九州北部を舞台とするUCI2.1クラスのステージレース「マイナビ ツール・ド・九州2024(以下ツール・ド・九州)」が、明日10月11日の小倉城クリテリウムで開幕。ふたつのワールドチームを含む国内外17チームが出走する。出場チームと日程・コースをプレビューする。



昨年に続き、今年も小倉城下でのクリテリウムでスタートするツール・ド・九州 photo:Satoru Kato

今年2回目の開催となるツール・ド・九州は、初日の小倉城クリテリウムと3日間3ステージのレースを合わせた計4日間での開催。ワールドチームが出場可能な国内唯一のUCI2.1クラスのステージレースであり、全ステージがラインレースで構成される。

出場チームは以下の通り。ワールドチーム2、プロチーム2、海外コンチネンタルチーム3、国内チーム10、計17チームとなる(当初18チームが予定されていたが、大会直前に1チームが辞退)。
ツール・ド・九州2024 出場チーム一覧
ワールドチーム
アスタナ・カザクスタン(カザフスタン) EFエデュケーション・イージーポスト(アメリカ)
プロチーム
コラテック・ヴィーニファンティーニ(イタリア) トタルエナジー(フランス)
コンチネンタルチーム
愛三工業レーシングチーム JCLチーム右京
キナンレーシングチーム マトリックスパワータグ
ルージャイ・インシュアランス(タイ) シマノレーシング
スパークルおおいたレーシングチーム チームブリヂストンサイクリング
トレンガヌ・サイクリングチーム(マレーシア) 宇都宮ブリッツェン
VC福岡 ヴィクトワール広島
ヴィクトリア・スポーツ・プロサイクリング(フィリピン)
日程は以下の通り。小倉城クリテリウムの翌日からステージレース本番がスタート。大分、熊本、福岡と、昨年と逆に巡る形となるが、コースはまったく別となる。ステージレース3日間の合計は約387km。
日程 ステージ・開催地 距離
10月11日(金) 小倉城クリテリウム(福岡県北九州市) 1.79km×25周 45km
10月12日(土) 大分ステージ(大分県別府市→日田市) 138km
10月13日(日) 熊本阿蘇ステージ(熊本県南小国町→南阿蘇村) 108km
10月14日(月・祝) 福岡ステージ(福岡県岡垣町→宗像市) 141km
10月11日 小倉城クリテリウム

小倉城の下でのクリテリウム ©️ツール・ド・九州2023実行委員会

小倉城クリテリウムのコースは昨年と同じ。小倉市の中心街にある小倉城周辺に1周1.79kmのコースが設定される。最終コーナーからフィニッシュまでの距離が短く、勝負はラストふたつ前のコーナーへの進入順が要になる。

10月12日 大分ステージ

大分ステージ コース図 マイナビ ツール・ド・九州2024公式サイトより
大分ステージ コースプロフィール マイナビ ツール・ド・九州2024公式サイトより


大分ステージフィニッシュの日田は昨年と同じ大原八幡宮前 ©️ツール・ド・九州2023実行委員会

大分ステージは別府市の立命館アジア太平洋大学をスタートし、湯布院温泉ややまなみハイウェイを通過し、日田市に至る138km。初日から3つの2級山岳が設定される山岳コースとなる。日田市では約10kmの周回コースを2周し、昨年の最終ステージと同じ大原八幡宮前にフィニッシュする。コース中盤の山岳地帯で逃げが形成されたとしても、アップダウン控えめの周回部分で全ての逃げを吸収してのスプリント勝負になるか。

10月13日 熊本阿蘇ステージ

熊本阿蘇ステージ コース図 マイナビ ツール・ド・九州2024公式サイトより
熊本阿蘇ステージ コースプロフィール マイナビ ツール・ド・九州2024公式サイトより


昨年も通った1級山岳箱石峠へ向かう道は阿蘇山カルデラの中を進む photo:Satoru Kato

熊本ステージは、南小国町の瀬の本レストハウスをスタートし、世界最大級の阿蘇山のカルデラを抜け、南阿蘇村役場にフィニッシュする108km。コース序盤に設定された1級山岳の箱石峠を越えたあと、2級山岳が設定される1周約15kmの周回コースを3周し、南阿蘇村に向かって下る。距離は短いものの高低差のあるハードなコース。昨年は雨に煙る中でのレースとなったが、今年はカルデラの眺望が期待できそうだ。

10月14日 福岡ステージ

福岡ステージ コース図 マイナビ ツール・ド・九州2024公式サイトより
福岡ステージ コースプロフィール マイナビ ツール・ド・九州2024公式サイトより


最終日の福岡ステージは、福岡県の岡垣町をスタートし、2級山岳が設定された1周14kmの周回コースを9周し、宗像大社にフィニッシュする141km。今大会最長距離のステージは、海岸線と山間部を走る変化に富んだ周回コース部分がメインとなる。総合優勝争いもさることながら、山岳賞争いが加熱しそうだ。

ワールドチームとプロチーム増加で高レベルなレースに期待

第1回大会個人総合優勝はアンドレイ・ゼイツ(アスタナ・カザクスタンチーム) photo:Satoru Kato


昨年は唯一のワールドチームだったアスタナ・カザクスタンが地力の差を見せて総合優勝を勝ち取ったが、今年は二つのプロチームも加わってさらにレベルの高いレース展開となるか。特に短期間のステージレースは初日の結果が総合順位に与える影響が大きく、各チームがどのような戦略を立ててくるのかが見ものだ。

凱旋帰国となる留目夕陽(EFエデュケーション・イージーポスト)にも注目。昨年は総合3位の可能性がありながら最終日に落車リタイアとなってしまった。今年はリベンジなるか。

昨年の第2ステージで新人賞ジャージを着た留目夕陽 photo:Satoru Kato

一方、昨年大会で小倉城クリテリウムと第1ステージで優勝し、山岳賞を獲得した兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)は、トラック世界選手権出場のため今回は出走せず。しかし国内チームも強力なメンバーを揃えており、活躍を期待したいところだ。

レースの模様はyouTubeでライブ配信される。大会詳細は下記リンクから公式サイトへ。


最新ニュース(全ジャンル)