2012/06/04(月) - 00:35
最終ステージはマウロ・リケーゼが制し、チームNIPPOは3ステージ優勝、そして個人総合・ポイント・山岳・チーム総合の各賞を受賞。TOJに続いて熊野も制覇した。
マウロ・リケーゼ(チームNIPPO)が優勝 photo:Hideaki.TAKAGI
4日間のツール・ド・熊野。最終ステージが6月3日(日)、和歌山県太地町で行われた。
個人総合はここまでで3分の大差をつけており、チーム力を考えると逆転は不可能。ステージ優勝と、ボーナスタイムによる他チーム選手の個人総合順位のジャンプアップに焦点が移る。
実業団E1クラス ゴール photo:Hideaki.TAKAGI
チームNIPPOが3賞ジャージで最終ステージに立つ photo:Hideaki.TAKAGI
4周目、好天に恵まれた最終ステージ photo:Hideaki.TAKAGI
8周目へ、鯨の町・太地町が舞台 photo:Hideaki.TAKAGI
9周目、逃げ続ける4人にメイン集団が迫る photo:Hideaki.TAKAGI
最終周回、チームNIPPO全員が前で展開する photo:Hideaki.TAKAGI
3賞ジャージはチームNIPPOが独占。お茶目なフォルッナート・バリアーニ photo:Hideaki.TAKAGI
チーム総合表彰 photo:Hideaki.TAKAGI
コースは1周10.0kmの変化に富んだ名コース。平坦、上り、下り、道幅の変化、コーナーの連続部分、町の中、漁港、海・山の眺望などが10kmに凝縮されている。今年はKOM手前に駐車場を巡るコースがレイアウトされ、さらに逃げが決まりやすいものになっている。レースはここを10周する100kmだ。
朝から実業団レースなどが行われ、UCIレースが始まる頃には晴天に。これで4日間通して降雨の無い熊野に。
スタート直後からアタックがかかる。ファーストアタックは畑中勇介(シマノレーシング)。他アタックもかかるがいったんは吸収。KOMは福島晋一(トレンガヌ・サイクリングチーム)が取る。その後に畑中、向川尚樹(マトリックス・パワータグ)、ジョナサン・ラブロック(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)の3人が逃げる。
2周目終了時のスプリントポイントで後方から鈴木真理(キャノンデール・スペースゼロポイント)とマキシミリアーノ・リケーゼ(チームNIPPO)が上がってリケーゼが1位通過。
3周目に平塚吉光(シマノレーシング)、山下貴宏(マトリックスパワータグ)、ヤン・インホン(香港チーム)、ネイサン・アール(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)の4人の逃げが決まる。この4人は9周目まで逃げ続けることに。
メイン集団はチームNIPPO6人全員が前へ出てコントロール。差を1分程度に保つ。中盤からブリヂストン・アンカーもコントロールに一部加わる。
8周目、チームNIPPOのコントロールで逃げとの差が10秒ほどにまで縮まるが一気には吸収しない。そして9周目、ようやくチームNIPPO主導のメイン集団が逃げを吸収して振りだしへ。
最終周回、ワン・カンポー(香港チーム)が上りでアタックするが佐野淳哉(チームNIPPO)が吸収しさらにペースアップ。チームNIPPOが強力に牽引して他チームのアタックを封じ込める。このペースアップで集団も30人ほどに小さくなる。
そしてゴールへ。兄のマキシミリアーノ・リケーゼに導かれた、弟のマウロ・リケーゼ(チームNIPPO)が両手を挙げ余裕のゴール。2位には西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)が入る。
チームNIPPOは3ステージと個人総合・ポイント・山岳・チーム総合の各賞を受賞。取れなかったのはプロローグとU23賞だけだ。外国人4人の力は世界レベルのレースで戦えるもの。
負傷明けの佐野と、特に内間康平の存在が光った。まだチームではアシストであり個人の成績を望めるものでないが、確実にレベルアップしてそしてチームに溶け込んだ姿を見せた。選手たちは翌日にはイタリアへ戻る。
チームNIPPOのTOJと熊野での戦いぶりは、国内選手たちに刺激を与えた。現状で差があったとしても、決して埋められないものではないことを選手たちは感じ取ったはずだ。
結果 第3ステージ 100km
1位 マウロ・リケーゼ(チームNIPPO)2時間30分21秒
2位 西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)
3位 マキシミリアーノ・リケーゼ(チームNIPPO)
4位 マリウス・ヴィジアック(マトリックス・パワータグ)
5位 ショー・パトリック(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)
6位 マクシム・アヴェリン(アモーレ・エ・ヴィータ)
7位 コー・ホーティン(香港チーム)
8位 鈴木真理(キャノンデール・スペースゼロポイント)
9位 廣瀬佳正(宇都宮ブリッツェン)
10位 清水都貴(ブリヂストン・アンカー)
個人総合
1位 フォルッナート・バリアーニ(チームNIPPO)8時間12分19秒
2位 ジュリアン・アレドンド(チームNIPPO)+14秒
3位 トマ・ルバ(ブリヂストン・アンカー)+3分08秒
4位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)+4分00秒
5位 マキシミリアーノ・リケーゼ(チームNIPPO)+4分05秒
6位 ショー・パトリック(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)+4分12秒
7位 佐野淳哉(チームNIPPO)+4分18秒
8位 清水都貴(ブリヂストン・アンカー)+4分20秒
9位 鈴木真理(キャノンデール・スペースゼロポイント)+4分22秒
10位 初山翔(宇都宮ブリッツェン)+4分22秒
個人総合ポイント賞
1位 マキシミリアーノ・リケーゼ(チームNIPPO)53点
2位 マウロ・リケーゼ(チームNIPPO)45点
3位 ショー・パトリック(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)42点
個人総合山岳賞
1位 ジュリアン・アレドンド(チームNIPPO)30点
