丘陵ステージで争われたツール・ド・スイス初日に、タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG)が69kmを独走。高地合宿を終え、ツール・ド・フランスを目指す世界王者が、大会初日から驚異的な走りを披露した。

1か月ぶりのレースとなったタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos

グローブスとともに出場したファンデルプール photo:CorVos 
ツールではなくブエルタに出場予定のログリッチ photo:CorVos
昨年まで8日間の争いだったツール・ド・スイス(UCIワールドツアー)は、女子と同日に同一開催地で行う「一体型フォーマットへの転換」により5日間へと短縮された。その初日はソンドリオを発着する144kmで、最初の55kmまでは平坦路だが、そこから4つのカテゴリー山岳を含む丘を連続で越えていく丘陵ステージだ。
その平坦路で集団を飛び出し、逃げグループを形成したのはセドリック・ブーレンス(ベルギー、ロット・アンテルマルシェ)とフレドリク・ドゥヴァーシュネス(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)。一時は4分のリードを得たものの、登り区間が始まるとメイン集団との差は一気に縮まり、ブーレンスが吸収される。しかし5月末に閉幕したジロ・デ・イタリア第15ステージで逃げ切り勝利を決めたドゥヴァーシュネスは先頭で抗った。
そして早くも勝負を決める動きがあったのは、スイスの腕時計メーカーであるティソがスポンサーし、スプリントポイントではなくボーナスタイムのみが与えられる「ティソ・スプリント」の手前だった。UAEチームエミレーツXRGが集団前方でトレインを組むと、総合エースのタデイ・ポガチャル(スロベニア)が2位通過でボーナスタイム2秒を獲得。ポガチャルは直後に訪れる2つ目のティソ・スプリントも2位通過し、初日に早くも合計4秒のアドバンテージを得た。

レース序盤に逃げたセドリック・ブーレンス(ベルギー、ロット・アンテルマルシェ)とフレドリク・ドゥヴァーシュネス(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) photo:CorVos

登り区間でペースを上げるUAEチームエミレーツXRG photo:CorVos
その直後、カテゴリーのつかない登り区間に入るとメイン集団が分裂する。出来上がった小集団にはもちろんポガチャルの姿もあり、ブランドン・マクナルティ(アメリカ)の高速牽引から残り71.5km地点でポガチャルがアタック。すぐに逃げるドゥヴァーシュネスに追いつき、残り69km地点でこれを置き去りにして単独先頭に立った。
追走する10名ほどの集団は徐々にその人数を増やし、残り50km地点でリチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト)がアタック。単独追走を開始する。しかしこれが1ヶ月以上ぶりとなるレースにもかかわらず、高地合宿の成果をいかんなく発揮するポガチャルは軽快に脚を回し、そのリードを広げていく。そして終盤に待つ2つの3級山岳も難なくクリアし、フィニッシュ地点にたどり着いた。

残り69km地点で単独先頭に立ったタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos

圧巻の独走勝利を決めたタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos
この日も世界王者の証であるアルカンシエルを見せつけ、大会初日から圧倒的な力を示したポガチャル。「本当にきつかった。最初の登りからとても厳しかったが、ニルス(ポリッツ)が素晴らしいペースを刻んでくれた。アタックの瞬間は無線がなく、何が起きているのか分からなかった。だからただ踏み続けた」と、ポガチャルはレースを振り返った。
区間2位に入ったのは2分14秒遅れでフィニッシュしたカラパス。区間3位は2分29秒遅れでアンドレア・バジオーリ(イタリア、リドル・トレック)、さらにここからタイム差が広がり、区間4位のイラン・ファンウィルデル(ベルギー、スーダル・クイックステップ)ら集団は4分2秒遅れでフィニッシュ。クイーンステージの最終日を迎えるはるか前に、総合争いが大きく傾いた感がある結果となった。

