2011/09/03(土) - 09:36
ブエルタ・ア・エスパーニャ第13ステージは、逃げ切った20名の先頭集団によるスプリント勝負に持ち込まれ、ミハエル・アルバジーニ(スイス、HTC・ハイロード)が勝利。序盤の中間スプリントを先頭通過したヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス)が4秒遅れの総合2位に浮上している。
激しい集団スプリントが繰り広げられた第12ステージから一夜明け、ブエルタは再び山岳ステージへと突入する。この日のサリア~ポンフェラーダ間の158.2kmには5つのカテゴリー山岳が設定されており、山頂ゴールでこそないが総合を狙う選手にとっては易しくないステージ。96.6km地点の1級山岳がこの日の最大標高地点。ここを越えれば3級山岳があるものの、全体としては下り基調でゴールへ至る。
この日スタートラインに姿を現さなかったのは、土井雪広(日本、スキル・シマノ)のチームメイトでありエーススプリンターのマルセル・キッテル(ドイツ、スキル・シマノ)。初のグランツールで1勝を上げたが、厳しい山岳ステージの連続するブエルタから2周目で姿を消した。
大きな山岳がレースの中盤にあるレイアウトは、逃げにうってつけ。この日も序盤からアタックが繰り返され、ダヴィ・モンクティエ(フランス、コフィディス)やイゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル)といった選手が積極的に動きを見せる。
この日最初の山岳ポイント、9km地点の3級山岳では山岳賞ジャージを着るマッテオ・モンタグーティ(イタリア、アージェードゥーゼル)がトップで通過。しかし山岳賞2位のモンクティエも2位で通過し、ポイント差の拡大を最小限に抑える。
25kmを過ぎて形成された先頭集団にはヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)の姿も。土井雪広(日本、スキル・シマノ)がここに入り、他にもニコラス・ロッシュ(アイルランド、アージェードゥーゼル)やマキシム・モンフォール(ベルギー、レオパード・トレック)、ブラッドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ)らビッグネーム揃い。レースは慌ただしさを増す。
ニーバリの狙いは27km地点の中間スプリントポイント。チームメイトのアシストを受け、狙い通りにここを先頭通過したニーバリがボーナスタイム6秒を獲得。中間スプリントポイントを終えて、総合狙いの選手たちは一旦メイン集団から下がり、先頭集団が新たに形成される。
34km地点で、17名を数える先頭集団は33秒差。ここにはモンクティエ、レイン・ターラマエ(エストニア、コフィディス)、モンタグーティ、ロッシュ、アントン、ケヴィン・シールドライヤース(ベルギー、クイックステップ)、カルロス・バレード(スペイン、ラボバンク)ら実力派が顔を揃える。後に来る1級山岳でのエースのアシストや、ステージ優勝狙い、山岳賞狙いなど様々な思惑がこの集団に交錯する。
チームスカイがコントロールするメイン集団も、繰り返す登りで人数が減少。先頭集団とのタイム差は70km地点を過ぎて3分を越える。カルロス・サストレ(スペイン、ジェオックスTMC)らも加わり、27名にまで膨れ上がった逃げ集団はこの日最大の難所である1級山岳プエルト・デ・アンカレスへと突入する。
逃げ集団を積極的に引っ張るのはエウスカルテル勢。アントンとミケル・ニエベ(スペイン、エウスカルテル)の区間優勝を狙う。メイン集団ではホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)がアタックする場面も見られたが、すぐに戻る。結局この1級山岳で大きな動きは起こらず。
先頭集団では山頂ポイントを狙ってモンクティエが飛び出す。しかしこれにカウンターで飛び出したダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ)がモンクティエをかわしトップ通過。モンクティエは2位通過となったが、モンタグーティが遅れたため、この日を終えての山岳賞を決定づける。
メイン集団はファンホセ・コーボ(スペイン、ジェオックスTMC)を先頭に3分9秒差で山頂を通過。ここからの下りでニーバリがアタック。得意の下りで飛び出し、フレデリック・ケシアコフ(スウェーデン、アスタナ)、ヤコブ・フグルサング(デンマーク、レオパード・トレック)、バウク・モレマ(オランダ、ラボバンク)を伴ってチームスカイの虚をついた。
最大で25秒の差をつけたこの動きだったが、平坦区間でチームスカイが追いつき、メイン集団は再びひとつに。その後の112km地点の3級山岳でもメイン集団では動きは起こらない。2分49秒先に通過した先頭集団では、モンクティエが先頭通過し、山岳賞を堅固なものにしている。
ゴルカ・ヴェルドゥーゴ(スペイン、エウスカルテル)が積極的に引く先頭集団とメイン集団との差が残り21kmで2分46秒。逃げ切りが濃厚となった20名の先頭集団ではアタックの機会をうかがう選手たちが目を光らせる。
