2025/02/15(土) - 12:15
南仏が舞台のツール・ド・ラ・プロヴァンス初日は、激しいアタック合戦の末、集団スプリントで決着。抜群のタイミングで抜け出したサム・ベネット(アイルランド、デカトロンAG2Rラモンディアール)が勝利した。

2月14日に開幕したツール・ド・ラ・プロヴァンス photo:Le Tour de La Provence

ツール・ド・ラ・プロヴァンス2025第1ステージ photo:Le Tour de La Provence 春のクラシックレースに向かい、多くの選手が新シーズンを迎えているヨーロッパ。2月14日に開幕したツール・ド・ラ・プロヴァンス(UCI2.1)は、その名の通り南フランスのプロヴァンス・アルプ・コート・ダジュールを舞台とする、3日間のステージレースだ。
出場するのはフランス籍を中心とした7つのワールドチームや、プロチームであるイスラエル・プレミアテックなど全16チーム。前年あったプロローグが廃され、スプリント予想のステージが3つ続くため、ベネットやパスカル・アッカーマン(ドイツ、イスラエル・プレミアテック)などスプリンターが集結。区間3勝で総合優勝を果たしたマッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)は連覇を狙う。
大会初日はコース中盤に2級、2級、3級山岳を登る丘陵ステージ。獲得標高差2,600mではあるものの、勾配は緩く、フィニッシュまで44kmは平坦路だ。そのため集団スプリントが有力視され、展開次第ではマテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)にもチャンスがあると見られた。

序盤から終始レースの主導権を握ったリドル・トレック photo:Le Tour de La Provence
序盤からリドル・トレックやEFエデュケーション・イージーポストが先導した集団は、スタートから60kmほどの地点で分裂する。ピーダスンやモホリッチらを含む19名が先行するも、2つ目の2級山岳で追走集団が追いつき、残り38km地点でマッテオ・ヴェルシェ(フランス、トタルエネルジー)が仕掛けた。
ヴェルシェのアタックは決まらず、モホリッチの仕掛けはピーダスンが自ら引き戻す。その後のアタックはいずれもリドルが潰し、残り17kmでサミュエル・ルルー(フランス、トタルエネルジー)が単独先頭に立つ。しかしプロトンはリドルとEFが協力して捉え、最終的に40名前後となった集団が残り600m地点でルルーを捉えた。
集団スプリントに向かうプロトンはEFからリドルに先頭が代わり、残り200mの緩い右コーナーをマライン・ファンデンベルフ(オランダ、EFエデュケーション・イージーポスト)が先頭に出る。しかし、ピーダスンの背後から飛び出したベネットが勝利をさらった。

スプリントを制したサム・ベネット(アイルランド、デカトロンAG2Rラモンディアール) photo:Le Tour de La Provence

リーダージャージに袖を通したサム・ベネット(アイルランド、デカトロンAG2Rラモンディアール) photo:Le Tour de La Provence
「僕らはシーズン最初の勝利を手に入れるべく、この大会に臨んだ。タフな戦いになることは分かっており、チームが僕を守ってくれた。強い風のなか、チャレンジングなレースだった」と、ベネットはレースを振り返った。
スピードが伸び悩んだファンデンベルフやピーダスンを抜き、2位に入ったのはルカシュ・クビシュ(スロバキア、ユニベット・ティテマ・ロケッツ)。3位にはアレクシ・ルナール(フランス、コフィディス)が入っている。


出場するのはフランス籍を中心とした7つのワールドチームや、プロチームであるイスラエル・プレミアテックなど全16チーム。前年あったプロローグが廃され、スプリント予想のステージが3つ続くため、ベネットやパスカル・アッカーマン(ドイツ、イスラエル・プレミアテック)などスプリンターが集結。区間3勝で総合優勝を果たしたマッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)は連覇を狙う。
大会初日はコース中盤に2級、2級、3級山岳を登る丘陵ステージ。獲得標高差2,600mではあるものの、勾配は緩く、フィニッシュまで44kmは平坦路だ。そのため集団スプリントが有力視され、展開次第ではマテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)にもチャンスがあると見られた。

序盤からリドル・トレックやEFエデュケーション・イージーポストが先導した集団は、スタートから60kmほどの地点で分裂する。ピーダスンやモホリッチらを含む19名が先行するも、2つ目の2級山岳で追走集団が追いつき、残り38km地点でマッテオ・ヴェルシェ(フランス、トタルエネルジー)が仕掛けた。
ヴェルシェのアタックは決まらず、モホリッチの仕掛けはピーダスンが自ら引き戻す。その後のアタックはいずれもリドルが潰し、残り17kmでサミュエル・ルルー(フランス、トタルエネルジー)が単独先頭に立つ。しかしプロトンはリドルとEFが協力して捉え、最終的に40名前後となった集団が残り600m地点でルルーを捉えた。
集団スプリントに向かうプロトンはEFからリドルに先頭が代わり、残り200mの緩い右コーナーをマライン・ファンデンベルフ(オランダ、EFエデュケーション・イージーポスト)が先頭に出る。しかし、ピーダスンの背後から飛び出したベネットが勝利をさらった。


「僕らはシーズン最初の勝利を手に入れるべく、この大会に臨んだ。タフな戦いになることは分かっており、チームが僕を守ってくれた。強い風のなか、チャレンジングなレースだった」と、ベネットはレースを振り返った。
スピードが伸び悩んだファンデンベルフやピーダスンを抜き、2位に入ったのはルカシュ・クビシュ(スロバキア、ユニベット・ティテマ・ロケッツ)。3位にはアレクシ・ルナール(フランス、コフィディス)が入っている。
ツール・ド・ラ・プロヴァンス2025第1ステージ結果
1位 | サム・ベネット(アイルランド、デカトロンAG2Rラモンディアール) | 4:12:30 |
2位 | ルカシュ・クビシュ(スロバキア、ユニベット・ティテマ・ロケッツ) | |
3位 | アレクシ・ルナール(フランス、コフィディス) | |
4位 | クレマン・リュソ(フランス、グルパマFDJ) | |
5位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック) |
個人総合成績
1位 | サム・ベネット(アイルランド、デカトロンAG2Rラモンディアール) | 4:12:20 |
2位 | ルカシュ・クビシュ(スロバキア、ユニベット・ティテマ・ロケッツ) | +0:04 |
3位 | アレクシ・ルナール(フランス、コフィディス) | +0:06 |
4位 | クレマン・リュソ(フランス、グルパマFDJ) | +0:07 |
5位 | フレッド・ライト(イギリス、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:08 |
その他の特別賞
ポイント賞 | サム・ベネット(アイルランド、デカトロンAG2Rラモンディアール) |
山岳賞 | マクシミリアン ジュイヤール(フランス、ヴァンリーゼル・ルーベ) |
ヤングライダー賞 | ラウル・ガルシア(スペイン、アルケア・B&Bホテルズ) |
チーム総合成績 | デカトロンAG2Rラモンディアール |
text:Sotaro.Arakawa
photo:Le Tour de La Provence
photo:Le Tour de La Provence
Amazon.co.jp