2025/03/05(水) - 08:45
ベルギーのワロン地方で行われたセミクラシック、「ル・サミン」は今年も集団スプリントで決着。今季ロード初戦のマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)が、他を圧倒するスピードで勝利した。

今季ロード初戦を迎えたマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:CorVos
2025年も3月に入り、4月13日のパリ〜ルーベに向かって徐々に本格化していく石畳クラシックシーズン。ベルギー南部のワロン地方を舞台にした「エナーム・サミン・クラシック(UCI1.1)」、通称ル・サミンもまた、石畳が敷かれたセミクラシックレースだ。
コースはカレニョンを出発してドゥールに向かう199.1km。後半、3周半する周回コースには石畳+急坂の「コート・ド・ラ・ロケット(登坂距離550m/平均勾配2%)」をはじめいくつもの石畳セクターが設定されているため、その数は20箇所を超える。
下部チーム所属ながらトップチームで走る18歳のセバスチャン・グリンドレー(イギリス、リドル・トレック)が入った逃げは8名。一方のメイン集団は、マチュー・ファンデルプール(オランダ)を擁するアルペシン・ドゥクーニンクがコントロールする。2月にシクロクロス世界選手権で7度目の優勝を飾ったファンデルプールは、今季のロード初戦をリラックスした表情で迎えた。

石畳区間を駆ける選手たち photo:CorVos
周回コースに入るとプロトンのペースが上がり、逃げは残り56km地点で捕まる。その後、脳震盪による1年半の休養から昨年8月に復帰後、初のクラシックシーズンを迎えたタコ・ファンデルホールン(オランダ、アンテルマルシェ・ワンティ)などがアタック。それにより新たな9名による先頭集団が形成された。
しかしこの動きも長くは続かず、プロトンは残り14km地点で逃げをキャッチ。直後に飛び出した3名集団も引き戻され、レースは集団スプリントに持ち込まれた。
XDSアスタナの2名(ロメレ&フェドロフ)が集団先頭で牽制する中、最終ストレートに入るとファンデルプールがスムーズに先頭へ躍り出る。一気にダンシングで加速し先頭に立つと、一旦シッティングに切り替え、再びスプリントを開始。その圧倒的なスピードには誰も追いつけず、ファンデルプールは両手を広げてフィニッシュラインを通過した。

圧巻のスプリントで勝利したマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:CorVos

表彰台に上がったマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:CorVos
「レースを通して力を感じていたが、違いを作る(アタックして飛び出す)ほどではなかった。多くの選手が僕の動きを注視していたからね。だから残り50km地点でチームメイトに”スプリントに備える”と伝えたんだ。作戦が上手くいって嬉しいよ」と、今季初戦で勝利を収めたファンデルプールは語った。
2位にはオムロープ・ヘットニュースブラット2位の20歳、ポール・マニエ(フランス、スーダル・クイックステップ)が入っている。
ファンデルプールはこの後、3月10日に開幕するティレーノ〜アドリアティコに出場予定だ。

2025年も3月に入り、4月13日のパリ〜ルーベに向かって徐々に本格化していく石畳クラシックシーズン。ベルギー南部のワロン地方を舞台にした「エナーム・サミン・クラシック(UCI1.1)」、通称ル・サミンもまた、石畳が敷かれたセミクラシックレースだ。
コースはカレニョンを出発してドゥールに向かう199.1km。後半、3周半する周回コースには石畳+急坂の「コート・ド・ラ・ロケット(登坂距離550m/平均勾配2%)」をはじめいくつもの石畳セクターが設定されているため、その数は20箇所を超える。
下部チーム所属ながらトップチームで走る18歳のセバスチャン・グリンドレー(イギリス、リドル・トレック)が入った逃げは8名。一方のメイン集団は、マチュー・ファンデルプール(オランダ)を擁するアルペシン・ドゥクーニンクがコントロールする。2月にシクロクロス世界選手権で7度目の優勝を飾ったファンデルプールは、今季のロード初戦をリラックスした表情で迎えた。

周回コースに入るとプロトンのペースが上がり、逃げは残り56km地点で捕まる。その後、脳震盪による1年半の休養から昨年8月に復帰後、初のクラシックシーズンを迎えたタコ・ファンデルホールン(オランダ、アンテルマルシェ・ワンティ)などがアタック。それにより新たな9名による先頭集団が形成された。
しかしこの動きも長くは続かず、プロトンは残り14km地点で逃げをキャッチ。直後に飛び出した3名集団も引き戻され、レースは集団スプリントに持ち込まれた。
XDSアスタナの2名(ロメレ&フェドロフ)が集団先頭で牽制する中、最終ストレートに入るとファンデルプールがスムーズに先頭へ躍り出る。一気にダンシングで加速し先頭に立つと、一旦シッティングに切り替え、再びスプリントを開始。その圧倒的なスピードには誰も追いつけず、ファンデルプールは両手を広げてフィニッシュラインを通過した。


「レースを通して力を感じていたが、違いを作る(アタックして飛び出す)ほどではなかった。多くの選手が僕の動きを注視していたからね。だから残り50km地点でチームメイトに”スプリントに備える”と伝えたんだ。作戦が上手くいって嬉しいよ」と、今季初戦で勝利を収めたファンデルプールは語った。
2位にはオムロープ・ヘットニュースブラット2位の20歳、ポール・マニエ(フランス、スーダル・クイックステップ)が入っている。
ファンデルプールはこの後、3月10日に開幕するティレーノ〜アドリアティコに出場予定だ。
ル・サミン2025結果
1位 | マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) | 4:19:39 |
2位 | ポール・マニエ(フランス、スーダル・クイックステップ) | |
3位 | エミリアン・ジャニエール(フランス、トタルエネルジー) | |
4位 | イエンセ・ビールマンス(ベルギー、アルケア・B&Bホテルズ) | |
5位 | ルイス・アスキー(イギリス、グルパマFDJ) |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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