2009/04/06(月) - 15:23
4月6日から11日までの6日間、スペイン・バスク地方で第49回ブエルタ・アル・パイスバスコ(UCIプロツアー)が開催される。山岳が連続するこの「バスク一周」には連覇を狙うアルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)や各国のステージレーサーが集結。新城幸也(Bboxブイグテレコム)も出場する。
毎日が山岳コース、最終日は個人TT
今年で開催49回目を迎えるブエルタ・アル・パイスバスコ(バスク一周)が、自転車競技が盛んなバスク地方の山岳地帯を舞台に開催される。頂上ゴールは設定されないが、毎日が山岳ステージ。個人タイムトライアル(以下個人TT)を除いて、1ステージに5つ以上の山岳が登場する。
初日の第1ステージから山岳ポイントがなんと8つ登場し、ラスト20kmを切ってから2つの2級山岳と3級山岳が1つ越える。ラスト7km地点の2級山岳ラスカオメンディ峠では、早速総合成績を見据えたアタックが繰り返されるはずだ。
第2ステージは1級山岳が登場するが全体的な難易度は低く、続く第3ステージが今大会の最難関山岳ステージ。終盤にかけてカテゴリー1級と2級の山岳が連続。2度目の1級山岳イシュア峠通過はゴールの僅か3km手前であり、限りなく頂上ゴールに近いコースレイアウトだ。
難易度の低い第4・5ステージを終えると、最後に登場するのが24kmの個人TT。高低差200mを超える山岳コースであり、重厚なTTスペシャリストではなく、上りと平地独走力に長けた軽量な選手にチャンスがある。最終日に総合逆転の可能性も大いにある。
バスク一周ステージリスト
4月6日(月)第1ステージ アタウン〜アタウン 142.5km
4月7日(火)第2ステージ アタウン〜ビジャトゥエルタ 160km
4月8日(水)第3ステージ ビジャトゥエルタ〜エイバル 172.5km
4月9日(木)第4ステージ エイバル〜ゲネス 161km
4月10日(金)第5ステージ ゲネス〜サージャ 169km
4月11日(土)第6ステージ サージャ〜サージャ 24km(個人TT)
勢力図の中心は、連覇を狙うコンタドール
ベルギーがワンディクラシックで盛り上がるその一方で、スペインではグランツールを狙うステージレーサーが躍動する。出場するのはプロツアー18チームに、サーヴェロ・テストチームとコンテントポリス・アンポを加えた計20チーム。それぞれ8選手ずつをレースに送り込む。
やはり注目選手として真っ先に名前が挙がるのは、昨年山岳ステージでリードを広げ、最終個人TTでライバルを蹴散らし総合優勝に輝いたアルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)だ。
今季コンタドールは初戦ヴォルタ・アオ・アルガルヴェで総合優勝を飾ったものの、パリ〜ニースでは連覇ならず。大会3連覇がかかっていたブエルタ・ア・カスティーリャ・イ・レオンでは、アシストに回ってリーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ)の総合優勝に大きく貢献した。
今回コンタドールは単独チームリーダーとして連覇を狙う。スベルディア、ブライコヴィッチ、ナバーロ、ルビエラ、ホーナーなど、山岳にも対応するアシスト体制は整っている。
アルデンヌ・クラシックやジロ・デ・イタリアに照準を合わすダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ)は、ここで勢いをつけたい。昨年大会はステージ優勝を飾ったが、最後の個人TTで遅れて総合4位。今季すでにセッティマーナ・コッピバルタリで総合優勝を果たしているクネゴを支えるのは、ティラロンゴ、ブルセギン、ガスパロットといったジロメンバーだ。
昨年総合2位のカデル・エヴァンス(オーストラリア、サイレンス・ロット)は、イマイチ調子の乗らないサイレンス・ロットに喝を入れたい。今回は昨年総合3位のトーマス・デッケル(オランダ)という最高の相棒を得た。セッティマーナ・コッピ・エ・バルタリ最終ステージに続く活躍なるか。
