2012/02/29(水) - 19:09
2012年2月29日、ツール・ド・ランカウイ(UCI2.HC)第6ステージが名物ゲンティンハイランドにゴールする108kmで行なわれ、ホセ・セルパ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトリ)が2日連続ステージ優勝を飾るとともに総合トップに躍進。南米勢がクイーンステージを制圧した。
標高1679mに位置する高原リゾート、超級山岳ゲンティンハイランドにゴールするランカウイ第6ステージ。
前日に総合首位に立ったダレン・ラプソーン(オーストラリア、ドラパック・ポルシェ)が総合リードを守り抜けるのか、それとも南米勢が逆転を成功させるのか。総合争いを決定づけるクイーンステージ(最難関ステージ)は、アグレッシブなアタック合戦で幕開けた。
7km地点で飛び出したのはアッサン・バザイエフ(カザフスタン、アスタナ)やソニー・コルブレッリ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)ら7名。メイン集団に対し、7名はタイム差を5分10秒まで広げる。
レース前半からメイン集団を率いたのはリーダージャージ擁するドラパック・ポルシェ。降り始めた雨の中、ゴールまで30kmを切るとアンドローニ・ジョカトリのコントロールが始まる。先頭グループは4名に人数を絞られた状態でゲンティンハイランドの登り口に到着。メイン集団とのタイム差は3分15秒にまで縮まっていた。
登りが始まると先頭はバザイエフとジェームス・ウィリアムソン(ニュージーランド、ニュージーランドチーム)の2人に。一方のメイン集団からは、リーダージャージのラプソーンや、山岳賞ジャージのマッテーオ・ラボッティーニ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ)が相次ぎ脱落する。集団先頭では、ホセ・ルハノ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ)が真っ先にアタックを仕掛けた。
ルハノには、チームメイトのセルパとカルロスホセ・オチョア(ベネズエラ)、そしてビクトル・ニノ(コロンビア、アザド大学クロスチーム)が合流。この精鋭4名は、頂上まで15kmを残してバザイエフをパスし、先頭で頂上を目指す。一方、総合2位のトム・ダニエルソン(アメリカ、ガーミン・バラクーダ)は後方に沈んだ。
先頭でルハノ、セルパ、オチョアのアンドローニトリオに挑んだニノは、コロンビア出身の38歳。昨年このゲンティンハイランドで総合リーダージャージに袖を通し、最終的に総合2位に入った41歳リバルド・ニノの弟にあたる。
ルハノの執拗なアタックにもニノは食らいつき、最終的にセルパとニノの一騎打ちに。ライバルを振り切ったセルパが単独でゴールに飛び込み、2秒遅れでニノ、46秒遅れでルハノがゴールした。
セルパは2006年、2007年、2009年に続くゲンティンハイランド制覇。この日15分01秒遅れたラプソーンに代わって総合リーダーの座に就いた。セルパは同時に山岳賞ランキングでもトップに立っている。
セルパのチームメイトのルハノが総合2位、そして健闘したニノが総合3位。ステージ4位に入り、総合4位にジャンプアップしたアレクサンドル・ディアチェンコ(カザフスタン、アスタナ)がアジアンライダー賞ジャージを獲得している。
鈴木謙一(愛三工業レーシングチーム)のステージ39位が日本人最高位。鈴木は総合39位、アジアンライダー賞12位につけている。
ツール・ド・ランカウイ2012第6ステージ結果
1位 ホセ・セルパ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトリ) 3h09'37"
2位 ビクトル・ニノ(コロンビア、アザド大学クロスチーム) +02"
3位 ホセ・ルハノ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ) +46"
4位 アレクサンドル・ディアチェンコ(カザフスタン、アスタナ) +2'32"
5位 ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ) +2'53"
6位 ステファノ・ロカテッリ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)
7位 マッテーオ・ラボッティーニ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ) +3'25"
8位 クリス・バトラー(アメリカ、チャンピオンシステム) +3'26"
9位 アンドレイ・ゼイツ(カザフスタン、アスタナ) +3'28"
10位 デニス・ヴァンニーケルク(南アフリカ、MTNキュベカ) +3'35"
39位 鈴木謙一(日本、愛三工業レーシングチーム) +10'55"
42位 福島晋一(日本、トレンガヌプロアジア) +11'57"
