2024/11/02(土) - 15:00
開催地を群馬県水上町へ移したグラインデューロ。運営体制を刷新し、リニューアルを図った人気グラベルイベントにお邪魔してきました。
2019年に日本に初めて上陸した世界的人気グラベルイベント「グラインデューロ」。長野県の斑尾エリアにて開催された初回大会は台風襲来の間隙を縫って開催され、参加したグラベルホリックたちの間で語り草ともなっている。
コロナ禍を挟み、運営体制を変えて昨年は白馬に場所を移したグラインデューロ。体制変更に伴う様々なハプニングも発生したというが、台風襲来の初回大会のイメージもあってか、うんうんそれもまたグラインデューロだね、といった雰囲気だったとかなかったとか。
そんな事前情報を小耳に挟みながら、今年向かったのは群馬県みなかみ町。新潟県との境にある群馬最北端の町である。ロードレースを嗜む読者にとっては群馬CSCでお馴染みのロケーションかもしれない。
そう、グラインデューロはついに長野を飛び出し、お隣群馬県へとやってきたのだ。目的地は利根川の支流である湯檜曽川沿いの「キャニオンズ」。ここがグラインデューロみなかみのメイン会場となる。
会場にはシマノやシュワルベ、サルサ、イクイプトなど大会をサポートするメーカーブースが勢揃い。金曜にはシュワルベが冠となったショートレースも行われ、来たる本番へと華を添えた。そう、グラインデューロはただ走るだけじゃない。自慢のフード、会場で併催される音楽フェス、用意されたキャンプ場で過ごす夜。そういった全てをひっくるめたのがグラインデューロだという。
実際、スタート地点での和気あいあいとした雰囲気は他のイベントの比ではない。まだまだ日本では少ないグラベルイベントの参加者ということで、横のつながりもあるのだろうけれど、グラインデューロ自体が人と人の距離を近づける力を持っていると感じる。
簡単に大会の概要を説明すると、午前と午後の2つのコースに設けられた4つの計測区間の合計タイムを競うことになる。前半ループを終えた後はメイン会場でランチを頂き、後半ループへスタートする。ざっくりとしたコースプロファイルは前半約50km、約2000mアップ、後半約30km、約1000mアップ。合計約80km、約3000mアップで、未舗装路率は20%前後となっている。
さて、諸々の注意事項や挨拶を終えたら、待ちに待ったスタートだ。先導してくれるのは、みなかみ町を拠点に活動するアドベンチャーレースチーム「イーストウィンド」の皆さん。世界を股にかけて過酷な冒険を行う猛者が、勝手知ったるローカルコースへ誘ってくれる。
午前のループは利根川沿いを下っていき、みなかみ駅前を通過。爽快なダウンヒルを楽しんでいたのもつかの間、突然登場した激坂に度肝を抜かれる。舗装路ながら押しが入りそうになる最初の登坂区間は、まさにグラインデューロからの洗礼。ここから先は本格的なヒルクライム区間。
しばし奥利根ゆけむり街道を行くオンロードのヒルクライム。こちらは特に計測区間でもなく、ゆっくり走ってもいいのだけれど、登りでがんばってしまうのはサイクリストのサガのようで皆さん結構息荒め。え、私?そう、実はグラベルバイクを持っていない私、今回は「メタボ会長」から強奪してきたE-MTBでの参加なので、皆さんの羨望とも怨嗟ともつかない眼差しを一身に集めつつ登っていく。
登り切ったところで最初のエイドが登場。コーラを頂き、水分とカロリーを補給。峠のトンネルを越えた後にお待ちかねのグラベルが待っていた。
第1計測区間はほぼ登りのパワーセクション。ダブルトラックのTHEジャパニーズグラベル、といった林道で、パワー勝負になるかと思いきや、要所に大きめの岩が連続する地点は前日の雨も相まって非常にテクニカル。FTP付近で踏んでいる最中に、スリッピーなロックセクションを処理するのはちょっとしたチャレンジで、思わずバイクを降りてしまう方の姿も。
今回の計測区間は登りが大半を占めていたけれど、パワーウェイトレシオだけを競うヒルクライム的なものでなかったのは、こういったテクニカルなセクションがスパイスを利かせてくれたから。
第1計測を終えて下っていくと甲高いエグゾーストノートとスキール音が近づいてくる。どうやら群馬CSCで走り屋さんたちのイベント(?)が開催されていた様子。そんなタイミングでちょうど一緒に走っていたサイスポ編集部員のエリグチ氏がメカトラブル。パンク&ハンドルが曲がってしまったという。
最近流行りの携帯電動ポンプを取り出したるエリグチ氏だが、なんと電源が入らないトラブル。ステムのネジもちょっと小さめで携帯工具では不安な手応えとのことで、同業者のよしみ、大きめのハンドポンプとフルサイズのアーレンキーを手渡し、修理を待つことに。スタート直前にコース情報を教えてもらった恩を返し、一安心である。
こういった助け合いもまた、グラベルイベントの醍醐味だ。セルフレスキューだけでなく、困っている人を助けられるような装備を持っていくという人が多いのもオフロード系のカルチャーの特徴とも言えるだろう。次に待ち受ける第2計測区間は更にハードなものに。立ちふさがる難関セクションは後編にて。
