2012/06/18(月) - 13:18
6月14日から17日までの4日間、オランダで第26回ステル・ZLM・トゥール（UCI2.1）が開催され、連日トップスプリンターによる激しい闘いが繰り広げられた。世界チャンピオンのマーク・カヴェンディッシュ（イギリス、チームスカイ）が自身初のステージレース総合優勝に輝いている。
第2ステージ メイン集団をコントロールするアルゴス・シマノ photo:Cor Vos2010年までステル・エレクトロトゥールとして開催され、2011年にステル・ZLM・トゥールと名称変更した4日間のステージレースが、オランダ南部の平野部で行なわれた。
いわば、スプリンターたちにとってのツール・ド・フランス前哨戦。注目のマルセル・キッテル（ドイツ、アルゴス・シマノ）が第1ステージと第4ステージで優勝を飾り、初出場するツールに向けて順調な仕上がりを見せた。
第3ステージ イエロージャージを着るマーク・カヴェンディッシュ（イギリス、チームスカイ） photo:Cor Vos世界チャンピオンのカヴェンディッシュは第1ステージ3位、第2ステージ2位、第3ステージ2位、そして第4ステージ16位。ステージ優勝にはあと一歩届かなかったが、安定感ある走りで総合優勝に輝いた。
プロレースで実に80勝以上飾っているカヴェンディッシュだが、ステージレースの総合優勝はこれが初めて。イエロージャージを着たカヴェンディッシュは「ステージ2位が続いたけど、初めての総合優勝に満足している。昨日（第3ステージ）はチームメイトがずっとハイペースを作ってくれて、ゴールに到着したときには集団が25人にまで絞られていた。信じられなかったし、チームとして成し遂げたことを誇りに思う」とコメントする。
総合表彰台、左から3位ユルゲン・ルーランズ（ベルギー、ロット・ベリソル）、優勝マーク・カヴェンディッシュ（イギリス、チームスカイ）、2位ラース・ボーム（オランダ、ラボバンク） photo:Cor Vosジロ・デ・イタリアを完走後、カヴェンディッシュは長期の休養を取らずにトレーニングを継続。一旦強度を落とし、ツールとロンドン五輪に向けて再びコンディションを上げる過程にある。「トレーニングはうまく行っている。今年はロンドン五輪が控えているので、フレッシュな状態でツールに挑む必要がある。ツールに向けてコンディションをベストな状態まで上げ、チームとしてグリーンジャージとイエロージャージを手にしたい。今はとてもリラックスしているよ」。
今大会ステージ2勝のキッテル、総合優勝のカヴェンディッシュ、ステージ1勝＆今シーズン最多勝（13勝）のアンドレ・グライペル（ドイツ、ロット・ベリソル）、2度ステージ2位のマーク・レンショー（オーストラリア、ラボバンク）、そしてツール・ド・スイスでステージ4勝を飾ったペーター・サガン（スロバキア、リクイガス・キャノンデール）らが今年のマイヨヴェール（ポイント賞ジャージ）本命だ。
第1ステージ ゴールスプリントを制したマルセル・キッテル（ドイツ、アルゴス・シマノ） photo:Cor Vos
第2ステージ ゴールスプリントでカヴを下したアンドレ・グライペル（ドイツ、ロット・ベリソル） (c)CorVos
第3ステージ カヴを振り切ってゴールするラース・ボーム（オランダ、ラボバンク） photo:Cor Vos
第4ステージ 2勝目をマークしたマルセル・キッテル（ドイツ、アルゴス・シマノ） photo:Cor Vos
選手コメントはチームスカイ公式リリースより。
6月14日 第1ステージ アイントホーフェン〜シッタートヘレーン 151km
1位 マルセル・キッテル（ドイツ、アルゴス・シマノ） 3h30'05"
2位 マーク・レンショー（オーストラリア、ラボバンク）
3位 マーク・カヴェンディッシュ（イギリス、チームスカイ）
