2011/03/02(水) - 11:34
聞き慣れないチーム名と、活動拠点がイタリアということでベールに包まれていた部分も多かったD'Angelo&Antenucci-NIPPO corporation(ダンジェロ&アンティヌッチィ・株式会社NIPPO)。2月中旬に日本人選手2名がチームに合流した。チームの概要を改めて紹介しよう。
イタリアでトレーニングする菊池誠晃と小森亮平 (c)Sonoko.Tanaka
チーム理念は「レース先進国の土俵で戦う」
菊池誠晃(左)と小森亮平(右)。ウェアはPISSEI製 (c)Sonoko.Tanaka大門宏監督率いるイタリア登録のコンチネンタルチーム、D'Angelo&Antenucci-NIPPO corporationは、昨季のチームNIPPOとイタリアの強豪チームCDC・カバリエーレ・フェウデイ・ディ・サンマルッアーノが合併して新しく生まれたチームだ。メインスポンサーはイタリアの建設会社ダンジェロ&アンティヌッチィ。セカンドスポンサーは、大門監督のレース活動をサポートし続けている日本の株式会社NIPPOとなっている。
選手14名中、日本人選手は現在4名(シーズン中にもう一人増える可能性あり)。そしてイタリア人選手が8名、その他外国人選手が2名という構成。イタリアを拠点にUCIヨーロッパツアーをメインに戦うことになるが、UCIアジアツアーにはオリンピック枠を獲得するためにも積極的に参加するという。
日本の実業団登録は見送られ、国内レースシーンから少し遠くなってしまったようなイメージも否めない。しかし「レースの本場で、本場のスタイルで活動する」ことをモットーとし、さらなる飛躍をめざしている。
大門監督は「本格的なシーズンが4~5月から始まる今の日本の現状では、選手のレベルが云々と言うより、それ以前の段階で、運営方法ひとつとっても違い、スタッフの意識、シーズンに望むに当たっての準備などでも、先進国がひしめき合う“土俵”との格差が、どんどん拡がってしまう。基本的な部分で、ヨーロッパと国内では考え方や動き方が異なっている」と話す。
ツアー・オブ・サウスアフリカ第4ステージを制したダヴィデ・トロサントゥッチ(イタリア、ダンジェロ&アンティヌッチィ・株式会社NIPPO) www.tourofsa.co.zaイタリアを拠点に選ぶ理由は「国民性もあると思うが、何事も実力主義。たとえイタリア国籍の選手であっても、外国人と同じ査定で、どんどん振るいにかけられる……。それは、スポンサーでも運営に関わるスタッフでも同じことで国籍は関係ない。イタリアはどこの国籍の人間であろうと自国の土壌で育って行くチームや各選手を、一人の人間として、親身になって支持し応援してくれる国だから」。
チームのシーズン初戦となった1月のツール・ド・サンルイス(アルゼンチン/2.1)では、ミグネルエンジェル・ルビアーノ(コロンビア)がステージ優勝を飾り、ヨーロッパツアー1クラスのレースでも1ケタ入賞が相次ぐ。
さらに2月中旬に開催されたツアー・オブ・サウスアフリカ(南アフリカ/2.2)ではダヴィデ・トロサントゥッチとベルナルド・リッチオのイタリア人2選手が第4、5、7ステージでステージ優勝し、すでにシーズン4勝と幸先いいスタートが切れている。
ディルーカがプロデュースするバイクを使用
KYKLOS Featherweight Limited 小森亮平のマシンだ (c)Sonoko.Tanakaチームのマテリアルを見てみると、まずは見慣れないバイクに目が止まる。「KYKLOS(キクロス)」というブランド名のバイクで、2007年のジロ・デ・イタリアでマリアローザを獲得したイタリアの人気選手、ダニーロ・ディルーカ(イタリア、チームカチューシャ)がプロデュースするブランドだ。ちなみにKYKLOSとは、ギリシア語でCYCLOの意味。
ディルーカはサエコ時代(2002~'04年)、バイクの供給元であるキャノンデール社の熱心なバイク作りに感激し、フレームやバイク開発に興味をもったというエピソードがある。クロモリ製のオーソドックスなバイクと比較したとき、研究が重ねられたアルミバイクの巧みな乗り味に、フレーム作りの可能性や面白みを感じたのだ。
