2024/05/24(金) - 21:00
富士山五合目にフィニッシュするツアー・オブ・ジャパン第6ステージは、ふじあざみライン中腹までに4名に絞られた中から、リーダージャージを着るジョバンニ・カルボーニ(JCLチーム右京)が抜け出して優勝。2位以下との差を2分以上まで広げて個人総合優勝に大きく近づいた。また、ポイント賞を寺田吉騎(シマノレーシング)が奪回した。
ツアー・オブ・ジャパン6日目は富士山を登るステージ。富士スピードウェイのレーシングコースをパレードしたのち、西ゲート前からスタート。東京五輪の個人タイムトライアルコースを4周し、標高差2260m、平均勾配10%、最大勾配22%を誇るふじあざみラインを登り、富士山五合目にフィニッシュする67.1kmのレース。個人総合優勝を決める重要なステージである一方、周回コースでは中間スプリント賞が2回設定されるため、ポイント賞争いも加熱する。
雲間から姿を見せる富士山を背にリアルスタートが切られると、5名が先行する。メンバーは、ライアン・カバナ(キナンレーシングチーム)、マックス・ウォーカー、ダヴィデ・トネアッティ(以上アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム)、山口瑛志(レバンテフジ静岡)、寺田吉騎(シマノレーシング)。後続のメイン集団はシマノレーシングとJCLチーム右京がコントロールし、1分20秒差まで開く。
1回目の中間スプリント賞は寺田、カバナの順で通過。2回目はカバナ、寺田の順で通過し、寺田が1ポイント差でポイント賞首位に立つ。
周回コースを離れ、ふじあざみラインに向かうルートに入ると、ウォーカーとトネアッティのアスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム2名が先行する。ふじあざみラインに入るとトネアッティが単独先行。これを追ってリーダージャージのジョバンニ・カルボーニ(JCLチーム右京)、ベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島)、クドゥス・メルハウィ・ゲブレメディン(トレンガヌ・サイクリングチーム)の3名が追走し、中間点の馬返し付近で先行していたトネアッティを捕まえる。その後トネアッティが遅れて3名になって残り3kmへ。
残り1km、カルボーニがアタックすると、ダイボールとゲブレメディンはついて行けず。カルボーニは単独先行してフィニッシュまで逃げ切り、今大会ステージ2勝目。個人総合順位で2位以下との差を2分以上に広げ、首位の座を固めた。小林海(マトリックスパワータグ)が1分10秒遅れの6位。終盤ニコラス・ヴィノクロフ(アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム)に抜かれてしまったものの、日本人最上位となった。
第6ステージ優勝 ジョバンニ・カルボーニ コメント
「チームにとっても私にとっても重要なステージになった。チームとしてレースをコントロールしていく作戦で勝ちを狙った。登りの後半に入って4人になってからは私がペースをコントロールしたが、常に私がリードする形になっていたので勝てる自信があった。富士山を登るのは初めてだが、チームメイトから残り5km地点が一番厳しい登りだと教えてもらっていた。そこまでうまくコントロールしてアタックすることがポイントになると考えていた。
個人総合での2分差は首位を不動のものにしているとは思うが、レースは日曜日まであるので、最後まで気を抜かずに行きたい」
ポイント賞 寺田吉騎 コメント
「ポイント賞を獲得する上で明日以降優位に進めるには、今日ポイントを取っておく必要があったし、取れて良かったと思う。本当は1位通過2回で10ポイント欲しかったけれど、ライアン(・カバナ、キナンレーシングチーム)選手が動いてきたのは意外だった。明日以降勝負になるかもしれないし、他にもポイント賞を取りたい選手や個人総合で上位に入りたい選手がボーナスタイムを狙ってくるだろうから、相模原も東京も混戦になりそうだと思う。特にフィニッシュで上位に入ることが重要だと思うから、チームでしっかり作戦を考えて臨みたい」
ツアー・オブ・ジャパン6日目は富士山を登るステージ。富士スピードウェイのレーシングコースをパレードしたのち、西ゲート前からスタート。東京五輪の個人タイムトライアルコースを4周し、標高差2260m、平均勾配10%、最大勾配22%を誇るふじあざみラインを登り、富士山五合目にフィニッシュする67.1kmのレース。個人総合優勝を決める重要なステージである一方、周回コースでは中間スプリント賞が2回設定されるため、ポイント賞争いも加熱する。
雲間から姿を見せる富士山を背にリアルスタートが切られると、5名が先行する。メンバーは、ライアン・カバナ(キナンレーシングチーム)、マックス・ウォーカー、ダヴィデ・トネアッティ(以上アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム)、山口瑛志(レバンテフジ静岡)、寺田吉騎(シマノレーシング)。後続のメイン集団はシマノレーシングとJCLチーム右京がコントロールし、1分20秒差まで開く。
1回目の中間スプリント賞は寺田、カバナの順で通過。2回目はカバナ、寺田の順で通過し、寺田が1ポイント差でポイント賞首位に立つ。
周回コースを離れ、ふじあざみラインに向かうルートに入ると、ウォーカーとトネアッティのアスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム2名が先行する。ふじあざみラインに入るとトネアッティが単独先行。これを追ってリーダージャージのジョバンニ・カルボーニ(JCLチーム右京)、ベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島)、クドゥス・メルハウィ・ゲブレメディン(トレンガヌ・サイクリングチーム)の3名が追走し、中間点の馬返し付近で先行していたトネアッティを捕まえる。その後トネアッティが遅れて3名になって残り3kmへ。
