2025/02/19(水) - 08:46
UAEツアー2日目の短距離個人TTで21歳ジョシュア・ターリング(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)が圧勝。タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG)は3位に入り、翌日の山頂フィニッシュに向けて好調をアピールしている。

高層ビル群をバックに平坦コースを走るジョシュア・ターリング(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) photo:UAE Tour
UAEツアー2日目の舞台は、ペルシャ湾に浮かぶアル・ウダイリアット島での短距離個人タイムトライアル。昨年大会と同じ12.2kmの短距離コースは完全に真っ平らで、一直線の前半区間が向かい風、コーナーが含まれる後半区間が追い風というTTスペシャリスト向けレイアウトだ。
時間が経つにつれて風が吹く予報だったこの日、各チームは序盤スタート組に有力選手をラインナップ。チームスポンサーの母国大会であり、総合優勝候補筆頭のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG)は13番目でスタートを切った。

3位に入ったタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos

2位:シュテファン・ビッセガー(スイス、デカトロン・AG2Rラモンディアール) photo:CorVos
「冬の間に乗り込みを重ねたので今日は良い走りができると思う」と自身をのぞかせていたポガチャルは、昨年であれば優勝する13分13秒(平均55.385km/h)を叩き出して暫定トップフィニッシュ。しかし昨年グランドスラム(ジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、世界選手権優勝)を達成したスーパーオールラウンダーの記録を上書きする選手が2人も現れた。
1人目はEFエデュケーション・イージーポストから、デカトロン・AG2Rラモンディアールに新天地を見出したシュテファン・ビッセガー(スイス)だった。短距離TTスペシャリストは中間計測でポガチャルを9秒上回り、後半区間ではやや追い上げを許すもフィニッシュ地点で5秒上回る13分8秒(平均55.736km/h)で飛び込んだ。
ビッセガーのタイムを唯一上回ったのがジョシュア・ターリング(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)だ。個人TTのイギリス王者、かつ昨年の欧州選手権優勝を遂げた身長194cmの若きスペシャリストが、68Tのビッグギアを回してフラットコースを爆走。中間計測地点でビッセガーを3秒、フィニッシュ地点でなんと13秒も上回る12分55秒、平均56.671km/hを叩き出した。Velonによれば、ターリングの前半6分15秒のデータは平均55.7km/hで、アベレージパワーは510ワットに及んでいる。

68Tチェーンリングでトップタイムを叩き出したジョシュア・ターリング(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos
総合リーダーのジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)を上回ってターリングが首位浮上。明るいニュースの少ないイネオスにとってはクラシカ・ハエンでのミハウ・クフィアトコフスキに続く2日連続勝利であり、2024年6月のクリテリウム・デュ・ドーフィネ以来となるワールドツアー勝利に。「平坦で短距離ステージだったので、ポガチャルのことは頭にあったけれど、僕にもチャンスがあると思っていた。チームにとってエキサイティングな日になったと思う」と話している。
一方、「ターリングとビッセガーはこういうコースでは本当に速いので、彼らと争うのは厳しいと思っていたよ。でも自分のスピードには満足しているし、今年初めての全力TTで良い走りができたと思う」と言うポガチャルは、翌日に控えるジュベル・ジャイス(登坂距離21km/平均勾配5.4%)山頂フィニッシュでの優勝を誓う。「いい思い出があるコースだし、いつも言っているように、クライマー同士のスプリント争いになる。もちろんサプライズもあるかもしれないけれど、僕にとって相性の良いステージなので、本当に楽しみだ」と期待を込めている。

ジョシュア・ターリング(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)が総合リーダージャージを着用 photo:UAE Tour

UAEツアー2日目の舞台は、ペルシャ湾に浮かぶアル・ウダイリアット島での短距離個人タイムトライアル。昨年大会と同じ12.2kmの短距離コースは完全に真っ平らで、一直線の前半区間が向かい風、コーナーが含まれる後半区間が追い風というTTスペシャリスト向けレイアウトだ。
時間が経つにつれて風が吹く予報だったこの日、各チームは序盤スタート組に有力選手をラインナップ。チームスポンサーの母国大会であり、総合優勝候補筆頭のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG)は13番目でスタートを切った。


