2012/07/03(火) - 14:11
本格的なスプリントステージとなった第2ステージ。「カミカゼ」のような高速の集団スプリントを制したのは、マーク・カヴェンディッシュ。「僅差でハードなゴールだった」とゴール後に語った。
スタートを切るマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームスカイ) photo:Kei Tsujiステージ優勝したマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームスカイ)
アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)をかわすマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームスカイ) (c)CorVos(チームの)目標は2つじゃない! たった1つ。イエロージャージの獲得だよ。スプリント賞を狙ってもいいんだけど、そうしろとは言われてない。
ツール通算21勝目を記録したマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームスカイ) photo:Makoto.Ayano今日は、ぼくのツールでの勝ち方でも最上級の部類に入る。レースの終盤は、すごい混戦模様だった。みんなが同じ場所にいた。総合に絡む選手もクライマーもスプリンターもね。ぼくはベルニー(アイゼル)に残り5kmまでトラブルを回避してもらっていた。とにかくハードだった!
チームメイトが全員いるなら、たぶんトラブルには巻き込まれないよね。あの状況で一緒に走っているチームメイトが1人か2人だと、かえって煩わしい。だから残り5kmのところで「1人でやってみる。1人にしてくれ。どうなるか試してみよう」と告げた。
とても満足だ。今日のスプリントステージでは、これまでのツールの中でもプレッシャーが一番少なかった。いつもはチーム全員を使って「こうやって攻めれば勝てる」という感じだった。でも、ぼくはリアリストだから、チームが使えなければ、ぼくが勝てるチャンスがごくわずかなのはわかっている。
位置取りがベストなら、ぼくが一番速い。だから、仕事の大半は好位置を確保することだね。
見ての通り、とても僅差の勝利だった。いつもなら自転車1台分の差をつけて勝つんだけど、今日はゴール間際でハンドルを投げ出さないといけなかった。簡単じゃなかった。
家族が週末にここに来ていたんだけど、今朝帰ったんだ。この場に家族がいてくれたらよかったんだけどね。だって、ガールフレンドのペタはすごいんだよ。ぼくはここでレースに参加して、いくつかのステージは勝てないことがわかっているから、とてもやりきれなかったんだけど、彼女がぼくのやる気をずっと維持してくれたんだ。彼女は本当にすごい。だから彼女にこの勝利の叫びを届けたい。
レースについては、スプリントの最中にスペースを見つけて、いつものぼくのようにチャンスを探した。確かに勝利だけど、ぼくたちにとっての勝利はちがう。ぼくたちは1つの目標を共有するチームとして、ここに来ている。それは歴史を作ることだ。イギリス人選手がイギリス人のチームでマイヨジョーヌを獲得することなんだ。
スタート前のファビアン・カンチェラーラ(スイス、レディオシャック・ニッサン) photo:Makoto.Ayano総合1位のファビアン・カンチェラーラ(スイス、レディオシャック・ニッサン)
リーダージャージを獲得したら、いつも物事が勝手に進んでいく。朝からその日の終わりまで、それが続く。レース中は集中しなければいけないことがたくさんある。ある程度は楽しめるよ。でもその一方でいくらかエネルギーを使う。慣れはしたけどね。でも、序盤に少し楽にリーダージャージを獲得できたことに満足している。
マイヨジョーヌに袖を通すファビアン・カンチェラーラ(スイス、レディオシャック・ニッサン) photo:Kei Tsujiぼくがブラドレー・ウィギンズをチェックしているという人もいるけど、ぼくが常にチェックしているのは自分自身。トラブルに巻き込まれないようにしているんだ。ブラドレーもそうだと思う。カデル(エヴァンス)も同じだろう…。ほとんどの選手がそうだと思う。
今日のようなステージは、ゴールは1つだけど2つの競争があるんだ。総合優勝を競う選手たちがいて、総合ジャージを狙っている。そこにスプリンターが加わる。まさに戦場だ。一方では総合狙いの選手たちいて、もう一方の道にはスプリンターたちがいる。いつも手応えのある仕事だと思うよ。たまに、なにが起きているか理解できないこともあるけどね。
今日はスタートは楽で、補給地点まで少しペースが速かった。最後の4分の1は、本当に速かった。みんな脚がしっかり残っていた。いつもなら時速55kmのところが時速65kmだよ! だから、すべてが取扱注意の危険物だったね。最後の1kmは、まさにカミカゼみたいだった。
