2010/12/14(火) - 00:32
サイクルモード2010大阪に、「美山自転車の聖地プロジェクト」という名前のブースが出展された。レースMCでお馴染みのがらぱさんと、ウィーラースクールを主宰するブラッキー中島さんが移住した京都市美山町のブースだ。おふたり、そして京都美山町が自転車の町づくりに動き出した経緯を聞いた。
公道自転車レースの歴史を持つ美山町
京都市の北部の山間に位置し、四季を感じさせる豊かな自然と美しい水や空気が出迎えてくれる町、美山(みやま)。
関西の各都市からのアクセスもしやすい上に、走りやすい道が整備されており、サイクリングやトレーニングに適した場所としてサイクリストに人気が高い。
美山町では、四半世紀に渡り「美山サイクルロードレース」という国内有数の公道自転車レースを開催し続けている歴史を持ち、サイクリストに対する理解も深いものがある。
地元の皆さんとサイクリストとの交流
これまで地元の方々は、普段は自転車も交通手段の1つという認識に過ぎず、美山町を走るサイクリストに対して気に留める事がなかった。
一方、サイクリストは美山を観光地としてではなくサイクリングコースとして駆け抜けていく人が多かった。
そんな美山町民の皆さんとサイクリストをもっと結びつけ、全国のサイクリストにより美山を好きになってもらおうと発足したのが「美山自転車の聖地実行委員会」である。
立ち上げたのは、子供の自転車教室を日本各地開催している「ウィーラースクールジャパン」代表のブラッキー中島さん。
ブラッキーさんは昨年夏に美山に移り住んでから、地元の方々に「美山自転車の聖地プロジェクト」の計画を伝え続けた。
自転車を軸に、双方から歩み寄れるきっかけを作ることがこのプロジェクトの目的だ。
その結果、美山町地域振興連絡協議会の米山政郎会長をはじめ、町内の観光協会、旅館組合、食品業などの皆さんもこのプロジェクトに協力いただけることとなった。
今回のブース出展では、美山町の皆さんもサイクリストとの交流のために自らブースに立った。
美山町民からは「たくさんのサイクリストに町の良さを知って欲しい」そしてサイクリストからは「美山町の豊かな自然を残していく為に、何か恩返しがしたい」とそんな想いを交換し合った。
がらぱ&ブラッキーのゲリラトークショー
ブラッキーさんと同じく、美山に魅せられて移り住んだ、レース会場のMCでお馴染みのDJがらぱさん。
もちろん、美山ブースでもマイクを持って大活躍!
がらぱさんがマイクで話し出すとすぐにたくさんの人がブース前に集まる。
ブラッキーさんは同会場内で自転車教室ウィーラースクールも担当されており、そこからの往復に大忙し。なんと、美山ブースとスクール開催場所は一番離れた場所にあり、走っても5分かかる。
がらぱ&ブラッキーのゲリラトークショーは全てがアドリブ。それでいて、ボケとツッコミの役割分担がしっかりされ、息の合った掛け合い漫才状態(笑)
笑いを取りつつ、しっかりと美山町の良さを伝えているところは、さすが「美山自転車の聖地プロジェクト」の中心人物だ。
町全体を大きなサイクリングステーションに
プロ選手のトレーニングとしても適したコースを設定できることで、今年、美山町にはシマノレーシングや宇都宮ブリッツェンの選手たちが合宿で訪れた。
美山町の主要な道路には信号が2つしかなく、宇都宮ブリッツェンの辻善光選手は美山町のことを「ブレーキシューの減らない町」と語ったほどだ。
そんなコースを多くのサイクリストに知ってもらうために、美山を愛するサイクリストが集まって自、らの足で実装調査し「美山銀輪地図」の作成を開始した。
今回、そのサイクリスト目線で作成された「美山銀輪地図」プロトタイプ版がブースで無料配布され大好評だった。
現在、このプロジェクトでは「美山サイクリングステーション」計画が進められている。
大きなサイクリングステーションという建造物を造るということではなく、交換用チューブ、ライト、鍵、工具など「もしものときのファーストエイドキット」を、美山町内の各地に点在させるというものだ。
その設置場所を「美山銀輪地図」に記載するだけでなく、走りながらステーションだと分かるようにサインとしてのぼりを立てる工夫も検討されている。
小さな事でも多くの場所で一斉に行えば、美山全体が大きなサイクルステーションになるのではないかというアイデアだ。
- 小さな事からコツコツと -
