2012/07/27(金) - 00:07
ロンドン・オリンピック出場枠の無かった女子MTB界に舞い込んできた、参加枠再配分による出場権獲得の知らせ。急遽決まった出場への準備をする片山梨絵(SPECIALIZED)に、オリンピックに対する想いと、海外遠征から得た今後のMTBレースの展望を語ってもらった。
出場権の内訳は、国別ランキング8位のノルウェーが2枠の持っているうちの1枠、また13位の1枠のオランダがキャンセルとなり、繰り上がりで19位のハンガリーへ、20位のスペインは辞退。次の21位のオーストラリアはオセアニア大陸枠で出場権を確保しているので、22位の日本に回ってきた。
― 土壇場でワイルドカードから出場が決まりましたが、心境は?
「枠が回ってくるかはどうかは半々くらいだと思っていました。こればかりは考えても仕方ないので、あまり考えないようにしていたというのが事実です。結果的にはこの2年間の海外遠征が生きたと思います」
― 2回目のオリンピック出場と言うことで、取り組み方は変わりますか?
「北京オリンピック前の海外遠征はスポット参戦程度でしたが、今回は長期でヨーロッパ遠征をして海外主流のレースを経験してきたので、この経験を元に参加できるのが楽しみです」
― 海外遠征では選手間の協力も大きかった?
「今回の遠征は山本和弘(キャノンデールレーシングチーム)選手と回る事が多かったし、山本幸平(スペシャライズドレーシングチーム)選手がアドバイスしてくれたのも大きかった。男女問わず協力し合えたのは、とてもありがたかったし良かったと思う。その活動を自身のサイト「O2L」で発信していますが、それを見て経験を教えてほしい次の選手が現れたら私たちにコンタクトできるようにはしていきたいです」
― 競技者として高いモチベーションはどこから来ていますか?
「自転車に乗りはじめた当初から変わらないです。自転車で速く走ってみたいという好奇心ですね。長く競技生活をしていれば人との出会いも増えるので、良い練習環境を与えてもらったり、身体のケアを受けられたりとか、そういう周りのサポートも大きいと思います」
― MTBレースも認知されはじめたと思いますが。
「レッドブルの映像配信や中川裕之カメラマンの「SLm」、「シクロワイアード」等のWEBメディアも取材にきてくれるので、以前よりも情報が拡散しやすい。よい流れだと思います。このチャンスが後に続いていくように、私たち選手はしっかり見ごたえのある成績を残してそれに応えるべきでもあるし、そういったやりがいは選手の成長につながると思います」
― 今後の女子選手に言えることは?
「MTBの女子選手は、国内だと昔の全日本選手権に40人くらい出ていた時期と比べると選手数が減ってはいますが、ヨーロッパでも女子の競技人口が少ない国はたくさんある。ヨーロッパは他国と往来があるので多いように思いますが、日本だけが少ないと悲観することもないんです。
後継者育成についてはよく質問を受けますが、レースはやらされてできるもんじゃない。自分は南部博子選手(2000年シドニーオリンピックMTB代表)の引退後に突然出てきたというのもあるので、頑張りたい人が現れた時のために、男女問わずMTBに関わる全体として、ヨーロッパやワールドカップに出れる道筋をこのまま残せていけたらと思います。今回も初レースで表彰台に上がった若い選手もいるし、ほかにも若手で頑張っている選手はいる。楽しみですね」
― ロンドンオリンピック後の展望は?
「一生サイクリストでいるので自転車には乗り続けますが、今の立場のような海外遠征をするとかJシリーズでがんばるというのは変わってくると思います」
― オリンピックに2大会出場で自身が達成したものというのはありますか?
