「数少ないスプリントチャンスにプレッシャーを感じていた」と語ったカーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)はそう勝利に安堵した。2位ながらマイヨロホを着用したファンアールトなど、ブエルタ2日目を選手たちのコメントで振り返ります。



ステージ優勝 カーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)

ファンアールトを退け、ブエルタで通算5勝目を挙げたカーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:CorVos

とても良いブエルタのスタートが切れた。個人的に今年は、勝ち星に恵まれず苦しいシーズンとなっていた。それを変えようと今大会に向けたモチベーションは高く、今日はチームが力強くレース展開をコントロールしてくれた。

(ファンアールトの背後につくことは)プランではなく、リードアウトを務める予定だったエドワルト(プランカールト)とモーリス(バレステット)がメカトラで遅れてしまったんだ。だから終盤で2名がいない状態で戦わなくてはならなかった。

チームメイトと勝利の喜びを分かち合うカーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:Unipublic

この春は(膝の)怪我で実戦を離れていたが、良い状態でジロに臨むことができた。だがそこでティム・メルリールとジョナサン・ミランに敗れ、その悔しさがここに向かうモチベーションになった。それに(登りの多い)ブエルタは僕に適しているからね。

今日の勝利はチームとしても重要な意味を持つ。なぜなら今大会はスプリントのチャンスはほぼ1週目にしかないからね。だからプレッシャーも感じていたよ。

ステージ2位&マイヨロホ ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)

初出場のブエルタでマイヨロホに袖を通したワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) photo:Unipublic

もちろん勝ちたがったが、チームが僕のために集団スプリトに持ち込んでくれた。2位という結果は残念だが、ボーナスタイムを獲得してマイヨロホを着用できた。総じて良い日となったよ。

―中間スプリントでグローブスが速いことを知ったか?

いや、前から彼がとても速いことは知っていたよ。スプリントでは彼の存在を意識し、エドアルド・アッフィニのリードアウトからスプリントを開始した。後方からライバルたちが速い速度でくることを予想していたので、(スプリントを開始する)タイミングが難しかった。それが反省点だし、グローブスはとても速かったので今日の勝利にふさわしい。

―ディラン・ファンバーレの棄権は痛手か?

もちろんだ。精神的にも厳しく、無線で彼の棄権を聞いて悲しかった。彼の早い回復を願っている。脚の感覚は良いので、明日も当然勝利を狙いに行くよ。

ステージ3位 コービン・ストロング(ニュージーランド、イスラエル・プレミアテック)

勝利に迫ったコービン・ストロング(ニュージーランド、イスラエル・プレミアテック) photo:Unipublic

追い風かつ下り坂だったのでラスト10kmのスピードは本当に速かった。だから位置取り争いは熾烈だったよ。彼ら(グローブスとファンアールト)を先に行かせてしまったのが間違いだった。でも今日のステージには満足している。終盤に良いスピードを出すことができたので、次のスプリントチャンスに向けて自信になった。このブエルタで手を掲げられることを願っている。

前日の個人TTを8位で終えたプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)のレース前インタビュー

プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) photo:Unipublic

昨日は大会初日で約10kmほどしか走っていない。自分の走りにはとても満足しており、良い走りができた。今日はノーマルバイクに乗った感触を確かめたい。

残り23kmで落車したマイヨブランコのマティアス・ヴァチェク(チェコ、リドル・トレック)

マイヨブランコを着て第2ステージに臨んだマティアス・ヴァチェク(チェコ、リドル・トレック) photo:CorVos

沿道に立っていたファンに触れられ、落車した。選手のためにスペースを開けないファンに少し腹が立つ。だがしょうがないことだし、怪我もなくフィニッシュできた。だが集団に復帰するために脚を使わなければならず、追いついたのち集団で脚を休めたが勝利を争うには不十分だった。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos