2025/01/27(月) - 08:15
アデレードの周回コースで争われたサントス・ツアー・ダウンアンダー第6ステージ。集団スプリントでサム・ウェルスフォード(オーストラリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が今大会3勝目をマークし、前日勝者のジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG)が危なげなく総合優勝を決めた。

この日もチームワークに徹したオーストラリア王者のルーク・ダーブリッジ(ジェイコ・アルウラー) photo:Santos Tour Down Under
25周年の記念大会となった2025年サントス・ツアー・ダウンアンダー。ウィランガヒルの激闘から一夜明け、大会最終日はアデレード・シティセンターを巡る周回コースが舞台となった。まるでクリテリウムのような4.5kmコースを20周する90kmレースは、直前に行われた女子のシュワルベ・ウィメンズ・ワンデークラシックと同一のコース設定だ。
前日勝者で総合リーダーであるナルバエスを先頭に、昨年引退して観戦に来たマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)のピストルでレースはスタート。直後に飛び出したカスパー・ピーダスン(デンマーク、スーダル・クイックステップ)に、遅れてケランド・オブライアン(ジェイコ・アルウラー)とダミアン・ホーゾン(オーストラリアナショナルチーム)のオーストラリア勢が合流。UAEがメイン集団のペースを作り、落ち着いた展開のままレースは進行した。

プロトン内で安全に走行するジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos
2つある中間スプリントはピーダスンとオブライアンがそれぞれトップ通過し、山岳ポイントはどちらもホーゾンが最大ポイントをゲット。しかしポイント賞トップのウェルスフォードと山岳賞ジャージを着るファーガス・ブラウニング(オーストラリアナショナルチーム)を脅かすことはなく、残り距離は10kmを切り最終局面へ。
最終周回を前に、逃げていたオブライアンとホーゾンがプロトンに吸収され、最後まで粘ったピーダスンも残り2.5kmで集団にキャッチ。緊張感高まる集団前方ではコーナーでルイス・アスキー(イギリス、グルパマFDJ)らが落車するシーンもありながら、勝負は大会4度目となる集団スプリントに持ち込まれた。

先頭に立ったサム・ウェルスフォード(オーストラリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)にブライアン・コカール(フランス、コフィディス)が迫る photo:CorVos
最終ストレートに先頭で進入したのは、今大会ウェルスフォードを2勝をもたらしているリードアウトのダニー・ファンポッペル(オランダ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)。その強烈な牽引はライバルたちを引き離し、残り200mでウェルスフォードが満を持してスプリントを開始。背後にはブライアン・コカール(フランス、コフィディス)が食らいつくも、ウェルスフォードのスピードはそれを上回る。圧倒的な加速力で先頭を維持したまま、ウェルスフォードがフィニッシュラインを駆け抜けた。

区間3勝目を手に入れたサム・ウェルスフォード(オーストラリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos
完璧なリードアウトから、昨年に続き最終ステージを含む区間3勝を手にしたウェルスフォード。「簡単なレースとはならず、多少危険なシーンもあった。だが勝つことができ、まさか3勝できるとは思わなかった。チームは僕を信頼し、自分自身最終日も勝てると信じていた。素晴らしい走りを見せてくれたチームメイトに感謝したい」とポイント賞ジャージを確定させ、喜びを語った。
総合優勝はナルバエスが盤石の走りで守り抜き、山岳賞はブラウニングが獲得。ヤングライダー賞には、第3ステージで4位に入り、総合17位で大会を終えた18歳のネオプロ(プロ1年目)のアルバート・ウィゼンフィリプセン(デンマーク、リドル・トレック)が輝いた。また、初出場の留目夕陽(EFエデュケーション・イージーポスト)は見事完走を果たしている。

ポイント賞ジャージと勝利を表彰台で喜ぶサム・ウェルスフォード(オーストラリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos

総合優勝者ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos

25周年の記念大会となった2025年サントス・ツアー・ダウンアンダー。ウィランガヒルの激闘から一夜明け、大会最終日はアデレード・シティセンターを巡る周回コースが舞台となった。まるでクリテリウムのような4.5kmコースを20周する90kmレースは、直前に行われた女子のシュワルベ・ウィメンズ・ワンデークラシックと同一のコース設定だ。
前日勝者で総合リーダーであるナルバエスを先頭に、昨年引退して観戦に来たマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)のピストルでレースはスタート。直後に飛び出したカスパー・ピーダスン(デンマーク、スーダル・クイックステップ)に、遅れてケランド・オブライアン(ジェイコ・アルウラー)とダミアン・ホーゾン(オーストラリアナショナルチーム)のオーストラリア勢が合流。UAEがメイン集団のペースを作り、落ち着いた展開のままレースは進行した。