「もっと速くなりたかったという思いもありますが、今までの活動は満足できました」
― ロンドンオリンピックに応援してくれるファンに一言お願いします。
「厳しい戦いでしたが、最後まであきらめずに思いをロンドンに持っていけるのが嬉しいです。ただ、自分の中では出場枠の18位以内は達成できなかった。その延長ではなく敗者復活戦ととらえています。今までの遠征の経験をロンドンオリンピックで発表できるのは楽しみですね。力を出し切って走りますので、応援をお願いします」
Interview&photo:Akihiro.NAKAO
出場権の内訳は、国別ランキング8位のノルウェーが2枠の持っているうちの1枠、また13位の1枠のオランダがキャンセルとなり、繰り上がりで19位のハンガリーへ、20位のスペインは辞退。次の21位のオーストラリアはオセアニア大陸枠で出場権を確保しているので、22位の日本に回ってきた。
― 土壇場でワイルドカードから出場が決まりましたが、心境は?
「枠が回ってくるかはどうかは半々くらいだと思っていました。こればかりは考えても仕方ないので、あまり考えないようにしていたというのが事実です。結果的にはこの2年間の海外遠征が生きたと思います」
― 2回目のオリンピック出場と言うことで、取り組み方は変わりますか?
「北京オリンピック前の海外遠征はスポット参戦程度でしたが、今回は長期でヨーロッパ遠征をして海外主流のレースを経験してきたので、この経験を元に参加できるのが楽しみです」
― 海外遠征では選手間の協力も大きかった?
「今回の遠征は山本和弘(キャノンデールレーシングチーム)選手と回る事が多かったし、山本幸平(スペシャライズドレーシングチーム)選手がアドバイスしてくれたのも大きかった。男女問わず協力し合えたのは、とてもありがたかったし良かったと思う。その活動を自身のサイト「O2L」で発信していますが、それを見て経験を教えてほしい次の選手が現れたら私たちにコンタクトできるようにはしていきたいです」
― 競技者として高いモチベーションはどこから来ていますか?
「自転車に乗りはじめた当初から変わらないです。自転車で速く走ってみたいという好奇心ですね。長く競技生活をしていれば人との出会いも増えるので、良い練習環境を与えてもらったり、身体のケアを受けられたりとか、そういう周りのサポートも大きいと思います」
― MTBレースも認知されはじめたと思いますが。
「レッドブルの映像配信や中川裕之カメラマンの「SLm」、「シクロワイアード」等のWEBメディアも取材にきてくれるので、以前よりも情報が拡散しやすい。よい流れだと思います。このチャンスが後に続いていくように、私たち選手はしっかり見ごたえのある成績を残してそれに応えるべきでもあるし、そういったやりがいは選手の成長につながると思います」
― 今後の女子選手に言えることは?
「MTBの女子選手は、国内だと昔の全日本選手権に40人くらい出ていた時期と比べると選手数が減ってはいますが、ヨーロッパでも女子の競技人口が少ない国はたくさんある。ヨーロッパは他国と往来があるので多いように思いますが、日本だけが少ないと悲観することもないんです。
後継者育成についてはよく質問を受けますが、レースはやらされてできるもんじゃない。自分は南部博子選手(2000年シドニーオリンピックMTB代表)の引退後に突然出てきたというのもあるので、頑張りたい人が現れた時のために、男女問わずMTBに関わる全体として、ヨーロッパやワールドカップに出れる道筋をこのまま残せていけたらと思います。今回も初レースで表彰台に上がった若い選手もいるし、ほかにも若手で頑張っている選手はいる。楽しみですね」
― ロンドンオリンピック後の展望は?
「一生サイクリストでいるので自転車には乗り続けますが、今の立場のような海外遠征をするとかJシリーズでがんばるというのは変わってくると思います」
― オリンピックに2大会出場で自身が達成したものというのはありますか?
「もっと速くなりたかったという思いもありますが、今までの活動は満足できました」
― ロンドンオリンピックに応援してくれるファンに一言お願いします。
「厳しい戦いでしたが、最後まであきらめずに思いをロンドンに持っていけるのが嬉しいです。ただ、自分の中では出場枠の18位以内は達成できなかった。その延長ではなく敗者復活戦ととらえています。今までの遠征の経験をロンドンオリンピックで発表できるのは楽しみですね。力を出し切って走りますので、応援をお願いします」
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