2月1日に行われた女子のカデルエヴァンス・グレートオーシャン・ロードレースは、集団スプリントをアリー・ウォラストン(ニュージーランド、FDJスエズ)が制す。加入直後のチームにワールドツアー勝利をもたらした。



ジーロングを発着点に行われた女子のカデルエヴァンス・グレートオーシャン・ロードレース photo:CorVos

2月1日に行われたカデルエヴァンス・グレートオーシャン・ロードレースは、男女共にワールドツアー第2戦として開催された。翌日に行われる男子に先立ち実施された女子レースの舞台は、サントス・ツアー・ダウンアンダーが行われたアデレードから南東700kmほどにあるジーロング。141.8kmコースは平坦基調だが、終盤に2度設定されたチャランブラ・クレス・クライム(距離1.4km/平均7%)が勝負の肝となった。

昨年19歳で大会を制したロジータ・レインハウト(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が不在のなか、注目は3日前の前哨戦サーフコースト・クラシックの優勝者アリー・ウォラストン(ニュージーランド、FDJスエズ)。クロエ・ダイガート(アメリカ、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)など有力選手が集うレースは、予想通り2度のチャランブラ・クレス・クライムで集団の人数が絞られた。

残り3km地点を過ぎ、勝負は15名の先頭集団によるスプリントへ。ノルウェー王者ミーエビョルンダル・オッテスタッド(ウノエックス・モビリティ)のアタックは集団に吸収され、最終ストレートに入ると、シルケ・スムルデルス(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ)がコース右側からスプリントを開始した。

絶好のリードアウトから踏み込み、先頭に立つアリー・ウォラストン(ニュージーランド、FDJスエズ) photo:CorVos

2連勝したアリー・ウォラストン(ニュージーランド、FDJスエズ) photo:CorVos

しかしトップスピードを保つことはできず、エリーズ・シャベイ(スイス、FDJスエズ)のリードアウトからウォラストンが踏み込む。好調ウォラストンにはノエミ・リュエッグ(スイス、EFオートリー・キャノンデール)が離され、カーリーン・スウィンケルス(オランダ、UAEチームADQ)も食らいつくことができない。そしてウォラストンが移籍直後のFDJに、ワールドツアー勝利をもたらした。

前哨戦に続きシーズン2勝目を手に入れたウォラストンは、「この勝利を誇らしく思う。チームメイトによるサポートがあり、チームとして強さを示した。彼女たちに心からの感謝を伝えたい」と喜びを語った。

表彰台で笑顔を見せるアリー・ウォラストン(ニュージーランド、FDJスエズ) photo:Cadel Evans Great Ocean Road Race

サメの背びれをかたどったトロフィーを掲げるアリー・ウォラストン(ニュージーランド、FDJスエズ) photo:Cadel Evans Great Ocean Road Race
カデルエヴァンス・グレートオーシャン・ロードレース・ウィメン2025結果
1位 アリー・ウォラストン(ニュージーランド、FDJスエズ) 3:59:43
2位 カーリーン・スウィンケルス(オランダ、UAEチームADQ)
3位 ノエミ・リュエッグ(スイス、EFオートリー・キャノンデール)
4位 クロエ・ダイガート(アメリカ、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)
5位 シルケ・スムルデルス(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ)
6位 ルース・エドワーズ(アメリカ、ヒューマンパワードヘルス)
7位 ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、リドル・トレック)
8位 ディリシン・ミエルモン(フランス、セラティジットWNTプロサイクリング)
9位 バルバラ・マルコッティ(イタリア、ヒューマンパワードヘルス)
10位 ミーエビョルンダル・オッテスタッド(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) +0:02
text:Sotaro.Arakawa
photo:Cadel Evans Great Ocean Road Race, CorVos

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