それが形になったのは数年前。ブランドの立ち上げとともに、地元アブルッツォ州のペスカーラにディルーカ自身が出資し、ブランド名と同じ自転車ショップ「KYKLOS」をオープンさせた。軽快車からロードバイク、MTBなど多彩なラインナップを誇るが、トップモデルの特長はなによりもディルーカ本人がテストライドを重ねて生み出される点だろう。
そして現役のプロ選手であるディルーカは、やはり自分のバイクをプロチームに供給したいと考え、アブルッオと隣のマルケ、両州を拠点とする同チームへの供給が決まった。
ここではフレームの供給だけでなく、自転車ショップ「KYKLOS」がチームをサポートする形で、ほぼすべてのパーツを含む“完成車”を供給し、チームと一緒にレースシーズンを歩み出した。もちろん、KYKLOSのバイクがプロチームに供給されることは初めてのことだ。
カーボンコンポジット製のフラグシップモデル「Featherweight Limited(※)」がチームモデルとなる。前ブレーキワイヤーを除く3本のワイヤーがフレームに内蔵され、フレーム単体重量は890gだ。黄色はチームモデルのみに採用された限定カラーになっている。
ヘッドには大きくKの文字が入る (c)Sonoko.Tanaka
ISP仕様となるシートチューブ (c)Sonoko.Tanaka
チェーンステー形状 ダブルステーだ (c)Sonoko.Tanaka
ケーブル内蔵式のチェーンステイ (c)Sonoko.Tanaka
タイヤにはパナレーサーを採用 (c)Sonoko.Tanaka
年末からKYKLOSのバイクを乗り込んでいる選手たちは「とても乗りやすいバイクだ」と口を揃える。「変なクセがなくて安定感があり、どんな人にとっても乗りやすい。日本人の好きなバイクだと思いますよ」と話すのは、菊池誠晃。
(※日本国内でもKYKLOSの販売が決定している。Featherweight Limited フレームセット予価 469,000円問:テイクインターナショナル info@take-international.co.jp )
ダンジェロ&アンティヌッチィ・株式会社NIPPO チームジャージ (c)PISSEIウェアは人気急上昇のPISSEI製
昨年より日本で販売が開始されたイタリアのウェアブランド「PISSEI」がチームにウェアを供給する。黄色×黒のチームカラーに加え、細部までこだわったスタイリッシュなデザインが目を引く。シンプルなウェアがトレンドとも言える昨今のプロトンで、間違いなく大きな存在感を放つだろう。ポイントは背中にあしらわれた黄色の逆三角形のデザイン。KYKLOSのトップチューブのデザインとマッチしているのだ。
その他おもなマテリアルを紹介すると、タイヤは世界に誇る日本ブランド・パナレーサーを採用。ドリンクや補給食は昨年から日本に再上陸した3アクション、サイクルコンピュータはポラール、ヘルメットはLASとなっている。
菊池誠晃(ダンジェロ&アンティヌッチィ・株式会社NIPPO) (c)Sonoko.Tanakaシーズンインを迎えた2人の日本人選手
チームに所属する日本人選手は、佐野淳哉、菊池誠晃、小森亮平、内間康平の4名。うち、菊池選手と小森選手がすでに渡欧。イタリアから南アフリカに移動し、ツアー・オブ・サウスアフリカでシーズンインを迎えた。彼らに今季の抱負を聞いた。
●菊池誠晃(きくち・まさあき)
1986年4月9日生まれ
「今季は“崖っぷち”だと思っています。アルベルト・エッリ監督からもそう言われているし、自分でもそう思う。最後まで残ったときに勝てるようになりたいです。そのためオフシーズンのタイ合宿では、全体的なレベルの底上げを意識して乗り込みました。まずは走りを認めてもらって、チームの中に居場所を作ることが課題です。」
●小森亮平(こもり・りょうへい)
1988年9月26日生まれ