4位 ケニーロバート・ファンヒュンメル（オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM）
5位 ジャコモ・ニッツォーロ（イタリア、レディオシャック・ニッサン）
6月15日 第2ステージ ヌト（スキンメルト） 167km
1位 アンドレ・グライペル（ドイツ、ロット・ベリソル） 4h13'26"
2位 マーク・カヴェンディッシュ（イギリス、チームスカイ）
3位 マーク・レンショー（オーストラリア、ラボバンク）
4位 グレゴリー・ヘンダーソン（ニュージーランド、ロット・ベリソル） +02"
5位 ケニーロバート・ファンヒュンメル（オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM）
6月16日 第3ステージ ヴェルヴィエ〜ラ・ジレップ 184km
1位 ラース・ボーム（オランダ、ラボバンク） 4h52'46"
2位 マーク・カヴェンディッシュ（イギリス、チームスカイ）
3位 フアンアントニオ・フレチャ（スペイン、チームスカイ）
4位 クーン・デコルト（オランダ、アルゴス・シマノ）
5位 ジャコモ・ニッツォーロ（イタリア、レディオシャック・ニッサン）
6月17日 第4ステージ スケインデル〜ボクステル 182km
1位 マルセル・キッテル（ドイツ、アルゴス・シマノ） 3h35'54"
2位 マーク・レンショー（オーストラリア、ラボバンク）
3位 ユルゲン・ルーランズ（ベルギー、ロット・ベリソル）
4位 ライモント・クレダー（オランダ、ガーミン・バラクーダ）
5位 アレクサンドル・ポルセフ（ロシア、カチューシャ）
個人総合成績
1位 マーク・カヴェンディッシュ（イギリス、チームスカイ） 16h11'55"
2位 ラース・ボーム（オランダ、ラボバンク） +08"
3位 ユルゲン・ルーランズ（ベルギー、ロット・ベリソル） +14"
4位 フアンアントニオ・フレチャ（スペイン、チームスカイ）
5位 ジャコモ・ニッツォーロ（イタリア、レディオシャック・ニッサン） +18"
text:Kei Tsuji
第2ステージ メイン集団をコントロールするアルゴス・シマノ photo:Cor Vos2010年までステル・エレクトロトゥールとして開催され、2011年にステル・ZLM・トゥールと名称変更した4日間のステージレースが、オランダ南部の平野部で行なわれた。いわば、スプリンターたちにとってのツール・ド・フランス前哨戦。注目のマルセル・キッテル（ドイツ、アルゴス・シマノ）が第1ステージと第4ステージで優勝を飾り、初出場するツールに向けて順調な仕上がりを見せた。
第3ステージ イエロージャージを着るマーク・カヴェンディッシュ（イギリス、チームスカイ） photo:Cor Vos世界チャンピオンのカヴェンディッシュは第1ステージ3位、第2ステージ2位、第3ステージ2位、そして第4ステージ16位。ステージ優勝にはあと一歩届かなかったが、安定感ある走りで総合優勝に輝いた。プロレースで実に80勝以上飾っているカヴェンディッシュだが、ステージレースの総合優勝はこれが初めて。イエロージャージを着たカヴェンディッシュは「ステージ2位が続いたけど、初めての総合優勝に満足している。昨日（第3ステージ）はチームメイトがずっとハイペースを作ってくれて、ゴールに到着したときには集団が25人にまで絞られていた。信じられなかったし、チームとして成し遂げたことを誇りに思う」とコメントする。