しかし先頭では動きのないまま残り10kmを通過。レディオシャックやレオパード・トレック、アスタナが牽引するメイン集団は1分57秒差。ついにその差が2分を切る。先頭では残り5.5kmでオリバー・ザウグ(スイス、レオパード・トレック)が口火を切るアタック。しかし残り4kmでこの動きが吸収されると、ミハエル・アルバジーニ(スイス、HTC・ハイロード)とアンヘル・マドラソ(スペイン、モビスター)が替わって先頭に躍り出る。
これにはモンクティエ、マーク・デマー(キュラソー、クイックステップ)が追いつくが、残り2kmでリセット。20名で逃げ集団ひとつのまま、残り1kmも通過し、勝負はゴールスプリントに持ち込まれる。クリスアンケル・セレンセン(デンマーク、サクソバンク)の飛び出しを冷静に追ったアルバジーニが、一気にスプリントで飛び出すと、エロス・カペッキ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)を振り切ってゴールに飛び込んだ。ナーバスな逃げ集団での駆け引きを、最後は力でねじ伏せたアルバジーニは、これがグランツール初勝利。
メイン集団は1分32秒遅れでゴール。ワウテル・ポーエルズ(オランダ、ヴァカンソレイユ)が残り1kmでアタックし、集団から4秒を稼いだ。総合トップ10では、この日中間スプリントポイントを先頭通過したニーバリが4秒差の総合2位に浮上し、区間3位に入ったモレーノが総合9位へのジャンプアップを果たしている。
序盤に先頭集団に入る積極的な走りを見せた土井は、21分遅れの126位でゴールしている。エーススプリンターの不在によるチーム戦略の変更により、今後土井がどのように走るか注目が集まる。翌第14ステージは2級、1級の山岳を越え、そして超級のラ・ファラポーナ山頂にゴールする難関ステージ。秒差の総合順位は変動することになるだろう。
優勝したミハエル・アルバジーニ(スイス、HTC・ハイロード)
難しい一日だった。とても厳しい1級山岳があったけれど、それを越えたらスプリントに自信が出てきたんだ。自分が逃げ集団の中で脚のあることはわかっていたから、いくつものアタックに対処することにためらいはなかった。
僕たちはここでステージ優勝を獲るために最善の努力を続けている。それにシーズンの終わりまで、勝利を獲得し続ける事になるはずだよ。
総合リーダーのブラッドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ)
ジュニアのレースのような一日だった。レースリーダーから、ダウンヒルでの総合ジャンプアップ狙いの選手(ニーバリ)、総合で150位くらいの選手まで、みんながアタックした。スタートしてすぐに僕はニーバリと共に先頭グループにいた。そこにはロドリゲスはいなかったけれど、まったく沈静化することはなかったね。
(36秒までに総合6位までの選手がいることについて)僕は自分のベストを尽くすよ。ベニドルムのスタート前、僕はこのブエルタの有力選手ではなかったし、いまでもそうではない。マイヨロホを2日間着たからといってそれが覆るわけでもあるまい。ニーバリとロドリゲスがこのレースにおけるキーを握っているんだ。7月にあったこと(ツールでの落車骨折)を考えると、このジャージを着ていることは素晴らしいことだ。だけど、アングリルの山頂でマイヨロホをキープできるかは約束できない。ジャージ死守のためにできる限り100%の走りをすること、それだけが僕の知りうるすべてのことさ。
選手コメントは公式リリース、チームのリリースより
ブエルタ・ア・エスパーニャ2011第13ステージ結果
1位 ミハエル・アルバジーニ(スイス、HTC・ハイロード) 4h19'39"
2位 エロス・カペッキ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)
3位 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ)
4位 バート・デバッケル(ドイツ、スキル・シマノ)
5位 ニコラス・ロッシュ(アイルランド、アージェードゥーゼル)
6位 オリバー・ザウグ(スイス、レオパード・トレック)
7位 アンヘル・マドラソ(スペイン、モビスター)
8位 ダヴィド・ブランコ(スペイン、ジェオックスTMC)
9位 ミケル・ニエベ(スペイン、エウスカルテル)
10位 マーク・デマー(キュラソー、クイックステップ)
126位 土井雪広(日本、スキル・シマノ) +21'00"
個人総合成績(マイヨロホ)
1位 ブラッドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ) 51h14'59"
2位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) +4"
3位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) +7"
4位 フレデリック・ケシアコフ(スウェーデン、アスタナ) +09"
5位 ヤコブ・フグルサング(デンマーク、レオパード・トレック) +19"
6位 バウク・モレマ(オランダ、ラボバンク) +36"
7位 マキシム・モンフォール(ベルギー、レオパード・トレック) +1'04"
8位 ファンホセ・コーボ(スペイン、ジェオックス・TMC) +1'27"
9位 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ) +1'52"
