2012/05/19(土) - 14:25
第13ステージの全長は121km。200kmオーバーのステージが頻繁に登場するジロの中ではかなり短い部類に入る。選手たちは3時間で走りきってしまうため、スタート時間はかなり遅い。大型観光船が停泊する港町サヴォーナから、ジロは一路アルプスを目指して北上する。
ミラノ〜サンレモでも通過するリグーリア海沿いのサヴォーナをスタートし、内陸のピエモンテ州チェルヴェレにゴールする。短いからと言って見どころが濃縮されているわけでもなく、スタートからゴールまでメリハリの無い起伏が続く。
ピュアスプリンターにおあつらえ向きの平坦コース。スタート時間が14時過ぎという遅い時間で、翌日からの山岳ステージを見据えて総合に関する動きも生まれないはず。どこかまったりとした雰囲気がサヴォーナに漂う。
別府史之(オリカ・グリーンエッジ)は前日の第12ステージで落車し、脛に擦過傷を負った。最後の3級山岳で単独落車したと言うが、幸い酷い打撲は負っておらず、「全然大丈夫です」と元気な表情を見せる。
オリカ・グリーンエッジの作戦は、引き続きマシュー・ゴス(オーストラリア)のスプリント勝利。しかし完全にそこにプライオリティーがあるわけではなく、フミを含めた数名のチームメイトにはレース序盤のアタックの指示が出ていた。
序盤の登り区間に備え、オリカ・グリーンエッジの面々はスタート前にローラー台でアップする。しかし結果的にオリカ・グリーンエッジは逃げに選手を送り損ねた。
フミらの次なる仕事は、集団をまとめ、逃げを捕まえ、そしてアタックを封じ込めるためにハイスピードで集団を牽引すること。日本人の中でフミは大柄だが、平坦系のスピードマンの中では小さく見える。上半身はがっちりと力強く、腰にかけては欧米選手よりもシュッと絞れている印象。
リグーリア州からピエモンテ州に入り、ジロは北イタリアに戻った。進めども進めども特に代わり映えしない景色の中を、フミ率いるメイン集団が進む。
「あと1勝したいね」と話していたゴスは、トーマス・ヴァイクス(リトアニア)とブレット・ランカスター(オーストラリア)の強力なリードアウトによって、ステージ2勝目のチャンスを得た。しかし落車の影響でそのスプリントに力が無い。再びマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームスカイ)に敗れ去った。
ステージ3勝目を意味する3本指ポーズでゴールしたカヴェンディッシュ。中間スプリントポイントでポイントを狙うなど、マリアロッサのキープに積極的な走りを見せていた。
前日の時点で山岳ステージを前にしたリタイアを臭わせていたが、第13ステージ後の記者会見でカヴはミラノまで走るつもりだと語る。「タイムカットさえ問題なければ、最後まで走り抜く所存だ。ポイント賞ジャージも持っているし、気持ちは高まっている」。
逆にゴスとランカスターはこの第13ステージを最後に帰宅する。マシュー・ホワイト監督は「落車の影響で、彼がベストな状態でないことは明らか。シーズン後半を見据えて回復に集中すべき今、ジロ最終週は厳し過ぎる。だから彼のジロをここで終わらせる。ステージ優勝も成し遂げたし、実際、これはオリジナルのプランなんだ」とエーススプリンターのレース離脱を説明する。
ゴスの離脱によって、フミらの自由度は格段に上がる。残るステージは厳しいものばかりだが、フミは「当たって砕けろというイメージで挑戦して行きますよ」と意気込んだ。
「ジロは明日始まる」というのがこの日のジャーナリストの定型文。第95回大会のマリアローザ争いは、第14ステージから本格的に動き出す。まずは登坂距離22.4km・平均勾配5.6%の1級山岳ジュー峠(標高1640m)を駆け上がり、一気に標高520mまでダウンヒル。そこからゴール地点の1級山岳チェルヴィニアまでひたすら登る。
マッターホルンの中腹にあるスキーリゾート地に向かって、登坂距離27km・平均勾配5.5%のロングヒルクライム。
おさらいまでに、第13ステージを終えた時点の総合有力選手の時間差を記しておく。なお、第14ステージをはじめ、今年の頂上ゴールにはボーナスタイムが設定されていない。このことはプリートに有利に働くか?