総合表彰台、左から3位ユルゲン・ルーランズ（ベルギー、ロット・ベリソル）、優勝マーク・カヴェンディッシュ（イギリス、チームスカイ）、2位ラース・ボーム（オランダ、ラボバンク） photo:Cor Vosジロ・デ・イタリアを完走後、カヴェンディッシュは長期の休養を取らずにトレーニングを継続。一旦強度を落とし、ツールとロンドン五輪に向けて再びコンディションを上げる過程にある。「トレーニングはうまく行っている。今年はロンドン五輪が控えているので、フレッシュな状態でツールに挑む必要がある。ツールに向けてコンディションをベストな状態まで上げ、チームとしてグリーンジャージとイエロージャージを手にしたい。今はとてもリラックスしているよ」。今大会ステージ2勝のキッテル、総合優勝のカヴェンディッシュ、ステージ1勝＆今シーズン最多勝（13勝）のアンドレ・グライペル（ドイツ、ロット・ベリソル）、2度ステージ2位のマーク・レンショー（オーストラリア、ラボバンク）、そしてツール・ド・スイスでステージ4勝を飾ったペーター・サガン（スロバキア、リクイガス・キャノンデール）らが今年のマイヨヴェール（ポイント賞ジャージ）本命だ。
第1ステージ ゴールスプリントを制したマルセル・キッテル（ドイツ、アルゴス・シマノ） photo:Cor Vos第2ステージ ゴールスプリントでカヴを下したアンドレ・グライペル（ドイツ、ロット・ベリソル） (c)CorVos第3ステージ カヴを振り切ってゴールするラース・ボーム（オランダ、ラボバンク） photo:Cor Vos第4ステージ 2勝目をマークしたマルセル・キッテル（ドイツ、アルゴス・シマノ） photo:Cor Vos選手コメントはチームスカイ公式リリースより。
6月14日 第1ステージ アイントホーフェン〜シッタートヘレーン 151km
1位 マルセル・キッテル（ドイツ、アルゴス・シマノ） 3h30'05"
2位 マーク・レンショー（オーストラリア、ラボバンク）
3位 マーク・カヴェンディッシュ（イギリス、チームスカイ）
4位 ケニーロバート・ファンヒュンメル（オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM）
5位 ジャコモ・ニッツォーロ（イタリア、レディオシャック・ニッサン）
6月15日 第2ステージ ヌト（スキンメルト） 167km
1位 アンドレ・グライペル（ドイツ、ロット・ベリソル） 4h13'26"
2位 マーク・カヴェンディッシュ（イギリス、チームスカイ）
3位 マーク・レンショー（オーストラリア、ラボバンク）
4位 グレゴリー・ヘンダーソン（ニュージーランド、ロット・ベリソル） +02"
5位 ケニーロバート・ファンヒュンメル（オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM）
6月16日 第3ステージ ヴェルヴィエ〜ラ・ジレップ 184km
1位 ラース・ボーム（オランダ、ラボバンク） 4h52'46"
2位 マーク・カヴェンディッシュ（イギリス、チームスカイ）
3位 フアンアントニオ・フレチャ（スペイン、チームスカイ）
4位 クーン・デコルト（オランダ、アルゴス・シマノ）
5位 ジャコモ・ニッツォーロ（イタリア、レディオシャック・ニッサン）
6月17日 第4ステージ スケインデル〜ボクステル 182km
1位 マルセル・キッテル（ドイツ、アルゴス・シマノ） 3h35'54"
2位 マーク・レンショー（オーストラリア、ラボバンク）
3位 ユルゲン・ルーランズ（ベルギー、ロット・ベリソル）
4位 ライモント・クレダー（オランダ、ガーミン・バラクーダ）
5位 アレクサンドル・ポルセフ（ロシア、カチューシャ）
個人総合成績
1位 マーク・カヴェンディッシュ（イギリス、チームスカイ） 16h11'55"
2位 ラース・ボーム（オランダ、ラボバンク） +08"
3位 ユルゲン・ルーランズ（ベルギー、ロット・ベリソル） +14"
4位 フアンアントニオ・フレチャ（スペイン、チームスカイ）
5位 ジャコモ・ニッツォーロ（イタリア、レディオシャック・ニッサン） +18"
text:Kei Tsuji
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