10位 アイマル・スベルディア(スペイン、レディオシャック) +1'53"
11位 ヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア、レディオシャック) +2'00"
12位 ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、オメガファーマ・ロット) +2'01"
14位 ニコラス・ロッシュ(アイルランド、アージェードゥーゼル) +3'50"
15位 マルツィオ・ブルセギン(イタリア、モビスター) +2'22"
17位 デニス・メンショフ(ロシア、ジェオックス・TMC) +2'56"
18位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) +2'56"
19位 セルヒオ・パルディージャ(スペイン、モビスター) +3'03"
25位 カルロス・サストレ(スペイン、ジェオックス・TMC) +7'04"
35位 イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル) +18'11"
37位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD) +24'10"
172位 土井雪広(日本、スキル・シマノ) +3h4'52"
ポイント賞(プントス)
1位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 81pts
2位 ペーター・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) 75pts
3位 バウク・モレマ(オランダ、ラボバンク) 69pts
山岳賞(モンターニャ)
1位 ダヴィ・モンクティエ(フランス、コフィディス) 50pts
2位 マッテオ・モンタグーティ(イタリア、アージェードゥーゼル) 38pts
3位 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ) 32pts
複合賞(コンビナーダ)
1位 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ) 16pts
2位 バウク・モレマ(オランダ、ラボバンク) 18pts
3位 ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・サーヴェロ) 32pts
チーム総合成績
1位 レディオシャック 153h13'53"
2位 レオパード・トレック +45"
3位 ジェオックスTMC +1'02"
text:Yufta Omata
photo:Kei Tsuji,Unipublic
激しい集団スプリントが繰り広げられた第12ステージから一夜明け、ブエルタは再び山岳ステージへと突入する。この日のサリア~ポンフェラーダ間の158.2kmには5つのカテゴリー山岳が設定されており、山頂ゴールでこそないが総合を狙う選手にとっては易しくないステージ。96.6km地点の1級山岳がこの日の最大標高地点。ここを越えれば3級山岳があるものの、全体としては下り基調でゴールへ至る。
この日スタートラインに姿を現さなかったのは、土井雪広(日本、スキル・シマノ)のチームメイトでありエーススプリンターのマルセル・キッテル(ドイツ、スキル・シマノ)。初のグランツールで1勝を上げたが、厳しい山岳ステージの連続するブエルタから2周目で姿を消した。
大きな山岳がレースの中盤にあるレイアウトは、逃げにうってつけ。この日も序盤からアタックが繰り返され、ダヴィ・モンクティエ(フランス、コフィディス)やイゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル)といった選手が積極的に動きを見せる。
この日最初の山岳ポイント、9km地点の3級山岳では山岳賞ジャージを着るマッテオ・モンタグーティ(イタリア、アージェードゥーゼル)がトップで通過。しかし山岳賞2位のモンクティエも2位で通過し、ポイント差の拡大を最小限に抑える。
25kmを過ぎて形成された先頭集団にはヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)の姿も。土井雪広(日本、スキル・シマノ)がここに入り、他にもニコラス・ロッシュ(アイルランド、アージェードゥーゼル)やマキシム・モンフォール(ベルギー、レオパード・トレック)、ブラッドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ)らビッグネーム揃い。レースは慌ただしさを増す。
ニーバリの狙いは27km地点の中間スプリントポイント。チームメイトのアシストを受け、狙い通りにここを先頭通過したニーバリがボーナスタイム6秒を獲得。中間スプリントポイントを終えて、総合狙いの選手たちは一旦メイン集団から下がり、先頭集団が新たに形成される。
34km地点で、17名を数える先頭集団は33秒差。ここにはモンクティエ、レイン・ターラマエ(エストニア、コフィディス)、モンタグーティ、ロッシュ、アントン、ケヴィン・シールドライヤース(ベルギー、クイックステップ)、カルロス・バレード(スペイン、ラボバンク)ら実力派が顔を揃える。後に来る1級山岳でのエースのアシストや、ステージ優勝狙い、山岳賞狙いなど様々な思惑がこの集団に交錯する。