2つある中間スプリントはピーダスンとオブライアンがそれぞれトップ通過し、山岳ポイントはどちらもホーゾンが最大ポイントをゲット。しかしポイント賞トップのウェルスフォードと山岳賞ジャージを着るファーガス・ブラウニング(オーストラリアナショナルチーム)を脅かすことはなく、残り距離は10kmを切り最終局面へ。
最終周回を前に、逃げていたオブライアンとホーゾンがプロトンに吸収され、最後まで粘ったピーダスンも残り2.5kmで集団にキャッチ。緊張感高まる集団前方ではコーナーでルイス・アスキー(イギリス、グルパマFDJ)らが落車するシーンもありながら、勝負は大会4度目となる集団スプリントに持ち込まれた。

最終ストレートに先頭で進入したのは、今大会ウェルスフォードを2勝をもたらしているリードアウトのダニー・ファンポッペル(オランダ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)。その強烈な牽引はライバルたちを引き離し、残り200mでウェルスフォードが満を持してスプリントを開始。背後にはブライアン・コカール(フランス、コフィディス)が食らいつくも、ウェルスフォードのスピードはそれを上回る。圧倒的な加速力で先頭を維持したまま、ウェルスフォードがフィニッシュラインを駆け抜けた。

完璧なリードアウトから、昨年に続き最終ステージを含む区間3勝を手にしたウェルスフォード。「簡単なレースとはならず、多少危険なシーンもあった。だが勝つことができ、まさか3勝できるとは思わなかった。チームは僕を信頼し、自分自身最終日も勝てると信じていた。素晴らしい走りを見せてくれたチームメイトに感謝したい」とポイント賞ジャージを確定させ、喜びを語った。
総合優勝はナルバエスが盤石の走りで守り抜き、山岳賞はブラウニングが獲得。ヤングライダー賞には、第3ステージで4位に入り、総合17位で大会を終えた18歳のネオプロ(プロ1年目)のアルバート・ウィゼンフィリプセン(デンマーク、リドル・トレック)が輝いた。また、初出場の留目夕陽(EFエデュケーション・イージーポスト)は見事完走を果たしている。


サントス・ツアー・ダウンアンダー2025第6ステージ
1位 | サム・ウェルスフォード(オーストラリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | 1:53:14 |
2位 | ブライアン・コカール(フランス、コフィディス) | |
3位 | フィル・バウハウス(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
4位 | ルイ・オリヴェイラ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG) | |
5位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | |
6位 | ヘンリ・ウーリヒ(ドイツ、アルペシン・ドゥクーニンク) | |
7位 | トビアスルンド・アンドレースン(デンマーク、ピクニック・ポストNL) | |
8位 | ティムトーン・トイテンベルク(ドイツ、リドル・トレック) | |
9位 | マシュー・ウォールス(イギリス、グルパマFDJ) | |
10位 | アンドレア・ラッカーニ(イタリア、スーダル・クイックステップ) |
個人総合成績
1位 | ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG) | 19:19:16 |
2位 | ハビエル・ロモ(スペイン、モビスター) | +0:09 |
3位 | フィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +0:12 |
4位 | オスカー・オンリー(イギリス、ピクニック・ポストNL) | +0:15 |
5位 | バスティアン・トロンション(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアール) | +0:24 |
6位 | ルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | |
7位 | マグナス・シェフィールド(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ) | +0:27 |
8位 | トーマス・グローグ(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) | |
9位 | パトリック・コンラッド(オーストリア、リドル・トレック) | +0:31 |
10位 | マイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック) | +0:47 |
その他の特別賞
ポイント賞 | サム・ウェルスフォード(オーストラリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) |
山岳賞 | ファーガス・ブラウニング(オーストラリアナショナルチーム) |
ヤングライダー賞 | アルバート・ウィゼンフィリプセン(デンマーク、リドル・トレック) |
チーム総合成績 | リドル・トレック |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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