ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)が圧巻のトップスピードを披露したル・サミン・デ・ダム。ライバルたちを一蹴し、大会初優勝を飾った。



3月4日に行われたル・サミン・デ・ダム photo:CorVos

男子レースと同じ3月4日に、ベルギーでル・サミン・デ・ダム(UCI1.1)が行われた。カレニョンから石畳と丘を含むコースを4周する122kmの戦いは、シーズン初戦のUAEツアーから同じスケジュールを送っているロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)とシャーロッテ・コール(オランダ、ピクニック・ポストNL)の対決が注目された。

UAEツアーで3勝を飾るウィーベスに対し、コールはまだ未勝利と差をつけられている状況。レースはコンチネンタルチームの2名が逃げ、SDワークスが先導するメイン集団からロミーナ・イノホサ(メキシコ、ロット)がアタックする。しかし、集団スプリントに持ち込みたいSDワークスはこれを阻止。レースは石畳のコースながら、典型的なスプリントレースの様相を呈した。

プロトンが石畳を駆けていく photo:CorVos

最終周回に入る手前で集団落車が発生。リブ・アルウラー・ジェイコは、ジョージア・ベイカー(オーストラリア)やレティツィア・パテルノステル(イタリア)の勝利を目指し、先頭に人数を固める。そして集団は逃げを捉え、最後の石畳区間をクリアした。

最終ストレートに入ってもリブ・アルウラーがペースを上げ、コールが集団の後方に埋もれる中、残り150mからウィーベスがスプリントを開始。その圧倒的なスピードは、背後につけたリンダ・ザネッティ(スイス、ウノエックス・モビリティ)をも置き去りにする。ライバルたちは並びかけることすらできず、欧州王者が勝利を掴んだ。

圧巻のスプリントで勝利したロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) photo:CorVos

シーズン4勝目を飾ったウィーベスは、「石畳を含むベルギーの路面はいつだって混沌を作り出す。だがチームメイトがレース展開を掌握し、最後は自ら位置取りをした。スピードには自信があったので早めにスプリントし、勝利ができて嬉しい」とコメントした。

ウィーベスが次に臨むのは、2005年以来に復活するミラノ〜サンレモの女子レース(3月22日)だ。
ル・サミン・デ・ダム2025結果
1位 ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) 3:10:35
2位 リンダ・ザネッティ(スイス、ウノエックス・モビリティ)
3位 ララ・ギレスピー(アイルランド、UAEチームADQ)
4位 グラディス・ヴェルユルスト(フランス、AGインシュランス・スーダル)
5位 ジョージア・ベイカー(オーストラリア、リブ・アルウラー・ジェイコ)
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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