チームスカイがコントロールするメイン集団も、繰り返す登りで人数が減少。先頭集団とのタイム差は70km地点を過ぎて3分を越える。カルロス・サストレ(スペイン、ジェオックスTMC)らも加わり、27名にまで膨れ上がった逃げ集団はこの日最大の難所である1級山岳プエルト・デ・アンカレスへと突入する。
逃げ集団を積極的に引っ張るのはエウスカルテル勢。アントンとミケル・ニエベ(スペイン、エウスカルテル)の区間優勝を狙う。メイン集団ではホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)がアタックする場面も見られたが、すぐに戻る。結局この1級山岳で大きな動きは起こらず。
先頭集団では山頂ポイントを狙ってモンクティエが飛び出す。しかしこれにカウンターで飛び出したダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ)がモンクティエをかわしトップ通過。モンクティエは2位通過となったが、モンタグーティが遅れたため、この日を終えての山岳賞を決定づける。
メイン集団はファンホセ・コーボ(スペイン、ジェオックスTMC)を先頭に3分9秒差で山頂を通過。ここからの下りでニーバリがアタック。得意の下りで飛び出し、フレデリック・ケシアコフ(スウェーデン、アスタナ)、ヤコブ・フグルサング(デンマーク、レオパード・トレック)、バウク・モレマ(オランダ、ラボバンク)を伴ってチームスカイの虚をついた。
最大で25秒の差をつけたこの動きだったが、平坦区間でチームスカイが追いつき、メイン集団は再びひとつに。その後の112km地点の3級山岳でもメイン集団では動きは起こらない。2分49秒先に通過した先頭集団では、モンクティエが先頭通過し、山岳賞を堅固なものにしている。
ゴルカ・ヴェルドゥーゴ(スペイン、エウスカルテル)が積極的に引く先頭集団とメイン集団との差が残り21kmで2分46秒。逃げ切りが濃厚となった20名の先頭集団ではアタックの機会をうかがう選手たちが目を光らせる。
しかし先頭では動きのないまま残り10kmを通過。レディオシャックやレオパード・トレック、アスタナが牽引するメイン集団は1分57秒差。ついにその差が2分を切る。先頭では残り5.5kmでオリバー・ザウグ(スイス、レオパード・トレック)が口火を切るアタック。しかし残り4kmでこの動きが吸収されると、ミハエル・アルバジーニ(スイス、HTC・ハイロード)とアンヘル・マドラソ(スペイン、モビスター)が替わって先頭に躍り出る。
これにはモンクティエ、マーク・デマー(キュラソー、クイックステップ)が追いつくが、残り2kmでリセット。20名で逃げ集団ひとつのまま、残り1kmも通過し、勝負はゴールスプリントに持ち込まれる。クリスアンケル・セレンセン(デンマーク、サクソバンク)の飛び出しを冷静に追ったアルバジーニが、一気にスプリントで飛び出すと、エロス・カペッキ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)を振り切ってゴールに飛び込んだ。ナーバスな逃げ集団での駆け引きを、最後は力でねじ伏せたアルバジーニは、これがグランツール初勝利。
メイン集団は1分32秒遅れでゴール。ワウテル・ポーエルズ(オランダ、ヴァカンソレイユ)が残り1kmでアタックし、集団から4秒を稼いだ。総合トップ10では、この日中間スプリントポイントを先頭通過したニーバリが4秒差の総合2位に浮上し、区間3位に入ったモレーノが総合9位へのジャンプアップを果たしている。
序盤に先頭集団に入る積極的な走りを見せた土井は、21分遅れの126位でゴールしている。エーススプリンターの不在によるチーム戦略の変更により、今後土井がどのように走るか注目が集まる。翌第14ステージは2級、1級の山岳を越え、そして超級のラ・ファラポーナ山頂にゴールする難関ステージ。秒差の総合順位は変動することになるだろう。
優勝したミハエル・アルバジーニ(スイス、HTC・ハイロード)
難しい一日だった。とても厳しい1級山岳があったけれど、それを越えたらスプリントに自信が出てきたんだ。自分が逃げ集団の中で脚のあることはわかっていたから、いくつものアタックに対処することにためらいはなかった。
僕たちはここでステージ優勝を獲るために最善の努力を続けている。それにシーズンの終わりまで、勝利を獲得し続ける事になるはずだよ。
総合リーダーのブラッドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ)
ジュニアのレースのような一日だった。レースリーダーから、ダウンヒルでの総合ジャンプアップ狙いの選手(ニーバリ)、総合で150位くらいの選手まで、みんながアタックした。スタートしてすぐに僕はニーバリと共に先頭グループにいた。そこにはロドリゲスはいなかったけれど、まったく沈静化することはなかったね。