小森亮平(ダンジェロ&アンティヌッチィ・株式会社NIPPO) (c)Sonoko.Tanaka「今年は出場できるレースのレベルが高くなるので、1戦1戦を大事に走っていきたいと思っています。まずはレースごとに目標を立てて、それをクリアしていきたいと思います。昨年走ったフランスのレースはレースのレベルがわかる。そのようなレースでは勝つこと、結果を求めていきたいと思います。これまでアメリカやフランスで戦ってきて、順応力があるのが強み。新しい環境になりますが、ストレスを感じずに走れると思います。」
アジアツアー暫定出場スケジュール
佐野選手、内間選手も3月中旬には渡欧予定となっている。日本人を中心にしたチーム編成で挑むアジアツアーの暫定出場スケジュールは以下のとおり。
3月19~28日 ツール・ド・台湾(台湾/2.2)
4月15~24日 ツール・ド・コリア(韓国/2.2)
5月15~22日 ツアー・オブ・ジャパン(日本/2.2)
5月26~29日 ツール・ド・熊野(日本/2.2)
6月26日 全日本選手権
7月15~24日 ツアー・オブ・チンハイレイク(中国/2.HC)
9月15~19日 ツール・ド・北海道(日本/2.2)
10月23日 ジャパンカップ(日本/1.HC)
11月12~13日 ツール・ド・おきなわ(日本/2.2)
大門宏監督 小森と菊池にトレーニングコースを指示する (c)Sonoko.Tanakaプロコンチネンタル登録と日本人選手の育成をめざす
同チームは今季、プロコンチネンタルチームとして活動する予定だった。スポンサーからの資金調達など環境は整っていたが、膨大な量の申請書類などがUCIへの提出期限に間に合わず、プロコンチネンタルチーム登録を断念したという経緯がある。
チームの運営スタッフは、来季はプロコンチネンタルチームになることを前提に、すでに動き始めている。チームが好成績を残せば、来季プロコンチネンタルチームに昇格する可能性は非常に高いという。
「プロコンチネンタルチームじゃないと、わざわざ日本からヨーロッパに乗り込んで行く意味(価値)はないと思う(運営面でも、資金の調達に関わる準備等すごく大変なので)。
でも、いくら運営の準備が整っても、日本のスポンサーに関わっていただく以上、日本人の成長が最重要ポイントになる。日本人の実力を上げることが不可欠で、フィジカル的な実力だけでなく、メンタル的な要素として、本場で戦うことに価値を感じてるかということも大切。そんな選手が最低でも2人か3人チームに招聘できないといけない」と、大門監督。
ツアー・オブ・サウスアフリカ第4ステージを制したダヴィデ・トロサントゥッチ(イタリア、ダンジェロ&アンティヌッチィ・株式会社NIPPO) www.tourofsa.co.zaそして気の早い話だが、イタリア拠点のプロコンチネンタルチームとなった場合、ジロ・デ・イタリア出場を目指すのが自然な流れになる。
その心強い味方となるのが、チームにはグランツール出場経験者が多くいることだろう。監督を努めるアルベルト・エッリは2000年のツール・ド・フランスでマイヨジョーヌを4日間着用した経歴がある元選手。また今季からスポーツマネジャーとしてチームに加入したアンドレア・トンティは現イタリア監督パオロ・ベッティーニのアシストを長年努めた名選手で、ジロ出場経験も多く、昨年もイタリア代表としてオーストラリアの世界選手権に出走している。
チームキャプテンであるフォルトゥナート・バリアーニ(イタリア)は過去8回ジロに出場しているベテラン選手だ。さらに総合優勝経験があるディルーカとの親交もプラスに働くだろう。
走りだしたダンジェロ&アンティヌッチィ・株式会社NIPPO (c)Sonoko.Tanakaそんな素晴らしい人脈を見ていると、チームの「本場で活動する」という理念が理解できてくる。決して“日本人だけのチーム”ではないが、自転車ロードレース競技の発展途上にある日本にとって、この体制でのチーム活動はメリットがとても多いように感じる。
世界のトップレースで走りたい!と願う若い日本人選手へのサポートにも熱心な大門監督。このチームからさらなるビッグな日本人選手が生まれることを期待したい。未来につながる“期待感”や“面白さ”を感じさせてくれるチームだ。
photo&text:Sonoko.TANAKA

