐季子(CLUBviento) +3'08"
5位 埜真賢美(Teamクルーズ) +5'24"
6位 上田順子(TEAM884獣遊/シルベスト) +6'07"
CM1(5周回)
1位 丸畑明彦(PCサイクルクラブ松本) 36'16"
2位 佐野光宏(ストラーデR) +12"
3位 吉中和彦(ユーロワークス) +28"
4位 羽鳥和重(cycleclub 3UP) +42"
5位 林泰弘(Teamスクアドラ) +58"
6位 石田純之(美山サイクリングクラブWSJ) +1'27"
C2(6周回)
1位 石山幸風(エスキーナレーシング) 41'26"
2位 岩田祐樹(ZIPANG) +20"
3位 永良大誠(マトリックスパワータグ) +24"
4位 丸山由起夫(ML OPEN/Crifford) +30"
5位 国分圭二(Mt.HASE321) +33"
6位 森峰明(京都朝山cyc29) +1'42"
CL2(3周回)
1位 坂口楓華(Ready Go Japan) 32'32"
2位 日野友葵(ボンシャンス飯田) +2'07"
3位 水谷有紀子(TEAMベルハンター) +3'52"
CM2A(3周回)
1位 南薗正一(チーム泥んこプロレス) 26'49"
2位 越野章(CirclesRacingClub) +14"
3位 石井和明(NASU FUN CLUB) +29"
CM2B(3周回)
1位 村山司(チームまんま) 26'57"
2位 入江洋司(武田医院・ゲゲゲ) +50"
3位 芝谷善昌(チーム米俵) +1'37"
C3A(3周回)
1位 片桐健(シクロで暴れ倒し) 26'20"
2位 中西淳二(Tron Racing) +08"
3位 林一貴 +21"
C3B(3周回)
1位 松岡亮(ボナペティ) 26'46"
2位 辻啓(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB) +34"
3位 塩湯大介(662-496部) +50"
C3C(3周回)
1位 平尾浩一(662-496部) 26'16"
2位 沢田英佑(京都大学サイクリング部) +27"
3位 長谷川草(FBWC) +1'06"
text&photo:Kei Tsuji
凍結コースで行なわれたCL1・CM1・C2
レースの舞台は神戸市北部の山間に位置する北神戸田園スポーツ公園。スタジアムや体育館、球技場のある複合施設で、見渡しの良いコースは非常にテクニカル。前日にシクロクロススクールを開いている三船雅彦氏いわく「今季もっともテクニカルで面白いキングオブ関西クロス!」だ。
グラウンドと一段高い球技場を繋ぐ坂セクションは勾配があり、しかもテクニカルなコーナーが連続。足元をすくわれる滑りやすいキャンバーや逆バンクのコーナー、バイク乗車ではクリア出来ない幅1m弱の溝など、見た目以上に難易度は高く、一瞬たりとも気が抜けない。
しかも、朝方にかけて気温が氷点下5度まで下がったため、コースは完全に凍結。前日の試走で形成されたタイヤの轍がそのまま凍り、霜が凍り付いた表土はさながらスケートリンク。朝方にコースを試走した選手の多くは凍結コーナーの餌食に。あまりの滑りやすさから、トップカテゴリーのC1を除き、危険なキャンバーの下りをコースから外した。
まだコースが解けきらぬうちにスタートしたCL1は、今シーズンReady Go Japanを離れた坂口聖香が前半からリードを奪う。キャンバーも乗車でこなす走りを見せた坂口は、チェーントラブルを抱えた福本千佳(同志社大学)やテクニカルコースに苦しむ宮内佐季子(CLUBviento)を引き離したが、レース中盤のピット通過直後にチェーン切れ。ここで先頭を奪った福本が第5戦から3連勝を飾っている。
CL1と時間差スタートのCM1は、前半から丸畑明彦(PCサイクルクラブ松本)と船岡洋(tacurino.net)がマッチレースを繰り広げる。船岡の失速によって独走態勢に入った丸畑が、吉中和彦(ユーロワークス)と佐野光宏(ストラーダR)の追い上げを振り切って勝利した。
同じく午前中に行なわれたC2は、丸山由起夫(ML OPEN/Crifford)や岩田祐樹(ZIPANG)、石山幸風(エスキーナレーシング)が先頭争いを展開。他選手が転倒やメカトラに苦しむ中、トラブル無く走り切った石山が優勝し、2位の岩田とともにC1への昇格を決めた。
また、今回から京都府自転車競技連盟は貸し出し用のストライダーを5台用意。エントリー無しで参加可能な未就学児向けのクラスを新設し、キッズレースの後方からスタートする試みも行なっている。
泥コースで竹之内悠が他を圧倒する
すっかり氷が解け、コースが泥地に変貌した昼過ぎにC1がスタート。40分制限での出走となるジュニアチャンピオンの横山航太(篠ノ井高校)が先頭に立ち、竹之内悠(コルバ・スペラーノハム)が続く。