(36秒までに総合6位までの選手がいることについて)僕は自分のベストを尽くすよ。ベニドルムのスタート前、僕はこのブエルタの有力選手ではなかったし、いまでもそうではない。マイヨロホを2日間着たからといってそれが覆るわけでもあるまい。ニーバリとロドリゲスがこのレースにおけるキーを握っているんだ。7月にあったこと(ツールでの落車骨折)を考えると、このジャージを着ていることは素晴らしいことだ。だけど、アングリルの山頂でマイヨロホをキープできるかは約束できない。ジャージ死守のためにできる限り100%の走りをすること、それだけが僕の知りうるすべてのことさ。
選手コメントは公式リリース、チームのリリースより
ブエルタ・ア・エスパーニャ2011第13ステージ結果
1位 ミハエル・アルバジーニ(スイス、HTC・ハイロード) 4h19'39"
2位 エロス・カペッキ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)
3位 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ)
4位 バート・デバッケル(ドイツ、スキル・シマノ)
5位 ニコラス・ロッシュ(アイルランド、アージェードゥーゼル)
6位 オリバー・ザウグ(スイス、レオパード・トレック)
7位 アンヘル・マドラソ(スペイン、モビスター)
8位 ダヴィド・ブランコ(スペイン、ジェオックスTMC)
9位 ミケル・ニエベ(スペイン、エウスカルテル)
10位 マーク・デマー(キュラソー、クイックステップ)
126位 土井雪広(日本、スキル・シマノ) +21'00"
個人総合成績(マイヨロホ)
1位 ブラッドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ) 51h14'59"
2位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) +4"
3位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) +7"
4位 フレデリック・ケシアコフ(スウェーデン、アスタナ) +09"
5位 ヤコブ・フグルサング(デンマーク、レオパード・トレック) +19"
6位 バウク・モレマ(オランダ、ラボバンク) +36"
7位 マキシム・モンフォール(ベルギー、レオパード・トレック) +1'04"
8位 ファンホセ・コーボ(スペイン、ジェオックス・TMC) +1'27"
9位 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ) +1'52"
10位 アイマル・スベルディア(スペイン、レディオシャック) +1'53"
11位 ヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア、レディオシャック) +2'00"
12位 ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、オメガファーマ・ロット) +2'01"
14位 ニコラス・ロッシュ(アイルランド、アージェードゥーゼル) +3'50"
15位 マルツィオ・ブルセギン(イタリア、モビスター) +2'22"
17位 デニス・メンショフ(ロシア、ジェオックス・TMC) +2'56"
18位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) +2'56"
19位 セルヒオ・パルディージャ(スペイン、モビスター) +3'03"
25位 カルロス・サストレ(スペイン、ジェオックス・TMC) +7'04"
35位 イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル) +18'11"
37位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD) +24'10"
172位 土井雪広(日本、スキル・シマノ) +3h4'52"
ポイント賞(プントス)
1位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 81pts
2位 ペーター・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) 75pts
3位 バウク・モレマ(オランダ、ラボバンク) 69pts
山岳賞(モンターニャ)
1位 ダヴィ・モンクティエ(フランス、コフィディス) 50pts
2位 マッテオ・モンタグーティ(イタリア、アージェードゥーゼル) 38pts
3位 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ) 32pts
複合賞(コンビナーダ)
1位 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ) 16pts
2位 バウク・モレマ(オランダ、ラボバンク) 18pts
3位 ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・サーヴェロ) 32pts
チーム総合成績
1位 レディオシャック 153h13'53"
2位 レオパード・トレック +45"
3位 ジェオックスTMC +1'02"
text:Yufta Omata
photo:Kei Tsuji,Unipublic
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