「勝利という今大会の目標を果たすことができた」と喜んだのは、猛スピードでフィニッシュラインを駆け抜けたジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)。2位のグローブスや終盤にアタックしたガンナなど、ジロ4日目を終えた選手たちのコメントを紹介します。



区間優勝&マリアチクラミーノ ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)

マリアチクラミーノも手に入れたジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) photo:CorVos

様々な感情が僕の中にある。ここには勝利という一つの目的を果たすためにやってきた。チームメイトは素晴らしい走りをしてくれ、ジロ・デ・イタリアで再び勝利することができて興奮している。僕のことを信じてくれた彼らに感謝したい。また今日は僕の両親が見に来ていたので、(目の前で勝利できて)本当に嬉しいよ。そして中継を観て応援してくれたファンにも感謝を伝えたい。

―リードアウトのコンソンニがガンナを捉え、君が勝つというトラックのイタリアナショナルチームの競演となった。

そうだね。最後の丘で飛び出したガンナをラスト900m辺りで捕まえたが、彼が僕たちのスプリントを手助けしてくれたとも言える(笑)。そしてシモーネ(コンソンニ)の素晴らしいリードアウトの後は、僕が自分の仕事をするだけだった。

区間2位 カーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)

惜しくもミランに敗れたカーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:CorVos

とても速く、また危険なスプリントだった。スプリンターを擁するチームはどこもリスクを省みず、チームワークに徹した走りをしている。それがスプリントの難易度を上げているんだろう。

チームメイトによる良い走りのおかげで脚を溜めることができ、最後はミランの背後につくことができた。少しフィニッシュまで距離のあるなかスプリントして、風を受けながら良い踏み込みができたと思う。自分の走りには満足しているよ。

区間3位 フィル・バウハウス(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス)

自分の勝利を信じていた。しかし今日の状況などを考えれば、3位という結果を喜ぶことができる。正直(今日のステージで)重要なのは無事にフィニッシュすることだった。なぜなら(3級山岳の)下りでは長い間、集団の時速が80km/hに達していたからね。落車した選手たちの無事を祈っている。

終盤はもう少しだけ長くアンドレア(パスクアロン)の後ろにいたかったが、ガンナを追いかけなければならなかった。海からの追い風もありガンナを捉えたのだが、その時点で脚を使いすぎてしまっていた。だからトレックの強力なリードアウトの最後尾につき、2〜3位争いをしたんだ。

最後の丘で仕掛けたフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ)

残り4kmで飛び出し、勝利を狙ったフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos

惜しかったね。あと少しでスプリンターたちのゲームを壊すことができたのだが、トレックが素晴らしい走りを見せた。チームとミランを祝福したい。また別のステージでトライしたい。

マリアローザ タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)

マリアローザを着てスタートを待つタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos

(ミラノ〜サンレモとコースが被っていることもあり)僕は今日のコースの細部まで熟知している。だからここに戻って来ることができて嬉しいし、もしかしたらミラノ〜サンレモよりもレース強度は高かったかもしれないね。

―ガンナのアタックに追従しなかったのはなぜか。

前日のような良い位置にいなかったからだ。だからフィニッシュまで安全を確保することに注力していた。その丘を良い位置で越え、そこからはフィニッシュまで流れに身を任せるだけだった。今日は晴れと雨を、また寒さと暑さが交互にくるレースだった。それに霧も出ていた。だけど最後はイタリアの太陽の下フィニッシュすることができて嬉しかったよ。

text:Sotaro.Arakawa
photo:RCS Sport

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