2024/06/30(日) - 13:17
「明日のことを考えず、楽しんで走った結果だ」と、レース後に涙したロマン・バルデ(フランス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)は勝因を語った。バルデを勝利へと導いたファンデンブルークや完走を果たしたカヴェンディッシュなど、ツール第1ステージを選手のコメントで振り返ります。
ステージ優勝&マイヨジョーヌ ロマン・バルデ(フランス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)
レース直後インタビュー
この感情を言葉で表すことは難しく、夢にも思わなかった結果だ。自分たちにできる走りをして、チーム一丸となって勝利を目指した。今日は(逃げた)フランク(ファンデンブルーク)やオスカー(オンリー)、その他のチームメイトに感謝と賛辞を送りたい。
僕らはレースを楽しみながら自分たちの走りを見せ、まるで明日レースがないかのように全力で駆けた。最後はとても長い40kmだった。フランクに合流したとき、僕と同じく彼も喜んでいるのを感じた。だからその後はフィニッシュまで全力で走るだけだった。僕らはコミュニケーションを取り合っていたが、最後に言葉は必要なく、フィニッシュを目指すのに必要なことをお互いが理解していた。
フランクは真のジェントルマンだ。このマイヨジョーヌの半分は彼のもの。世界中の賛辞を集め、彼に送りたい。チームとしてこのレースを楽しみ、完璧な大会の初日となった。
表彰式後インタビュー
マイヨジョーヌを一度でも着用することが、僕の夢だった。10年弱に渡りこのジャージを目指し戦ってきた。2014年から2020年までの間で2度(2016年:総合2位、2017年:総合3位)、獲得間近まで迫ることができた。そしてツールに戻ってきて、より本能に従う走りからこのジャージを手に入れることができた。
ステージ2位&マイヨヴェール&マイヨブラン フランク・ファンデンブルーク(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)
信じられないし、言葉がない。第1週目は共に逃げから勝利を狙う予定だった。レース序盤からチームとして良い走りができ、僕が逃げに乗ることができた。その後ロマンが合流したので、僕は彼のサポートに回った。
最後の登りで僕が限界に達しても、ロマンは僕のことを待ってくれた。その後の平坦区間では僕が前を牽いたが、向かい風だったのでとても辛かった。最終ストレートは永遠と思えるほど長く感じ、プロトンの姿も見えていた。ラスト5kmで脚は攣っていたが、最後は頭を低く脚の力を振り絞った。これが現実だと実感するのに数時間は要するだろうね。
ステージ3位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)
勝利に届かなくて残念だが、怪我から復帰し、そこに迫ることができて満足している。このレベルまで戻ってこれたのは想定外。また、とても良い感覚を得た。
今日のレースでは多くの選手たちが苦しむなか、僕の身体に問題はなかった。ラスト4つの山岳のうち、厳しい最初の2つ目でさえ集団から遅れることはなかった。だから徐々に自信をつけ、チームメイトに「勝利を狙いたい」と伝えた。勝利を逃したので悔しいものの、彼らと自分の走りを誇りに思う。
―ヴィンゲゴーの状態はどうか?