残り1km、カルボーニがアタックすると、ダイボールとゲブレメディンはついて行けず。カルボーニは単独先行してフィニッシュまで逃げ切り、今大会ステージ2勝目。個人総合順位で2位以下との差を2分以上に広げ、首位の座を固めた。小林海(マトリックスパワータグ)が1分10秒遅れの6位。終盤ニコラス・ヴィノクロフ(アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム)に抜かれてしまったものの、日本人最上位となった。
第6ステージ優勝 ジョバンニ・カルボーニ コメント
「チームにとっても私にとっても重要なステージになった。チームとしてレースをコントロールしていく作戦で勝ちを狙った。登りの後半に入って4人になってからは私がペースをコントロールしたが、常に私がリードする形になっていたので勝てる自信があった。富士山を登るのは初めてだが、チームメイトから残り5km地点が一番厳しい登りだと教えてもらっていた。そこまでうまくコントロールしてアタックすることがポイントになると考えていた。
個人総合での2分差は首位を不動のものにしているとは思うが、レースは日曜日まであるので、最後まで気を抜かずに行きたい」
ポイント賞 寺田吉騎 コメント
「ポイント賞を獲得する上で明日以降優位に進めるには、今日ポイントを取っておく必要があったし、取れて良かったと思う。本当は1位通過2回で10ポイント欲しかったけれど、ライアン(・カバナ、キナンレーシングチーム)選手が動いてきたのは意外だった。明日以降勝負になるかもしれないし、他にもポイント賞を取りたい選手や個人総合で上位に入りたい選手がボーナスタイムを狙ってくるだろうから、相模原も東京も混戦になりそうだと思う。特にフィニッシュで上位に入ることが重要だと思うから、チームでしっかり作戦を考えて臨みたい」
ツアー・オブ・ジャパン第6ステージ 富士山 結果(67.1km)
1位 | ジョバンニ・カルボーニ(JCLチーム右京、イタリア) | 2時間11分53秒 |
2位 | クドゥス・メルハウィ・ゲブレメディン(トレンガヌ・サイクリングチーム、エリトリア) | +21秒 |
3位 | ベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島、オーストラリア) | +23秒 |
4位 | アドネ・ファン・エングレン(ルージャイ・インシュランス、オランダ) | +41秒 |
5位 | ニコラス・ヴィノクロフ(アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム、カザフスタン) | +58秒 |
6位 | 小林 海(マトリックスパワータグ) | +1分10秒 |
7位 | ザッカリー・マリッジ(チームブリッジレーン、オーストラリア) | +2分1秒 |
8位 | マシュー・グリーンウッド(チームブリッジレーン、オーストラリア) | |
9位 | ネイサン・アール(JCLチーム右京) | +2分30秒 |
10位 | ドリュー・モレ(キナンレーシングチーム、オーストラリア) | +2分33秒 |
個人総合成績 第6ステージ終了時 | ||
1位 | ジョバンニ・カルボーニ(JCLチーム右京、イタリア) | 14時間16分44秒 |
2位 | ベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島、オーストラリア) | +2分7秒 |
3位 | クドゥス・メルハウィ・ゲブレメディン(トレンガヌ・サイクリングチーム、エリトリア) | +2分10秒 |
4位 | ニコラス・ヴィノクロフ(アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム、カザフスタン) | +2分28秒 |
5位 | ザッカリー・マリッジ(チームブリッジレーン、オーストラリア) | +2分42秒 |
6位 | アドネ・ファン・エングレン(ルージャイ・インシュランス、オランダ) | +2分49秒 |
ポイント賞 第6ステージ終了時 | ||
1位 | 寺田吉騎(シマノレーシング) | 53p |
2位 | ジョバンニ・カルボーニ(JCLチーム右京、イタリア) | 52p |
3位 | マッテオ・マルチェッリ(JCLチーム右京、イタリア) | 43p |
山岳賞 第6ステージ終了時 | ||
1位 | 中井唯晶(シマノレーシング) | 32p |
2位 | ニコラス・ヴィノクロフ(アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム、カザフスタン) | 18p |
3位 | ジョバンニ・カルボーニ(JCLチーム右京、イタリア) | 15p |
チーム総合成績 第6ステージ終了時 | ||
1位 | チーム・ブリッジレーン | 43時間2分47秒 |
2位 | JCLチーム右京 | +23秒 |
3位 | キナンレーシングチーム | +3分42秒 |
富士山でのステージを終えて個人総合優勝の行方はおよそ決まった。とは言え、まだ2日間残っており、何が起きるかわからない。寺田のコメントにもあるように、僅差のポイント賞ジャージ争いは最終日までもつれる可能性が高そうだ。一方で、山岳賞ジャージ争いは明日の第7ステージ・相模原が山岳賞ポイントを獲得できる最後のステージとなる。中井とニコラス・ヴィノクロフとの差は14ポイントで、逆転可能な差。山岳賞争いもヒートアップしそうだ。
text:Satoru Kato
photo:Satoru Kato, TOJ2024
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