初日で早くも大幅リードで総合首位に立ったタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos



昨年まで8日間の争いだったツール・ド・スイス(UCIワールドツアー)は、女子と同日に同一開催地で行う「一体型フォーマットへの転換」により5日間へと短縮された。その初日はソンドリオを発着する144kmで、最初の55kmまでは平坦路だが、そこから4つのカテゴリー山岳を含む丘を連続で越えていく丘陵ステージだ。
その平坦路で集団を飛び出し、逃げグループを形成したのはセドリック・ブーレンス(ベルギー、ロット・アンテルマルシェ)とフレドリク・ドゥヴァーシュネス(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)。一時は4分のリードを得たものの、登り区間が始まるとメイン集団との差は一気に縮まり、ブーレンスが吸収される。しかし5月末に閉幕したジロ・デ・イタリア第15ステージで逃げ切り勝利を決めたドゥヴァーシュネスは先頭で抗った。
そして早くも勝負を決める動きがあったのは、スイスの腕時計メーカーであるティソがスポンサーし、スプリントポイントではなくボーナスタイムのみが与えられる「ティソ・スプリント」の手前だった。UAEチームエミレーツXRGが集団前方でトレインを組むと、総合エースのタデイ・ポガチャル(スロベニア)が2位通過でボーナスタイム2秒を獲得。ポガチャルは直後に訪れる2つ目のティソ・スプリントも2位通過し、初日に早くも合計4秒のアドバンテージを得た。


その直後、カテゴリーのつかない登り区間に入るとメイン集団が分裂する。出来上がった小集団にはもちろんポガチャルの姿もあり、ブランドン・マクナルティ(アメリカ)の高速牽引から残り71.5km地点でポガチャルがアタック。すぐに逃げるドゥヴァーシュネスに追いつき、残り69km地点でこれを置き去りにして単独先頭に立った。
追走する10名ほどの集団は徐々にその人数を増やし、残り50km地点でリチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト)がアタック。単独追走を開始する。しかしこれが1ヶ月以上ぶりとなるレースにもかかわらず、高地合宿の成果をいかんなく発揮するポガチャルは軽快に脚を回し、そのリードを広げていく。そして終盤に待つ2つの3級山岳も難なくクリアし、フィニッシュ地点にたどり着いた。


この日も世界王者の証であるアルカンシエルを見せつけ、大会初日から圧倒的な力を示したポガチャル。「本当にきつかった。最初の登りからとても厳しかったが、ニルス(ポリッツ)が素晴らしいペースを刻んでくれた。アタックの瞬間は無線がなく、何が起きているのか分からなかった。だからただ踏み続けた」と、ポガチャルはレースを振り返った。
区間2位に入ったのは2分14秒遅れでフィニッシュしたカラパス。区間3位は2分29秒遅れでアンドレア・バジオーリ(イタリア、リドル・トレック)、さらにここからタイム差が広がり、区間4位のイラン・ファンウィルデル(ベルギー、スーダル・クイックステップ)ら集団は4分2秒遅れでフィニッシュ。クイーンステージの最終日を迎えるはるか前に、総合争いが大きく傾いた感がある結果となった。

ツール・ド・スイス2026第1ステージ結果
| 1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) | 3:28:51 |
| 2位 | リチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト) | +2:14 |
| 3位 | アンドレア・バジオーリ(イタリア、リドル・トレック) | +2:29 |
| 4位 | イラン・ファンウィルデル(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | +4:02 |
| 5位 | マティアス・ヴァチェク(チェコ、リドル・トレック) | |
| 6位 | ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | |
| 7位 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツXRG) | |
| 8位 | フェリックス・グロスシャートナー(オーストリア、UAEチームエミレーツXRG) | +4:05 |
| 9位 | アンドリュー・オーガスト(アメリカ、ネットカンパニー・イネオス) | +4:30 |
| 10位 | ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG) |
個人総合成績
| 1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) | 3:28:37 |
| 2位 | リチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト) | +2:22 |
| 3位 | アンドレア・バジオーリ(イタリア、リドル・トレック) | +2:39 |
| 4位 | イラン・ファンウィルデル(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | +4:16 |
| 5位 | マティアス・ヴァチェク(チェコ、リドル・トレック) | |
| 6位 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツXRG) | |
| 7位 | ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | |
| 8位 | マシュー・リッチテッロ(アメリカ、デカトロンCMA CGM) | +4:18 |
| 9位 | フェリックス・グロスシャートナー(オーストリア、UAEチームエミレーツXRG) | +4:43 |
| 10位 | アンドリュー・オーガスト(アメリカ、ネットカンパニー・イネオス) | +4:44 |
その他の特別賞
| ポイント賞 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) |
| 山岳賞 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) |
| ヤングライダー賞 | マティアス・ヴァチェク(チェコ、リドル・トレック) |
| チーム総合成績 | UAEチームエミレーツXRG |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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