バスクレースにはバスクチーム。2007年ブエルタ総合3位&北京五輪ロード金メダリストのサムエル・サンチェス(スペイン)とエゴイ・マルティネス(スペイン)が、地元バスクのエウスカルテルを率いる。山岳ではこのオレンジジャージに熱い声援が投げかけられるだろう。
昨年のツール覇者カルロス・サストレ(スペイン)は、クエスタやフロレンシオらとともに、好調なサーヴェロを率いて総合上位を狙う。7月に調子を合わすサストレは今シーズンここまで目立った活躍無し。そろそろ存在感ある走りを見せてもいい頃だ。
2007年大会優勝のファンホセ・コーボ(スペイン、フジ・セルヴェット)は、敢闘賞男デラフエンテを相棒にして再び頂点を目指す。パリ〜ニース総合優勝のルイスレオン・サンチェス(スペイン、ケースデパーニュ)は、山岳スペシャリストのロドリゲスとレースに臨む。スペイン勢としては、パリ〜ニース最終ステージ制覇のアントニオ・コロム(カチューシャ)も有望だ。
フランクとアンディのシュレク兄弟(ルクセンブルク、サクソバンク)は揃って出場。アルデンヌ・クラシックを前に、シュレク兄弟の調子を見ておきたい。同じくアルデンヌを走る山岳に強いロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)も注目だ。
スペインに乗り込む二大アメリカチームは、それぞれクリスティアン・ヴァンデヴェルデ(アメリカ、ガーミン)とマイケル・ロジャース(オーストラリア、チームコロンビア)がエース。ザブリスキーとロヴクヴィストが、それぞれのエースを支える。
山岳ステージがメインのためスプリンターのチャンスは少ないが、ある程度の山岳なら乗り切ってしまうオスカル・フレイレ(スペイン、ラボバンク)とアラン・デーヴィス(オーストラリア、クイックステップ)は、ゴール前でスプリントを繰り広げるだろう。
そしてそして、Bboxブイグテレコムからは新城幸也が出場する。カスティーリャ・イ・レオンでは逃げに乗るなど積極的に動き、チーム最高位でレースを終えたユキヤ。再びスペインのステージレースで結果を残してもらいたい。
毎日が山岳コース、最終日は個人TT
今年で開催49回目を迎えるブエルタ・アル・パイスバスコ(バスク一周)が、自転車競技が盛んなバスク地方の山岳地帯を舞台に開催される。頂上ゴールは設定されないが、毎日が山岳ステージ。個人タイムトライアル(以下個人TT)を除いて、1ステージに5つ以上の山岳が登場する。
初日の第1ステージから山岳ポイントがなんと8つ登場し、ラスト20kmを切ってから2つの2級山岳と3級山岳が1つ越える。ラスト7km地点の2級山岳ラスカオメンディ峠では、早速総合成績を見据えたアタックが繰り返されるはずだ。
第2ステージは1級山岳が登場するが全体的な難易度は低く、続く第3ステージが今大会の最難関山岳ステージ。終盤にかけてカテゴリー1級と2級の山岳が連続。2度目の1級山岳イシュア峠通過はゴールの僅か3km手前であり、限りなく頂上ゴールに近いコースレイアウトだ。
難易度の低い第4・5ステージを終えると、最後に登場するのが24kmの個人TT。高低差200mを超える山岳コースであり、重厚なTTスペシャリストではなく、上りと平地独走力に長けた軽量な選手にチャンスがある。最終日に総合逆転の可能性も大いにある。
バスク一周ステージリスト
4月6日(月)第1ステージ アタウン〜アタウン 142.5km
4月7日(火)第2ステージ アタウン〜ビジャトゥエルタ 160km
4月8日(水)第3ステージ ビジャトゥエルタ〜エイバル 172.5km
4月9日(木)第4ステージ エイバル〜ゲネス 161km
4月10日(金)第5ステージ ゲネス〜サージャ 169km
4月11日(土)第6ステージ サージャ〜サージャ 24km(個人TT)
勢力図の中心は、連覇を狙うコンタドール