51位 伊藤雅和(日本、愛三工業レーシングチーム) +13'47"
56位 西谷泰治(日本、愛三工業レーシングチーム) +14'55"
77位 品川真寛(日本、愛三工業レーシングチーム) +19'11"
92位 中島康晴(日本、愛三工業レーシングチーム) +23'24"
113位 盛一大(日本、愛三工業レーシングチーム) +27'12"
個人総合成績
1位 ホセ・セルパ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトリ) 20h11'11"
2位 ホセ・ルハノ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ) +30"
3位 ビクトル・ニノ(コロンビア、アザド大学クロスチーム) +56"
4位 アレクサンドル・ディアチェンコ(カザフスタン、アスタナ) +2'20"
5位 ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ) +3'43"
6位 ステファノ・ロカテッリ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス) +4'15"
7位 ガデル・ミズバニ(イラン、タブリズペトロケミカル) +4'23"
8位 アンドレイ・ゼイツ(カザフスタン、アスタナ) +4'28"
9位 デニス・ヴァンニーケルク(南アフリカ、MTNキュベカ) +4'33"
10位 クリス・バトラー(アメリカ、チャンピオンシステム) +5'09"
37位 鈴木謙一(日本、愛三工業レーシングチーム) +13'12"
43位 伊藤雅和(日本、愛三工業レーシングチーム) +15'30"
50位 西谷泰治(日本、愛三工業レーシングチーム) +16'47"
71位 福島晋一(日本、トレンガヌプロアジア) +26'14"
89位 品川真寛(日本、愛三工業レーシングチーム) +32'26"
99位 中島康晴(日本、愛三工業レーシングチーム) +37'00"
109位 盛一大(日本、愛三工業レーシングチーム) +40'09"
ポイント賞
アンドレア・グアルディーニ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ)
山岳賞
ホセ・セルパ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトリ)
アジアンライダー賞
アレクサンドル・ディアチェンコ(カザフスタン、アスタナ)
チーム総合成績
アンドローニ・ジョカトリ
アジアンチーム総合成績
アスタナ
text:Kei Tsuji
photo:Sonoko Tanaka
標高1679mに位置する高原リゾート、超級山岳ゲンティンハイランドにゴールするランカウイ第6ステージ。
前日に総合首位に立ったダレン・ラプソーン(オーストラリア、ドラパック・ポルシェ)が総合リードを守り抜けるのか、それとも南米勢が逆転を成功させるのか。総合争いを決定づけるクイーンステージ(最難関ステージ)は、アグレッシブなアタック合戦で幕開けた。
7km地点で飛び出したのはアッサン・バザイエフ(カザフスタン、アスタナ)やソニー・コルブレッリ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)ら7名。メイン集団に対し、7名はタイム差を5分10秒まで広げる。
レース前半からメイン集団を率いたのはリーダージャージ擁するドラパック・ポルシェ。降り始めた雨の中、ゴールまで30kmを切るとアンドローニ・ジョカトリのコントロールが始まる。先頭グループは4名に人数を絞られた状態でゲンティンハイランドの登り口に到着。メイン集団とのタイム差は3分15秒にまで縮まっていた。
登りが始まると先頭はバザイエフとジェームス・ウィリアムソン(ニュージーランド、ニュージーランドチーム)の2人に。一方のメイン集団からは、リーダージャージのラプソーンや、山岳賞ジャージのマッテーオ・ラボッティーニ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ)が相次ぎ脱落する。集団先頭では、ホセ・ルハノ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ)が真っ先にアタックを仕掛けた。
ルハノには、チームメイトのセルパとカルロスホセ・オチョア(ベネズエラ)、そしてビクトル・ニノ(コロンビア、アザド大学クロスチーム)が合流。この精鋭4名は、頂上まで15kmを残してバザイエフをパスし、先頭で頂上を目指す。一方、総合2位のトム・ダニエルソン(アメリカ、ガーミン・バラクーダ)は後方に沈んだ。
先頭でルハノ、セルパ、オチョアのアンドローニトリオに挑んだニノは、コロンビア出身の38歳。昨年このゲンティンハイランドで総合リーダージャージに袖を通し、最終的に総合2位に入った41歳リバルド・ニノの弟にあたる。