様々な「サイクリストへのもてなし」のアイデアを小さな事からコツコツと積み重ねていくこと。それこそが、美山がめざす「自転車の聖地プロジェクト」なのだ。
interview&text : ウエツキチエコ
公道自転車レースの歴史を持つ美山町
京都市の北部の山間に位置し、四季を感じさせる豊かな自然と美しい水や空気が出迎えてくれる町、美山(みやま)。
関西の各都市からのアクセスもしやすい上に、走りやすい道が整備されており、サイクリングやトレーニングに適した場所としてサイクリストに人気が高い。
美山町では、四半世紀に渡り「美山サイクルロードレース」という国内有数の公道自転車レースを開催し続けている歴史を持ち、サイクリストに対する理解も深いものがある。
地元の皆さんとサイクリストとの交流
これまで地元の方々は、普段は自転車も交通手段の1つという認識に過ぎず、美山町を走るサイクリストに対して気に留める事がなかった。
一方、サイクリストは美山を観光地としてではなくサイクリングコースとして駆け抜けていく人が多かった。
そんな美山町民の皆さんとサイクリストをもっと結びつけ、全国のサイクリストにより美山を好きになってもらおうと発足したのが「美山自転車の聖地実行委員会」である。
立ち上げたのは、子供の自転車教室を日本各地開催している「ウィーラースクールジャパン」代表のブラッキー中島さん。
ブラッキーさんは昨年夏に美山に移り住んでから、地元の方々に「美山自転車の聖地プロジェクト」の計画を伝え続けた。
自転車を軸に、双方から歩み寄れるきっかけを作ることがこのプロジェクトの目的だ。
その結果、美山町地域振興連絡協議会の米山政郎会長をはじめ、町内の観光協会、旅館組合、食品業などの皆さんもこのプロジェクトに協力いただけることとなった。
今回のブース出展では、美山町の皆さんもサイクリストとの交流のために自らブースに立った。
美山町民からは「たくさんのサイクリストに町の良さを知って欲しい」そしてサイクリストからは「美山町の豊かな自然を残していく為に、何か恩返しがしたい」とそんな想いを交換し合った。
がらぱ&ブラッキーのゲリラトークショー
ブラッキーさんと同じく、美山に魅せられて移り住んだ、レース会場のMCでお馴染みのDJがらぱさん。
もちろん、美山ブースでもマイクを持って大活躍!
がらぱさんがマイクで話し出すとすぐにたくさんの人がブース前に集まる。
ブラッキーさんは同会場内で自転車教室ウィーラースクールも担当されており、そこからの往復に大忙し。なんと、美山ブースとスクール開催場所は一番離れた場所にあり、走っても5分かかる。
がらぱ&ブラッキーのゲリラトークショーは全てがアドリブ。それでいて、ボケとツッコミの役割分担がしっかりされ、息の合った掛け合い漫才状態(笑)
笑いを取りつつ、しっかりと美山町の良さを伝えているところは、さすが「美山自転車の聖地プロジェクト」の中心人物だ。
町全体を大きなサイクリングステーションに
プロ選手のトレーニングとしても適したコースを設定できることで、今年、美山町にはシマノレーシングや宇都宮ブリッツェンの選手たちが合宿で訪れた。
美山町の主要な道路には信号が2つしかなく、宇都宮ブリッツェンの辻善光選手は美山町のことを「ブレーキシューの減らない町」と語ったほどだ。
そんなコースを多くのサイクリストに知ってもらうために、美山を愛するサイクリストが集まって自、らの足で実装調査し「美山銀輪地図」の作成を開始した。
今回、そのサイクリスト目線で作成された「美山銀輪地図」プロトタイプ版がブースで無料配布され大好評だった。
現在、このプロジェクトでは「美山サイクリングステーション」計画が進められている。
大きなサイクリングステーションという建造物を造るということではなく、交換用チューブ、ライト、鍵、工具など「もしものときのファーストエイドキット」を、美山町内の各地に点在させるというものだ。
その設置場所を「美山銀輪地図」に記載するだけでなく、走りながらステーションだと分かるようにサインとしてのぼりを立てる工夫も検討されている。
小さな事でも多くの場所で一斉に行えば、美山全体が大きなサイクルステーションになるのではないかというアイデアだ。
- 小さな事からコツコツと -
様々な「サイクリストへのもてなし」のアイデアを小さな事からコツコツと積み重ねていくこと。それこそが、美山がめざす「自転車の聖地プロジェクト」なのだ。
interview&text : ウエツキチエコ
Amazon.co.jp