2019年に日本に初めて上陸した世界的人気グラベルイベント「グラインデューロ」。長野県の斑尾エリアにて開催された初回大会は台風襲来の間隙を縫って開催され、参加したグラベルホリックたちの間で語り草ともなっている。
コロナ禍を挟み、運営体制を変えて昨年は白馬に場所を移したグラインデューロ。体制変更に伴う様々なハプニングも発生したというが、台風襲来の初回大会のイメージもあってか、うんうんそれもまたグラインデューロだね、といった雰囲気だったとかなかったとか。
そんな事前情報を小耳に挟みながら、今年向かったのは群馬県みなかみ町。新潟県との境にある群馬最北端の町である。ロードレースを嗜む読者にとっては群馬CSCでお馴染みのロケーションかもしれない。
そう、グラインデューロはついに長野を飛び出し、お隣群馬県へとやってきたのだ。目的地は利根川の支流である湯檜曽川沿いの「キャニオンズ」。ここがグラインデューロみなかみのメイン会場となる。
会場にはシマノやシュワルベ、サルサ、イクイプトなど大会をサポートするメーカーブースが勢揃い。金曜にはシュワルベが冠となったショートレースも行われ、来たる本番へと華を添えた。そう、グラインデューロはただ走るだけじゃない。自慢のフード、会場で併催される音楽フェス、用意されたキャンプ場で過ごす夜。そういった全てをひっくるめたのがグラインデューロだという。
実際、スタート地点での和気あいあいとした雰囲気は他のイベントの比ではない。まだまだ日本では少ないグラベルイベントの参加者ということで、横のつながりもあるのだろうけれど、グラインデューロ自体が人と人の距離を近づける力を持っていると感じる。
簡単に大会の概要を説明すると、午前と午後の2つのコースに設けられた4つの計測区間の合計タイムを競うことになる。前半ループを終えた後はメイン会場でランチを頂き、後半ループへスタートする。ざっくりとしたコースプロファイルは前半約50km、約2000mアップ、後半約30km、約1000mアップ。合計約80km、約3000mアップで、未舗装路率は20%前後となっている。
さて、諸々の注意事項や挨拶を終えたら、待ちに待ったスタートだ。先導してくれるのは、みなかみ町を拠点に活動するアドベンチャーレースチーム「イーストウィンド」の皆さん。世界を股にかけて過酷な冒険を行う猛者が、勝手知ったるローカルコースへ誘ってくれる。
午前のループは利根川沿いを下っていき、みなかみ駅前を通過。爽快なダウンヒルを楽しんでいたのもつかの間、突然登場した激坂に度肝を抜かれる。舗装路ながら押しが入りそうになる最初の登坂区間は、まさにグラインデューロからの洗礼。ここから先は本格的なヒルクライム区間。
しばし奥利根ゆけむり街道を行くオンロードのヒルクライム。こちらは特に計測区間でもなく、ゆっくり走ってもいいのだけれど、登りでがんばってしまうのはサイクリストのサガのようで皆さん結構息荒め。え、私?そう、実はグラベルバイクを持っていない私、今回は「メタボ会長」から強奪してきたE-MTBでの参加なので、皆さんの羨望とも怨嗟ともつかない眼差しを一身に集めつつ登っていく。
登り切ったところで最初のエイドが登場。コーラを頂き、水分とカロリーを補給。峠のトンネルを越えた後にお待ちかねのグラベルが待っていた。
第1計測区間はほぼ登りのパワーセクション。ダブルトラックのTHEジャパニーズグラベル、といった林道で、パワー勝負になるかと思いきや、要所に大きめの岩が連続する地点は前日の雨も相まって非常にテクニカル。FTP付近で踏んでいる最中に、スリッピーなロックセクションを処理するのはちょっとしたチャレンジで、思わずバイクを降りてしまう方の姿も。
今回の計測区間は登りが大半を占めていたけれど、パワーウェイトレシオだけを競うヒルクライム的なものでなかったのは、こういったテクニカルなセクションがスパイスを利かせてくれたから。
第1計測を終えて下っていくと甲高いエグゾーストノートとスキール音が近づいてくる。どうやら群馬CSCで走り屋さんたちのイベント(?)が開催されていた様子。そんなタイミングでちょうど一緒に走っていたサイスポ編集部員のエリグチ氏がメカトラブル。パンク&ハンドルが曲がってしまったという。
最近流行りの携帯電動ポンプを取り出したるエリグチ氏だが、なんと電源が入らないトラブル。ステムのネジもちょっと小さめで携帯工具では不安な手応えとのことで、同業者のよしみ、大きめのハンドポンプとフルサイズのアーレンキーを手渡し、修理を待つことに。スタート直前にコース情報を教えてもらった恩を返し、一安心である。
こういった助け合いもまた、グラベルイベントの醍醐味だ。セルフレスキューだけでなく、困っている人を助けられるような装備を持っていくという人が多いのもオフロード系のカルチャーの特徴とも言えるだろう。次に待ち受ける第2計測区間は更にハードなものに。立ちふさがる難関セクションは後編にて。
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