スタート地点に現れたペーター・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) photo:Makoto.Ayanoポイント賞のペーター・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール)
マイヨヴェールを獲得できてうれしい。できるだけキープしたい。それが簡単ではないのはわかる。今日だって簡単な勝負ではなかった。ストレスと危険に溢れていたよ。多くの選手が参加する最初の集団スプリントだったし、誰もが集団の前方にいようとしたから。でも、このツール・ド・フランスでのスプリントの方法を試すにはいい機会だった。そのためにここに来た。どんなチャンスもうまく何かを学べる。次のスプリントでミスをしなければいい。
スペシャルペイントのバイクに乗るペーター・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) photo:Makoto.Ayano昨日のレース後は調子がよかったんだけど、今日のスプリントでは少し疲れていた。おそらく昨日のステージ優勝後に、他のスプリンターみたいにうまく休息できなかったんだ。それでも、ポイントを獲得してマイヨヴェールを着れたのでよかった。
マイヨヴェールを獲得したペーター・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) photo:Makoto.Ayano明日が楽しみだ。でも、何が起きるかは見当もつかない。明日のコースをしっかり調べたら、見通しはたつだろうけど。ただし、明日のゴール地点(第3ステージのブローニュ・シュル・メール)が、ぼく向きだというのは聞いている。
今日の残り数kmはとても難しくて危険だった。だから、カヴェンディッシュやゴス、グライペルを相手にスプリントはしたくなかった。
このマイヨヴェールをキープしたい。やってみるよ。今日は(繰り下がりで)このジャージを着て走れて嬉しかった。今度はぼくがポイント賞のトップに立った。このまま維持したい。
中間スプリントポイントを獲得するのは、すごく重要だ。今日も昨日と同様にがんばってみたけど、難しかった。ポイントを獲得しなきゃいけなかったのは、あの場に他のスプリンターがいたからだ。だから挑戦した。
左手にコルセットをはめて登場したトニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ) photo:Kei Tsuji左手首の舟状骨を骨折をおして完走したトニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ)
時々痛みは出るけれど、気分は最低というわけではないよ。問題は道路のコンディションがとても悪かったりバンピーだったりするときに手に衝撃がくることだね。だからブレーキを掛けたり、安定したライディングフォームをとるようなバイクのコントロールがちょっと大変なんだ。
今日はゴールまでたどり着いたけれど、明日のステージを心配しているよ。手をより楽にするようなポジションを探してバイクのセットアップを変更しようと思っているんだ。
新人賞をキープしたティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム) photo:Makoto.Ayano新人賞のティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム)
レースの終盤には、できるだけエヴァンスの近くにいたり、山岳ではエヴァンスを守って、かならずエヴァンスと同タイムでゴールするようにしている。これなら、マイヨブランを維持できるかもしれない。
コメントはプレスリリース、チーム公式サイトより。
text:Taiko.YAMASAKI + Seiya.YAMASAKI,So.Isobe
photo:Makoto.Ayano,Kei.Tsuji,CorVos
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チームメイトが全員いるなら、たぶんトラブルには巻き込まれないよね。あの状況で一緒に走っているチームメイトが1人か2人だと、かえって煩わしい。だから残り5kmのところで「1人でやってみる。1人にしてくれ。どうなるか試してみよう」と告げた。
とても満足だ。今日のスプリントステージでは、これまでのツールの中でもプレッシャーが一番少なかった。いつもはチーム全員を使って「こうやって攻めれば勝てる」という感じだった。でも、ぼくはリアリストだから、チームが使えなければ、ぼくが勝てるチャンスがごくわずかなのはわかっている。
位置取りがベストなら、ぼくが一番速い。だから、仕事の大半は好位置を確保することだね。
