残り2kmで逃げ集団を飛び出したディエゴ・ウリアルテ(スペイン、エキポ・ケルンファルマ)が、嬉しいプロ初勝利。4分32秒遅れでやってきた総合上位勢に動きはなかった。



総合首位で大会4日目を迎えたパヴェル・シヴァコフ(フランス、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos

スペイン南部のアンダルシア地方を舞台とし、2年振りの開催となったブエルタ・ア・アンダルシア・ルタ・シクリスタ・デル・ソル(UCI2.Pro)は第4ステージを迎えた。今大会最長距離である194.3kmコースは、序盤からカテゴリーのつかない丘をいくつも越えていくレイアウト。ラスト60kmは下り基調のため、集団スプリントの可能性が見られていた。

連日のリタイア者で97名まで減った選手たちがスタートし、激しいアタック合戦の末に14名の逃げグループが形成された。単騎の選手ばかりのなかカハルラル・セグロスRGAが唯一2名を送り、ワールドチームからもコナー・スウィフト(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)などが入る。それを追うメイン集団では、ベルギー籍のプロチームであるワグナー・バザンWBが先導した。

古巣イネオスの監督と言葉を交わすトーマス・ピドコック(イギリス、Q36.5プロサイクリング) photo:CorVos

逃げ集団に総合で脅威になる選手がいないため、リーダーチームであるUAEチームエミレーツXRGはプロトンの牽引に加わらない。そのため逃げに選手を送れなかったメキシコのコンチネンタルチーム、ペトロライクも集団先頭に選手を固めてワグナーに加勢。残り25km地点で1分30秒まで縮まったものの、最後まで逃げ集団を捉えることはできなかった。

フィニッシュ地点であるアラウリン・デ・ラ・トレに逃げグループでたどり着いたのは6名だった。そして残り2kmでスプリントを嫌ったウリアルテがアタック。スウィフトやカラム・スコットソン(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアール)が追いかけたものの、牽制したため差が詰まらない。

2kmアタックを成功させたディエゴ・ウリアルテ(スペイン、エキポ・ケルンファルマ) photo:CorVos

何度も後ろを振り向きながら、最後まで踏み続けた23歳のウリアルテがフィニッシュラインに到達。そして雄叫びと共にプロ初勝利を手に入れた。

プロ2年目で念願の勝利を手に入れたウリアルテ。「スプリント勝負にならないようサプライズなアタックを仕掛けた。徐々に差が縮まっていくなか、なんとかプロ初勝利を掴むことができた。チーム全体としてこの良い流れに乗っていきたい」と喜びを語った。

プロトンは4分32秒遅れでフィニッシュ。シヴァコフなど総合上位勢に順位やタイム差の変動はなかった。
ブエルタ・ア・アンダルシア2025第4ステージ結果
1位 ディエゴ・ウリアルテ(スペイン、エキポ・ケルンファルマ) 4:07:21
2位 アラン・ジュソーム(フランス、トタルエネルジー) +0:09
3位 コナー・スウィフト(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)
4位 カラム・スコットソン(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアール)
5位 セバスチャン・バーウィック(オーストラリア、カハルラル・セグロスRGA)
個人総合成績
1位 パヴェル・シヴァコフ(フランス、UAEチームエミレーツXRG) 15:44:59
2位 クレマン・ベルテ(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアール) +0:23
3位 トーマス・ピドコック(イギリス、Q36.5プロサイクリング) +0:26
4位 マキシム・ファンヒルス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) +0:59
5位 ティム・ウェレンス(ベルギー、UAEチームエミレーツXRG) +1:03
その他の特別賞
ポイント賞 マキシム・ファンヒルス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)
山岳賞 ギリェルモ・シルバ(ウルグアイ、カハルラル・セグロスRGA)
チーム総合成績 デカトロンAG2Rラモンディアール
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
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