2位 フォルッナート・バリアーニ(チームNIPPO)19点
3位 西薗良太(ブリヂストン・アンカー)12点
団体総合
1位 チームNIPPO 24時間21分28秒
2位 ブリヂストン・アンカー +7分04秒
3位 宇都宮ブリッツェン +8分16秒
photo&text:Hideaki.TAKAGI
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4日間のツール・ド・熊野。最終ステージが6月3日(日)、和歌山県太地町で行われた。
個人総合はここまでで3分の大差をつけており、チーム力を考えると逆転は不可能。ステージ優勝と、ボーナスタイムによる他チーム選手の個人総合順位のジャンプアップに焦点が移る。
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コースは1周10.0kmの変化に富んだ名コース。平坦、上り、下り、道幅の変化、コーナーの連続部分、町の中、漁港、海・山の眺望などが10kmに凝縮されている。今年はKOM手前に駐車場を巡るコースがレイアウトされ、さらに逃げが決まりやすいものになっている。レースはここを10周する100kmだ。
朝から実業団レースなどが行われ、UCIレースが始まる頃には晴天に。これで4日間通して降雨の無い熊野に。
スタート直後からアタックがかかる。ファーストアタックは畑中勇介(シマノレーシング)。他アタックもかかるがいったんは吸収。KOMは福島晋一(トレンガヌ・サイクリングチーム)が取る。その後に畑中、向川尚樹(マトリックス・パワータグ)、ジョナサン・ラブロック(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)の3人が逃げる。
2周目終了時のスプリントポイントで後方から鈴木真理(キャノンデール・スペースゼロポイント)とマキシミリアーノ・リケーゼ(チームNIPPO)が上がってリケーゼが1位通過。
3周目に平塚吉光(シマノレーシング)、山下貴宏(マトリックスパワータグ)、ヤン・インホン(香港チーム)、ネイサン・アール(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)の4人の逃げが決まる。この4人は9周目まで逃げ続けることに。
メイン集団はチームNIPPO6人全員が前へ出てコントロール。差を1分程度に保つ。中盤からブリヂストン・アンカーもコントロールに一部加わる。
8周目、チームNIPPOのコントロールで逃げとの差が10秒ほどにまで縮まるが一気には吸収しない。そして9周目、ようやくチームNIPPO主導のメイン集団が逃げを吸収して振りだしへ。
最終周回、ワン・カンポー(香港チーム)が上りでアタックするが佐野淳哉(チームNIPPO)が吸収しさらにペースアップ。チームNIPPOが強力に牽引して他チームのアタックを封じ込める。このペースアップで集団も30人ほどに小さくなる。
そしてゴールへ。兄のマキシミリアーノ・リケーゼに導かれた、弟のマウロ・リケーゼ(チームNIPPO)が両手を挙げ余裕のゴール。2位には西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)が入る。
チームNIPPOは3ステージと個人総合・ポイント・山岳・チーム総合の各賞を受賞。取れなかったのはプロローグとU23賞だけだ。外国人4人の力は世界レベルのレースで戦えるもの。
負傷明けの佐野と、特に内間康平の存在が光った。まだチームではアシストであり個人の成績を望めるものでないが、確実にレベルアップしてそしてチームに溶け込んだ姿を見せた。選手たちは翌日にはイタリアへ戻る。
チームNIPPOのTOJと熊野での戦いぶりは、国内選手たちに刺激を与えた。現状で差があったとしても、決して埋められないものではないことを選手たちは感じ取ったはずだ。
結果 第3ステージ 100km
1位 マウロ・リケーゼ(チームNIPPO)2時間30分21秒
2位 西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)
3位 マキシミリアーノ・リケーゼ(チームNIPPO)
4位 マリウス・ヴィジアック(マトリックス・パワータグ)
5位 ショー・パトリック(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)
6位 マクシム・アヴェリン(アモーレ・エ・ヴィータ)
7位 コー・ホーティン(香港チーム)
8位 鈴木真理(キャノンデール・スペースゼロポイント)
9位 廣瀬佳正(宇都宮ブリッツェン)
10位 清水都貴(ブリヂストン・アンカー)
個人総合
1位 フォルッナート・バリアーニ(チームNIPPO)8時間12分19秒
2位 ジュリアン・アレドンド(チームNIPPO)+14秒
3位 トマ・ルバ(ブリヂストン・アンカー)+3分08秒
4位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)+4分00秒
5位 マキシミリアーノ・リケーゼ(チームNIPPO)+4分05秒
6位 ショー・パトリック(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)+4分12秒
7位 佐野淳哉(チームNIPPO)+4分18秒
8位 清水都貴(ブリヂストン・アンカー)+4分20秒
9位 鈴木真理(キャノンデール・スペースゼロポイント)+4分22秒
10位 初山翔(宇都宮ブリッツェン)+4分22秒
個人総合ポイント賞
1位 マキシミリアーノ・リケーゼ(チームNIPPO)53点
2位 マウロ・リケーゼ(チームNIPPO)45点
3位 ショー・パトリック(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)42点
個人総合山岳賞
1位 ジュリアン・アレドンド(チームNIPPO)30点
2位 フォルッナート・バリアーニ(チームNIPPO)19点
3位 西薗良太(ブリヂストン・アンカー)12点
団体総合
1位 チームNIPPO 24時間21分28秒
2位 ブリヂストン・アンカー +7分04秒
3位 宇都宮ブリッツェン +8分16秒
photo&text:Hideaki.TAKAGI
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