見ての通り、とても僅差の勝利だった。いつもなら自転車1台分の差をつけて勝つんだけど、今日はゴール間際でハンドルを投げ出さないといけなかった。簡単じゃなかった。
家族が週末にここに来ていたんだけど、今朝帰ったんだ。この場に家族がいてくれたらよかったんだけどね。だって、ガールフレンドのペタはすごいんだよ。ぼくはここでレースに参加して、いくつかのステージは勝てないことがわかっているから、とてもやりきれなかったんだけど、彼女がぼくのやる気をずっと維持してくれたんだ。彼女は本当にすごい。だから彼女にこの勝利の叫びを届けたい。
レースについては、スプリントの最中にスペースを見つけて、いつものぼくのようにチャンスを探した。確かに勝利だけど、ぼくたちにとっての勝利はちがう。ぼくたちは1つの目標を共有するチームとして、ここに来ている。それは歴史を作ることだ。イギリス人選手がイギリス人のチームでマイヨジョーヌを獲得することなんだ。
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リーダージャージを獲得したら、いつも物事が勝手に進んでいく。朝からその日の終わりまで、それが続く。レース中は集中しなければいけないことがたくさんある。ある程度は楽しめるよ。でもその一方でいくらかエネルギーを使う。慣れはしたけどね。でも、序盤に少し楽にリーダージャージを獲得できたことに満足している。
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今日のようなステージは、ゴールは1つだけど2つの競争があるんだ。総合優勝を競う選手たちがいて、総合ジャージを狙っている。そこにスプリンターが加わる。まさに戦場だ。一方では総合狙いの選手たちいて、もう一方の道にはスプリンターたちがいる。いつも手応えのある仕事だと思うよ。たまに、なにが起きているか理解できないこともあるけどね。
今日はスタートは楽で、補給地点まで少しペースが速かった。最後の4分の1は、本当に速かった。みんな脚がしっかり残っていた。いつもなら時速55kmのところが時速65kmだよ! だから、すべてが取扱注意の危険物だったね。最後の1kmは、まさにカミカゼみたいだった。
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マイヨヴェールを獲得できてうれしい。できるだけキープしたい。それが簡単ではないのはわかる。今日だって簡単な勝負ではなかった。ストレスと危険に溢れていたよ。多くの選手が参加する最初の集団スプリントだったし、誰もが集団の前方にいようとしたから。でも、このツール・ド・フランスでのスプリントの方法を試すにはいい機会だった。そのためにここに来た。どんなチャンスもうまく何かを学べる。次のスプリントでミスをしなければいい。
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今日の残り数kmはとても難しくて危険だった。だから、カヴェンディッシュやゴス、グライペルを相手にスプリントはしたくなかった。
このマイヨヴェールをキープしたい。やってみるよ。今日は(繰り下がりで)このジャージを着て走れて嬉しかった。今度はぼくがポイント賞のトップに立った。このまま維持したい。
中間スプリントポイントを獲得するのは、すごく重要だ。今日も昨日と同様にがんばってみたけど、難しかった。ポイントを獲得しなきゃいけなかったのは、あの場に他のスプリンターがいたからだ。だから挑戦した。
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時々痛みは出るけれど、気分は最低というわけではないよ。問題は道路のコンディションがとても悪かったりバンピーだったりするときに手に衝撃がくることだね。だからブレーキを掛けたり、安定したライディングフォームをとるようなバイクのコントロールがちょっと大変なんだ。
今日はゴールまでたどり着いたけれど、明日のステージを心配しているよ。手をより楽にするようなポジションを探してバイクのセットアップを変更しようと思っているんだ。
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レースの終盤には、できるだけエヴァンスの近くにいたり、山岳ではエヴァンスを守って、かならずエヴァンスと同タイムでゴールするようにしている。これなら、マイヨブランを維持できるかもしれない。
コメントはプレスリリース、チーム公式サイトより。
text:Taiko.YAMASAKI + Seiya.YAMASAKI,So.Isobe
photo:Makoto.Ayano,Kei.Tsuji,CorVos
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