1月25日〜29日に沖縄で行なわれるアジア選手権ロード代表候補選考合宿に参加するため、シクロクロス世界選手権を欠場する横山。竹之内と先頭でレースを進めたが、しばらくしてパンクにより後退してしまう。
レースの進行とともに路面は掘り起こされ、滑りやすい粘土質の土壌が露出。平坦区間も重馬場となり、平均スピードは上がらない。
先頭を走る竹之内は、シクロクロス全日本選手権以来、実に1ヶ月ぶりのレース出場。「全日本の後にロードで膝を痛めてしまい、思うように乗れていませんでした。先週と今週ようやくしっかりと乗り込みができたので、今日は予想よりも乗れた。それでもやはり脚が回らず、後半にラップタイムを落としてしまった」。そう話しながらも後続とのタイム差は広がっていく。
後方では沢田時(ブリヂストンアンカー)と中井路雅(岩井商会レーシング)がそれぞれ単独で走行し、その後方に松本哲(グランデパール播磨)と大渕宏紀(Team-NR/錦ロイヤル)が続く。
最後までタイム差は広がり続け、竹之内が3分44秒リードでゴール。沢田と中井の順でゴールした。
「シューズにピンを付けるのを忘れていたので、1周目(のキャンバー)は笑えるぐらい滑りました。バイクコントロールの感覚を取り戻したかったので、バイクを降りた方が速いと思いながらも、あえて乗ったまま泥の登り返しをクリア。久しぶりのシクロクロスを楽しみました」と竹之内。1ヶ月後に迫った世界選手権を見据える。
レースの模様はフォトギャラリーにて!
関西シクロクロス2012-2013第7戦北神戸田園スポーツ公園
C1(8周回)
1位 竹之内悠(コルバ・スペラーノハム) 1h01'24"
2位 沢田時(ブリヂストンアンカー) +3'44"
3位 中井路雅(岩井商会レーシング) +5'43"
4位 松本哲(グランデパール播磨) +7'52"
5位 大渕宏紀(Team-NR/錦ロイヤル) +8'04"
6位 伊澤優大(岩井商会レーシング) +8'18"
7位 伊澤広大(Bee Club 138) +8'21"
8位 木村吉秀(瀬田工業高校) +9'09"
9位 澤田雄一(チームサイクルマインド) -1Lap
10位 福田透(ナカガワAS.Kデザイン)
CJ(4周回)
1位 横山航太(篠ノ井高校) 34'06"
2位 八木悠太(Salata bianca kobe) +4'26"
3位 三好正純(大阪産大附属高校) +12'43"
CL1(5周回)
1位 福本千佳(同志社大学) 38'13"
2位 坂口聖香 +1'43"
3位 西口悦子(Sakatani Racing) +1'56"
4位 宮内佐季子(CLUBviento) +3'08"
5位 埜真賢美(Teamクルーズ) +5'24"
6位 上田順子(TEAM884獣遊/シルベスト) +6'07"
CM1(5周回)
1位 丸畑明彦(PCサイクルクラブ松本) 36'16"
2位 佐野光宏(ストラーデR) +12"
3位 吉中和彦(ユーロワークス) +28"
4位 羽鳥和重(cycleclub 3UP) +42"
5位 林泰弘(Teamスクアドラ) +58"
6位 石田純之(美山サイクリングクラブWSJ) +1'27"
C2(6周回)
1位 石山幸風(エスキーナレーシング) 41'26"
2位 岩田祐樹(ZIPANG) +20"
3位 永良大誠(マトリックスパワータグ) +24"
4位 丸山由起夫(ML OPEN/Crifford) +30"
5位 国分圭二(Mt.HASE321) +33"
6位 森峰明(京都朝山cyc29) +1'42"
CL2(3周回)
1位 坂口楓華(Ready Go Japan) 32'32"
2位 日野友葵(ボンシャンス飯田) +2'07"
3位 水谷有紀子(TEAMベルハンター) +3'52"
CM2A(3周回)
1位 南薗正一(チーム泥んこプロレス) 26'49"
2位 越野章(CirclesRacingClub) +14"
3位 石井和明(NASU FUN CLUB) +29"
CM2B(3周回)
1位 村山司(チームまんま) 26'57"
2位 入江洋司(武田医院・ゲゲゲ) +50"
3位 芝谷善昌(チーム米俵) +1'37"
C3A(3周回)
1位 片桐健(シクロで暴れ倒し) 26'20"
2位 中西淳二(Tron Racing) +08"
3位 林一貴 +21"
C3B(3周回)
1位 松岡亮(ボナペティ) 26'46"
2位 辻啓(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB) +34"
3位 塩湯大介(662-496部) +50"
C3C(3周回)
1位 平尾浩一(662-496部) 26'16"
2位 沢田英佑(京都大学サイクリング部) +27"
3位 長谷川草(FBWC) +1'06"
text&photo:Kei Tsuji
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