ルハノの執拗なアタックにもニノは食らいつき、最終的にセルパとニノの一騎打ちに。ライバルを振り切ったセルパが単独でゴールに飛び込み、2秒遅れでニノ、46秒遅れでルハノがゴールした。
セルパは2006年、2007年、2009年に続くゲンティンハイランド制覇。この日15分01秒遅れたラプソーンに代わって総合リーダーの座に就いた。セルパは同時に山岳賞ランキングでもトップに立っている。
セルパのチームメイトのルハノが総合2位、そして健闘したニノが総合3位。ステージ4位に入り、総合4位にジャンプアップしたアレクサンドル・ディアチェンコ(カザフスタン、アスタナ)がアジアンライダー賞ジャージを獲得している。
鈴木謙一(愛三工業レーシングチーム)のステージ39位が日本人最高位。鈴木は総合39位、アジアンライダー賞12位につけている。
ツール・ド・ランカウイ2012第6ステージ結果
1位 ホセ・セルパ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトリ) 3h09'37"
2位 ビクトル・ニノ(コロンビア、アザド大学クロスチーム) +02"
3位 ホセ・ルハノ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ) +46"
4位 アレクサンドル・ディアチェンコ(カザフスタン、アスタナ) +2'32"
5位 ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ) +2'53"
6位 ステファノ・ロカテッリ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)
7位 マッテーオ・ラボッティーニ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ) +3'25"
8位 クリス・バトラー(アメリカ、チャンピオンシステム) +3'26"
9位 アンドレイ・ゼイツ(カザフスタン、アスタナ) +3'28"
10位 デニス・ヴァンニーケルク(南アフリカ、MTNキュベカ) +3'35"
39位 鈴木謙一(日本、愛三工業レーシングチーム) +10'55"
42位 福島晋一(日本、トレンガヌプロアジア) +11'57"
51位 伊藤雅和(日本、愛三工業レーシングチーム) +13'47"
56位 西谷泰治(日本、愛三工業レーシングチーム) +14'55"
77位 品川真寛(日本、愛三工業レーシングチーム) +19'11"
92位 中島康晴(日本、愛三工業レーシングチーム) +23'24"
113位 盛一大(日本、愛三工業レーシングチーム) +27'12"
個人総合成績
1位 ホセ・セルパ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトリ) 20h11'11"
2位 ホセ・ルハノ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ) +30"
3位 ビクトル・ニノ(コロンビア、アザド大学クロスチーム) +56"
4位 アレクサンドル・ディアチェンコ(カザフスタン、アスタナ) +2'20"
5位 ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ) +3'43"
6位 ステファノ・ロカテッリ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス) +4'15"
7位 ガデル・ミズバニ(イラン、タブリズペトロケミカル) +4'23"
8位 アンドレイ・ゼイツ(カザフスタン、アスタナ) +4'28"
9位 デニス・ヴァンニーケルク(南アフリカ、MTNキュベカ) +4'33"
10位 クリス・バトラー(アメリカ、チャンピオンシステム) +5'09"
37位 鈴木謙一(日本、愛三工業レーシングチーム) +13'12"
43位 伊藤雅和(日本、愛三工業レーシングチーム) +15'30"
50位 西谷泰治(日本、愛三工業レーシングチーム) +16'47"
71位 福島晋一(日本、トレンガヌプロアジア) +26'14"
89位 品川真寛(日本、愛三工業レーシングチーム) +32'26"
99位 中島康晴(日本、愛三工業レーシングチーム) +37'00"
109位 盛一大(日本、愛三工業レーシングチーム) +40'09"
ポイント賞
アンドレア・グアルディーニ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ)
山岳賞
ホセ・セルパ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトリ)
アジアンライダー賞
アレクサンドル・ディアチェンコ(カザフスタン、アスタナ)
チーム総合成績
アンドローニ・ジョカトリ
アジアンチーム総合成績
アスタナ
text:Kei Tsuji
photo:Sonoko Tanaka
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