チーム理念は「レース先進国の土俵で戦う」

選手14名中、日本人選手は現在4名(シーズン中にもう一人増える可能性あり)。そしてイタリア人選手が8名、その他外国人選手が2名という構成。イタリアを拠点にUCIヨーロッパツアーをメインに戦うことになるが、UCIアジアツアーにはオリンピック枠を獲得するためにも積極的に参加するという。
日本の実業団登録は見送られ、国内レースシーンから少し遠くなってしまったようなイメージも否めない。しかし「レースの本場で、本場のスタイルで活動する」ことをモットーとし、さらなる飛躍をめざしている。
大門監督は「本格的なシーズンが4~5月から始まる今の日本の現状では、選手のレベルが云々と言うより、それ以前の段階で、運営方法ひとつとっても違い、スタッフの意識、シーズンに望むに当たっての準備などでも、先進国がひしめき合う“土俵”との格差が、どんどん拡がってしまう。基本的な部分で、ヨーロッパと国内では考え方や動き方が異なっている」と話す。

チームのシーズン初戦となった1月のツール・ド・サンルイス(アルゼンチン/2.1)では、ミグネルエンジェル・ルビアーノ(コロンビア)がステージ優勝を飾り、ヨーロッパツアー1クラスのレースでも1ケタ入賞が相次ぐ。
さらに2月中旬に開催されたツアー・オブ・サウスアフリカ(南アフリカ/2.2)ではダヴィデ・トロサントゥッチとベルナルド・リッチオのイタリア人2選手が第4、5、7ステージでステージ優勝し、すでにシーズン4勝と幸先いいスタートが切れている。
ディルーカがプロデュースするバイクを使用

ディルーカはサエコ時代(2002~'04年)、バイクの供給元であるキャノンデール社の熱心なバイク作りに感激し、フレームやバイク開発に興味をもったというエピソードがある。クロモリ製のオーソドックスなバイクと比較したとき、研究が重ねられたアルミバイクの巧みな乗り味に、フレーム作りの可能性や面白みを感じたのだ。
それが形になったのは数年前。ブランドの立ち上げとともに、地元アブルッツォ州のペスカーラにディルーカ自身が出資し、ブランド名と同じ自転車ショップ「KYKLOS」をオープンさせた。軽快車からロードバイク、MTBなど多彩なラインナップを誇るが、トップモデルの特長はなによりもディルーカ本人がテストライドを重ねて生み出される点だろう。
そして現役のプロ選手であるディルーカは、やはり自分のバイクをプロチームに供給したいと考え、アブルッオと隣のマルケ、両州を拠点とする同チームへの供給が決まった。
ここではフレームの供給だけでなく、自転車ショップ「KYKLOS」がチームをサポートする形で、ほぼすべてのパーツを含む“完成車”を供給し、チームと一緒にレースシーズンを歩み出した。もちろん、KYKLOSのバイクがプロチームに供給されることは初めてのことだ。
カーボンコンポジット製のフラグシップモデル「Featherweight Limited(※)」がチームモデルとなる。前ブレーキワイヤーを除く3本のワイヤーがフレームに内蔵され、フレーム単体重量は890gだ。黄色はチームモデルのみに採用された限定カラーになっている。





年末からKYKLOSのバイクを乗り込んでいる選手たちは「とても乗りやすいバイクだ」と口を揃える。「変なクセがなくて安定感があり、どんな人にとっても乗りやすい。日本人の好きなバイクだと思いますよ」と話すのは、菊池誠晃。
(※日本国内でもKYKLOSの販売が決定している。Featherweight Limited フレームセット予価 469,000円問:テイクインターナショナル info@take-international.co.jp )