1位 ホアキン(プリート)ロドリゲス
2位 ライダー・ヘジダル +17"
6位 ロマン・クロイツィゲル +52"
8位 イヴァン・バッソ +57"
13位 ミケーレ・スカルポーニ +1'11"
14位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ +1'12"
16位 ダミアーノ・クネゴ +1'37"
25位 フランク・シュレク +2'11"
31位 ジョン・ガドレ +2'55"
午後にかけて降雨の予報が出ており、標高2001mのゴール地点では雪が降る可能性もある。
text&photo:Kei Tsuji in Cervere, Italy
ミラノ〜サンレモでも通過するリグーリア海沿いのサヴォーナをスタートし、内陸のピエモンテ州チェルヴェレにゴールする。短いからと言って見どころが濃縮されているわけでもなく、スタートからゴールまでメリハリの無い起伏が続く。
ピュアスプリンターにおあつらえ向きの平坦コース。スタート時間が14時過ぎという遅い時間で、翌日からの山岳ステージを見据えて総合に関する動きも生まれないはず。どこかまったりとした雰囲気がサヴォーナに漂う。
別府史之(オリカ・グリーンエッジ)は前日の第12ステージで落車し、脛に擦過傷を負った。最後の3級山岳で単独落車したと言うが、幸い酷い打撲は負っておらず、「全然大丈夫です」と元気な表情を見せる。
オリカ・グリーンエッジの作戦は、引き続きマシュー・ゴス(オーストラリア)のスプリント勝利。しかし完全にそこにプライオリティーがあるわけではなく、フミを含めた数名のチームメイトにはレース序盤のアタックの指示が出ていた。
序盤の登り区間に備え、オリカ・グリーンエッジの面々はスタート前にローラー台でアップする。しかし結果的にオリカ・グリーンエッジは逃げに選手を送り損ねた。
フミらの次なる仕事は、集団をまとめ、逃げを捕まえ、そしてアタックを封じ込めるためにハイスピードで集団を牽引すること。日本人の中でフミは大柄だが、平坦系のスピードマンの中では小さく見える。上半身はがっちりと力強く、腰にかけては欧米選手よりもシュッと絞れている印象。
リグーリア州からピエモンテ州に入り、ジロは北イタリアに戻った。進めども進めども特に代わり映えしない景色の中を、フミ率いるメイン集団が進む。
「あと1勝したいね」と話していたゴスは、トーマス・ヴァイクス(リトアニア)とブレット・ランカスター(オーストラリア)の強力なリードアウトによって、ステージ2勝目のチャンスを得た。しかし落車の影響でそのスプリントに力が無い。再びマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームスカイ)に敗れ去った。
ステージ3勝目を意味する3本指ポーズでゴールしたカヴェンディッシュ。中間スプリントポイントでポイントを狙うなど、マリアロッサのキープに積極的な走りを見せていた。
前日の時点で山岳ステージを前にしたリタイアを臭わせていたが、第13ステージ後の記者会見でカヴはミラノまで走るつもりだと語る。「タイムカットさえ問題なければ、最後まで走り抜く所存だ。ポイント賞ジャージも持っているし、気持ちは高まっている」。
逆にゴスとランカスターはこの第13ステージを最後に帰宅する。マシュー・ホワイト監督は「落車の影響で、彼がベストな状態でないことは明らか。シーズン後半を見据えて回復に集中すべき今、ジロ最終週は厳し過ぎる。だから彼のジロをここで終わらせる。ステージ優勝も成し遂げたし、実際、これはオリジナルのプランなんだ」とエーススプリンターのレース離脱を説明する。
ゴスの離脱によって、フミらの自由度は格段に上がる。残るステージは厳しいものばかりだが、フミは「当たって砕けろというイメージで挑戦して行きますよ」と意気込んだ。
「ジロは明日始まる」というのがこの日のジャーナリストの定型文。第95回大会のマリアローザ争いは、第14ステージから本格的に動き出す。まずは登坂距離22.4km・平均勾配5.6%の1級山岳ジュー峠(標高1640m)を駆け上がり、一気に標高520mまでダウンヒル。そこからゴール地点の1級山岳チェルヴィニアまでひたすら登る。
マッターホルンの中腹にあるスキーリゾート地に向かって、登坂距離27km・平均勾配5.5%のロングヒルクライム。
おさらいまでに、第13ステージを終えた時点の総合有力選手の時間差を記しておく。なお、第14ステージをはじめ、今年の頂上ゴールにはボーナスタイムが設定されていない。このことはプリートに有利に働くか?
1位 ホアキン(プリート)ロドリゲス
2位 ライダー・ヘジダル +17"
6位 ロマン・クロイツィゲル +52"
8位 イヴァン・バッソ +57"
13位 ミケーレ・スカルポーニ +1'11"
14位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ +1'12"
16位 ダミアーノ・クネゴ +1'37"
25位 フランク・シュレク +2'11"
31位 ジョン・ガドレ +2'55"
午後にかけて降雨の予報が出ており、標高2001mのゴール地点では雪が降る可能性もある。
text&photo:Kei Tsuji in Cervere, Italy
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