「冬の間に乗り込みを重ねたので今日は良い走りができると思う」と自身をのぞかせていたポガチャルは、昨年であれば優勝する13分13秒(平均55.385km/h)を叩き出して暫定トップフィニッシュ。しかし昨年グランドスラム(ジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、世界選手権優勝)を達成したスーパーオールラウンダーの記録を上書きする選手が2人も現れた。
1人目はEFエデュケーション・イージーポストから、デカトロン・AG2Rラモンディアールに新天地を見出したシュテファン・ビッセガー(スイス)だった。短距離TTスペシャリストは中間計測でポガチャルを9秒上回り、後半区間ではやや追い上げを許すもフィニッシュ地点で5秒上回る13分8秒(平均55.736km/h)で飛び込んだ。
ビッセガーのタイムを唯一上回ったのがジョシュア・ターリング(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)だ。個人TTのイギリス王者、かつ昨年の欧州選手権優勝を遂げた身長194cmの若きスペシャリストが、68Tのビッグギアを回してフラットコースを爆走。中間計測地点でビッセガーを3秒、フィニッシュ地点でなんと13秒も上回る12分55秒、平均56.671km/hを叩き出した。Velonによれば、ターリングの前半6分15秒のデータは平均55.7km/hで、アベレージパワーは510ワットに及んでいる。

総合リーダーのジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)を上回ってターリングが首位浮上。明るいニュースの少ないイネオスにとってはクラシカ・ハエンでのミハウ・クフィアトコフスキに続く2日連続勝利であり、2024年6月のクリテリウム・デュ・ドーフィネ以来となるワールドツアー勝利に。「平坦で短距離ステージだったので、ポガチャルのことは頭にあったけれど、僕にもチャンスがあると思っていた。チームにとってエキサイティングな日になったと思う」と話している。
一方、「ターリングとビッセガーはこういうコースでは本当に速いので、彼らと争うのは厳しいと思っていたよ。でも自分のスピードには満足しているし、今年初めての全力TTで良い走りができたと思う」と言うポガチャルは、翌日に控えるジュベル・ジャイス(登坂距離21km/平均勾配5.4%)山頂フィニッシュでの優勝を誓う。「いい思い出があるコースだし、いつも言っているように、クライマー同士のスプリント争いになる。もちろんサプライズもあるかもしれないけれど、僕にとって相性の良いステージなので、本当に楽しみだ」と期待を込めている。

UAEツアー2025第2ステージ結果
1位 | ジョシュア・ターリング(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | 12.55 |
2位 | シュテファン・ビッセガー(スイス、デカトロン・AG2Rラモンディアール) | +0:13 |
3位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) | +0:18 |
4位 | ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツXRG) | +0:21 |
5位 | マキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ、ジェイコ・アルウラー) | +0:24 |
6位 | パブロ・カストリーリョ(スペイン、モビスター) | +0:27 |
7位 | イバン・ロメオ(スペイン、モビスター) | +0:28 |
8位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:39 |
9位 | フロリアン・フェルミールス(ベルギー、UAEチームエミレーツXRG) | |
10位 | フィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +0:40 |
個人総合成績
1位 | ジョシュア・ターリング(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | 3:44:29 |
2位 | シュテファン・ビッセガー(スイス、デカトロン・AG2Rラモンディアール) | +0:13 |
3位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) | +0:18 |
4位 | ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツXRG) | +0:21 |
5位 | パブロ・カストリーリョ(スペイン、モビスター) | +0:27 |
6位 | イバン・ロメオ(スペイン、モビスター) | +0:28 |
7位 | フィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +0:34 |
8位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:39 |
9位 | ブリュノ・アルミライユ(フランス、デカトロン・AG2Rラモンディアール) | +0:41 |
10位 | アロルド・テハダ(コロンビア、アスタナXDS) | +0:42 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ジョシュア・ターリング(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) |
ヤングライダー賞 | ジョシュア・ターリング(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) |
チーム総合成績 | イネオス・グレナディアーズーラ・ハンスグローエ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:UAE Tour, CorVos
photo:UAE Tour, CorVos
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