7月5日開幕のツール・ド・フランスに出場する全23チームが発表された。主催者招待にはトタルエネルジーとウノエックス・モビリティが選出。さらに今年から1チーム増えた招待枠で、チューダー・プロサイクリングが初出場を決めた。



ツール主催者A.S.O.が発表した2025年大会の出場23チーム image:A.S.O.

例年1月に発表されるツール・ド・フランスの出場チームが、今年は3月下旬までずれ込んだ。その理由は、UCI(国際自転車競技連合)がグランツールの出場チーム数増加を承認するのを待っていたためだ。

UCIに対し出場チームの増加を要請したのは、UCIや選手、チーム、レース主催者の代表者からなるプロサイクリング協議会(PCC)。3月26日に行われたUCI運営委員会がこれを承認したことにより、ツールだけでなく、ジロ・デ・イタリアとブエルタ・ア・エスパーニャも全23チームで争われることとなる。出場選手数は176名から184名に増える。

今年のツール・ド・フランスに出場するのは18のワールドチームと、昨年のUCIチームランキングで上位に入りグランツールへの自動招待権を得たロットとイスラエル・プレミアテック。レース主催者による招待枠には、昨年と同じトタルエネルジーとウノエックス・モビリティが選出。そして追加の23チーム目としてスイス籍のプロチームであるチューダー・プロサイクリングが選ばれた。

A.S.O.のプリュドム氏と言葉を交わすジュリアン・アラフィリップ(フランス、チューダー・プロサイクリング) photo:A.S.O.

チューダーは元TT世界王者ファビアン・カンチェラーラが中心となり、2022年に発足したプロチーム。今年はジュリアン・アラフィリップ(フランス)やマルク・ヒルシ(スイス)を獲得するなど大型補強を敢行。2024年のジロ・デ・イタリアでグランツール初出場を果たし、今回のツール・ド・フランス出場決定を受け、ツールの公式SNSでアラフィリップのツール復帰を喜ぶ投稿が行われた。

UCIは今回の増枠決定について、プロチームを支援する必要性、主催者によるレースレベルの向上、そして追加チームの選手にグランツールで競う機会を提供できることを理由として挙げている。またUCIはプロサイクリング協議会に対し、2026年シーズンから自動招待枠を3に増やし、主催者招待枠を2に戻す可能性について検討するよう要請している。
2025年ツール・ド・フランス出場チーム(全23チーム)
ワールドチーム
アルペシン・ドゥクーニンク
アルケアB&Bホテルズ
バーレーン・ヴィクトリアス
コフィディス
デカトロンAG2Rラモンディアール
EFエデュケーション・イージーポスト
グルパマFDJ
イネオス・グレナディアーズ
アンテルマルシェ・ワンティ
リドル・トレック
モビスター
レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ
スーダル・クイックステップ
ジェイコ・アルウラー
ピクニック・ポストNL
ヴィスマ・リースアバイク
UAEチームエミレーツXRG
XDSアスタナ
自動出場権獲得チーム
ロット
イスラエル・プレミアテック
主催者招待チーム
トタルエネルジー
ウノエックス・モビリティ
チューダー・プロサイクリングチーム
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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