2011/02/16(水) - 09:55
2月11日から13日まで、インドを舞台に開催されたツール・ド・ムンバイ(UCI1.1)。今年2年目を迎えるインド唯一のUCIレースは大成功に終わったと言えるだろう。レースディレクターを務めたデーヴィッド・マックエイド氏のコメントを現地の写真とともに。
ムンバイの夜明け photo:Gregor Brownワンデーレースが2戦組み合わされたツール・ド・ムンバイ。ナーシクを舞台にした第1戦はエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)が、ムンバイに舞台を移して開催された第2戦はロバート・ハンター(南アフリカ、レディオシャック)が制した。欧米の選手たちは、珍しいインドのレースを存分に堪能したようだ。
ムンバイは世界最大規模のスラム街がある人口2000万の大都市。2008年に公開され、アカデミー賞で8部門を受賞した「スラムドッグ$ミリオネア」の舞台になった街として知られている。第2戦はこのムンバイ市内の周回コースで行なわれた。
映画「スラムドッグ$ミリオネア」の舞台にもなったムンバイの中にある世界最大規模のスラム photo:Gregor Brown
アスタナそっくりジャージを着るカザフスタンナショナルチーム photo:Gregor Brownレースディレクターを務めたデーヴィッド・マックエイド氏(UCI会長の息子)はレースの成功を喜ぶと同時に、インドでのレースオーガナイズの難しさを打ち明ける。「UCIはインドでのロードレース拡大を目指している。だがインドの自転車競技連盟はこの20年間ずっと眠ったままだった。まだインド車連はレース開催に慣れていない。現状、年間1〜2レースを開催できれば上々だ。ここまで大きなレースは彼らにとって衝撃だったはずだ。」
スタート前にインタビューを受けるロビー・マキュアン(オーストラリア、レディオシャック) photo:Gregor Brownマックエイド氏は続ける。「インドにおいて自転車は貧困層の移動手段。そのマイナスイメージが自転車競技発展の邪魔をしている。レースやチームのスポンサーに興味を示す企業は少ない。みんな『そんなスポーツがあるのか?』というレベルだ。」
「インドの目標の一つにマレーシアがある。マレーシア人選手はトラック競技でメダルを取るほど活躍しているし、ヨーロッパやオーストラリアに脚を伸ばしてる。マレーシアの自転車競技連盟も積極的だ。アヌアル・マナンのようなスター選手もいるし、何よりツール・ド・ランカウイというビッグレースがある。」
第2戦におけるインド人選手最高位はラジェッシュ・チャンドラセクマールの54位。日本の奈良基(トレンガヌ・プロアジア)は30位だった。
ホテルで出発を待つエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) photo:Gregor Brown
スタートラインに並んだロビー・マキュアン(オーストラリア、レディオシャック)ら photo:Gregor Brown
ニュートラルゾーンを経てスタート photo:Gregor Brown
ゴール後にインタビューを受けるロバート・ハンター(南アフリカ、レディオシャック) photo:Gregor Brown
ファンやVIPがレースを見守る photo:Gregor Brown
レース会場近くのバンドラ駅 photo:Gregor Brown
観光地としても知られるムンバイ photo:Gregor Brown
公園でクリケットを楽しむインド人たち photo:Gregor Brown
text&photo:Gregor Brown
translation:Kei Tsuji
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ムンバイは世界最大規模のスラム街がある人口2000万の大都市。2008年に公開され、アカデミー賞で8部門を受賞した「スラムドッグ$ミリオネア」の舞台になった街として知られている。第2戦はこのムンバイ市内の周回コースで行なわれた。
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「インドの目標の一つにマレーシアがある。マレーシア人選手はトラック競技でメダルを取るほど活躍しているし、ヨーロッパやオーストラリアに脚を伸ばしてる。マレーシアの自転車競技連盟も積極的だ。アヌアル・マナンのようなスター選手もいるし、何よりツール・ド・ランカウイというビッグレースがある。」
第2戦におけるインド人選手最高位はラジェッシュ・チャンドラセクマールの54位。日本の奈良基(トレンガヌ・プロアジア)は30位だった。
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text&photo:Gregor Brown
translation:Kei Tsuji
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