ヨナス(ヴィンゲゴー)は大きなトラブルに見舞われることもなく、コーナーの多く混沌とした展開の中でも良い走りを見せた。
ステージ4位 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
とても良い大会初日となった。山岳で脚の状態を試し、この暑さのなかであっても良い感触を得た。
最後はスプリントし、もう少しでピーダスンとファンアールトというスプリントの強い2人に迫ることができた。だが勝利には届かず、勝った2人を祝福したい。バルデとファンデンブルークは良いペースを刻み、彼らにこの勝利は相応しい。
タイムカットを免れたマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、アスタナ・カザクスタン)
(遅れた理由は体調不良ではなく)暑さのせいだ。僕らはどうすればいいか分かっていたし、もし僕のような身体の人は自転車選手になるべきではない(笑)。だからといって楽しくお喋りしながら走っていたわけではなく、暑くてとても辛かった。
本来なら最初の山岳まではプロトンで走りたかったが、目の前に星が見えるほど暑かった。(制限時間内に)フィニッシュすることができて良かったし、身体も大丈夫だ。時間制限はプロトンの人数を減らすためにあるわけではなく、怪我や病気の選手をバイクから降りさせるためにあるもの。時間ギリギリにフィニッシュすれば良いストーリーとなったのかもしれないが、全てはプラン通りに進んでいたよ。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
ステージ優勝&マイヨジョーヌ ロマン・バルデ(フランス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)
レース直後インタビュー
この感情を言葉で表すことは難しく、夢にも思わなかった結果だ。自分たちにできる走りをして、チーム一丸となって勝利を目指した。今日は(逃げた)フランク(ファンデンブルーク)やオスカー(オンリー)、その他のチームメイトに感謝と賛辞を送りたい。
僕らはレースを楽しみながら自分たちの走りを見せ、まるで明日レースがないかのように全力で駆けた。最後はとても長い40kmだった。フランクに合流したとき、僕と同じく彼も喜んでいるのを感じた。だからその後はフィニッシュまで全力で走るだけだった。僕らはコミュニケーションを取り合っていたが、最後に言葉は必要なく、フィニッシュを目指すのに必要なことをお互いが理解していた。
フランクは真のジェントルマンだ。このマイヨジョーヌの半分は彼のもの。世界中の賛辞を集め、彼に送りたい。チームとしてこのレースを楽しみ、完璧な大会の初日となった。
表彰式後インタビュー
マイヨジョーヌを一度でも着用することが、僕の夢だった。10年弱に渡りこのジャージを目指し戦ってきた。2014年から2020年までの間で2度(2016年:総合2位、2017年:総合3位)、獲得間近まで迫ることができた。そしてツールに戻ってきて、より本能に従う走りからこのジャージを手に入れることができた。
ステージ2位&マイヨヴェール&マイヨブラン フランク・ファンデンブルーク(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)
信じられないし、言葉がない。第1週目は共に逃げから勝利を狙う予定だった。レース序盤からチームとして良い走りができ、僕が逃げに乗ることができた。その後ロマンが合流したので、僕は彼のサポートに回った。
最後の登りで僕が限界に達しても、ロマンは僕のことを待ってくれた。その後の平坦区間では僕が前を牽いたが、向かい風だったのでとても辛かった。最終ストレートは永遠と思えるほど長く感じ、プロトンの姿も見えていた。ラスト5kmで脚は攣っていたが、最後は頭を低く脚の力を振り絞った。これが現実だと実感するのに数時間は要するだろうね。
ステージ3位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)
勝利に届かなくて残念だが、怪我から復帰し、そこに迫ることができて満足している。このレベルまで戻ってこれたのは想定外。また、とても良い感覚を得た。
今日のレースでは多くの選手たちが苦しむなか、僕の身体に問題はなかった。ラスト4つの山岳のうち、厳しい最初の2つ目でさえ集団から遅れることはなかった。だから徐々に自信をつけ、チームメイトに「勝利を狙いたい」と伝えた。勝利を逃したので悔しいものの、彼らと自分の走りを誇りに思う。
―ヴィンゲゴーの状態はどうか?
ヨナス(ヴィンゲゴー)は大きなトラブルに見舞われることもなく、コーナーの多く混沌とした展開の中でも良い走りを見せた。
ステージ4位 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
とても良い大会初日となった。山岳で脚の状態を試し、この暑さのなかであっても良い感触を得た。
最後はスプリントし、もう少しでピーダスンとファンアールトというスプリントの強い2人に迫ることができた。だが勝利には届かず、勝った2人を祝福したい。バルデとファンデンブルークは良いペースを刻み、彼らにこの勝利は相応しい。
タイムカットを免れたマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、アスタナ・カザクスタン)
(遅れた理由は体調不良ではなく)暑さのせいだ。僕らはどうすればいいか分かっていたし、もし僕のような身体の人は自転車選手になるべきではない(笑)。だからといって楽しくお喋りしながら走っていたわけではなく、暑くてとても辛かった。
本来なら最初の山岳まではプロトンで走りたかったが、目の前に星が見えるほど暑かった。(制限時間内に)フィニッシュすることができて良かったし、身体も大丈夫だ。時間制限はプロトンの人数を減らすためにあるわけではなく、怪我や病気の選手をバイクから降りさせるためにあるもの。時間ギリギリにフィニッシュすれば良いストーリーとなったのかもしれないが、全てはプラン通りに進んでいたよ。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
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