昨年より日本で販売が開始されたイタリアのウェアブランド「PISSEI」がチームにウェアを供給する。黄色×黒のチームカラーに加え、細部までこだわったスタイリッシュなデザインが目を引く。シンプルなウェアがトレンドとも言える昨今のプロトンで、間違いなく大きな存在感を放つだろう。ポイントは背中にあしらわれた黄色の逆三角形のデザイン。KYKLOSのトップチューブのデザインとマッチしているのだ。
その他おもなマテリアルを紹介すると、タイヤは世界に誇る日本ブランド・パナレーサーを採用。ドリンクや補給食は昨年から日本に再上陸した3アクション、サイクルコンピュータはポラール、ヘルメットはLASとなっている。

チームに所属する日本人選手は、佐野淳哉、菊池誠晃、小森亮平、内間康平の4名。うち、菊池選手と小森選手がすでに渡欧。イタリアから南アフリカに移動し、ツアー・オブ・サウスアフリカでシーズンインを迎えた。彼らに今季の抱負を聞いた。
●菊池誠晃(きくち・まさあき)
1986年4月9日生まれ
「今季は“崖っぷち”だと思っています。アルベルト・エッリ監督からもそう言われているし、自分でもそう思う。最後まで残ったときに勝てるようになりたいです。そのためオフシーズンのタイ合宿では、全体的なレベルの底上げを意識して乗り込みました。まずは走りを認めてもらって、チームの中に居場所を作ることが課題です。」
●小森亮平(こもり・りょうへい)
1988年9月26日生まれ

アジアツアー暫定出場スケジュール
佐野選手、内間選手も3月中旬には渡欧予定となっている。日本人を中心にしたチーム編成で挑むアジアツアーの暫定出場スケジュールは以下のとおり。
3月19~28日 ツール・ド・台湾(台湾/2.2)
4月15~24日 ツール・ド・コリア(韓国/2.2)
5月15~22日 ツアー・オブ・ジャパン(日本/2.2)
5月26~29日 ツール・ド・熊野(日本/2.2)
6月26日 全日本選手権
7月15~24日 ツアー・オブ・チンハイレイク(中国/2.HC)
9月15~19日 ツール・ド・北海道(日本/2.2)
10月23日 ジャパンカップ(日本/1.HC)
11月12~13日 ツール・ド・おきなわ(日本/2.2)

同チームは今季、プロコンチネンタルチームとして活動する予定だった。スポンサーからの資金調達など環境は整っていたが、膨大な量の申請書類などがUCIへの提出期限に間に合わず、プロコンチネンタルチーム登録を断念したという経緯がある。
チームの運営スタッフは、来季はプロコンチネンタルチームになることを前提に、すでに動き始めている。チームが好成績を残せば、来季プロコンチネンタルチームに昇格する可能性は非常に高いという。
「プロコンチネンタルチームじゃないと、わざわざ日本からヨーロッパに乗り込んで行く意味(価値)はないと思う(運営面でも、資金の調達に関わる準備等すごく大変なので)。
でも、いくら運営の準備が整っても、日本のスポンサーに関わっていただく以上、日本人の成長が最重要ポイントになる。日本人の実力を上げることが不可欠で、フィジカル的な実力だけでなく、メンタル的な要素として、本場で戦うことに価値を感じてるかということも大切。そんな選手が最低でも2人か3人チームに招聘できないといけない」と、大門監督。

その心強い味方となるのが、チームにはグランツール出場経験者が多くいることだろう。監督を努めるアルベルト・エッリは2000年のツール・ド・フランスでマイヨジョーヌを4日間着用した経歴がある元選手。また今季からスポーツマネジャーとしてチームに加入したアンドレア・トンティは現イタリア監督パオロ・ベッティーニのアシストを長年努めた名選手で、ジロ出場経験も多く、昨年もイタリア代表としてオーストラリアの世界選手権に出走している。
チームキャプテンであるフォルトゥナート・バリアーニ(イタリア)は過去8回ジロに出場しているベテラン選手だ。さらに総合優勝経験があるディルーカとの親交もプラスに働くだろう。

世界のトップレースで走りたい!と願う若い日本人選手へのサポートにも熱心な大門監督。このチームからさらなるビッグな日本人選手が生まれることを期待したい。未来につながる“期待感”や“面白さ”を感じさせてくれるチームだ。
photo&text:Sonoko.TANAKA
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