ベルギーがワンディクラシックで盛り上がるその一方で、スペインではグランツールを狙うステージレーサーが躍動する。出場するのはプロツアー18チームに、サーヴェロ・テストチームとコンテントポリス・アンポを加えた計20チーム。それぞれ8選手ずつをレースに送り込む。
やはり注目選手として真っ先に名前が挙がるのは、昨年山岳ステージでリードを広げ、最終個人TTでライバルを蹴散らし総合優勝に輝いたアルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)だ。
今季コンタドールは初戦ヴォルタ・アオ・アルガルヴェで総合優勝を飾ったものの、パリ〜ニースでは連覇ならず。大会3連覇がかかっていたブエルタ・ア・カスティーリャ・イ・レオンでは、アシストに回ってリーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ)の総合優勝に大きく貢献した。
今回コンタドールは単独チームリーダーとして連覇を狙う。スベルディア、ブライコヴィッチ、ナバーロ、ルビエラ、ホーナーなど、山岳にも対応するアシスト体制は整っている。
アルデンヌ・クラシックやジロ・デ・イタリアに照準を合わすダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ)は、ここで勢いをつけたい。昨年大会はステージ優勝を飾ったが、最後の個人TTで遅れて総合4位。今季すでにセッティマーナ・コッピバルタリで総合優勝を果たしているクネゴを支えるのは、ティラロンゴ、ブルセギン、ガスパロットといったジロメンバーだ。
昨年総合2位のカデル・エヴァンス(オーストラリア、サイレンス・ロット)は、イマイチ調子の乗らないサイレンス・ロットに喝を入れたい。今回は昨年総合3位のトーマス・デッケル(オランダ)という最高の相棒を得た。セッティマーナ・コッピ・エ・バルタリ最終ステージに続く活躍なるか。
バスクレースにはバスクチーム。2007年ブエルタ総合3位&北京五輪ロード金メダリストのサムエル・サンチェス(スペイン)とエゴイ・マルティネス(スペイン)が、地元バスクのエウスカルテルを率いる。山岳ではこのオレンジジャージに熱い声援が投げかけられるだろう。
昨年のツール覇者カルロス・サストレ(スペイン)は、クエスタやフロレンシオらとともに、好調なサーヴェロを率いて総合上位を狙う。7月に調子を合わすサストレは今シーズンここまで目立った活躍無し。そろそろ存在感ある走りを見せてもいい頃だ。
2007年大会優勝のファンホセ・コーボ(スペイン、フジ・セルヴェット)は、敢闘賞男デラフエンテを相棒にして再び頂点を目指す。パリ〜ニース総合優勝のルイスレオン・サンチェス(スペイン、ケースデパーニュ)は、山岳スペシャリストのロドリゲスとレースに臨む。スペイン勢としては、パリ〜ニース最終ステージ制覇のアントニオ・コロム(カチューシャ)も有望だ。
フランクとアンディのシュレク兄弟(ルクセンブルク、サクソバンク)は揃って出場。アルデンヌ・クラシックを前に、シュレク兄弟の調子を見ておきたい。同じくアルデンヌを走る山岳に強いロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)も注目だ。
スペインに乗り込む二大アメリカチームは、それぞれクリスティアン・ヴァンデヴェルデ(アメリカ、ガーミン)とマイケル・ロジャース(オーストラリア、チームコロンビア)がエース。ザブリスキーとロヴクヴィストが、それぞれのエースを支える。
山岳ステージがメインのためスプリンターのチャンスは少ないが、ある程度の山岳なら乗り切ってしまうオスカル・フレイレ(スペイン、ラボバンク)とアラン・デーヴィス(オーストラリア、クイックステップ)は、ゴール前でスプリントを繰り広げるだろう。
そしてそして、Bboxブイグテレコムからは新城幸也が出場する。カスティーリャ・イ・レオンでは逃げに乗るなど積極的に動き、チーム最高位でレースを終えたユキヤ。再びスペインのステージレースで結果を残してもらいたい。
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